カルミナ・クァルテットを聴いた翌日、ちょうど1週間前の11月29日(日)。
13時からと思い込んでいた大阪フィル合唱団の「第九」レッスンの時間が17時半からであることに気付いたのが、新幹線車中、京都の僅か手前。
「紅葉見物でもするか」
と慌ててホームに降り立ったものの、シーズン盛りの日曜日とあって改札の外は初詣のような恐ろしい人出。
「こりゃ、かなわん」
というわけで、京都からの脱出を決め、急遽近鉄特急に乗り込んでは、奈良の橿原神宮に向かうこととした。
思わず信時潔先生の「海道東征」に出会せて頂いた感謝と公演の成功をご報告する機会が与えられたというワケである。
30余年ぶりに訪れた橿原神宮の神聖にして清々しい空気! 創建125年目にして初という御本殿の特別参拝の叶ったことも大変な幸運(ただし、撮影不可)で、展示されていた古代船「おきよ丸」の模型をみては、「海道東征」の第3章「御船出」の雄々しき旋律「日はのぼる・・」を口ずさんだものだ。
有り難いことに、お土産として、手縫いとともに現在改修中の屋根の檜皮片を御守りとして頂いた。
さらに、天皇陛下の勅使の控える「勅使館」の特別公開にもあたり、稀少な体験となった。
レッスン時間を間違えたことから訪れた僥倖。これも、「海道東征」コーラスを仕上げたご褒美かな、と勝手に解釈している。