ふたりの山小屋だより (文春文庫) 価格:¥ 550(税込) 発売日:2001-08 |
そのとき、私はミュージアムショップで絵本を買ったのですが、母が買ったのがこの本でした。
私も借りて読みました。岸田衿子、岸田今日子姉妹両氏の共著のエッセイです。
二人の北軽井沢での思い出が中心で、自然の描写も美しく、ことに瑞々しい、岸田今日子氏の《17歳だった》という章が好きでした。
でも、最近読み返してみたら、面白いエピソードに出会いました。
ちょうど先日記事に書いた、『刑事コロンボ』の初代声優だった、小池朝雄氏とのエピソードだったのです。
《雪と氷の上の役者たち》という章。
“アサオと呼ばれていた亡き小池朝雄、ボルこと仲谷昇、カッちゃん(北村和夫)、タダ枝夫妻、ホナモウと仇名された三谷昇、ヤマの山崎勉、それに今日子もみんな二十代で文学座にいた頃だった。”
という一文があらわす通り、役者たちの若き日の思い出で、キラキラした日々と他愛ないイタズラのエピソードなのですが、切なさもあるのは今日子氏もまた、今はこの世の人ではないせいでしょうか。
でも、夏の名残りのこの季節には、ぴったりなエッセイでおすすめです。
きいちごだより (日本傑作絵本シリーズ) 価格:¥ 1,260(税込) 発売日:2001-06-01 |
ちなみに、私が買ったのはこの絵本です。
これも、お気に入りの一冊です。
「今日子さんには、びっくりするようなお話を聞いたんですが…どうも、話半分にしといた方がいいようです[E:coldsweats01]」とおっしゃってました…
今日子さんは、ウソを言う、というより、相手をびっくりさせようとするサービス精神から来る、話術の使い手だったようですね…[E:confident]
まだ若手であった頃の青春の記憶も、どこかでドラマチックな脚色を施されているのかも…?なんて思いますが[E:coldsweats01]
彼女の世界では、紛れも無い真実だったのでありましょう[E:confident]
また、その語る内容が、聴く者にとってもそのまま真実としておきたい程、美しくもありドラマチックでもあったのでしょう…[E:confident]
以前もコメントしたかも知れませんが[E:coldsweats01]
今日子さんは今や私にとって、美しい風景に溶け込んで存在する、妖精のような存在なのでありました…[E:confident]折につけご冥福を祈りつつ…今、彼女のいる世界に、いつかは自分も行きたいものだと…[E:weep]
私は、魔女のようでもあり、少女のようでもある、と思っていたのですが、なるほど、妖精かぁ……[E:shine]
話を盛る傾向があるとは知りませんでした。
でも、なんだかそれも謎めいて、岸田さんに合っている気もしますね[E:confident]