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●30年目の松本サリン事件、《捜査や報道の罪深さ》…(2011年)《河野義行さん…自身が受けた報道被害…「…いまも当時と変わっていない…」》

2024年07月05日 00時00分59秒 | Weblog

// (2024年07月02日[火])
2011年11月22日の東京新聞の記事を読み直してみた…山内悠記子記者による記事【再発防止策 見いだせない 松本サリン被害 河野義行さん】。

   『●河野義行さん、死刑制度廃止を

 記事を、以下に再掲してみます。

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https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/5a446bb501f4fdb34b71de9a6eded9d9

再発防止策 見いだせない 松本サリン被害 河野義行さん
2011年11月22日 朝刊

 「事件前に戻ることはできない。ならば死刑囚らを恨み続けるような人生の無駄はせず、残された者として平穏に生きる」。一九九四年の松本サリン事件の被害者でありながら当初、警察の家宅捜索を受けるなど二重三重の苦しみを味わった河野義行さん(61)は、十七年の思いをかみしめた。日本を恐怖に陥れたオウム真理教の一連の事件の公判は終結したが、真相はいまだ見えないままだ。 

 「私にとってのオウム事件は、妻が亡くなった二〇〇八年八月に終わっています」。河野さんの妻澄子さんは、サリンの後遺症で寝たきりになり、六十歳で亡くなった。河野さんにとって、事件が起きた最初の一年は、犯人視する警察の捜査とマスコミの報道被害との戦いだった。「冤罪(えんざい)」が晴れてからは、三人の子どもへの親としての責任を果たし、妻の回復を願い続けて生きてきた。

 ただ、首謀者とされる麻原彰晃死刑囚(56)=本名・松本智津夫=の二審で実質審理がなかったことには「なぜ国家転覆を狙ったテロが起きたのか、本当に首謀者だったのかなど真相が分からず消化不良。再発防止策が見いだせない」と残念そうな表情を見せた。

 一方で、「裁判が終わったことで口を開く人が出てくるかもしれない。テーマを持ったジャーナリストに真相究明を期待したい」と望んでいる。

 今後は麻原死刑囚ら死刑確定者の執行に世間の関心が移る死刑制度については「現行法では合法で正義だが、個人的には、どの命もかけがえがなく、冤罪防止のためにも廃止すべきだと考えている」と話す。

 松本サリン事件で使われたサリン噴霧車の製造にかかわり懲役十年の刑を受け、出所後に自宅を訪れた元信者とは友人になった。刑務所で覚えた技術を生かし、自宅の庭木の手入れを任せ、今でも温泉や釣りを共にする。「社会的に罪もつぐない、反省もしている。友人になりたいと思った相手だから」

 一昨年と昨年には東京拘置所で、二十一日に上告棄却となった遠藤誠一被告(51)=一、二審死刑=ら教団元幹部四人とも面会。死生観や入信の動機などを聞く中で、「ごく普通の人。むしろ他の人より真面目」という印象を持ったという。

 自身が受けた報道被害については「事件報道で、マスコミが警察からの非公式情報を基に危うい橋を渡るシステムは、いまも当時と変わっていないようにみえる」と話す。

 澄子さんの三回忌と還暦を迎えた昨年、人生をリセットしようと鹿児島に移住した。講演活動も減らす予定でスローな生活を送る。「今後は隠居生活。いかに心地よく死ぬかがテーマです」。穏やかに語った。

 (山内悠記子
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 当時のブログ…:

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●河野義行さん、死刑制度廃止を2011年11月29日 00時00分57秒

 …「事件前に戻ることはできない。ならば死刑囚らを恨み続けるような人生の無駄はせず、残された者として平穏に生きる」、「個人的には、どの命もかけがえがなく、冤罪防止のためにも廃止すべきだと考えている」、「社会的に罪もつぐない、反省もしている。友人になりたいと思った相手」、「いかに心地よく死ぬかがテーマ」。あの河野義行さんだからこその重い言葉。酷い冤罪被害者として、また、奥様を殺された河野義行さんの重い言葉である。被害者であるにもかかわらず、おどろおどろしくプライベートを暴きたてた当時のあのマスコミのバカ騒ぎ、あれを経験されても、こういう言葉が出てくるのだから、すごい人だと思う。
 もちろん私は被害者ではない。だからこそ、被害者感情を過剰に忖度しての死刑制度存置を支持する方々にも噛みしめてもらいたい、と思った。……
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   『●飯塚事件…《DNA鑑定などを根拠に逮捕された久間三千年は、06年最高
     裁で死刑が確定し、08年に急ぐように執行された。だが...》(政界地獄耳)
   『●目隠ししているヨーロッパの法律の女神、一方、ニッポンの法律の女神
      は《目隠ししておりません》…冤罪で死刑執行されてしまった飯塚事件

