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フライトアテンダントの友人みっちゃん、そしてNY在住の葉ちゃんミコさんと夕食。
女性のすべてがあこがれる職業、世界をまたにかけた美人で超スタイル抜群な
スッチーの素顔がここにあった。
「ゲロやウンチまみれになった便所掃除も、私たちがやるんだよ」
一同唖然。
「あ、ごめん食事中に」
「えぇ~~~!掃除の人が特別にいるのかと思ってた」と、私たちの驚愕の声。
「前に、後輩が素手でウンチの処理しようとしたから、病気もってたりしたらヤバイから
ちゃんと手袋つけて!って、注意したこともあるわよ」
と、みっちゃんはパスタをほおばる。
いやはや、そんな事で驚いていたのもつかの間、後から聞いたスッチーの裏の顔は、
もっとスゴかった。
まず、どんなに便所掃除をがんばっても
横ならびなお給料しかもらえないスッチーたち。客から目が届かないからって
便所掃除をおこたるスッチーも多いとか。
みっちゃんは、そういうことができない生真面目な性分らしい。
そんな彼女らに送られる、
客からの感謝状ってのは、大切な評価につながるそうだ。
みっちゃんの性格っていえば、
仕事は仕事として淡々とこなすタイプ。
人に媚びることのできない、私と同郷の、一本気な九州女である。
管理職まで得た、世渡り上手な先輩からのアドバイスは、
「感謝状をゲットするためには、はじめて飛行機にのる客とか、お年寄り、あとから
感謝状を書く時間がたくさんある人たちを大切に扱うことがベスト」
「そんな風に客を天秤にかけて仕事してる人がいるんだぁ~っ」と、客を量りに
かけられない、みっちゃんは、目からウロコだったらしい。
「それでも、みっちゃんはさぁ~、きっと、そういう風に人を特定して扱える性格
じゃないから、自分は自分らしく、仕事してるほうが、気楽だと思うよ。
ちょっとばかり人に媚びたからって、お給料あがるわけじゃないだろうし」と私。
「そうかなぁ~。サービス業ってさ、仕事をがんばっても評価されるって
仕事でもないし。サービスが行き届いてて当たり前みたいな。
私、見てる人は見てるって言葉は、信じないんだぁ~」
「そうかな?見てる人って見てるよ絶対!だって、みっちゃんがもし客として
飛行機にのったら、フライトアテンダントの仕事ぶりを観察してるわけでしょ?」
「うん、もんのすごい観察してる」
「ほらぁ。そういう人が見てるんだってば」
「あとさぁ、この仕事も長くなってくると、ものすごい態度の悪いオヤジとかに
平気であやまれるようになったんだよね。プライドとか、なんとかがどうって
問題じゃなくって、淡々とあやまっているの。
そういう自分がこわいのよ。自分の感情がまったく、
失くなっていってるみたいで」
「それってさぁ、きっとプロっつーか、仕事になれてしまった証拠だよ。
医者とかが、患者が死んでも、なんとも思わなくなるってのと
同じようなもんじゃない?さすがだね」ただただ、あやまることによって
人の気分を変える、もしくはトラブルを回避するっていうことができる
みっちゃんの能力は、たいしたもんだと感心した。
私には、とうていできない。そこがプロなのである。
彼女はNYにも仕事で来るので、万が一、一本気みっちゃんの
飛行機に乗り合せた方は、お時間あれば感謝状を送ってあげてください。
飛行機会社はどこかって?それは教えないほうがいいのかなぁ・・・。
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