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65オヤジのスタイルブック

65才茶々丸のスタイルブック。様々なカルチャーにふれて養ったライフスタイルを紹介

山梨・小淵沢アート旅3 平山郁夫シルクロード美術館

2023年05月06日 | 【町歩き・旅】

山梨・小淵沢アート旅、美術館巡りの締めくくりは、現代日本画の巨匠で敦シルクロード研究の第一人者でもある平山郁夫氏の美術館「平山郁夫シルクロード美術館」です。
現代日本画の五山(東山、平山、加山、杉山、高山)と言われる巨匠の一人、平山郁夫氏の美術館は、故郷の広島とここ山梨にあります。
 
仏教伝来の道であり東西の文化が交流するシルクロード。当館の特徴は、シルクロードを生涯のテーマとして制作を続けた平山郁夫の日本画作品に加えて、シルクロードの取材中に妻であり現名誉館長の美知子氏と共にコレクションされた貴重なシルクロードコレクションを収蔵しています。
 
今回タイミングよく9月5日まで開催される特別企画展、中国巡回展帰国記念「崑崙の西から」を鑑賞することが出来ました。
中国西域から中央アジアにいたる崑崙山脈、その向こうにはインドやペルシャなど西方の異世界が広がりシルクロードを通じて様々な文化や思想が伝わりました。崑崙の西からをテーマにガンダーラのの仏像や西域の陶器やガラス器、装身具などの名品が展示されています。
 
前述の通り、今回の展覧会は敦煌研究所を皮切りに中国全土13の会場で4年半にわたり150万を超える動員数を記録した巡回展から帰国した展覧会です。完璧に保存修復されたガンダーラ仏はまさに博物館級のコレクションで、その荘厳さと日本の仏像彫刻のルーツとも言うべき細微にわたる装飾は素晴らしく僕が過去に観たガンダーラ仏をしのぐ圧巻のコレクションです。
 
東西の交流の中から生まれた数々の装飾品や平山郁夫氏の晩年の傑作である大シルクロードシリーズの大作に鑑賞することができ、当地を訪れれば文化交流の道、シルクロードのすべてを感じることができます。
生涯をかけて、シルクロード研究に身を投じてこられた平山郁夫氏と陰で支えてこられた奥様の美知子によるシルクロードの世界をぜひ堪能してみてください。きっと悠久の大地を感じることが出来ると思います。




ガンダーラ美術の宝庫とも言うべく第一級のコレクション




平山氏の大作の数々と再現されたアトリエと未完の作品


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山梨・小淵沢アート旅2 中村キース・ヘリング美術館

2023年05月01日 | 【町歩き・旅】
今やバンクシーの登場でストリートアートの世界が注目を集めています。最近では前沢氏がバスキアの作品を購入し再びオークションにかけて高落札されたことが話題となりました。
 
ヒップホップムーブメントのひとつであったグラフィティーアートを世界的なものへと進化させたのが白人アーティストのキース・ヘリング。彼の愛と平和をコンセプトにした作品は世界中で人気を博しました。彼の制作活動は僅か20年、エイズを発症し31歳の若さでこの世を去ります。
 
バンクシーは混沌とした現代社会をゲリラ的な活動で批判していますが、キースは自らの作品を通して様々な自らのアーティスと活動を通じて社会貢献活動に奔走しています。彼の作品には自由や平等、愛や平和がテーマとなって観る人を元気にしてくれます。
 
そして当美術館の館長であるシミック株式会社の中村和男氏により世界で唯一のキース・ヘリング専門美術館を故郷に開館されます。自然の森の中に佇む美術館は北川原温の建築によるもので、階段を使わず傾斜を利用した高い天井の空間に所狭しと作品が散りばめられ、キースの作品らしい、どこかテーマパークのような楽しさにあふれています。
 
