フリーダー・ベルニウス指揮シュトゥットガルト室内合唱団の富山・高岡公演。
素晴らしかった。帰宅を延ばして訪れた甲斐があった。
倍音主体のハーモニーの感じ方、ドイツ語のイキイキした発音など、自分の目指すべきコーラスをここに見た想いがしたのである。
ラインベルガー「カントゥス・ミサ」では、先生の指揮ぶりからあのベルギーはナミュールでの充実した10日間が脳裏に蘇っては胸が熱くなった。
終演後、ベルニウス先生の楽屋をお訪ねしたのは言うまでもない。
「およそ20年前、ナミュールに於けるマスタークラスで、あなたの生徒でした。課題曲はラインベルガー『カントゥス・ミサ』、コルネリウス『レクイエム』、ブラームス、メンデルスゾーンのモテットでした」
と告げると「おおナミュール! 君のこともよく憶えているよ。いまは何しているんだい?」と言って、再会を歓んでくださり、今後、連絡を取り合うことを約束してくださった。
実に嬉しく、宿に戻った今も興奮を抑えられずにいる。
このコンサートの存在を知らせてくれた眞木喜規君には感謝の念を送りたい。