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65オヤジのスタイルブック

65才茶々丸のスタイルブック。様々なカルチャーにふれて養ったライフスタイルを紹介

DVD 最後の命

2018年08月31日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は2014年作品で芥川賞作家・中村文則の原作を映画化した「最後の命」です。

元々小説をあまり読まないので、けっこう見逃すことが多いのですが、今回は、アマゾンでチェック中に柳楽優弥主演の作品が目にとまり観賞しました。

中村文則氏の作品は、読んでないですが、地味に映画化されている作品が多く、最近では、まだ観賞してませんが、桃井かおり監督の火Heeや瀧本智行監督の去年の冬、君と別れなどが映画化されてます。今回の作品は、監督は松本准平、柳楽優弥の幼馴染役で矢野聖人が共演してます。

物語は、幼少期に浮浪者の集団レイプを目撃した二人の少年の柳楽演じる明瀬と矢野演じる冴木が、その日のトラウマを抱えながら成長。ある日再会を果たします。再会後に、明瀬の家に頻繁に訪れていたデリヘル嬢の惨殺死体が発見され、明瀬が疑われますが、その後に容疑者に冴木が浮かび上がります。冴木は、連続婦女暴行犯として指名手配されていたのです。

今回の作品の主要人物に二人と関わる同級生の女がいますが、その三人の過去が徐々に浮かび上がるにつれて事態は思わぬ方向へ進みミステリ化します。

今回の作品は、R15指定で題材が題材だけに、トラウマになりかねないので、この手の作品に嫌悪感を持つ人にはおすすめできません。しかしながら、作品としての面白さと深さが、映画化とされる要因となっていることは確かです。

湊かなえや東野圭吾作品の映画化が好きな人にはおすすすめの作品ではと思います。

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映画 ヒトラーを欺いた黄色い星

2018年08月29日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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第二次大戦中、ナチスを欺きベルリンで生き延びたユダヤ人を描いた映画「ヒトラーを欺いた黄色い星」を観賞

本作は、ナチスドイツは、ユダヤ人をベルリンから一掃したと宣言、実は700人ものユダヤ人が潜伏を続け、1700人のユダヤ人が生き延びた事実を基に、4人の証言者のインタビューと共に、いかにして生き延びたかを描いたものです。

証言者の当時の年齢は16歳から20歳の男女。帰還したドイツ兵になりすまし、空き室を転々としながら偽の身分証を作ったり、身分を隠しナチス将校にメイドとして雇われたり、ヒトラー青年団の制服で身元を偽り反ナチスの組織の活動を手伝うなど。身を潜めることなく、市民のなかに紛れ込むように生活を送ります。

青年たちの死と隣り合わせの生活の中でも、些細なことでも青春の思い出が築かれていくシーンが、この手の作品としては異色で証言により事実として語られ新鮮で興味深く、また、そうした思いを抱かせてくれた背景に、潜伏を手助けした良心あるドイツ人が関わっていたことに驚かされます。

そして、証言者の青年たちの潜伏方法もさることながら、手を差し伸べたドイツ人の境遇もそれぞれに異なり、そこには、ナチスが行った非人道的な行為に対する静かな抵抗を感じました。

改めて、民族意識の中にある差別性がいかに愚かなことで、人種や性別を超えた人間への慈愛が深く感じられ、争いの根源を断つためには、唯一の希望であることを強く自覚する作品でした。

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さくらももこさんと昭和サブカルチャー

2018年08月28日 | 【エッセイ・コラム】

ちびまる子ちゃんの生みの親、漫画家のさくらももこさんがお亡くなりになりました。享年52歳。早すぎる死に今日のニュースは、彼女の話題で持ちきりでした。

僕の住む東海地方では、清水出身とあってゆかりの深いです。コミックやアニメ番組のほかにも、中日新聞での4コマや郡上八幡のキャラクターなどが紹介されていました。

僕にとっては、昭和前期の象徴のサザエさんと共に昭和後期、とりわけサブカルチャーを作品の中で紹介し、昭和文化の象徴的な存在として、心に刻まれています。

先日亡くなった西城秀樹さんや山本リンダさんの歌マネやフリマネなど、昭和を代表するアイドルを登場させ、世代を超えたファンを掴んだ愛される存在であったことは間違いないと思います。