現在15周年記念の展覧会「混沌と希望」が開催中、キース・ヘリングの作品の全貌が伺える貴重な展覧会です。小淵沢の美しい自然の中で愛と平和を感じてみませんか。


中村氏の最初のコレクション「ピープル・ラダー」人が肩車をして立つキースらしい作品です。


当館の新収蔵作品は人間の欲望と生への祝福がシンボリックに描かれた作品、今の時代に対するアンティテーゼを感じます。




見渡すように配置された空間は、オブジェやドローイングなどキースの多様な制作活動を原体験できます。

中村キース・ヘリング美術館 館長中村和男「開館15周年記念展:混沌と希望」について The 15th Anniversary of the Keith Haring museum

思わず見入ってしまった中村和男氏のビデオ。中村氏のキースへの熱い情熱を感じます。


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山梨•小淵沢アート旅1 清春芸術村

2023年04月29日 | 【町歩き・旅】
 
先日、ゴールデンウイークを避けて恒例の車中泊ひとりアート旅に出かけました。今回は山梨県の小淵沢周辺の三つの美術館を巡りましたので紹介します。
 
土曜日の夜に出発して、下道と高速を利用して深夜に伊那市にある道の駅南アルプスむらに到着、ここは幹線道路から少し離れた場所で車も少なく静かに眠りにつき翌朝は8時にオープンのパン屋さんで焼き立てメロンパン(クロワッサンが名物らしいですがまだ出来上がってなく残念)をかじりながら、最初の目的地、清春芸術村に。
 
清春芸術村は、一度は行ってみたいお勧めの美術館。創立者の吉井長三氏が、小林秀雄、白洲雅子、東山魁夷夫妻などと桜の咲く春に訪れその美しさに魅了され1980年にアトリエをオープン、その後にパリの集合アトリエを模したラ・リューシュを建設し、当地に様々な芸術の館を建設していきます。
 

1900年のパリ万博にワイン館として建てられたラ・リューシュはシャガールやスーチンなど20世紀の巨匠たちのアトリエ兼住居で同じ設計で建てられた芸術村の拠点となっています。


エッフェル塔完成100周年を記念してフランスより移設されたエッフェル塔の階段とセザールによるエッフェル像


地上4メートルの高さにある茶室「徹」は建築史家・藤森照伸氏設計、赤瀬川原平や南伸坊などが建築に携わっています。



安藤忠雄設計の光の美術館は自然光をいかしクラーベの作品や現代美術家の作品を展示


20世紀最高の宗教画家ジョルジョ・ルオーを記念して作られたルオー礼拝堂、入口上部の壁面を飾るルオーの宗教画や制作されたステンドグラスに祭壇背後の壁にある17世紀のキリスト像はルオーの彩色によるもの。建築設計は谷口吉生。


森の中に佇む平屋の建物は梅原龍三郎のアトリエを移築したもので愛用のイーゼルや画材、未完の油絵が展示されています。

後方にある清春白樺美術館は、白樺派の作家たちの作品を展示。親交のあった吉井長三氏が武者小路実篤や志賀直哉などが建設を夢みた美術館を谷口吉生の設計で実現したもの。
一面が芝生の広場や白樺の森など自然と現代建築が一体となる空間が心地よい。


白樺図書館は雑誌「白樺」の復刻版や白樺派ゆかりの文学や美術書などの資料を保管している。谷口俊太郎氏が図書館長を務めています。(現在は非公開)
 
季節の移り変わりと共に彩を変える清春芸術村、パリのエスプリや日本の近代芸術に現代美術が混然一体となった素晴らしい芸術空間です。山梨を訪れる際には、ぜひ訪れてほしい芸術の村です。


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松本・安曇野アート旅 その2

2022年10月15日 | 【町歩き・旅】

松本・安曇野アート旅、今回は安曇野編です。
前日の夕方に、向かったのは安曇野市豊科近代美術館。安曇野市庁舎の奥に位置するロマネスク様式の美術館は、1992年旧豊科町立美術館として誕生、遺族関係者により寄贈された日本の近代彫刻の第2世代である高田博厚氏の彫刻作品と森鴎外の作品にも登場する洋画家宮芳平の作品を根幹に、安曇野ゆかりの画家たちの作品を収蔵しています。
 