 《被害者でありながら当初、警察の家宅捜索を受けるなど二重三重の苦しみを味わった河野義行さん》…何か変化の兆しはあっただろうか? 事件から7年程の2011年当時、《自身が受けた報道被害については「事件報道で、マスコミが警察からの非公式情報を基に危うい橋を渡るシステムは、いまも当時と変わっていないようにみえる」と話す》河野さん。それから十数年経って、何か変化の兆しはあっただろうか? (東京新聞社説)《死刑執行後、再審が請求された福岡県の「飯塚事件」(92年)を取り上げたドキュメンタリー映画「正義の行方」(今年公開)に、当時、事件を取材し特ダネを連発した地元紙記者が悔恨とともに、こう述懐する場面がある。「自分はペンを持ったお巡りさんになっていた」》。
 東京新聞の【<社説>松本サリン30年 「ペンを持つ警官」の悔恨】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/336223)。《松本サリン事件から27日で30年になる。長野県松本市の住宅街で1994年6月、オウム真理教幹部らが猛毒のサリンをまいて8人が死亡、約600人が重軽症を負った大惨事。報道機関としては、県警の捜査に沿って、第1通報者の河野義行さん(74)を容疑者扱いしてしまった、悔やんでも悔やみきれない事件だその反省を忘れず、事件報道のあり方を常に問い直していかねばならない》。

   『●『野中広務 差別と権力』読了(2/3)
    《松本サリン事件で警察とマスコミに犯人扱いされた河野義行に、
     国家公安委員長として率直に謝罪したのも野中だった》

   『●『創 (11月号)』読了(2/2)
    《浅野健一さんの「松本サリン事件から14年、河野義行さんの妻、
     澄子さん逝く」。犠牲者であり入院し、ずっと意識不明であり
     ながら、「家族を支えた」澄子さん》

   『●『月刊誌3冊』読了(4/4)
    「森達也さんの「極私的メディア論/第40回 死刑制度について」」
    「松本サリン事件の河野義行さんについて、服役を終えて出所した
     ある信者は庭木の剪定など河野さんの家を訪れており、親しく
     両者は接している。「ありえない想像だけど、もしも麻原死刑囚が
     家を訪ねてきたとしても、河野さんはきっと、よくいらっしゃい
     ましたと迎え入れるに違いない」」

   『●『貧困なる精神U集』読了(2/2)
    「インタビュー「加害報道 ―河野義行さんをめぐる松本サリン事件
     の誤認捜査と誤報」。「許せぬ『週刊新潮』」」

   『●『官僚とメディア』読了(2/3)
    《客観報道主義無責任主義の別名…。…河野義行さんのケース…》
    《地下鉄サリン事件和歌山カレー事件など重大事件が起きるたびに
     メディア・スクラム集団過熱取材)が繰り返される…》
    《…記者クラブ制度…。…記者たちはいつのまにか権力との距離感を
     見失い最も大事な批判精神をなくしてしまう

   『●『A2』読了
   『●『A3(エー・スリー)』読了
   『●河野義行さん、死刑制度廃止を
   『●「災害に便乗する「巨大復興」」
     『週刊金曜日』(2014年3月14日、983号)について
    「浅野健一さん【被逮捕者に肖像権はないのか 柏連続殺傷事件】
     《メディアは行き帰りで、男性の顔を撮影し報道した。
     引き回し写真は〝晒し刑〟にあたる…河野義行さんは…
     「メディアは今も、警察が被疑者を逮捕したら犯人で決まりだ
     テレビ報道では、人相が悪い写真を選んで伝え、怪しい人という
     情報しか報じない。…速報性の競争をやめるべきだ」と提言》

   『●「殺すなかれ…」…「彼らを処刑することが「社会正義」なのだろうか」?
   『●オウム死刑囚大量執行…アベ様や上川陽子法相は
       「前夜祭」を催し、死刑さへも「サーカス」に使う悪辣さ
    《九四年の松本サリン事件で当初、容疑者扱いされた河野義行さん
     …は四月の本紙の取材に「麻原死刑囚は否認しているが、
     控訴審もしていない真実に迫るためには控訴審が必要だった
     
のではないか。(起訴内容が)本当に事実かと疑問が出ても不思議
     ではない」と述べた。
     「命は大切なものだから死刑そのものには反対だ」とも話していた》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/336223

