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65オヤジのスタイルブック

65才茶々丸のスタイルブック。様々なカルチャーにふれて養ったライフスタイルを紹介

W杯ロシア 決勝トーナメントと西野采配の是非

2018年06月30日 | 【スポーツ】

サッカーワールドカップ・ロシア大会、日本は辛くも決勝トーナメント進出を果たしました。この結果には、誰もが喜んでいると思いますが、そのゲーム運びには、納得できない人も多いかと思います。

確かに試合に負けて、ルール上で勝負に勝ったわけですから、スッキリしないと思います。後半15分からの攻撃をさけたパス回し。西野監督のギャンブルというべき采配に選手を責められません。

今回の采配に対しては賛否両論で、元選手のコメントでは好意的で、マスコミのとりわけイギリスメディアは批判的でした。また、こうした状況には、ポーランドチームも、確実な初勝利を選択して受け入れたわけですから、少なからずポーランド側にも批判があってしかりです。ポーランドのメディアはポーランドチームに対して批判的でした。

僕は、この時間でチャンネルを切り替えて、コロンビア対セネガル戦を見ながら、勝負の行方を見守りました。 

ギャンブルは成功しましたが、問題はポーランド戦での西野采配が今回の事態を少なからず招いたのでと思います。先発を6人変え、川島選手を再び起用。川島は好セーブで汚名返上しましたが、攻撃のリズムがディフェンスにも影響したのではと思います。結果が失点。岡崎にしても、古傷の影響が出て交代のカードを1枚失い、後半から本大会のジョーカー本田のカードを切れませんでした。

決勝トーナメントは進出できましたが、グループ2位により厳しい組合わせとなっています。今回のトーナメントは極端に調子のよい強豪チームが集中し本大会の優勝候補筆頭のベルギーと対戦することに。

正直勝つ可能性は極めて低いです。ベルギーは、グループ最終予選でイングランドとトーナメントの組み合わせを予想しながらの戦いの中で、あえて勝利を選択したように感じました。そこには、王者としてのプライドを感じるからです。

勝敗は別にて、日本人として日本代表を全力で応援します。強豪ひしめく枠でどこまで勝ち進んでいくか注目ですが、決勝トーナメントは、日本の未来につながる選手起用を西野監督には望みます。

 

※決勝トーナメント表はこちらでも確認できます。


映画 空飛ぶタイヤ

2018年06月28日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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池井戸潤原作初の映画化作品。長瀬智也主演の映画「空飛ぶタイヤ」を鑑賞してきました。

先般ドラマでの「空飛ぶタイヤ」紹介しましたが、今回は初の映画化作品になります。今回は、映画の限られた時間の中で原作の魅力をいかに伝えられるか注目して観ましたが、キャスティングにより、ドラマとはかなり異なる演出が施されドラマと比較しても楽しめました。

原作は、財閥企業の関連自動車会社のリコール隠しが題材になっています。運送業者社長の長瀬演じる赤松のトラックが、タイヤが外れた事故により死亡事故を起こし、事故の汚名を晴らすために巨大企業に闘いを挑む内容です。

自動車会社のエリート社員にディーン・フジオカ、親会社の銀行員には高橋一生が演じ、自らが務める会社の隠蔽体質と運送会社社長と共に戦う部分を中心に映画では描かれています。映画のヒットは、この三人のファン層の獲得が大きいですが、成功の要因として赤松のキャラクターに重きをおいているところが大きいと思います。

長瀬演じる赤松は、元ヤンの二代目社長という設定。巨悪と戦うセリフ「中小企業をなめんなよ!」も長瀬らしく板についてます。ちなみにドラマでは中村トオルでしたが、こちらは、修業時代を経験した苦労人って感じでした。そこに好対照な爽やかさで、ディーンと高橋が絡み、暑苦しさを和らげています。

