せっかく日付の変わる前に睡魔が訪れていたのに、朝比奈先生&シカゴ響のブルックナー#5の映像をうっかり観たら、血が騒いで眠気が吹き飛んでしまった。
この日の朝比奈先生の指揮ぶりを観ていると、けっして絶好調とは思えないのだけれど、途轍もない音がしているのは流石シカゴ響だ。
この演奏を「無策」と批判する人の少なくないことも知っているし、それも否定はしない。
たとえばヴァントの方がよくアナリーゼされ、練られた音楽というのもよく分かる。
さらには、シカゴ響のアンサンブル力をもってしても、あの不器用な棒によって縦の線の合わない場面もある。
しかし、この腸にズシンと響くサウンド、巨大な造型は他の誰にも作ることの出来ない朝比奈先生の真骨頂。
これさえあれば、ボクには十分だ。
「マタイ受難曲」本番1週間前に、大きなエネルギーを頂いたような気がする。
さあ、やるぞ!