<社説>松本サリン30年 「ペンを持つ警官」の悔恨
2024年6月27日 07時52分

 松本サリン事件から27日で30年になる。長野県松本市の住宅街で1994年6月、オウム真理教幹部らが猛毒のサリンをまいて8人が死亡、約600人が重軽症を負った大惨事。報道機関としては、県警の捜査に沿って、第1通報者の河野義行さん(74)を容疑者扱いしてしまった、悔やんでも悔やみきれない事件その反省を忘れず、事件報道のあり方を常に問い直していかねばならない

 県警は事件の翌日、サリンがまかれた駐車場隣の河野さん宅を容疑者不詳の殺人容疑で家宅捜索。捜索場所として河野さんの実名を発表した。本紙など報道各社は「薬品調合中に発生」「第1通報者が関わっていたとは」など河野さん=容疑者のように報道した

 河野さんは自身がサリンを吸った被害者だったが、入院中も県警の事情聴取を受けた。妻はサリン中毒で倒れ、意識不明のまま2008年に亡くなった。河野さん宅や弁護士の事務所には、無言や嫌がらせの電話がやまず、誹謗(ひぼう)中傷の手紙も数多く届いたという。

 本紙の取材では、長野県警は事件翌月にはオウム真理教の捜査を始めていた。だが、河野さんへの厳しい取り調べと河野さんを疑う報道は続いた。1995年3月の地下鉄サリン事件で教団幹部が一斉逮捕されて初めて、捜査や報道の誤りを認め、国家公安委員長、長野県警本部長や、本紙を含む報道各社が河野さんに謝罪した

 30年の節目を前に、河野さんの長女(当時高校生)は「(何があっても日常の維持に努めた」と語り、次女(同中学生)も「学校では全くいじめはなく、日常を保てた」と振り返ったが、家族への影響は小さくなかったはずだ捜査や報道を厳しく批判していた河野さんも後年、「人を憎んだり、恨んだりしない」境地に達したと語るようになったが、捜査や報道の罪深さが減じることはない

 死刑執行後、再審が請求された福岡県の「飯塚事件」(92年)を取り上げたドキュメンタリー映画「正義の行方」(今年公開)に、当時、件を取材し特ダネを連発した地元紙記者が悔恨とともに、こう述懐する場面がある。「自分はペンを持ったお巡りさんになっていた」。事件報道に携わる記者なら思い当たる部分があるのではないか。捜査の動きを追うのは職責だが一体化はしない。冷静な報道者としての判断力を磨きたい。
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●自公お維のヒトデナシっぷり…「病床のダウンサイジング」《高齢者の負担を倍増…医師の残業をさらに増やす…今の状況に完全に逆行》

2021年05月31日 00時00分13秒 | Weblog

[※ 『国民のしつけ方』(斎藤貴男著、インターナショナル新書010)…《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》↑]


(2021年05月22日[土])
リテラの記事【病床を削減した病院に消費税でご褒美で1万床カット…病床削減推進の改正医療法が自公、維新の賛成で成立か Twitterデモで抵抗を】(https://lite-ra.com/2021/05/post-5890.html)。

 《コロナで医療崩壊が起きている中、病床を確保するどころか、全国の病院の病床数をさらに「1万床」ぶん削減、しかも削減した病院に消費税を使って“ご褒美”の補助金を支払う──。そんな法案がきょう、成立しそうになっていると聞かされて、あなたは信じることができるだろうか》。

 「病床のダウンサイジング」、ヒトデナシっぷりが酷過ぎる…そして、《その「ご褒美」の原資は我々の税金》。検査検査検査…・追跡・保護十分な補償・経済的人的物的支援以外に打つべき手はないというのに、COVID19での無為無策無能ぶりも含めて、最初はピンと来なかったのですが…(斎藤貴男さん)《医療費削減を目的とする死なせる医療”が正当化されつつある時代》を痛切に感じる今日この頃だ。カネカネカネが目的の金(カネ)色の五つの輪のためならニッポンの市民の命など、IOCや自公お維にとってはどうでもいいようだ。

   『●憲法の日に違憲に壊憲したいと言う…松元ヒロさん「私たちがこう言えば
       いいじゃないですか。『憲法に合わなかったら、政府を”変える“』」
   『●《「国家」の構成要素のうち、統治機構の安泰しか頭にない人々に
       「安全保障」を、いわんや国民の命の選別を論ずる資格などない》
    「《ただでさえ「尊厳死」の名のもとに、医療費削減を目的とする
     “死なせる医療”が正当化されつつある時代》…以前も引用したが、
     「病床のダウンサイジング」」