サザエさんやドラえもん、クレヨンしんちゃんなど、漫画家亡きあとも、そのキャラクターが生き続け受け継がれ時代を走り続けてます。ちびまるこちゃんも、そうした存在として生き続け、歩みを続けると感じます。

そして、さくらももこさんの分身であるちびまる子ちゃんは、サザエさんのように庶民の生活の中に寄り添うような存在になるののではと僕は確信してます。

 


え!からはじまる、ストーリー メナード美術館

2018年08月27日 | 【美術鑑賞・イベント】

美術館と物語。古今東西きっても切れない関係であり、古代の壁画芸術やギリシャ神話や聖書などの西洋美術、歴史画などの東洋美術などアートのルーツは物語にあると言えます。

今回の「え!からはじまる、ストーリー」展はそんな絵画の物語性に着目した展覧会で、メナード美術館の所蔵作品を通じて美術史の中の物語を学べる展覧会です。

今回は、観賞ガイドを紐解きながら、作品と物語の関係性について少し述べたいと思います。先ずは、みなさんよく知ってるロダンの接吻。この作品は、ダンテの神曲の中の男女を題材にした悲恋の物語です。またクールベの「デスデモーナの殺害」はシィクスピアのオセロから、当館を代表する作品のアンソールの「オルガンに向かうアンソール」はキリストのブリュッセル入城が描かれています。また、初公開のマックス・エルンストの作品は、ギリシャ神話のスフィンクスを描いています。

日本美術では、白樺派の高村光太郎のジャンルを超えた芸術性や瀧下和之の「桃太郎図ノ番外」や彫刻家・舟越桂が描いた「ピノッキオ」の絵巻物は古くから伝わる童話の世界を作者の独自の解釈を加えて再現するなど、物語を知ることで絵の中にある心模様を感じられます。

展覧会は9月24日まで。ぜひ芸術の中にある物語を楽しんでみてください。


DVD 君の膵臓をたべたい

2018年08月25日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、2017年の泣ける青春映画ベスト1の「君の膵臓をたべたい」です。

前も述べたことがありますが、日本映画のこの手の青春恋愛ものが、どうも苦手で敬遠していましたが、本作は映画好きの人たちの多数支持していることもあり、そのタイミングで地上波放映されたので録画して観ました。

2016年に本屋大賞2位に輝した恋愛小説の映画化ですが、あまり小説を読まない僕なのでピンと来なかったのですが、観ると、そのセリフの哲学的な部分に魅せられました。最近の保守的な世の中で終身などの戦前の国民道徳がもてはやされる今、これは、若者たちに贈る新しい道徳であるようにも思います。

物語は、言わずともですが、膵臓の病気で余命僅かの女子高生と唯一彼女の病気を告白されたクラスメートの孤独な男子高生との交流を描き、彼女の突然の死と彼女の遺した言葉で教師となった彼の今と彼女の親友との今を描いています。

実に巧みに計算された筋立てと共に高校時代の衝撃的なラストと彼女の遺した言葉で希望を見出していく現在のラストが実にうまく進行していて深みのある内容でした。

映画化と共にアニメ化もされ、いずれの分野でもヒットを飛ばしたのも、やはり原作の持つ強さが故だと思います。

そして、君の膵臓をたべたいの言葉の重さに一連のテーマとは違う涙を誘います。食わず嫌いと言いますが、まさに食べなければわからない素敵な映画でした。

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DVD バース・オブ・ネイション

2018年08月24日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。サンダンス映画祭で2冠受賞、新進俳優による主演、製作、監督の実話に基づく作品「バース・オブ・ネイション 」を観賞

 

今回の作品は、アメリカ史上最大の黒人奴隷反乱のリーダー、ナットターナーを描いた伝記映画でネイト・パーカーが7年もの歳月をかけた力作。その事実だけも、尊敬に値しサンダンス映画祭のグランプリと観客賞に輝いたのも納得がいきます。

1800年代に黒人奴隷時代。ターナー家の農場で働く主人公ナットは、子供の頃から読み書きを覚え、聖書を学び説教をするまでに成長。彼の才能を生かすために、主人は、黒人暴動を恐れる他の農場主の奴隷たちに説教をさせるが、黒人奴隷たちの悲惨な境遇を目の当たりにして、ナットは、黒人達たちを率いて反乱を起こす。

