お湯の国 日本

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中原中也 (汚れつちまつた悲しみに・・・)

2018年06月24日 |   ✒歌碑句碑 紀行

映像:山口県山口市湯田温泉の中心部にある中原中也生誕の地は「中原中也記念館」
   となりエントランスに青春時代の一頁、中也の詩がプレート展示されていた。

汚れつちまつた悲しみに・・・』このどうしようもない哀しみのフレーズから始まる
中原中也の詩に心を動かされた。多くの詩人が太陽や月や星、愛、恋、自然の感動
から言葉を紡ぐのに・・・中原中也と石川啄木は哀しみ、苦しみ、怒りから言葉を紡ぐ。

筆者も最初は淡い恋心から詩文をなぞっていた。ゲーテ、ハイネ、リルケ・・・それは
高校時代だった。やがて父の死、母の労苦、何よりも恋した女性の意外な出生事情。
白い装幀のときめきの詩集からグレー系の重々しい詩集へと、詩情が移っていった

そういう時に中原中也詩集「山羊の詩」に遭遇。希望の無い詩にただただ共感した。

詩歌:詩集「山羊の詩」より抜粋
  『汚れつちまつた悲しみに
   今日も小雪の降りかかる
   汚れつちまつた悲しみに
   今日も風さえ吹きすぎる
   ・・・・・・・・・・・
   汚れつちまつた悲しみに
   いたいたしくも怖気づき
   汚れつちまつた悲しみに
   なすところもなく日は暮れる・・・』 (中原中也)

探求:大学時代にはこの中原中也が重要なテーマとなった。石川啄木中原中也
   定型詩(短歌)自由詩(現代詩)貧困(啄木)富裕(中也)東(啄木)
   と西(中也)僧家(啄木)医家(中也)・・・この違い過ぎる環境なのに、
   東京、創作、夭折などの共通の終着という比較文学論を5年をかけて探求す。
   ・・・それは今も続いている。人には夫々、生涯のテーマが課せられている。

参照中原中也 (ダダイズム) 探訪紀行(山口県湯田温泉:中也の街さんぽ)
参照中原中也と似ているが、非なる石川啄木((哀しみの歌人)探訪紀行


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