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葉ちゃんとＫ（仮名にしておこう）さんと、まったくの予定外に
マンハッタンで夜遊び。
行きがけには、盲導犬をつれた婆ちゃんに「この電車は各駅停車か？」と
聞かれた。
そういえば、さっき聞いた人たちが
「まっすぐ行ったら、インフォメーションだよ」ってアドバイスしてたから、
私の方へまっすぐきてしまったのか？それとも、私が盲導犬ってえらいなぁ～と
関心しながら、ハァハァと鼻息あらくしてたから、私がいるって気づいたのか。
「たぶん各駅のはずです」と答え、
私がまごまごしてると、隣でベンチに座ってた白人女性が、
「週末は、各駅停車かどうか、変更があるときもあるから
誰にもわからないの。アナウンスが入るまで待ったほうがいいわ」
シェパードが女性のカバンを礼をいうようにペロリとなめた。
「まぁ～いい子ね」と女性が微笑む。
「ここに、おかけになりますか？ほら、ここが一番はしっこのイスなの」
と、婆ちゃんの手をとった。まるで、養護施設で働いてるかのように
即座の対応に、私は感動していた。
あんな風にサクッと婆ちゃんを誘導してあげたかったな・・・。
私はボーッと突っ立ってるだけでなにもできなかった。
多分あのワンちゃんより役立たずかも。
葉ちゃんのお勧めタパスバーへ行った。イーストビレッジ。
樽がテーブル。うまくて安いらしい。確かに安かった。
のん兵衛ばかりで、ワインのボトル二本もあけたのに、フード込で一人４０ドルほど。
マシュルームをタマネギとガーリックでソテーして、
ブランデーまぶしてテーブルまで炎をあげてもってきてくれる。
これが、おつまみに最高！うまかった。
Xunta Tapas Bar
174 1ST Ave Ste 1
New York, NY 10009-4506
(212) 614-0620
Cross Street: Between 10th Street and 11th Street
この後、
いつもＮＹカクテルランキング、ナンバー１になったりしてる
日系のバー、エンジェルシェアーで夜なのにブラッディーメアリーを
ガブガブ３杯ものんだ。スパイスが効いててうまい！
Ｋさんと帰路へつく。
地下鉄に乗ると、隣にアジア人のカップルが座っていた。
と、見た目ヤバそうな姉さんが、ドアのところに立っていた。
「ホームレスだから、恵んでくれ」みたいなことを言うのかな？って雰囲気。
Ｋさんも彼女を見てしまっていたという。お腹が出てるなぁ～なんて。
突然、「なに見てんだよ！」と腹ボテの姉さんが大声をあげたと
思ったら、バシッと音がした。腹ボテが、
カップルの彼女の頬をたたいたらしい。
彼女は、彼の胸に深く顔をうずめて、泣いていた。
座ってた男性が立ち上がって、腹ボテを追う。
次の駅で、駅員さんがやってきて、しばし地下鉄が止まり
腹ボテは、放り出された。
「ポリスは、呼ばなかったのか？」と家に帰ってからレイから言われた。
「さぁ～通報したかどうかまでは、わからないけど」
なんだか、同じアジア人女性がビンタを食らってしまい、同情していた。
隣に座ってたので「大丈夫？」と聞いてみたが、
彼女は答えず、ずーっと泣いていた。
「もしかしたら、私たちがビンタされてたかもしれないよね」と、Ｋさんと二人で
話した。
「でも、私は最初からヤバイって思ってたから、
彼女と目をあわせなかった」と私。
「私は、お腹が大きいなぁ～なんて思いながら、彼女を見てたんです」と
Ｋさん。
「でも私が同じ目にあったら、たたき返してたかも」
いかにも！九州女は気がつよいのだ。多分、私も泣いてる場合じゃないって
思って、蹴り返すなりなんなりしてただろうな。
だけど、腹ボテは、ジャンキーな雰囲気だったから、何されるかわからないし、
ヤバそうだった。
駅からは、自転車で帰った。
酔っぱらって自転車ってのは、最高だ！冷たい空気が酔いをさます。
これでレイにもシラフで、おやすみが言えるかな。
と、アパートの前までくると、吉本新喜劇の駐在さんのギャグみたいに、
ズボッと植木につっこんだ。
起き上がろうとして、反対側に、再びころんだ。
マジでベタな吉本だな・・・。
思わず一人で笑ってしまった。
やっぱー、まだ酔ってるわ。
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