詳細に描かれる黒人奴隷時代の凄惨な日々、人間としての慈愛を持つ白人がいても、人間として扱わない白人と神の下で差別を謳う聖職者。そして、暴動での殺戮とその後の報復など史実に基づき徹底したリアリティーが共感を得たのではと思います。人種や民族意識から起こる様々な差別行為が再び頻発している世の中で、映画を通して、悲惨な事態が起こらないことを切に願い、非暴力の世界が実現することを祈るばかりです。

 


DVD 祈りの幕が下りる時

2018年08月22日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、阿部寛主演、東野圭吾原作の新参者シリーズ完結作「祈りの幕が下りる時」です。

阿部寛演じる人情刑事、加賀恭一郎が活躍を描くシリーズ。連続ドラマから、スペシャルドラマ、映画を経て今回が完結編。欠かさず観てきましたが、今回は見逃しDVD観賞しました。

阿部寛が演じる様々なキャラクターの中で、僕は加賀恭一郎役が一番好きです。なぜかと言うとこの役が、一番自然体で演じているように思えたから。今回も、そんな等身大の魅力を感じました。

アパートで発見された腐乱した女性の絞殺死体。アパートの住人も行方不明で被害者との接点もなく捜査は難航。そんな中で被害女性の幼なじみ松嶋菜々子演じる女優の浅居博美との接点が浮かびあがるという、あらすじです。

加賀と失踪した母親との過去と浅居博美と過去が結び付き、事件は徐々に過去を巡る壮絶な事件へと展開。家族の確執と愛が加賀と浅居の過去と絡み合う展開は、泣けるサスペンスとして、集大成の結末でした。

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DVD はじめてのおもてなし

2018年08月20日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、2016年のドイツアカデミ―賞で観客賞を受賞したヒューメンコメディー「はじめてのおもてなし」です。

難民問題をテーマにしたヒューマン・コメディーと言えば、フランス映画のイメージが強いと思います。先日取り上げた、5%の奇跡 嘘から始まる素敵な人生などドイツ映画も良質な作品があります。今回、紹介する作品は2016年にドイツ興行収入ナンバー1に輝いた笑えて泣ける素敵な作品です。

老医師の夫と元教師の妻、30過ぎても未だ大学に通う娘に、バツイチで自分本位の弁護士のシングルパパの息子の家族。暇をもてあまし、夫とも不仲の妻が突然、難民申請中のナイジェリア人青年を受け入れると宣言、彼の同居により様々なトラブルに巻き込まれながらも、彼を通してバラバラだった家族の絆が深く結ばれるという内容です。

ヨーロッパでの最大の問題は難民問題。受け入れの是非をめぐり、各国で難民問題によるトラブルが生じているのも周知のことだと思います。そうした問題を包み隠さずコミカルに描きながら、一人の人間として、認め尊重し合う姿を心の変化をうまく描いています。また、ドイツ映画の特色はテンポの良さと耳に心地よい音楽の数々。そんな素敵な音楽をBGMに家族の心模様がスーッと入ってくる感覚があります。

フランス映画と共に、こうしたドイツ映画のヒューマンコメディーにも注目して観てください。きっと心に響く一作が見つかると思います。

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DVD マンハント

2018年08月18日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、チャン・ハンユー&福山雅治共演、ジョン・ウー監督によるアクション映画「マンハント」です。

男たちの挽歌シリーズのジョン・ウー監督が、ロケ地大阪で派手なアクション劇を展開、主演が福山雅治とくれば、世の女性ファンは見逃せない作品でしょう。でも、僕の記憶では、ヒットしたとは思えなかったように思います。

物語は、製薬会社の顧問弁護士だった男が、殺人容疑をかけられ、それを追う孤高の刑事との逃亡劇と製薬会社の中で秘密裏に行われてる新薬の実験に絡む復讐劇が重なるというもの。

内容的にはよくあることですが、新薬をキーワードに詳細な筋立てがあってよくできたサスペンス作品に仕上がっています。しかし、そこはジョン・ウー監督、とにかく派手なガンアクションが満載で、銃撃シーンの連続。日本を舞台にここまでやるかという程の派手さです。

弁護士役として共演したチャン・ハンユーも、中国では人気俳優でも日本では認知度が低く、いきなり、斉藤工と吉沢悠がテロリスト役で登場するなど、日本人俳優が多数脇役で共演する豪華なキャスティングが、どこかスト―リーを邪魔しているように感じました。ただ、ましゃ様ファンにとっては、この上なく楽しめる作品であることは間違いないです。

