ピアノといえば、まぁふつうに考えて両手で弾くのがミソだと思いますが(広い音域のたくさんの音がいっぺんに鳴らせる)、左手のためのピアノ曲ってのはけっこうあります。
←ハマると癖になるアルカン・ワールド
有名どころでは、
ラヴェル 左手のためのピアノ協奏曲
とかね。あと、バッハのシャコンヌをブラームスが編曲したやつとか。
でも、「右手のための」ってそういえば聞かないような?? それはなぜなんだろう、と思いますにやはりブラームス編曲シャコンヌとかを見ると(聞くと)これを右手で弾くのは難しそうだな(いや、左手で弾くんだって激ムズですが)と。ピアノって左側と右側で違うわけですから、どっちの手でも同じとはいきません。左手用が多いのは音域とか演奏効果とかの理由からだと聞いたような…
昨日のオールアルカン・ピアノリサイタルでは、初めて「右手のための」ピアノ曲を聞きました。コンサート前半で演奏された曲ですが、
「片手ずつと両手のための3つの大練習曲」っていうものです。
ご丁寧に、「左手」「右手」「両手」で三曲です。なんかコンプリート癖があるっぽいアルカンらしいですね。
「左手のための」みたいな曲はおしなべて超難曲ではありますが、いちおう左手で比較的弾きやすく演奏効果が高いような感じでまとめるのがお作法なのかと(シャコンヌとのような)思っていたところ、アルカンなのでそれはもぅもぅもぅいやそこまでどうして片手で弾きたいのというくらい難しいし音形もほんとに様々。
「右手のための」を聞いていた最中に、あまりに冗談のような難しさにもう何がしたいのよってツッコミを入れたい気分になり、笑えてくるのをこらえていました…そういえば、「題名のない音楽会」で森下唯氏がアルカン「鉄道」を弾いたときに五嶋龍くんが笑っていましたよね。人はなぜスゴすぎると笑ってしまうのか…
これは「練習曲」と銘打たれているわけですが、こんな練習がいったい何に必要だというのだ。
…あ、アルカン曲弾くのに必要なのか(納得)
あと、ガンバスター幻想曲を作ったり弾いたりするのに必要なのかもしれません。
ところで三曲目の「両手」じゃフツーじゃんと思いますがやっぱりフツーではなくて、両手でユニゾンして超速で動き回る(動き続ける)って曲です。これまたアホらしいくらいの疾走感が笑える。
休憩時間に、「アルカン全集になりそうな勢いだけど、
(今回のCDは三枚目「アルカン ピアノ・コレクション3《風のように》」)
いったいそれには何枚出さなきゃいけないんだろ」と話をしていて、きーちゃんさんが「『すべての短調による12の練習曲』は3枚目の今回でコンプリートしたじゃない?」と、大きいヤマが過ぎたのでは的なことを言い出したので私が、「いやーでもきっとアルカンのことだから『すべての長調による…」ってヤツも書いてるんじゃない」といってハハハと笑っていたところ、
突然、後ろの席から声が(知らない人)。
「ありますよ、すべての長調による。作品番号35なんですけど実際は作品番号39の短調より後に書かれたものなんです。短調ほどは長くないですがね」
やー、ありがとうございますご丁寧に作品番号まで。めっちゃ詳しそうなのでついでに「全集を出したら何枚組くらいになりますかね?」と聞いてみたら
「さぁ20枚とか行くのではないでしょうか。金沢さんという人が10枚近くのアルカン録音を出していますが選集です」
(その話ならshigさんから聞いたことがあるなー確か8枚では)
20枚か~森下先生がんばらないと。
というわけで後半はいよいよその「すべての短調」の4曲。1,2,11,12と来るのですがこの中で最大規模のものが11番「序曲」。そして12番「イソップの饗宴」もなかなかでかい曲で25の変奏からなる…変奏曲ってだいたい誰のでも難しいですが(変奏してるうちに派手なの出てくるから)まぁアルカンだからもぅ…ご想像にお任せしますが
その中である意味印象深かったのが1番「風のように」。これ、2/16拍子という珍しい曲で、さらに常軌を逸したかっ速さの速度指定(1分間に160小節!!)がされているというしろものなのだけど、これを160->90くらいに落とすと速いタランテラくらいに聞こえてくるらしい。それをあえて、どうやっても踊れない速さの指定どおりに弾くと(といって弾いちゃうところが)確かにこれは「風」か、と。
それで思い出したのだけど、前にアルカンの「ファ」を弾いたとき、私が弾くと5分以上かかるわけだが(^^;; プロのピアニストがYouTubeにのっけてくれてるやつだと3分とか。それで聞くともう速すぎて一回や二回聞いたのではずずずーっといってしまって何がおもしろいんだかわからないんです。というかそのテンポで弾きたいと思ってもどのみち私は弾けないんですけど、5分かけて弾くのもそれはそれで聞いていてわかる速さで、おもしろいかなとすら思ったんですが。
ところがこの曲、アルカンが書いたテンポ指定だと1分とかで終わるはずなんです(o_o) 何をどうすればそのテンポで弾けるんだかさっぱり想像もできない、それで何かの間違いなんだろうと思ってほっといたんですが、今回の件から考えれば実は指定テンポで弾くと別の世界が見えてくる仕掛けで、しかもそのように弾ける人間(森下唯氏)がいるということらしい。毎年コンサートに通ったらいつか聞けるだろうか。