しかし、原作者の池井戸潤さん、愛知県出身で現在の三菱UFJ銀行の旧東海銀行の元社員。その関連会社の三菱自動車のリコール隠し事件がモデルとした小説が「空飛ぶタイヤ」で、池井戸さん自体が、ある意味で主人公や社員と同じ立場で日本の癒着体質に切り込んでいることがすごいです。

原作の背景や機会があればドラマの方も鑑賞すると、この映画がより深く楽しめると思います。

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映画 オンリー・ザ・ブレイブ

2018年06月26日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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実話に基づく森林消防団を描いた映画「オンリー・ザ・ブレイブ」を観賞

2013年にアリゾナで起こった史上最大の山火事に挑んだ20人の森林消防団の軌跡を描いた本作。主演にセッションのマイルズ・テラー、消防団の団長にジョシュ・ブローリン、その妻には、ジェニファーコネリーが出演。VFXを駆使し、バッグドラフトやタワリングインフェルノなど大規模火災を描いたパニックムービーに並ぶ作品に仕上がっています。

麻薬に溺れ怠惰な日々を送っていた主人公のブレンダンが、恋人の妊娠をきっかけに、資格を生かして地元の森林消防団に入隊。過酷な訓練に耐えながら、仲間との絆を深め、団長マーシュの信頼を築いていく。そんな最中に史上最大級の山火事が発生。20人の消防団員が山火事から町を守るために炎に挑んだ実話を描いてます。

普段は冗談を言いイタズラ好きの屈強な男たちが、山火事の延焼を防ぐために地道な作業を続ける姿が好対照で、アメリカンスピリッツであふれていて飽きません。また、新入団員のブレンダンと団長マーシュの家族との葛藤や絆が並行して描かれヒューマンドラマとしても胸が熱くなります。また、VFXを駆使して制作された山火事シーンは迫力満点で、リアリティーにあふれてます。

20人の男たちの行く末は、伏せられた形で進みラストで誰もが号泣することでしょう。エンドロールでの縁者と実在の人物の紹介され、改めて過酷な任務に挑んだ男たちの生きざまに涙し、男たちの姿を自らの肉体を持って演じ切った出演者に拍手を送りたいです。

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日本対セネガルドロー ロシアW杯キーパー受難の大会

2018年06月25日 | 【スポーツ】

昨日の日本対セネガル戦、2対1と追いかける後半で本田のゴールで日本追いつき、引き分け。決勝トーナメントへ望みをつなぎました。

昨日のゲーム。ゴールキーパー川島の不用意なパンチングにより先取点を許しましたが、川島の凡ミスに批判が集中しています。サッカー経験者やサッカーファンにとって、批判されて当然のミスです。

あの場面は、アンダーハンドキャッチで体を前傾させれば容易に守れます。シュートも本大会の主流となったワンタッチシュートではなく、当の本人も認めるように状況判断ミスは明らかです。仮にキャッチミスとをしても、あの距離ながらキーパーチャージもありうる場面でした。

また、今回大会で使用されているボールが、曲がりが強く、キャッチしにくい特性を持っていて、GKにとっては、何んとも扱いににくいボールです。ミスが生まれる確率が高い中で、いかに得点に絡むことなくミスを最小限にとどめる技術が求められています。逆に判断力に優れ、高度な技術を要したゴールキーパーの存在が今大会の結果を左右するのではと思います。

スターティングメンバーに川島が名を連ねた時には、西野監督は、なぜ中村を使わないかと疑問を持ちました。ワールドカップ経験者であるベテランを使うのはある部分では納得はいきます。

長谷部のキャプテンシー、吉田の硬軟取り混ぜたディフェンス、香川のトップ下でのパス回し、本田のスーパーサブでの起用など、西野采配は的中してます。しかしながら、現状のGKの実力と試合経験は中村が数段上だと思います。特に中村のセービングとポジショニング、飛び出しのタイミングなど、神っていた頃の川島よりも上だなと感じます。

 

