徒然なるまままに

展覧会の感想や旅先のことを書いてます。

高麗茶碗 根津美術館

2006-04-25 | 美術
高麗茶碗 根津美術館
2006年4月15日から5月7日

燕子花図 と藤花図 -館蔵屏風絵 -については、既に書きましたが、本館展示室では「高麗茶碗」が展示されていた。さらに、秋山順一氏寄贈の作品を軸に 「良寛の書」「李朝のやきもの」も展示されていた。「高麗茶碗」と「会記」についてメモしておきます。

なにしろ陶磁器、茶道具を鑑賞し始めたのは、たった半年前からですから、「高麗茶碗」をまとまって鑑賞するのは今回が初めてです。とりあえず、リストしておくといったところです。もしかするとメモに間違いがあるかもしれませんが、ご容赦を。

会記では、花入 古銅筋象耳が畠山記念館に鑑賞した古銅象耳花入に一寸似ているが、筋がはいっています。香合 祥瑞 蓮華は発色が素晴らしい。

  • 高麗茶碗

    青井戸茶碗 銘柴田(重要文化財)
    あまり青味のある釉色ではないが青井戸といわれているのは、高台からほぼ直線的に開いた浅めの姿が、青井戸といわれる碗のそれであるためである。胴には轆轤目が目立ち、高台際には深い削り目がまわっている。この茶碗は、柴田勝家が信長から拝領したというので柴田井戸として知られている。内箱の蓋裏には朱漆で「柴田修理所持 青山家臣朝比奈氏伝来」とある。幕末には大阪の豪商平瀬家に伝わった。

    三島茶碗 上田暦手
    井戸茶碗 銘宗及 大名物
    井戸茶碗 銘さかい 中興名物
    井戸茶碗 銘忘水 名物
    井戸茶碗 古織割高台 (重要美術品)
    刷毛目茶碗 銘雪月
    刷毛目茶碗 銘西江
    粉引茶碗 銘 花の白河

    雨漏堅手茶碗(重要文化財)
    半磁胎の白い素地に釉が厚くかかるが、焼けがあまいためにやわらかく、ところどころに雨漏状の斑があらわれているので、雨漏堅手と称している。高台際から轆轤目を見せて大きく開き、ややゆがんだ姿をしている。薄手に作られているが、高台まわりは削り出した際の箆の跡が縮れ、施釉のときの指の跡も認められ、それぞれに景色となっている。見込みは深く、茶溜りをかこむように目跡が四つ残っている。外箱蓋表には「高麗茶碗」「雨漏」と佐々木文山が書き付けている。姫路酒井家に伝来した茶碗である。

    堅手茶碗 銘長崎(重要文化財)
    堅手とは、灰白色の半磁質の素地で焼かれた茶碗をいう。この丸い腰から端反りにした口縁につづくやわらかな曲線を描く碗には、中心のずれた削り目が見られる。見込みの箆削りや高台の削り方、口縁の曲線的な仕上げ方、高台を中心にして土見せにした釉のかけ方などには、茶碗作りの作為を感じる。
    内箱蓋おもてには小堀遠州が「長崎」と墨書している。この銘については、長崎太夫という所持者によったといわれ、この人から遠州に伝わり、小堀大膳亮の時に大徳寺弧蓮庵へ寄進されたが、松平不昧の所望によってその所持するところとなったという。

    玉子手茶碗 銘小倉
    熊川雨漏茶碗
    金海茶碗 銘龍宮
    黄伊羅保茶碗
    御所丸茶碗
    御本立鶴茶碗


  • 会記

    床 重要美術品 石室善玖筆 墨跡 寒山詩
    花入 古銅筋象耳 徳川家綱公伝来
    香合 祥瑞 蓮華
    釜 古天明 十王口 方丈得月 雪村筆
    炉縁 木地久以作
    水指 古信楽 鬼桶 銘龍鱗 如心斎所持 玄々斎箱書
    茶入 中興名物 正意 銘六祖 土屋相模守所持 小堀十左衛門箱書
     仕覆 柿地織留緞子・紹光裂
    茶碗 重要文化財 鼠志野 銘山端
    副 赤楽 銘芋頭 藤村庸軒作
    茶杓 千家中興名物 千宗旦作 共筒 銘よろぼうし 如心斎箱書
    建水 南蛮 〆切糸目
    蓋置 利休在判 竹 紀州徳川家伝来 了々斎箱書付 
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