お湯の国 日本

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走れメロス号(金木町芦野公園)

2009年05月09日 |  🚐交通乗物探訪

映像:津軽鉄道「走れメロス」号。全国から熱心なカメラマンが待ち構える(2009.04.24)

『走れメロス』。太宰治の名作、誰もが知っている希望と友情の話。その小説名を
冠した鉄道。幾度も廃線の危機があり地元のサポーターに支持されて存続している
鉄道の姿に相応しい名前だ。全国の鉄道ファンには堪らないシーン。桜は5分咲き。

   『…それだから、走るのだ。信じられているから走るのだ。間に合う、間に
    合わぬは問題でないのだ。人の命も問題でないのだ。私は、なんだか、も 
    っと恐ろしく大きいものの為に走っているのだ
…」(太宰治著「走れメロス」より)

解説:太宰治、井伏鱒二、檀一雄、昭和の文壇に輝く作家達のエピソードは時に珠玉
   の作品となる。「走れメロス」もこの三人が関わる「熱海事件」が作品の根底。

自分の身代り友人の為に死刑になろうとも約束を果たすために、約束の地に走るメロス。
しかし実際の太宰は熱海で遊興費がなくなり、檀一雄を旅館に待たせ、金策に向かった
井伏鱒二宅で将棋を打っていた。太宰いや人間津島修治はいつもこのように周りの人々
を傷付けていた。悲しい性だ。しかしそれが作品に見事に花開く。太宰治もまた、心と
命を削っての作家人生だった。・・・作家太宰治、人間津島修治のゴールは桜桃忌だった。


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