高田博厚の彫刻は、フランス在住時代に親交のあった芸術家や思想家のなどの肖像彫刻作品や古代彫刻の影響による数々のトルソ作品が並びます。フランスの精神文化に根差した奥深さを感じます。宮芳平は、戦前は日本美術院に学び文展等に出品、戦後は国画会に出品するなど近代洋画家の一人として活躍した画家です。幻想的な画風が印象的な画家ですが、今回最も目を惹いたのが1914年の文展落選の作品「椿」です。当時文展の審査員をしていた森鴎外を訪ね、落選の真意を問いただしたエピソードが「天龍」に紹介されています。点描を施した画面におぼろげな女性像と赤い椿に画家の制作に対する揺るぎない信念と作品への深い愛着を感じます。


翌日、安曇野旅でもっとも訪れたかった碌山美術館へ。近代彫刻家荻原守衛の作品を所蔵する美術館で30才でこの世を去った夭逝の芸術家です。こちらの美術館は、その歴史と守衛の数々のエピソードが僕の心に深く刻まれたので次回に詳しく紹介したいと思います。
 
次に訪れたのが、僕の地元愛知の豊田市美術館にも専門館が建立された現代漆工芸作家の故郷に建つ安曇野高橋節郎記念館へ。
日本の建築名選でもあるモダンな建築が美しい美術館は、所蔵作品をテーマ別に定期的に展示しています。また、石造りの中には通ると国登録有形文化財に指定されたかやぶき屋根の生家と土蔵が移築され中庭には松の大樹と楓があり、四季折々の演出が施された新旧が融合する美術館です。

 
最後に訪れたのが再訪の美術館、安曇野でもっとも人気の高い安曇野ちひろ美術館です。絵本作家として活躍した、いわさきちひろの作品を所蔵し絵本の世界をテーマに内外の作家を紹介する美術館で、現在は親子二代にわたる絵本作家である谷内こうた展が開催されています。広大なビオトープの庭を用し家族で訪れのには最適な美術館です。敷地内には、ちひろの別荘や黒柳徹子の「窓際のトットちゃん」の表現した世界が広がります。何度でも訪れてみたくなる美術館と言えるでしょう。






安曇野の美術館を回るなら、安曇野アートラインのガイドブックをぜひ入手して下さい。サービス券を呈示すれば入館割引や絵ハガキなどの特典が受けられます。
 


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松本・安曇野アート旅 その1

2022年10月13日 | 【町歩き・旅】
先日の10月9日、10日の連休を利用して松本市と安曇野市にひとりアート旅に出かけました。今回は旅の概要と印象に残った美術館や美術展のレビューを数回にわたってご紹介したいと思います。
いつものように金曜日の夜に出発、国道19号線を使い深夜に、車中泊のための道の駅・今井恵の里に到着、駐車場にはキャンピングカーもちらほらとかなりの車が停まってました。
 
明朝、賑わいの声と共に起床すると、朝から農産物を買い求めるお客さんで大盛況、僕もつられて梨と野菜、お米を購入、そして松本市内へ向かいます。
先ずは、国宝巡りで松本城で朝から城内に入るのに30分の待ち時間、さすが人気の松本城です。国宝四城のひとつ松本城の階段は犬山城と比べられば急ではないですが、城内の広さに圧倒されました。また、城内で観光客の安全を守るスタッフの方の親切な対応がとても良かったです。これで国宝城制覇まであとひとつ島根城だけになりました。足立美術館と共に近く訪れたいと思ってます。
 
続いて、国宝の旧開智学校校舎へ。近代建築や現代建築が好きな僕にとっては訪れてみたい場所です。残念ながら耐震工事のために校舎内には入れませんでしたが、門扉の隙間から手を伸ばしスマホで外観を撮影、正面の校名札を支えるおっさんのような天使が何とも微笑ましいです。その後、隣にある県文化財の旧司祭館で内部の説明や資料を見ながら楽しみました。
 