ポーランドのグループ最終戦は、何が何でも中村で行ってほしいです。今後の日本代表の為にも必要不可欠です。僕の中では、前線に正確なフィードができる浦和の西川の代表復帰も願っていますが、現状の総合力を考えると中村の存在が大きいです。

 


DVD 海よりもまだ深く

2018年06月23日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、是枝裕和監督の2016年作品「海よりもまだ深く」です。

ありがちな家族の在り様の中で、親子と夫婦、その息子が抱える思いを淡々と綴った作品です。阿部寛と樹木希林が親子で共演し、阿部の元妻役を真木よう子が演じてます。

15年前に新人賞を授賞するもその後、小説家といて自立できず探偵稼業で別れた妻に息子への養育費に苦心している阿部演じる良太が、お金の工面に母親の元を訪れます。直接的に切りだせない良太は、亡くなった父の形見の品やへそくり探し出そうとしますが、うまくいかず母親とたわいもない昔話でお茶を濁します。そんな中、月に一度の息子と面会をきっかけに、台風の近づく日に母親の住む団地で元妻と息子の家族で一夜を共にします。

描かれる日常には、これといった抑揚も波乱もなく、元夫婦や母親、姉などのすれ違う心模様。阿部と樹木の親子のたわいもない会話の中に男と女の感情の違いがセリフとして語られ気だるさの中にユーモアを含んで面白いです。

ラストでは、どこか似た者同士の亡き父が息子に遺したエピソードでしめられ、気恥ずかしい男の同士の心模様も、どこか自分と似たとこがあり、自分の映し鏡ような作品でした。どんな作品でも、人間ドラマを描かせたら是枝監督は天下一品だと思いました。

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DVD エルミタージュ美術館 美を守る宮殿

2018年06月21日 | 【美術鑑賞・イベント】

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映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回はエルミタージュ美術館の光と影を描いたドキュメンタリ―作品「エルミタージュ美術館 美を守る宮殿」です。

ルーブル美術館、メトロポリタン美術館と世界三大美術館のひとつエルミタージュ美術館。今サッカーワールドカップでも話題のロシア最大の美術館の所蔵品の数々と250年に及ぶ歴史を紹介したドキュメンタリ―。数々の美術館ドキュメンタリー映画を観てきましたが、今回の作品ほど、所蔵作品と美術館の歴史をつぶさに紹介する密度の濃い映画は少ないです。

昨年、日本で開催された大エルミタージュ美術館展を観賞しましたが、この作品を手にとって更に詳細に知ることが出来ました。

女帝エカテリーナ2世によるコレクションは、絵画や彫刻、さらに宝飾品に至るまで絢爛豪華なコレクションで、軍事の時代においても、美術品収集を続けることで財力によって権威を示しています。女帝の力と美に対する執着心がもたらした壮大なコレクションは旧帝ロシアの象徴と言えます。

また、第二次大戦の戦火やスターリンによる悪政によるコレクションの放出など冬の歴史を乗り越え、新たなる歴史へ向かう壮大な美術館の歴史絵巻が館長や関係者の証言が語られ、行かずとも映画を通じて美術館の偉大さが伝わってきました。

 

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サッカーワールドカップ 日本 白星発進!

2018年06月20日 | 【スポーツ】

FIFAワールドカップ、日本がコロンビアを破り初戦白星で発進!南米のチームに初勝利の歴史的な日となりました。

サッカーファンなら今回のコロンビア戦は引き分けで勝ち点1がとれれば御の字と思ってたでしょう。ワールドカップで強豪チームを破るためには、やはり堅守が第一条件だと思ってましたが、日本の前線でのプレスと組織的に囲むディフェンスが功を奏しました。その点でも、大迫選手や原口選手の前線での守備の貢献が大きかったなと思います。

先制点も大迫選手の粘りから、香川選手のシュートを相手ディフェンスのハンドを誘いレッドカードに結びついたと考えます。今回のゲームで、大迫選手の今後の先発出場は確実だと思います。スタジアムに、あの中西君の大迫半端ないってのフラッグが掲げられてました。中西君が、何か日本の勝利の女神のように感じます。