   『●「〝安楽〟な訳がない。死ぬんだから、殺すんだから。やる方も
          やられる方も〝安楽〟な訳がない」…〝尊厳死〟も死語
    「《ただでさえ「尊厳死」の名のもとに、医療費削減を目的とする
     “死なせる医療”が正当化されつつある時代》…以前も引用したが、
     「病床のダウンサイジング」。リテラの記事【安倍首相がコロナ医療
     危機を無視し「病院のベッド数削減」政策の維持を宣言! しかも削減
     するため予算644億円を投入】…によると、《そもそも安倍政権は、
     医療費削減を狙った「地域医療構想」を掲げ、その実現のためとして
     「病床のダウンサイジング」を打ち出した。これはその名の通り、
     入院ベッド数を減らすことで医療費を削減しようというものなのだが、
     さらに政府は昨年9月に「再編統合の議論が必要」だとする全国424の
     公立・公的病院を名指ししたリストを公表。名指しした病院がある
     都道府県に2020年9月までに統廃合の結論を出せと迫り、一方、
     統廃合や病床削減をおこなう病院には全額国費で補助金を出すとし、
     このために2020年度予算で84億円を計上。これらの施策により、
     2025年度までに全国の急性期病床を約20万床減らすという》。
      自公は、アタマ大丈夫か? 地域の医療の統合・効率化という名の
     「病床のダウンサイジング」、そこに税金。しかも、COVID19人災の今、
     それを議論する? 《そもそも医療資源をあえて貧しくしたのは政府》。
     《非常時だからと容認すれば、それはコロナ終息後も決定的な身分制度
     として定着していくだろう》という斎藤さんの予言」。

   『●《ああ、すべては東京五輪のために。…国威発揚と利権漁りの国策
     サーカスが、人間の生活にも生命にも優先されるのが、現在のこの国だ》
   『●中小零細事業も潰し、《死なせる医療》も正当化し、超監視社会へも
      誤誘導…何処まで冷酷陰湿強権な利権漁りカースーオジサンなのか?
   『●病床のダウンサイジング…《病床削減のために195億円もの巨額が
     計上…しかも、その病床削減のための財源は、消費増税分で賄われる》
   『●《宮本亞門…「…誘致のための架空のものだった。悲惨な現実を見て
     『何ということに加担してしまったんだ』と罪悪感にさいなまれた」》
    《とくに大阪維新の会の失政の犠牲となっている大阪は悲惨で、
     入院率わずか10%という非常事態に陥っている病院に入れず、
     自宅で死を迎える恐怖と隣り合わせだ橋下府政時代
     病床転換促進事業という名のダウンサイジングを強行したため、
     府内の病床は減らされてきた。2回目の緊急事態宣言をいち早く
     解除すると同時に236床あった重症病床数を減らし続け、
     4月上旬には150床台まで削減イソジン騒動で懲りない吉村知事
     的外れなマスク会食を推奨しているうちに、一気に感染が拡大し、
     医療崩壊に至った

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https://lite-ra.com/2021/05/post-5890.html

病床を削減した病院に消費税でご褒美で1万床カット…病床削減推進の改正医療法が自公、維新の賛成で成立か Twitterデモで抵抗を
2021.05.18 02:15

     (三原じゅん子副大臣の遅刻で採決が見送られたが、
      形だけの謝罪で強行採決へ…
      /三原じゅん子オフィシャルサイトより)

 コロナで医療崩壊が起きている中、病床を確保するどころか、全国の病院の病床数をさらに「1万床」ぶん削減、しかも削減した病院に消費税を使って“ご褒美”の補助金を支払う──。そんな法案がきょう、成立しそうになっていると聞かされて、あなたは信じることができるだろうか。

 しかし、これは妄想でもフェイクでもなんでもなく、まぎれもなくいま、起きている事実だ。くだんの狂った政策を可能にする医療法改正法案はすでに衆院で、自民、公明の与党に加え、維新、国民民主も賛成して可決。

 次は参院に送られ、まず、13日に参院厚労委員会で採決される予定で進んでいたが、周知のように、予定していた三原じゅん子厚労副大臣が30分遅刻したことで見送られた。

 だが、三原副大臣が形だけ謝罪したことでみそぎは済んだとばかりに、きょう夕方、与党が採決しようとしているのだ。

 しかし、問題は三原副大臣が遅刻したからどうというようなものではない。この法案が成立したら、国民の命がさらに危険に晒されるのは確実だということだ。

 そもそも、今回の法案に盛り込まれている「病床削減支援給付金制度は2020年度からスタート大阪府123床、兵庫県79床など、全国で約2700床が削減された

 その結果、何が起きているかは、大阪や兵庫の現在のひどい医療崩壊を見れば、明らかだろう。削減された病床は、コロナ病床ではないが、多くが急性期病床であるコロナの感染拡大で、医療資源が奪われ、コロナ以外の救急患者などへの対応も困難になっている状況も指摘されているが、これはこの制度によって、急性期病床が減らされていることと無関係ではないはずだ。