曇り空から午後になると、雨が降ってきましたが歩いて15分ほどの松本市美術館へ。草間彌生の巨大オブジェ幻の華がお出迎え、壁面は赤の水玉模様で他の美術館と比べてもインパクト大です。
実はこの旅の決め手は、企画展に鹿児島市立美術館名品展が開催されてること。こちらの展覧会は次回にレビューします。
草間彌生の常設展示は初期作品から現在までの多種彩々な草間芸術が楽しめ、書家作品や日本画、風景油絵など草間とのギャップもあって面白い展示でした。
 





雨の中での松本市街移動だったので、思うように行動できませんでしたが松本市内だけでも、僕好みの訪れてみたい場所が数多くあるので、またゆっくりしたいなと思います。
 
次回は安曇野アート旅の概要をご紹介します。

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金沢アート旅

2022年10月03日 | 【町歩き・旅】

先月の連休に思い立って金沢へ車中泊アート旅をしてきました。
17日の夜に家を出て、いつもののんびり下道ドライブ。郡上八幡から福井九頭竜湖を経由して深夜に白山市の道の駅・瀬女車中泊。翌日の朝金沢市内へ向かいました。
金沢は、観光巡りにはとても良い街です。駅周辺には終日800円程度で停められる駐車場があり、駅前のターミナルから金沢市内一日フリー乗車券600円を利用します。
 

先ずは金沢21世紀美術館へ。残念ながらシンボル的存在のプールの地下入場はできませんでしたが、千葉の写実絵画専門美術館ホキ美術館名品展と漫画家・安野モヨコ展が開催されてました。
ホキ美術館は、千葉市にいつかは行ってみたいと思ってたので代表作品が観られたのはラッキーでした。安野モヨコ展も蜷川実花監督のさくらんや花とみつばち、ハッピーマニアなどの作品で知られる女性漫画家として長きにわたって活躍されているので、その原画と作品の世界が表現され撮影可の会場でとても楽しく素敵な空間でした。



 
今日は今まで行っていない金沢文化施設1DAYパスポート520円を利用して巡りことに。
先ずは仏教哲学者で知られる鈴木大拙館に。ここは金沢に行くなら必ず行きたい場所です。谷口良生のモダンな建築の中で資料と著作を眺めながら異なる庭を眺めながら水鏡の庭に佇む思索空間で知る、学ぶ、考える空間となっています。

※鈴木大拙館の思索空間から見る水鏡の庭

次に隣接する中村記念美術館に。当館は実業家で茶人でもあった中村栄俊氏の茶道具や工芸品を所蔵する美術館で現在は寄贈により金沢市の美術館となっています。付属する旧邸宅や茶室、庭など寛ぎの和の空間となっています。

※金沢市立中村記念美術館前。金沢21世紀美術館からほど近く、兼六園や文化施設が集中するエリアは文化施設巡りには最適なエリアです。
 
続いて、金沢建築館へ。城下まち金沢周遊バス、北陸鉄道バス「広小路」金沢ふらっとバス長町ルート「野町広小路」で下車すると犀川の水辺に佇むモダンな建築が見えます。
金沢建築館は、金沢ゆかりの建築家の谷口吉郎氏と長男の吉生氏の記念する施設で吉生氏設計によるもので、コンクリートの外観とは異なる木をふんだんに使った内観に。父吉郎氏が手がけた迎賓館赤坂離宮和風別館を再現した展示室を挟んだ廊下の解放的な窓の外には、氏のシンボリックな存在である水庭があり風により起こる波紋が美しいです。


※谷口吉郎・吉生記念金沢建築館外観
 
もう一日車中泊する予定でしたが、台風接近もあり最終目的で金沢市郊外の湯涌温泉にある金沢湯涌夢ニ館へ。
大正ロマンの画家・竹久夢ニが愛した、たまき、彦乃、お葉ゆかりの三人の女性とのゆかりの地金沢を舞台にした美術館で夢二の作品や資料が展示されていて夢二ファンには必見の美術館で、夢ニが生涯愛した彦乃との思い出の地をぜひ楽しんでほしいです。
 