個人的には、先発メンバーに乾選手ではなく、武藤選手をゴールキーパー川島ではなく、中村を起用してしかったです。初戦では乾の個人技と川島の経験を西野監督はかったのだと思いますが、屈強な選手が多いセネガル、ポーランドには、先発での起用は武藤選手を望みます。また、中村選手はポジショニングとセービングは代表GKでは群を抜いてますし、川島選手には、経験を伝えてほしいいです。

初戦勝利で、決勝トーナメント進出に一歩前進できましたが、重要なのは24日のセネガル戦、勝ち点1以上が絶対条件です。次の試合のポーランド対コロンビア戦の結果によって、勝ち点1が大きく左右します。日本にとっては勝ち点1以上(引き分け以上で)コロンビアの勝利が、日本にとって有利ではないかと思います。24日にすべてがかかっているのではないでしょうか。

過去のデ―ターでは、初戦勝利と日本人への監督交代で決勝進出100%ですが、油断は禁物、日本のファンの力で24日に全力応援しましょう!

がんばれ!日本!


DVD 僕のワンダフル・ライフ

2018年06月19日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は50年で3回も生まれ変わった犬と飼い主との愛情物語「僕のワンダフル・ライフ」です。

今回の映画は、ゴールデンレトリバーのベイリーが主人公。同時期にはボブという名の猫 幸せのハイタッチが公開されていて、注目されてました。僕も以前、ゴールデンレトリバーの茶々丸(僕のブログのハンドルネーム)を飼ってました。10年前にこの世を去りましたが、今もあの頃の思い出が脳裏に刻まれてます。

物語は、イーサンとベイリーの出会いから別れが描かれ、そこから、ベイリーが三度生まれ変わり、最愛の人イーサンと再び出会う生まれ変わりの犬の軌跡を描いてます。

永遠の生命観は、仏教的ではありますが、過去の記憶を失わず新しい存在を受け入れながら生きるベイリーのエピソードと再会につながれる運命的な流れが実にスムーズで感動的な作品です。そして、飼い主との出会いと別れは切なく、涙を誘います。

監督は、リチャード・ギア主演の海外版「HACHI」のラッセ・ハルストラム。子供の頃のイーサンを演じていたのが、前回紹介したワンダー君は太陽で、オギ―をイジメてたクラスメートでしたが、今回はとてもベイリーとの素敵な関係を演じてます。

僕と茶々丸も、実は成犬で保護した犬だったこともあって7年の短期間の生活でしたが、僕の人生の中で貴重な時間を与えてくれました。ラストのイーサンとの再会では、胸にぐっとくるものがありました。今回のような奇跡のような出会いはなくても、犬との出会いと別れを経験した人なら、きっと僕のような思いを感じることと思います。


映画 ワンダー 君は太陽

2018年06月18日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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全世界で800万部のベストセラー小説の映画化、感涙必至のヒューマン映画「ワンダー 君は太陽」を観賞

ジュリア・ロバーツとオーウェン・ウィルソンが夫婦役で共演、ルームで一躍注目を浴びたジェイコブ・トレンブレイが主人公オギ―役を演じた本作。生まれつきの障害で、人とは違う顔を持つ少年が、学校での差別を受ける中で、クラスメートや周囲の人たちに影響を与えていく感動作です。

10歳の少年オギ―は、母の勧めで初めて学校に通うことに。新学期が始まる前に、男女三人のクラスメートが彼をサポートすることになります。好奇の目が注がれる中で、クラスの中でも孤立した状態に陥る中で、家族の励ましの中で、得意科目の化学で個性を発揮していきます。徐々にオギ―を受け入れていくクラスメート、様々な事件を乗り越えて、オギ―は奇跡を起こしていきます。

