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金魚絵師 深堀隆介展 平成しんちう屋・刈谷市美術館

刈谷市美術館で開催中の「金魚絵師 深堀隆介展」を観賞しました。動画は先に開催された平塚美術館の展示動画です。

 

深堀隆介は、近年メディアでも数多く取り上げられ注目される現代美術家です。氏の作品は、アクリル樹脂の上に描かれる金魚。多数層に樹脂を流し込むことで、静止動画にように金魚が立体的に浮かび上がる手法が特色です。

今回の展覧会は、地元愛知県での開催、家族の来場者が多くいつもの美術館とは異なるアットホームな雰囲気がありました。樹脂の上に描く2.5Dアートと称する氏の代名詞となった作品が升やカップ、ブリキ缶など様々な入れ物に金魚が描かれた作品のほかに屏風やパネルなどのドローイング作品も並び、金魚アートの世界が広がります。また、写真撮影可能なブースには、屋台の金魚売りや弥富の金魚養殖のような世界が広がっていました。

アクリル樹脂に描く金魚の世界は、やはり多数の金魚の群れを樹脂多層で描く方がリアリティーが強調されるように思います。事実、升や小さな器に描かれた一匹の金魚作品では、立体感は表しにくいように感じ、作品に差異が生まれたていました。

この業界にいると、画家の作品には駄作もあれば秀作もあります。売却済の個人蔵と作家所蔵の作品が一堂に並ぶとその差は歴然です。今後は技術を磨き、その差を埋めていくことで、さらに評価は高くなると思います。

しかしながら、氏の一匹の金魚との出会いにより、生まれた「金魚救い」への愛とご恩返しの斬新な手法と発想は、国際的な評価につながり、日本文化の象徴でもある金魚への貢献につながります。作家の今後の活動に期待します。

 


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