きのねの本音

染色や木彫り そして気の合う仲間たち
大好きなものに囲まれ シニアライフを楽しんでいます
時には 愚痴や本音もポロリ

思い出の藍染に涙

2020-05-13 14:35:00 | 染色
断捨離をしていると、
懐かしいものを見つけたりする。

この藍染の型染めは、
もう26〜7年前の物。




この頃のことは、よく覚えている。

草木染めを習いに、
染色仲間3人を誘って、
明石まで電車で行き、
そこからバスで、
先生宅に通っていた。

お弁当持ちで、1日教えていただき、
帰りは暗くなって帰ってきていた。

月一回のお稽古。
1年ほど、続いたか?

教えてもらったことを、覚えるのに、
一生懸命だったなぁ〜

帰りのバスを乗り間違えて、
ずいぶん遠回りして帰ったこともあった。

そんなお教室通いは、
震災の前日まで、続いていた。

この生地は、先生宅の庭の藍ガメで染めた本藍…。

26〜7年経っていても、
藍の色は鮮やかなままだ。

座布団カバーに染めた物だが、
縫うこともなく、そのままになっている。

この型は先生にお借りして染めた物で、
模様をコピーして、型を彫るつもりにしていたのだった。

その思いが、 
ずいぶん長い時を経て…

やっと、今日実行される。

トレーシングペーパーに、
生地の模様をなぞり、写し始めた。

色々な思いが込み上げてきて…

胸を締め付けられ、
目頭が熱くなってくる。

これを染めた日の寒かったこと…
先生宅のお教室の様子…
みんなと交わした話や、
一人一人の笑い声…等

昨日のように、はっきりと思い出される。

それなのに、

一緒に明石まで行っていた仲間は、
3人とも居ない。

もう会うことの出来ないところに、
みんな、行ってしまった。

あれから、
26〜7年経ったんだなぁ〜。

そんな思い出深い作品。

今から、座布団に縫う。

これで、26〜7年ぶりに、
藍染の作品は完成するが、

思い出は、完結させたくない…と、
思っている。
















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