今回の作品は、主人公オギ―だけではなく、サポート役の少年やオギ―の姉、姉の幼なじみなどのオギ―を巡るサブストーリーも加わって、オギ―を取り巻く人々の心模様が描かれています。そのことが、主観的な部分と客観的な部分で、自分とは異なる人を、どのように受けいれ、愛と友情を育んでいったかが明らかになっていきます。そこが、とても現実的で、理想的な道筋を的確に、確実に作り上げています。

僕も、時にオギ―に、時に姉に、時にクラスメートに自分を置き換え観ていくうちに、涙が自然にあふれていました。その涙は、決して悲しみの時に出るものではなく、困難を乗り越えた時に味わうことができる歓喜に似た涙でした。

おそらくは、今年最大のヒューマン作品であり、珠玉の名作に数えられる作品となるでしょう。

ぜひ劇場で、オギ―の光り輝く奇跡を体験してみてください。

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DVD gifted/ギフテッド

2018年06月17日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、天才数学少女と叔父との間で育まれた家族愛を描いたヒューマン作品「gifted/ギフテッド」です。

ギフテッド(ギフティッド)は、天才児を意味する言葉で、実際、日本でもギフティッド協会が存在するそうです。反面、生まれた時から類い希な才能を持つ子供には、精神的な疾患を持つ子供が多いそうです。今回の作品も、少女と叔父の家族愛を中心に、そうしたハンデも含めた形で描かれています。

監督は500日のサマー、アメージングスパイダーマンのマーク・ウェヴ、叔父役にはクリス・エバンス、姪役にはマッケンナ・グレイス、映画アイトーニャで少女時代を演じてました。

生まれてまもなく母親を亡くした7歳の少女メアリーとその叔父フランクは、フロリダの小さな町で生活をしてまいましたが、ハイスクールに行くことを拒んでいたメアリーを説得して、学校に通わせることに。学校になじめないメアリーは、教師や生徒とトラブルを起こしてしまいます。、そんなメアリーの数学を才能に気づいた学校は、フランクに彼女をギフテッド教育を行う学校への編入を勧めます。フランクは、自らの家族の過去から、メアリーに普通の環境で育てたいと願います。そんな矢先に、疎遠となったフランクの母親が現れ、メアリーとフランクの関係に亀裂が生じていきます。

今回の作品は、叔父フランクが主人公です。才能を開花していくメアリーにとって、何が必要なのかを姉の死や母親との確執を通じて人間味豊かに描かれていて共感できることころが多い作品でした。

とかく英才教育の名の下で、子供の将来の選択には必要と一面性で捉えがちです。特にその才能が持って生まれたものだと分かった時に、社会や国、さらに人類のためにもたらされたものと決めつけ、子供の意志とは別の方向に進んでしまう。

メアリーにとって、何が必要だったのか。答えはこの作品のラストに隠されてます。すべては、子供に意志が委ねられていることを静かに語ってくれてます。

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DVD ジオストーム

2018年06月16日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、世界規模の異常気象がもたらすパニックミステリー「ジオストーム」です。

最近は、すっかり人気が薄れているパニック映画。この作品も、あまり前宣伝がなかったので完全に見逃してました。レンタルCDの新作を何気なく手に取って観賞しましたが、なかなかおもしろい。もはや、自然災害をネタにしたパニック映画は、アルマゲドンとデイ・アフター・トゥモローで終わってましたが、今回の作品は、超えてはないけど、この2作品を足して二で割ったような作品でした。

物語は、科学の進歩により世界の気候をコントロールすることができる人工衛星が完成し、異常気象が抑制することができる時代に突入。ある日、何者かにより制御装置が乗っ取られ、人工衛星が暴発。世界規模の異常気象が発生し、人類は滅亡の危機に。そこで、政府と対立し、クビになった生みの親の科学者がその危機を救うために、弟と共に立ち向かうというもの。