いつもの弾丸旅ツアーでしたが、有意義な金沢旅で、また訪れてみたい場所でした。次回は、能登半島輪島まで足を延ばしてみたいと思います。


※金沢湯涌夢ニ館外観。

※旅の終わりに、夢二館隣にある白鷺の湯で日帰り入浴。大人420円で入湯できます。ただしタオル、入浴セットは持参必須です。


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若狭路フォトミッション

2017年07月20日 | 【町歩き・旅】

先日、敦賀に一泊の小旅行に出かけました。大学時代から毎年海水浴に行く程度のこの地域、海産物の土産やかまぼこ工場の見学程度しか経験なく、もう一度この地域を再発見してみようと、定番の三方五湖に出かけたのですが、レインボーライン山頂公園からの三方五湖の眺望は雄大な景色に魅了されました。

そこで、手にしたのがちょうど7月15日からはじまった若狭路をSNSで紹介する小冊子。若狭路フォトミッションと題した高浜町から敦賀市を日本海に沿って縦断する若狭路の観光スポットを紹介するハンドブックです。

今SNSの中で注目されているインスタグラムを中心に、ハッシュタグをつけて写真をアップする新しい公募スタイルで、#若狭路と#若狭絶景や#若狭おもしろ、#若狭体験の二つのハッシュタグで構成されています。

今回はハンドブックに載っている滝の名所を訪れてみましたが、名水百選に瓜割の滝や落差30メートルの野鹿の滝や断崖絶壁に不動明王が刻まれた屏風ヶ滝など、観光地から遠く離れた場所を訪れて、敦賀地方の奥深さを感じることができました。

 


三方五湖



名水が流れる瓜割の滝

三段階に流れる野鹿の滝


30分かけて山道を歩きながら、途中、大小様々な滝を観ながら最終地点の屏風ヶ滝へ。大小の断崖絶壁の岩を背に流れる滝は爽快。断崖絶壁には、十六善神と不動明王の姿が刻まれてます。


祝 ユネスコ世界無形遺産登録・日本の山車の祭

2016年12月01日 | 【町歩き・旅】

ユネスコ世界無形遺産に「山・鉾・屋台行事」として33の祭りが登録されました。今回の登録は、山車が登場する日本の祭り33が登録され、全国規模で盛り上がりました。

僕の住んでいる尾張地方でも、近隣の犬山、津島、愛西市が、岐阜、三重の東海3県で11件が登録されています。また、東海地方にも江戸時代から伝わる山車からくりの祭があり、今回の登録の一翼を担ったと思います。

今回の33件で、全国的に知名度が高い祭りは、京都の祇園山鉾、博多の祇園山笠、高山祭りなどが登録以前から観光としても認知度が高く、地域に根付いた伝統行事が、いかに知名度をあげて観光に結び付けていけるかが課題です。

観光に結びつくことは、町の活性化はもとより伝統行事の継続や文化遺産でもある山車の保存修復にも欠かせない財源にもつながってくると思います。

一方で、自然遺産などでも問題になっていた観光資源がもたらす弊害も抱えることとなり、観光客のマナーや伝統行事への希薄化を生む懸念もあります。

33の登録地が、共通の問題に取り組めるように祭サミットなどを開催するなど、日本の伝統文化の継承、保存を共通の認識で共有しながら永続的な連携をとる必要があると思います。

今や世界遺産の代表国となりつつある日本。今回の全国規模の登録が日本の伝統文化を広く世界に発信する契機になってくれることを期待します。


旅するルイヴィトン展

2016年05月26日 | 【町歩き・旅】

先日のアート旅の第2弾は、旅をテーマにした素敵な企画「旅するルイヴィトン」です。

世界中で愛されるバッグブランドの歴史をひもとく、特別展は、ルイ・ヴィトンのルーツともいえる旅の必需品、トランクやボストンバッグを中心にルイ・ヴィトンの歴史を旅するような気分でめぐる洒落た演出が施された展覧会でした。

入場無料の展覧会は、ファッション好きの人たちで盛況。今回は友人の紹介によりファストパスでスムーズに入場。会場では各ゾーンにスタッフが歴史と商品を解説。改めてルイ・ヴィトンの接客力を感じます。

