あめふり猫のつん読書日記

本と、猫と、ときどき料理。日々の楽しみ、のほほん日記

美しい夏。

2010-09-06 23:13:25 | 本(エッセイ・ノンフィクション他)

ふたりの山小屋だより (文春文庫) ふたりの山小屋だより (文春文庫)
価格:¥ 550(税込)
発売日:2001-08
数年前、母と岸田衿子さんの絵本展を観に行きました。

そのとき、私はミュージアムショップで絵本を買ったのですが、母が買ったのがこの本でした。

私も借りて読みました。岸田衿子、岸田今日子姉妹両氏の共著のエッセイです。

二人の北軽井沢での思い出が中心で、自然の描写も美しく、ことに瑞々しい、岸田今日子氏の《17歳だった》という章が好きでした。

でも、最近読み返してみたら、面白いエピソードに出会いました。

ちょうど先日記事に書いた、『刑事コロンボ』の初代声優だった、小池朝雄氏とのエピソードだったのです。

《雪と氷の上の役者たち》という章。

“アサオと呼ばれていた亡き小池朝雄、ボルこと仲谷昇、カッちゃん(北村和夫)、タダ枝夫妻、ホナモウと仇名された三谷昇、ヤマの山崎勉、それに今日子もみんな二十代で文学座にいた頃だった。”

という一文があらわす通り、役者たちの若き日の思い出で、キラキラした日々と他愛ないイタズラのエピソードなのですが、切なさもあるのは今日子氏もまた、今はこの世の人ではないせいでしょうか。

でも、夏の名残りのこの季節には、ぴったりなエッセイでおすすめです。

きいちごだより (日本傑作絵本シリーズ) きいちごだより (日本傑作絵本シリーズ)
価格:¥ 1,260(税込)
発売日:2001-06-01

ちなみに、私が買ったのはこの絵本です。

これも、お気に入りの一冊です。

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2 コメント

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岸田森さんの評伝を書く為、各方面に取材された方... (エラティト・シン)
2010-09-07 21:37:36
岸田森さんの評伝を書く為、各方面に取材された方に、知己を得たのですが…
「今日子さんには、びっくりするようなお話を聞いたんですが…どうも、話半分にしといた方がいいようです[E:coldsweats01]」とおっしゃってました…

今日子さんは、ウソを言う、というより、相手をびっくりさせようとするサービス精神から来る、話術の使い手だったようですね…[E:confident]

まだ若手であった頃の青春の記憶も、どこかでドラマチックな脚色を施されているのかも…?なんて思いますが[E:coldsweats01]
彼女の世界では、紛れも無い真実だったのでありましょう[E:confident]
また、その語る内容が、聴く者にとってもそのまま真実としておきたい程、美しくもありドラマチックでもあったのでしょう…[E:confident]

以前もコメントしたかも知れませんが[E:coldsweats01]
今日子さんは今や私にとって、美しい風景に溶け込んで存在する、妖精のような存在なのでありました…[E:confident]折につけご冥福を祈りつつ…今、彼女のいる世界に、いつかは自分も行きたいものだと…[E:weep]
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たしかに、岸田今日子さんって、生前からこの世の... (雨ふり猫@管理人)
2010-09-07 22:58:57
たしかに、岸田今日子さんって、生前からこの世のものではないようなイメージがありました。
私は、魔女のようでもあり、少女のようでもある、と思っていたのですが、なるほど、妖精かぁ……[E:shine]
話を盛る傾向があるとは知りませんでした。
でも、なんだかそれも謎めいて、岸田さんに合っている気もしますね[E:confident]
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