お湯の国 日本

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柴田旅館(碇ヶ関温泉郷)

2009年03月26日 |  ♨青森忘れじの湯

映像:平川沿いに佇む旧柴田旅館左隣に新しい碇ヶ関温泉会館が建っている。

柴田旅館は碇ヶ関温泉郷で古い旅館。残念ながら4、5年前に営業を休止した。
この旅館で悲劇の作家太宰治が小山初代と仮祝言を挙げたのだ。今年太宰の
生誕100年にあたり、この旅館の現在の姿を紹介する。

解説小山初代は北海道で生まれ大鰐町の小学校を出、青森市の浜町で芸者
をしていた。太宰は高校時代に馴染みとなり遂には東京大学時代にこの初代
と駆け落ち同然に同棲する。止む無く津島家は分家処分にし、結婚を認めた。
そして柴田旅館でひっそり仮祝言を挙げさせた。しかし、太宰の義弟小館善
四郎(後のレモンの画家)と初代の姦通事件が発生し、離別、その後初代も
太宰も不幸の淵へと突き進むこととなる。そういう文学史のメモリアル旅館

推測:津島家ほどの資産家がこの地方で結婚式を挙げると言えば、大鰐町の
   老舗旅館で揚げる事が考えられるのだが、やはり世間体を憚った配慮
   その隣の小さな県境の温泉地での結婚式挙行なのだと推測されるのだ。
【Data】単純温泉 45.2℃ pH:7.4  源泉名:三笠山3号泉

記録:柴田旅館の前、平川の川原には共同浴場(露天風呂が)存在していたが
   いまは無く、柴田旅館左隣の碇ヶ関温泉会館にその名残りが見られる。
参照#①太宰治(含羞と失意の作家)探訪紀行 ②碇ケ関温泉会館


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