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映画 オーシャンズ8

2018年08月17日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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女性だけのオーシャンズ新結成!サンドラ・ブロック主演の「オーシャンズ8」を観賞

オーシャンズシリーズは欠かさず観てきましたが、オーシャンズ新結成の知らせを聞いて心待ちにしてました。しかも、今回は僕が大好きなサンドラ・ブロックがリーダーということで、無条件に心躍らせてました。

物語は、ジョージ・クルーニが演じたダニー・オーシャンの妹をサンドラ・ブロックが演じ、7人の犯罪チームを結成。メトロポリタンミュージアムに年に一度開催されるファッションイベント、メットガラでアン・ハサウエイ演じる女優ダフネが身に着けるカルティエの宝飾品を盗み出すというもの。

ダニーと片腕的存在のルーを、ケイト・ブランシェットが演じてますが、この二人のお色気ぶりが好対照でフェロモンムンムンで僕もメロメロです。もちろん、サンドラ様イチオシですが、ケイトのワイルドかつクールなお姿に思わず、女王様にお願い気分です。他にも、ミンディ・カリング、オーク・ワフィナ、サラ・ボールソン、ヘレナ・ボナム・カーターなど個性的な面々に加えて、今回の目玉歌姫リアーナが作戦の重要人物として出演。オーシャンズメンズに引けをとらない活躍をしてます。

女性版オーシャンズとあってか、メットガラを舞台に展開するあたらいオシャレ。小気味のよい展開と大袈裟でないどんでん返しなど、ひねり方もオシャレです。

新たなオーシャンズとして、シリーズ化してほしいです。

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映画 カメラを止めるな !

2018年08月15日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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口コミで全国公開へ。誰も観たことのないゾンビ映画「カメラを止めるな !」を鑑賞してきました。

さて、予告動画とオフィシャルサイトを紹介しましたが、この映画に興味がある方は、決して開かないでください。僕も全くの知識なし、キーワードはゾンビ映画だけで観賞しました。

昨年11月僅か6日間の限定上映から口コミで広がり上映2館が決定すると、一気に感染。今や全国に広がっている、おそらくは今年1番の話題作でしょう。キネマ旬報1位は間違いないと思います。そして、この作品が製作費300万円。無名のキャストによって作られていることを。その監督の名は上田慎一郎。今回が長編映画初監督作品です。

とある自主映画の撮影隊、廃墟でゾンビ映画を撮影。そこで本物のゾンビに襲われキャストは次々にゾンビに。それでも「カメラを止めるな」と撮影を続ける。果たして彼らの結末は・・・

今や、カメ止め教による信者は増え続け、その内容は、観た者以外は口外はされず。信者の間だけに封印されている。僕は彼らと友好的な関係を結んでいるため、その内容はお伝えできません。

ただ言えるのは、彼らは狂信的なカルト教団ではなく、入信の有無の関わらず観た者を温かく歓迎するでしょう。DVD化により隠れ信者が拡大する前に、劇場に急いでください!


映画 ミッション:インポッシブル/フォールアウト

2018年08月14日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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トム・クルーズ主演のシリーズ「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」を観賞

ミーハーと言われようが、世の中が駄作と言われようが、観たいシリーズ作品はありますよね。僕にとっては、そんな作品が数多く存在します。そのひとつがミッション:インポッシブルシリーズ。

シリーズ6作目となる本作。今回もトム自らが挑むアクション満載の作品ですが、ビルからビルへの飛び込みの際に複雑骨折をするなど、一時中断なりました。しかし、不死身のトムは、ケガなど彼にとっては、虫に刺された程度、その間にバーリ―シールで、死者も出たセスナ機での危険地帯の操縦を見事に成功して、健在ぶりを証明するなど、ほんとトムはすごいです。しかも、その年齢は56歳ですよ。3歳上の僕なんて、半月板損傷してリハビリに病院通いなのに、その強靭な肉体に感服します。

ところで内容ですが、3個のプルトニュームがテロリストに盗まれ、奪還するというシンプルな内容です。それと言うのも、トムが考案したスタントありきでクランクイン。辻褄を合わす形でストーリーを作りあげられたもの。なので、命がけのトムのスタントの一部がお蔵入りになってます。しかしも、イーサンの元妻や前作の恋人が現れ、しかも、イーサンのチーム以外は、すべてが敵みたいな正体不明の展開です。