科学者には、ジェラルド・バトラーが扮し、弟にはジム・スタージェス、大統領役にはアンディ・ガルシアが扮し渋く地味に出てます。

CGやVR技術の進歩で、パニック映画も進化したことで、災害シーンには以前のような驚きがなくなってきましたが、アルマゲドンやで・アフター・トゥモローのような、極限時の人間模様がうまく描かれていて、さらに、今回は自然を抑制する力が権力と結びついたことで、今までにないサスペンス要素でクライマックスを演出してます。

その意味で、これからのパニック映画が生き残るための示唆的な作品じゃないかと思ってます。

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DVD 勝手にふるえてろ

2018年06月14日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は松岡茉優映画初主演のラブコメディー。「勝手にふるえてろ」です。

若手女優の中で、勢いのある一人松岡茉優。万引き家族でも、今までないキャラで好演してました。ドラマでの明るいキャラ役が印象にある彼女ですが、今回は、オタクと妄想を加えた特異なキャラクターの主人公を熱演しています。

内容は、芥川賞作家、綿矢りさの同名小説が原作です。恋愛未経験のOLヨシカが、同期の二から告白されたことで、10年間思い続けている同級生イチとの再会で、二人の男と恋愛妄想にふけていくというものです。

先ずは、松岡茉優演じるヨシカの妄想の爆走ぶりが実におもしろい。さらに北村匠海演じるイチと渡辺大知演じる二の静と動の描写も、ヨシカの妄想を増幅していて、不思議な三角関係がスピード感あるリズムで進みさらに面白かったです。

松岡茉優はメリハリのあるセリフの良さが僕にとっては、いつも心地よく感じます。今回は、妄想シーンでのセルフの多さも彼女ならではメリハリでよく伝わってます。また、好きな若手俳優でありミュージシャンでもある渡辺大知のコンビで、さらにユーモアが倍増され、お互いにキャラを生かした共演でした。

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ルーヴル美術館 肖像芸術 国立新美術館

2018年06月13日 | 【美術鑑賞・イベント】

先日10日の東京美術展巡りの2回目です。今回は、六本木にある国立新美術館で開催中のルーヴル美術館展 肖像芸術ー人は人をどう表現してきたかです。

肖像とは、人の顔や姿を絵画や彫刻にあらわしたものを指すのですが、その行為は古代より現代にいたるまで連綿と続けられています。その意味でも芸術においての肖像は歴史を語る上でも重要なアイティムとなっています。

今回の展覧会は、ルーヴルの8部門から約100点もの肖像芸術による展開される「ルーヴルの顔」の展覧会です。

各時代の歴史を象徴する肖像は、古代文明からヨロッパの歴史を彩る名品ぞろいで、エジプト文明の王の理想の顔を表現したマスクに古代ギリシャ、ローマの出土品、国王や女王の肖像画、ナポレオンのデスマスクや巨大な彫刻像に出征を描いた絵画など多岐にわたり、どの作品も、文明の歴史をうかがわれる意義深い作品ばかりです。

なかでも、モナリザと並び称されるルーヴルの美しい女性のひとり。ヴェロネーゼによる「美しきナーニ」は、豪華なドレスと輝くアクセサリーを身にまとい、対称的に透き通るような肌を持ち、観る人の眼を奪う不思議な笑みを称える女性です。そして、彼女の姿をどの角度から見つめても、決して彼女は視線を合せることはありません。

他にもエピローグを飾る作品として、フルーツや花々で構成される摩訶不思議な顔を持つアルチンボルトの「春」と「秋」が再び顔をそろえています。

今回の展覧会も、9月3日まで国立新美術館で、その後に、大阪市立美術館で9月22日より開催。二館のみの貴重な巡回展になっています。ルーブルの顔をぜひ、あなたの眼で確かめてほしいです。

 

新国立美術館のジュニアガイドは、大人が見ても楽しめる美術展の教科書です。手に取って観賞するとより理解を深められると思います。


映画 万引き家族

2018年06月12日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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カンヌ国際映画祭、パルムドール受賞作品、是枝裕和監督の「万引き家族」です。