 ところが、菅政権は、今回の医療法改正で、さらに1万床カットし、削減した病院に消費税を使って“ご褒美”の補助金を支払う政策を強行しようとしているのだ。

 しかも、この改正案にはほかにも、高齢者の負担を倍増させ、医師の残業をさらに増やすという、今の状況に完全に逆行している内容が含まれている。

 このとんでもない動きに、Twitterでは〈#病床削減推進やめろ〉デモも起こり、38,000ツイートを突破、トレンド入りした。しかし、ほとんどの国民はこんな法案が成立することすら気づいていない

 なぜなら、マスコミがほとんど取り上げていないからだ。三原じゅん子の遅刻問題を報じても、この法案の中身をきちんと批判するような報道もない。そして、自民党、公明党だけでなく、維新も国民民主党も賛成に回っている。

 本サイトでは、5月4日、この医療法改正、病床削減がいかに恐ろしい結果を招くか、大阪の現状と重ね合わせながら検証する記事を掲載している。改めて掲載するので、一人でも多くの人に拡散してほしい。

(編集部)

………
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 ⇒ 『●《病院側に「ベッドを減らしたらご褒美にお金をあげる」と持ちかけて
      病床を削減…言うまでもないが、その「ご褒美」の原資は我々の税金》
    《大阪で昨年度123の病床が削減! コロナ医療崩壊でも菅政権が強行
     「ベッド減らした病院に税金でご褒美」制度による医療カット
     2021.05.04 07:15

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●《病院側に「ベッドを減らしたらご褒美にお金をあげる」と持ちかけて病床を削減…言うまでもないが、その「ご褒美」の原資は我々の税金》

2021年05月20日 00時00分48秒 | Weblog

[※歴代自民党内閣は「国民のために働」いていなかった!? 縁故主義・政権の私物化もアベ様から《継承》 (日刊ゲンダイ 2020年10月14日)↑]


(20210516[])
野尻民夫氏による、リテラの記事【大阪で昨年度123の病床が削減! コロナ医療崩壊でも菅政権が強行「ベッド減らした病院に税金でご褒美」制度による医療カット】(https://lite-ra.com/2021/05/post-5873.html)。

 《しかし、これは大阪だけの話ではなかった。2020年度には全国で一般病床の削減が実施されており、合計約2700床が減らされているのだ。いったいなぜか。すでにお気付きの読者もいると思うが、これは、安倍政権時代から始まった政府の病床削減計画がコロナ禍でも強引に推し進められた結果だ。2014年、安倍政権は「地域医療構想」なる制度を開始するのだが、これは実際には、医療費を削減するため、公立・公的病院の統廃合を進め、病床数を20万床減らすという医療カット制度だった。そして、このカット実現のために、2019年9月に「再編統合の議論が必要」だとする全国400以上の公立・公的病院を名指ししたリストを公表。また、統廃合や病床削減をおこなう病院には全額国費で補助金を出すとし、2020年度予算で84億円を計上した。この制度は「病床削減支援給付金」と名付けられているが、ようは、病院側に「ベッドを減らしたらご褒美にお金をあげる」と持ちかけて病床を削減しようというものだ。言うまでもないがその「ご褒美」の原資は我々の税金である》。さらに、この人災のドサクサ紛れに壊憲を喚きたてる異常さ…「《神さま》気取りのアベ様にこんなお願いする気? ―――「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限…緊急事態条項の創設」」。

 コロナ禍で、病床のダウンサイジングに税金を注ぎ込む異常な自公政権…《病院側に「ベッドを減らしたらご褒美にお金をあげる」と持ちかけて病床を削減…言うまでもないが、その「ご褒美」の原資は我々の税金》。一億歩譲って、税金を悪用しsたアベ様らによるその「政」が〝正しかった〟として、COVID19禍でそれを強要することは〝正しい〟のか? 政府や自公お維の無為無策無能さ、冷酷さを曝け出している。検査検査検査…・追跡・保護十分な補償・経済的人的物的支援という《手を打つ》気も全く無し。しかも、《増税時、政府は「増収分はすべて社会保障財源に充てる」と説明していたが、このコロナ禍で、よりにもよって医療サービスを削減するために消費税を使うとは、まさしく常軌を逸した政策としか言いようがない》。

   『●憲法の日に違憲に壊憲したいと言う…松元ヒロさん「私たちがこう言えば
       いいじゃないですか。『憲法に合わなかったら、政府を”変える“』」
   『●《「国家」の構成要素のうち、統治機構の安泰しか頭にない人々に
       「安全保障」を、いわんや国民の命の選別を論ずる資格などない》
    「《ただでさえ「尊厳死」の名のもとに、医療費削減を目的とする
     “死なせる医療”が正当化されつつある時代》…以前も引用したが、
     「病床のダウンサイジング」」