でも、いいんです。このシリーズには巧妙な謎解きは必要ありません。映画評論家の町山さんが言ってました。主演がアクションをすることを禁止しているハリウッド映画で、唯一、スタントなしのアクションができるのは、トムとシャリーズセロンだけだそうです。それは、自らが億の保険金を自らが払っているからだそうです。

それだけで、十分ミッションインポッシブルを楽しめると思いませんか。後は、60歳過ぎてトムがライフワークとしてアクションに挑めるか注目して次回を待ちましょう。

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DVD 目撃者 闇の中の瞳

2018年08月10日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、ゲオ先行レンタルの台湾映画「目撃者 闇の中の瞳」です。

2017年、台湾のアカデミー賞といわれる金馬奨で5部門にノミネートされた34歳の新鋭監督が描くサスペンス・スリラーです。

高級中古車を格安で買った主人公の新聞社の記者。記者の事故で、その中古車がかつて、実習生時代に遭遇した未解決の事件の事故車であることがわかる。興味本位で事件の真相を追うと、ある事件の深くかかわってることがわかというミステリーホラーです。

主人公に関わる人間関係が複雑に絡み合う展開。すべての人間の中に潜む深い闇など、ストーリーの濃密さと関連性が実に巧みで見事です。ラストの壮絶なシーンで、全ての人々は騙されること間違いなし。上質なミステリーに酔うでしょう。

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映画 スターリンの葬送狂騒曲

2018年08月09日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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実話に基づくブラックコメディ「スターリンの葬送狂騒曲」を観賞しました。

今回の作品,悪名高い旧ソ連の独裁者、スターリンの死後に権力争いを繰り広げるブラックコメディでロシアでは上映禁止となったこともあり、そのユーモアぶりに注目して観ました。

舞台は1953年の旧ソ連。粛清による大量虐殺を行っていたスターリンが急死。厳かな国葬が行われる裏で繰り広げられる、側近たちの権力争いを滑稽かつ辛辣に描いています。

登場する祖近たちは、すべて実在の人物。歴史を知る人なら、その後に誰が権力の座に就いたかは、お分かりと思いますが、権力の座に就くために、時にスターリンの行い批判し、恐怖政治の中でスターリンに手を貸したものへの謀略など泥沼の権力争いを、イギリス映画らしく、風刺を間交えて展開してます。

話題性の割には、事実をベースに描かれた分、どこが、嘘か誠か曖昧で、日常的に行われる逮捕、投獄、銃殺のシーンも、権力争いと、当時の共産主義政権時代とあって、インパクトにかける内容でした。

ヒトラーという稀有な独裁者と今なお残るナチス思想や、ゴルバチョフのペレストロイカにより、東西冷戦とソ連の崩壊や現ロシアにおける社会情勢などの方が、強烈なインパクトを持っているからだと思います。

これからスターリンの悪行やソ連崩壊の歴史などがブラックユーモアのフィルターを通して数多く描かれる(おそらくは、今はそれも無理かと思いますが)ようになると、今回の作品も価値が高くなるのではと思います。

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DVD ゴーストロード

2018年08月08日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、日本製ビンテージアメリカ映画の音楽ホラーショー「ゴーストロード」です。

ロックアーティストが悪魔に魂を売ることで伝説化する話は、ロックファンならどこかで耳にしたことがあると思います。おそらくは、伝説のミュージシャンが、不慮の死を遂げたことに由来するのでしょう。

今回は、そんな伝説を和製ロッカーにより映画化した作品です。主人公は、20年のキャリアを誇るマージービートバンドTHE NEATBEATSのバンドボーカルを中心にアンプの中から現れた謎の亡霊により、売れないバンドが成功を収めるというシンプルなストーリーです。他にもTHE PRIVATESの延原達治、ザ50回転ズのDannyなどインディロック・シーンで長年のキャリアを持つメンバーが出演し、粋でおしゃれな音楽を届けてくれてます。

日本語に英語字幕の和製アメリカ映画は、どこかノスタルジックな世界が漂っていて内容よりも、その空気にきっと酔いしれる人も多いかと思います。僕もそんな一人でした。

とにかく、音楽とスクリーンの空気感がカッコイイ作品です。

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