福島章恭 合唱指揮とレコード蒐集に生きるⅢ

合唱指揮者、音楽評論家である福島章恭が、レコード、CD、オーディオ、合唱指揮活動から世間話まで、気ままに綴ります。

いざ出陣!

2015-12-20 14:32:58 | コーラス、オーケストラ


いよいよ出陣。
本番前、最後の声だしだ。

ゲネプロ終了後、梅田ユニオンに行くのを自粛した自分を誉めたい(笑)。

さあ、張り切っていこう。
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大阪は快晴。いよいよ「炎の第九」本番

2015-12-20 09:06:12 | コーラス、オーケストラ


さあ、いよいよ「炎の第九」本番。
大阪は素晴らしき快晴! 気持ちも晴れやかだ。

昨日の午後はホテルの部屋で譜読みするつもりでいたのを急遽取りやめ、大阪フィル会館に急いだ。コーラスの入りは夕刻であったが、その前に「フィガロの結婚」序曲と「第九」の第3楽章までのオーケストラのみの稽古がある。

「譜読みは家でもできるが、コバケンは家にはいない」

という当たり前のことにはたと気付いたのである。こんな貴重な機会を逃す手はない。

ボクがとても感動したのは、音楽的なこと、コバケン先生独自のベートーヴェン解釈もそうだけれど、まず声の良さ。とてもよく通る声なのだ。だからちょっとした注意をしたり、スコアの変更、たとえば「(フォルテとあるけど)ピアノで!」など、普通の指揮者なら止めて、説明して、やり直すところを、演奏しながらグングン進められてしまう。これは大きな時間の節約にもなるし、各プレイヤーには高揚感を断ち切られることなく演奏しつづけられるという絶大な効果がある。
もっと単純な話、腹にひびく迫力ある声で「フォルテ!」と言われるのと、蚊の泣くような声で言われるのでは、演奏する側の心の作用が違ってくるのだ。

「指揮者の声は大事」
それを改めて教えられた。
そういえば、朝比奈先生も大きなお声だったなぁ。もっとも、お話が好きで、よく語られたけど(笑)。

さて、本日の「第九」。皆さん是非ともお越しください、と言いたいところだが、既に満席。当日売りは立ち見席のみとか。それでも聴きたいという健脚の方は是非とも挑んで欲しい。大阪フィル合唱団も渾身の歌とハーモニーで、あなたが立っていることすら忘れさせる筈である。


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心斎橋で伝説に出逢う ~ モーツァルト 伝説の録音Ⅰ, Ⅱ

2015-12-20 01:52:54 | レコード、オーディオ


コバケン&大阪フィル「炎の第九」オーケストラ合わせの朝。散策中の心斎橋にて、「モーツァルト 伝説の録音」第1巻「名ヴァイオリニストと弦楽四重奏団」、第2巻「名ピアニストたち」(飛鳥新社)と出逢った(各12CD + 書籍)。

「内容は良さそうだけれど、この
ハイレゾ時代にCDを買うのもどうか?」と定価で購入するのを躊躇っていたところ、破格の安値で店頭に置かれていたのを発見したのである。



「きっと、わたしを待っていたのだ。ここで出逢ったのも運命」。
まだホテルの一室に居るためCDを聴いたワケではないが、「これなら仮に定価で購入しても悔いはない」と呼べる代物であることは、手にしてみて分かる。本物の手応えとでも言おうか、作り手の思い入れやこだわりがジーンと伝わってくるのてある。

まず、装丁が美しい。書籍のつくりも堅牢だ。なにより、中身が充実している。SP時代の名前だけしか知らない、或いは名前すら知らなかった往時の名演奏家たちについて多くの情報があり、演奏や録音の時代背景も分かり、さらに音盤の資料としても一級品と呼んで差し支えないだろう。







そして、何よりこの書籍の価値を高めているのは、内田光子へのインタビューであろう。

モーツァルトについて、演奏家について、演奏行為について、そして、音楽の本質について語られる言葉は宝石のようであり、そのいちいちが最短距離でズバリと核心を射ている。

それらをここで披露するのは反則だと思うので一例のみを挙げておこう。

それは、「モーツァルトは許せる心を持った人」という言葉である。

「私は、彼女(伯爵夫人)は許したんだと思うのね。だけど、その音楽の美しさ、許すということ、それがなかったら、『フィガロの結婚』を聴いた意味がないと思う。」

確かにそうだ。許しがあってこそのフィガロでありモーツァルト。この至言、野田秀樹が聞いたら、なんと言うだろう(笑)。

とまれ、SP復刻の第一人者、新忠篤氏による音を聴くのが楽しみである。しばらくは長時間リスニングルームに籠もることは難しそうなのだけれど。



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