   『●「〝安楽〟な訳がない。死ぬんだから、殺すんだから。やる方も
          やられる方も〝安楽〟な訳がない」…〝尊厳死〟も死語
    「《ただでさえ「尊厳死」の名のもとに、医療費削減を目的とする
     “死なせる医療”が正当化されつつある時代》…以前も引用したが、
     「病床のダウンサイジング」。リテラの記事【安倍首相がコロナ医療
     危機を無視し「病院のベッド数削減」政策の維持を宣言! しかも削減
     するため予算644億円を投入】…によると、《そもそも安倍政権は、
     医療費削減を狙った「地域医療構想」を掲げ、その実現のためとして
     「病床のダウンサイジング」を打ち出した。これはその名の通り、
     入院ベッド数を減らすことで医療費を削減しようというものなのだが、
     さらに政府は昨年9月に「再編統合の議論が必要」だとする全国424の
     公立・公的病院を名指ししたリストを公表。名指しした病院がある
     都道府県に2020年9月までに統廃合の結論を出せと迫り、一方、
     統廃合や病床削減をおこなう病院には全額国費で補助金を出すとし、
     このために2020年度予算で84億円を計上。これらの施策により、
     2025年度までに全国の急性期病床を約20万床減らすという》。
      自公は、アタマ大丈夫か? 地域の医療の統合・効率化という名の
     「病床のダウンサイジング」、そこに税金。しかも、COVID19人災の今、
     それを議論する? 《そもそも医療資源をあえて貧しくしたのは政府》。
     《非常時だからと容認すれば、それはコロナ終息後も決定的な身分制度
     として定着していくだろう》という斎藤さんの予言」。

   『●《ああ、すべては東京五輪のために。…国威発揚と利権漁りの国策
     サーカスが、人間の生活にも生命にも優先されるのが、現在のこの国だ》
   『●中小零細事業も潰し、《死なせる医療》も正当化し、超監視社会へも
      誤誘導…何処まで冷酷陰湿強権な利権漁りカースーオジサンなのか?
   『●アベ様「ここ1、2週間が極めて重要な時期」、《自助》大好き
     政策スカスカオジサン「この3週間が極めて重要な時期」…無為無策無能
   『●病床のダウンサイジング…《病床削減のために195億円もの巨額が
     計上…しかも、その病床削減のための財源は、消費増税分で賄われる》
   『●COVID19変異株による第4波に対して何を? 「#打つ手なし」で
     非常事態宣言解除 ―――― 無為無策無能過ぎるカースーオジサン
   『●大阪「ト」知事《「大阪は第4波に入った」「一足早く緊急事態宣言を
      解除したので、そのリバウンドもあると思う」…他人事のように分析》
   『●《命をかけさせられるのはまたも大阪府民なのである》(リテラ)
     ――― お維を支持していない大阪の皆さんに、とても同情する……
   『●ボイコフ教授《新型コロナウイルスのパンデミックのさなか、聖火
     リレーは五輪の虚飾のため、公衆衛生を犠牲にする危険を冒している》
   『●《五輪利権をむさぼり尽くさずにはいられない豚の卑しさと…中国に
     「証し」とやらのマウントを取られたくないド腐れ猿の哀れすぎる性》

