橘花抄(きっかしょう) 葉室麟
黒田官兵衛が嫡子長政を祖とする福岡藩=黒田藩の内紛を絡めたお話。
三代藩主光之からその次の代にまつわる嫡子問題
長男でなく三男を世子したあたりの藩内の内紛を家老・派閥を絡め、主人公を廃嫡された長男・綱之隠し種である娘、卯乃となってます。
実は、主人公は、光之が登用した外様家老立花重根とその弟だと思うのですが、少々藩主と家来の関係がややこしいのでヒロイン卯乃の印象が強かったですね。
決闘シーンにおいては、宮本武蔵・佐々木小次郎の数代下った弟子の戦いとなってますが、これもまた少々漫画的な超人の印象を受けました。
星3つですかね?
両親を亡くし、筑前黒田藩で権勢を振るう立花重根に引き取られた卯乃は、父の自害に重根が関与したと聞かされ、懊悩のあまり失明してしまう。前藩主が没し、粛清が始まった。減封、閉門、配流。立花一族は従容と苦境を受け入れるが、追及は苛烈を極め、重根と弟・峯均の身に隻腕の剣士・津田天馬の凶刃が迫る。己の信ずる道を貫く男、そして一途に生きる女。清新清冽な本格時代小説。
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