歴史を彩る装飾性と機能性を兼ね備えた時代ごとのバッグと共に、目を見張るのは、ガレリア宮パリ市立モード美術館や個人コレクターから貸与された美術品や装飾品、服飾品が展示され、ファッションブランドとアートの競演に美術ファンも十二分に楽しめる内容です。

ルイ・ヴィトンのクラフトマンシップに培われた伝統とモードやアートとの融合により生み出される革新が、このすばらしい展覧会を通じて脈打っているように感じました。

6月19日まで開催中の本展、ファッションとアートの競演を、ぜひ楽しんでください。


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春にウインターイルミネーション・なばなの里

2015年05月04日 | 【町歩き・旅】

ゴールデンウイーク期間、みなさんはどんな過ごし方をされてますか。

各地で渋滞ラッシュが起こっている中で、僕は高速道路を使う必要のない近場の観光スポットで過ごします。
今回は5月10日まで延長している、なばなの里ウインターイルミネーションを観に出かけました。

ここ数年欠かさず観ているイルミネーション。今回は冬の時期に行けずにあきらめてましたがうれしい延長。せっかくなので、午後から入って花ばたけやベゴニアガーデンをなどを観ながら日没まで過ごしました。残念だったのが、季節の名物チューリップまつりが観れなかったこと。でも小花の花壇には、アンパンマンのキャラクターが花で作られ子供たちを楽しませてくれていました。また、この時間帯だと駐車場に入るのもスムーズで、入園前に隣接する花市場でお花や野菜を買う楽しみもあります。

いつも思うのですが、日本一のイルミネーションが1600円の入園料で楽しめてしかも入園料の内の500円2枚にの1000円の金券がついているので、実質600円の入園料です。

園内のレストランでの食事に、また売店の軽食やお土産品に利用できるのでお得です。また、日本一美しいベゴニアガーデンの入園料としても使えます。

毎回バージョンアップして、入館者を魅了するイルミネーション。今回は、ナイヤガラの滝。姿を変えて流れる光の滝が見事でした。

今回の延長は50周年の謝恩企画での延長ですが、来年も、ぜひこの時期まで延長してほしいなと思ってます。ゴールデンウイークの予定がない方、ぜひ春のウインターイルミネーションを楽しんではどうでしょう。



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根尾の淡墨桜と樽見鉄道

2014年04月13日 | 【町歩き・旅】

久しぶりに根尾谷の淡墨桜を観に出かけました。今回は、車ではなく、30キロ手前にショッピングモールのモレラ岐阜が出来たので、そこに駐車。近くのモレラ岐阜駅からの樽見鉄道で終点の樽見に向かいました。

片道40分ほどのローカル線の旅は、トンネルを抜け、鉄橋を渡り、渓谷や遠くの山並み、田園風景などを運転士の観光案内を聞きながら楽しめて、混雑していても楽しい道のりです。

樽見駅から15分ほどで薄墨桜公園に到着。国指定の特別天然記念物の薄墨桜は、この時期に炭をにじませた淡い白色に変わります。当日の13日が、その名を冠した淡墨桜の始まりでした。この時期の風に舞いながら散り行く風情を楽しむ醍醐味を味わえました。

派手やかな桜並木の光景とは対照的に一本桜は、言葉ではいい現せない歴史と生命力の強さを感じます。淡墨桜、山高神代桜、三春滝桜は、その代表格と言えます。僕自身、まだ淡墨桜しか観てませんが、残りの二つの桜をぜひ観たいと思います。

これから散り行く風情をぜひ堪能してみてはどうでしょう。本巣市のHPで開花情報のライブ映像が見れますので、チェックしてみてください。そして、ぜひ樽見鉄道ローカル線の旅をおススメします。