 超テキトーな政権。「社会ファースト」(有森裕子氏)ではなく、自公政権・自民党ファースト。
 リテラの記事【西村担当相が「マスクつけても感染」を認めたのに…「マスクしていれば濃厚接触者じゃない」の定義を変更しない菅政権の無責任】(https://lite-ra.com/2021/05/post-5874.html)によると、《昨日4日までの全国の重症患者数が1114人で過去最多となったように、深刻さが増している新型コロナの感染拡大。菅義偉首相は本日、「短期集中」と位置づけていた緊急事態宣言の延長を「今週中に判断する」と述べたが、一方、福岡県や徳島県、北海道が「まん延防止等重点措置」の適用を要請するなど、感染拡大は全国規模となってきている。だが、緊急事態宣言を延長するか否かという判断を下す以前に、この連休中も菅首相のコロナ対応の杜撰さ、支離滅裂ぶりが浮き彫りとなっている。それは、新型コロナ担当の西村康稔・経済再生担当相が連休中に口にしはじめた「屋外でマスクを付けていても感染する」という問題だ。…ちょうど1年前の昨年5月4日、当時の安倍晋三首相が「感染拡大を予防する新たな生活様式」として密集・密接・密閉の「3密」を回避することを国民に提唱し、菅首相も耳にタコができるほど「マスクの着用や手洗い、3密の回避」と繰り返してきた。ところが、「3密」を回避しても感染は起こると、ここにきてコロナ担当の大臣が明言したのである。いや、それ以上に重要なのは、「屋外でマスクを付けていても感染が確認される事例の報告が相次いでいる」という発言だ。 ■聖火リレーで陽性者が出ても「マスクを着用していた」という理由で濃厚接触者なし》。
 リテラの記事【菅首相が「人流は間違いなく減少」と真っ赤な嘘! 東京駅前は昨年の1.8倍、大阪駅前も2.6倍、感染者減少も検査数が大幅に減っただけ】(https://lite-ra.com/2021/05/post-5875.html)によると、《記者から「今回の緊急事態宣言はゴールデンウィークの短期集中を掲げておこなわれましたが、その効果についてどのように分析していますか」と質問されると、菅首相はこんなことを言い出した。「あのー、大きな流れのひとつでありました、人流については、間違いなく減少していると考えています」 記者はさらに「感染者の数についてはどのように分析をしていますか」と質問を重ねたが、そこでもこう答えたのだ。「あのー、きょうの数字はみなさんご承知だと思いますけども、人口……あの……人口が、あの、減少している、ま、そうした効果は出始めてきているのではないかなというふうに思っています」 「人口が減少している」ってどういう意味だよ、とツッコまざるを得ないが、こう述べると菅首相は足早に立ち去ってしまったのだ。この「人口」というのは「人流」の間違いだと思われるが、ようするに菅首相は「人流は間違いなく減少している」「人流が減少した効果が感染者数にも出始めてきている」と主張したのである》。

 (青木理さん)《オリンピック、出来ないと思いますよ…直感的に考えて、出来ると思います?》 このニッポンの有様を見て、選手を派遣する国はあるのかね? アメリカが選手派遣をしませんと言えば、即中止決定でしょうね。
 沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]「疑問の灯」リレー】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/748072)によると、《聖火リレー会場を覆い隠す白い幕の外側で、「まれに見る珍妙な光景だ」と男性が苦笑した。1日の名護市。カメラを向けた人は警備員に止められた ▼囲いの内側は秘密かというと、そういう訳でもない。行ったり来たりが5回あり、ネット中継された。厳戒態勢は見物客を集めないようにする新型コロナウイルス対策だった ▼県はスタッフやランナーだけでなく、ランナーが招待した家族の分までPCR検査費用を負担した。合計約1600人分。...》
 琉球新報のコラム 【<金口木舌>国民は下衆ですか?】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1315531.html)によると、《▼国民の不安をよそに開催に固執するのはなぜか。民放の朝の情報番組で、コメンテーターが「オリンピックがなくなると政治的につらい状況になるから何としてもやりたいという話なのか」と疑問を投げ掛けた ▼「下衆の勘繰り」と返したのは政権中枢に人脈のある政治ジャーナリスト。だが「五輪は政権の生命線」と官邸幹部は言う。成功を次期衆院選の追い風にしたい考えなのだろう。勘繰られる振る舞いは政府側がしているのだ ▼「パンとサーカス」は古代ローマで民衆から政治を遠ざけるために使われた。祭典で新型コロナ対策の不備を帳消しにするほど国民は愚かではない》。

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https://lite-ra.com/2021/05/post-5873.html

大阪で昨年度123の病床が削減! コロナ医療崩壊でも菅政権が強行「ベッド減らした病院に税金でご褒美」制度による医療カット
2021.05.04 07:15

     (厚労省HPより)

 4月29日44人、5月1日41人、2日16人、3日19人、本日4日20人と、コロナによる死者数が凄まじい数になっている大阪府。この数字は、大阪ではコロナに感染して重症化しても満足な治療を受けられず、見殺しにされてしまう状況になっていることを物語っている。

 それだけではない。大阪ではコロナ以外の医療も逼迫。救急拒否や診察遅れ、手術延期などが相次ぎ、普通なら助かるはずの患者が命を落としたケースも相当な数にのぼるだろうといわれている。

 こうした医療崩壊の最大の原因はもちろん、本サイトが再三指摘してきたように、吉村洋文知事の怠慢にある。

 昨日おこなわれた会見では、吉村知事が酒の持ち込みを許可する飲食店に「コロナを軽く見ている」と発言、SNS上では「軽く見ていたのはお前だろう」とツッコミの嵐になったが、それも当然だろう。

 吉村知事はこの間、医療提供体制や検査体制を強化することほとんどやろうとせず、変異株の危険性が指摘されていた2月末には逆に緊急事態宣言の前倒し解除を要請。3月1日に宣言が解除されると、重症病床の確保数を「215床」から3割減の「150床」まで縮小することを各病院に通知したのだ。いったんコロナ専用病床をなくしてしまったら、元に戻すのは新規に設置するのと同じだけ手間がかかる。実際、現場の医療関係者や専門家からは反対の声があがっていたが、吉村知事は言うことを聞かず、重症病床を減らしてしまったのである。

