ぶらり紀行

宝塚市近郊の神社仏閣・祭り山車を中心に訪れた様子をレポート

千両花嫁 とびきり屋見立て帖 ~山本兼一~

2013年07月30日 21時56分08秒 | 文庫本

山本兼一作品以前に利休にたずねよ・いっしん虎徹を紹介しましたが、好きな作家のひとり。


先週紹介文庫も骨董屋 今回も偶然に続きましたが、骨董屋の話

時代は前回紹介火坂作品(骨董屋征次郎手控)と同じ幕末を舞台にした骨董屋(道具屋)営む夫婦の物語。

7話、「千両花嫁」「金蒔絵の蝶」「皿ねぶり」「平蜘蛛の釜」「今宵の虎徹」「猿ヶ辻の鬼」「目利き一万両」 連作短編集

この作品は、前回紹介征次郎手控と違い、幕末の志士がおおいに絡みますね!♪
坂本竜馬・勝海舟・高杉晋作・近藤勇・芹沢鴨・岡田以蔵などなど

京で屈指の茶道具屋の娘・ゆずと奉公人の真之介は、駆け落ち同然で夫婦となり、道具屋「とびきり屋」を三条木屋町に開く。そこでは近藤や芹沢、龍馬がお客にやって来ては、騒動が起こり…。混乱する幕末の京を舞台に、“見立て”と“度胸”で難題を乗り切ってゆく夫婦を描く「はんなり」系痛快時代小説。

骨董も出ではきますが、志士が投げかける難題を人となりを観察見抜いて問題を解決していく物語ですね。

「そもそも、物(骨董)をもちまして人のこころを動かそうというのが大それた考え。
こころというのは、こころで動かすものと思いいたりました。」

と文中にあるよう、道具屋としてお客に何か先様のこころを動かす骨董はないか探してくれと依頼され、模索しながら探すのですが、最終的には、上記に思い至るという道具屋的には、あってはならない、人情時代小説ですかね。

第139回 直木賞候補

続編もあり。シリーズ2作目 ええもんひとつ こちらも連作短編集

「夜市の女」「ええもんひとつ」「さきのお礼」「お金のにおい」「花結び」「鶴と亀のゆくえ とびきり屋なれそめの噺」の6話

2作目は、過度に幕末志士が干渉せず、骨董(道具)中心に話が展開します。

この物語駆け落ち同然で夫婦になってますが、店も持ち売れ行きも順調、嫁実家(前奉公先)老舗道具屋の主人からも許され、ほとんど失敗話なし。ほぼ成功をしたと言ってもよいかと。
となるとこの後シリーズとして続けるなら・・・・どんな展開が待っているやら?
お腹いっぱいにならなければよいですが・・・・




最新の画像もっと見る

コメントを投稿