なばなの里ウインターイルミネーション2013

2013年11月09日 | 【町歩き・旅】

僕の年中行事のひとつになりつつある、なばなの里ウインターイルミネーションに観てきました。

毎年バージョンアップするイルミネーション。今回は昨年を上回る850万球。いつもより早く出かけたのであまり寒さも感じることなく観れました。

テーマエリアは、3年連続で富士山がテーマです。今回は、世界遺産に指定されたこともあり、バージョンアップ。富士山の四季を立体の絵画を見るようでリアリティーにあふれバージョンアップしてます。
これだけを見るだけでも価値があります。

土日、祝日は混雑します。8時半くらいをメドに行くとスムーズに駐車できそうです。また、初めての人はこの時期でも、完全防寒が必要です。

3月31日まで開催中です。ぜひ行ってみてくださいね。

 

定番の光の回廊。



四季を彩る富士山もリアルです。


神戸異人館界隈

2013年09月23日 | 【町歩き・旅】

最近、所用で神戸方面を訪れる機会が増えて美術館はもとより名所旧跡などをその都度尋ねています。

今回は、異人館界隈を見て回りましたが、建物の外観はとても素敵なのですが坂を登りきると、観光地化されてみやげ物店の多さに驚きました。

そして、京都の拝観料のように訪れるたびに徴収される入館料に驚きました。

維持管理のためには必要な事とはいえ、館内の歴史あるインテリアとアンバランスな調度品にセンスを疑いました。

正直、歴史的建造物を肌で感じるなら、僕の地元の明治村の方が見ごたえがあります。

日本で異国情緒を感じられる町、神戸にふさわしい、見せるインテリアに工夫がほしいなと感じました。





 


神戸六甲山からの夜景

2013年08月22日 | 【町歩き・旅】

今回の旅は、この年になって初体験ばかりです。日本には、美しい情景が数多くあり人生でその情景を体験できることは、この上ない喜びです。

今回は、日本三大夜景のひとつ神戸です。三大夜景は、函館、神戸、長崎。函館の夜景は、絵画に例えるなら、縦に伸びる情景で、神戸の横に広がる情景です。

そして、今回感じたのは、六甲山系がもたす多極的な情景です。六甲山地の中央にある摩耶山の展望台から望む夜景が三大夜景のひとつに数えられるのですが、そこまでにいたる数箇所の夜景スポットも山頂にひけをとらない美しさがありました。

夜景は、自然と人工物が織り成す融合アートです。山などの自然の高台がなければ完成せず、また、日本の四季がもたらす空気により様々な色彩の変化をもっています。それは、自然の人間の共生を感じる情景でもあります。



※夜景との共演で光のアートを奏でる総檜葺きの六甲枝垂れ


祖谷のかずら橋

2013年08月21日 | 【町歩き・旅】

鳴門の渦潮を堪能し、民宿での漁師料理に舌鼓を打った翌日、鳴門大橋を渡り一路、徳島の大歩危、祖谷(いや)へと向かいました。

旅の目的は、日本三大奇橋のひとつ、祖谷のかずら橋を渡るため。途中、かつて高校野球で一大旋風を巻き起こした池田高校のある池田町を横切り、妖怪伝説の残る秘境を大歩危を進み、2時間半、祖谷のかずら橋に到着しました。

祖谷のかずら橋は長さ40メートル、橋の幅は2メートルで谷底は14メートルの国・県指定重要有形文化財です。その名の通りつたの葛で作られた橋で、弘法大師が村人のために建てたとか、この地に住み着いた平家の落人が追っ手から逃れるときに葛を切って橋を落としたとかの伝説があります。

現在はワイヤーで補強されているものの、足場は写真の通り隙間があり、下を見ながらでなけらば歩くのは困難です。しかし、渡ってみると日本一の人気を誇るつり橋だけあって、短い時間ながら楽しさを満喫できました。

かずら橋の渡ると、左手に美しい滝が流れています。こちらの滝は、平家の落人が、都をしのんで琵琶を奏でた場所からその名前が付いているそうです。


今回は時間がなく、かずら橋だけの観光でしたが、豊かな自然を眺めながら、さらに足を伸ばして、いつかは奥祖谷にも足を運んでみたいなと感じました。