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有名どころでは、
ラヴェル 左手のためのピアノ協奏曲
とかね。あと、バッハのシャコンヌをブラームスが編曲したやつとか。
でも、「右手のための」ってそういえば聞かないような?? それはなぜなんだろう、と思いますにやはりブラームス編曲シャコンヌとかを見ると(聞くと)これを右手で弾くのは難しそうだな(いや、左手で弾くんだって激ムズですが)と。ピアノって左側と右側で違うわけですから、どっちの手でも同じとはいきません。左手用が多いのは音域とか演奏効果とかの理由からだと聞いたような…
昨日のオールアルカン・ピアノリサイタルでは、初めて「右手のための」ピアノ曲を聞きました。コンサート前半で演奏された曲ですが、
「片手ずつと両手のための3つの大練習曲」っていうものです。
ご丁寧に、「左手」「右手」「両手」で三曲です。なんかコンプリート癖があるっぽいアルカンらしいですね。
「左手のための」みたいな曲はおしなべて超難曲ではありますが、いちおう左手で比較的弾きやすく演奏効果が高いような感じでまとめるのがお作法なのかと(シャコンヌとのような)思っていたところ、アルカンなのでそれはもぅもぅもぅいやそこまでどうして片手で弾きたいのというくらい難しいし音形もほんとに様々。
「右手のための」を聞いていた最中に、あまりに冗談のような難しさにもう何がしたいのよってツッコミを入れたい気分になり、笑えてくるのをこらえていました…そういえば、「題名のない音楽会」で森下唯氏がアルカン「鉄道」を弾いたときに五嶋龍くんが笑っていましたよね。人はなぜスゴすぎると笑ってしまうのか…
これは「練習曲」と銘打たれているわけですが、こんな練習がいったい何に必要だというのだ。
…あ、アルカン曲弾くのに必要なのか(納得)
あと、ガンバスター幻想曲を作ったり弾いたりするのに必要なのかもしれません。
ところで三曲目の「両手」じゃフツーじゃんと思いますがやっぱりフツーではなくて、両手でユニゾンして超速で動き回る(動き続ける)って曲です。これまたアホらしいくらいの疾走感が笑える。
休憩時間に、「アルカン全集になりそうな勢いだけど、
(今回のCDは三枚目「アルカン ピアノ・コレクション3《風のように》」)
いったいそれには何枚出さなきゃいけないんだろ」と話をしていて、きーちゃんさんが「『すべての短調による12の練習曲』は3枚目の今回でコンプリートしたじゃない?」と、大きいヤマが過ぎたのでは的なことを言い出したので私が、「いやーでもきっとアルカンのことだから『すべての長調による…」ってヤツも書いてるんじゃない」といってハハハと笑っていたところ、
突然、後ろの席から声が(知らない人)。
「ありますよ、すべての長調による。作品番号35なんですけど実際は作品番号39の短調より後に書かれたものなんです。短調ほどは長くないですがね」
やー、ありがとうございますご丁寧に作品番号まで。めっちゃ詳しそうなのでついでに「全集を出したら何枚組くらいになりますかね?」と聞いてみたら
「さぁ20枚とか行くのではないでしょうか。金沢さんという人が10枚近くのアルカン録音を出していますが選集です」
(その話ならshigさんから聞いたことがあるなー確か8枚では)
20枚か~森下先生がんばらないと。
というわけで後半はいよいよその「すべての短調」の4曲。1,2,11,12と来るのですがこの中で最大規模のものが11番「序曲」。そして12番「イソップの饗宴」もなかなかでかい曲で25の変奏からなる…変奏曲ってだいたい誰のでも難しいですが(変奏してるうちに派手なの出てくるから)まぁアルカンだからもぅ…ご想像にお任せしますが
その中である意味印象深かったのが1番「風のように」。これ、2/16拍子という珍しい曲で、さらに常軌を逸したかっ速さの速度指定(1分間に160小節!!)がされているというしろものなのだけど、これを160->90くらいに落とすと速いタランテラくらいに聞こえてくるらしい。それをあえて、どうやっても踊れない速さの指定どおりに弾くと(といって弾いちゃうところが)確かにこれは「風」か、と。
それで思い出したのだけど、前にアルカンの「ファ」を弾いたとき、私が弾くと5分以上かかるわけだが(^^;; プロのピアニストがYouTubeにのっけてくれてるやつだと3分とか。それで聞くともう速すぎて一回や二回聞いたのではずずずーっといってしまって何がおもしろいんだかわからないんです。というかそのテンポで弾きたいと思ってもどのみち私は弾けないんですけど、5分かけて弾くのもそれはそれで聞いていてわかる速さで、おもしろいかなとすら思ったんですが。
ところがこの曲、アルカンが書いたテンポ指定だと1分とかで終わるはずなんです(o_o) 何をどうすればそのテンポで弾けるんだかさっぱり想像もできない、それで何かの間違いなんだろうと思ってほっといたんですが、今回の件から考えれば実は指定テンポで弾くと別の世界が見えてくる仕掛けで、しかもそのように弾ける人間(森下唯氏)がいるということらしい。毎年コンサートに通ったらいつか聞けるだろうか。
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