カンヌの常連である是枝監督が、ついに最高賞のパルムドールを獲得しました。今回の作品は、監督自身が述べているように、自身の集大成とあんる作品だと感じました。

舞台は東京の下町。古い平屋の家で暮らす柴田家は、家主の初江の年金を目当てに、夫婦と息子、娘の五人で細々と暮らしている、そして年金の不足は、万引きで生活費を稼いでいる。ある日、ベランダで寒さに震える幼い娘を連れ帰ったことから、彼らの生活に波紋が起こり、徐々に家族の抱える過去が明るみになっていきます。

リーリーフランキーと安藤サクラの夫婦役の、幼い子供に対して愛情深く接する姿と幼き子供の無垢な姿が印象深い。また、樹木希林の老婆は、存在感を外に出すことなく演じているのに、その振る舞いや言葉に人間臭さを感じます。娘の松岡茉優の演技も今までない悲哀が感じられました。翔太とゆり役を演じた子役の二人により柴田家の家族の絆がそこはかとなく感じられます。

僕の是枝監督のイメージは家族を舞台に社会に潜む様々な問題に映画というフィルタ―を通して定義する人というイメージがあります。ゆえに、監督自身の思いとは別のところで批判や揶揄されることがあります。今回の作品も、そのタイトルと犯罪に手を染める虚構の家族が主人公なので、先入観でとらえられているように感じます。しかし、監督ほど家族の絆や愛に対して真摯に向きあっている監督はいないと思うのです。

次回作は、フランスを舞台にフランス人キャストで制作される予定だとか、日本を舞台にした映画は、今回が一区切りなる作品だと思います。今ある日本の社会を見つめ、そこにある問題を確認し、人間同士の絆を思う。多くの人が、万引き家族を絶対観てほしいです。

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プーシキン美術館展 東京都美術館

2018年06月11日 | 【美術鑑賞・イベント】

昨日10日は、東京に美術展巡りに出かけてました。

今回の展覧会はプーシキン美術館展とルーヴル美術館展を観賞。時間がありましたので琳派・俵屋宗達から田中一光へ展も観賞してきました。

今回は、東京都美術館で開催中のプーシキン美術館展を。

旅するフランス風景がのサブタイトルのもと企画された展覧会。今回の東京都美術館と国立国際美術館で開催されます。珠玉のフランス絵画コレクションで知られるモスクワのプーシキン美術館。今回は17世紀から20世紀の風景が65点が展示されています。そのすべてが油彩画による名品ばかり。

中でも初来となるモネの草上の昼食。モネの草上の昼食は未完に終わったオルセー美術館も有名ですが、今回の作品は大作を描く元となった作品です。草上の昼食の全体像がわかるモネ初期の傑作です。26歳で描いた今回の作品、印象派の初期の傑作で、マネの草上の昼食や古典絵画にリスペクトされていることが詳細に解説され、絵画に対する深い認識が出来ます。

他にもモネの初期の睡蓮やルソーの代表作「馬を襲うジャガー」にセザンヌ、クールベ、ルノワール、シスレーなど名だたる芸術家の風景画が並び、どの作品も画家の特色が色濃く出ています。

個人的に目にとまった作品としては、コワニエとブラスカサットの共作による「牛のいる風景」はそれぞれが得意のモチーフとする風景と動物を描き一体化させた調和のある作品です。また、ルイジ・ロワールの「パリ環状鉄道の煙」300号近い巨大なキャンパスに白とグレー、黒、茶などの色調を抑えた風景画が雲のように流れる直線状の煙が横たわる自然の風景画とは趣が異なる壮大さを感じる風景画でした。

フランスの異なる時代と都会や田舎などの場所を感じながら、フランス風景画で楽しむ旅するアートの世界。美術ファンなら、ぜひ足を運んでほしいです。