 この吉村知事の「コロナを軽く見ていた」愚策が、いまの大阪の医療崩壊の大きな原因になっていることは間違いない。

 しかし、大阪の医療体制をめぐっては、もうひとつ信じられないことが起きていた。コロナ感染が拡大の一途をたどった2020年度、大阪府内の病院では、一般病床がなんと「123床」も削減されていたのだ。

 病床を削減した病院と、削減病床数のリストを以下に列挙してみよう。

   ・高槻市 高槻赤十字病院 45 床(急性期病床)
   ・富田林市 済生会富田林病院 40 床(急性期病床)
   ・寝屋川市 医療法人道仁会道仁病院 7床(急性期病床)
   ・堺市 医療法人淳康会堺近森病院 12 床(急性期病床)
   ・枚方市 田ノ口診療所 19 床(慢性期病床)

 ほとんどが地域医療の中核を担っている病院で、高槻赤十字病院は救急指定病院、そして第二種感染症指定医療機関でもある。削減された病床はコロナ病床ではないが、123床中104床が急性期病床だ。急性期病床というのは、急性発症した病気や怪我、慢性疾患の急激な容体悪化の治療を目的とする入院ベッドのこと。コロナの感染拡大で他の疾病や外傷での急性期治療が圧迫されているというのに、その感染拡大のさなかに急性期病床をコロナと無関係にさらに削減するというのは、正気とは思えない


■コロナ再拡大で菅首相が「勝負の3週間」と言ったその日に、各都道府県に病床削減周知の通知

 しかし、これは大阪だけの話ではなかった。2020年度には全国で一般病床の削減が実施されており、合計約2700床が減らされているのだ。

 いったいなぜか。すでにお気付きの読者もいると思うが、これは、安倍政権時代から始まった政府の病床削減計画がコロナ禍でも強引に推し進められた結果だ

 2014年、安倍政権は「地域医療構想」なる制度を開始するのだが、これは実際には、医療費を削減するため、公立・公的病院の統廃合を進め、病床数を20万床減らすという医療カット制度だった。

 そして、このカット実現のために、2019年9月に「再編統合の議論が必要」だとする全国400以上の公立・公的病院を名指ししたリストを公表

 また、統廃合や病床削減をおこなう病院には全額国費で補助金を出すとし、2020年度予算で84億円を計上した。この制度は「病床削減支援給付金」と名付けられているが、ようは、病院側に「ベッドを減らしたらご褒美にお金をあげる」と持ちかけて病床を削減しようというものだ。言うまでもないが、その「ご褒美」の原資は我々の税金である

 余分な税金を使って医療をカットするとは、意味不明としか言いようがないが、もっと愕然とするのは、2020年にコロナ感染が広がり、医療逼迫が叫ばれるようになっても政府がこの政策を撤回しなかったことだ。

 いや、それどころか、昨年11月26日、厚労省は、各都道府県知事あてに、改めて「令和2年度地域医療構想を推進するための病床削減支援給付金の実施について」という通知を出し、そこで「貴管内関係者に対しては、貴職から周知されるよう御配慮願いたい」と念押ししていた。

 ようするに、全国の知事に「病床削減」に応じる病院を早く集めるよう催促したのだが、この通知がなされた11月26日というのは、感染再拡大を受けてコロナ担当の西村康捻・経済再生担当相が「勝負の3週間」と称する感染防止のための短期間の集中した取り組みを宣言した翌日、そして同じ言葉をぶら下がり取材で菅首相が口にした当日である。

 一方で、感染再拡大を受けて国民に行動の自粛を呼びかけながら、裏では医療逼迫にあえぐ病院にさらに病床を削減しろ、と迫るめちゃくちゃとしか言いようがないが、その結果が、前述した大阪の123床削減、全国での約2700床削減なのである。


■今年度は倍以上の全国で1万床削減、しかもご褒美の補助金は消費税から

 この一般病床削減が医療崩壊にどう拍車をかけたかについては、別途、検証が必要だが、普通に考えれば、影響がないわけがない。

 というのも、コロナ病床のほとんどは、特例を除いては一般病床を転用するかたちでおこなわれているからだ。批判が高まったことで吉村知事らは最近「コロナ病床の確保につとめている」と自己宣伝に努めているが、これは全体の病床を増やしているわけではない。そのぶん一般病床を削っているのである。そのうえ、「病床削減支援給付金」制度が実施されているのだから、一般病床は二重に減っているということになる。これでは、コロナ以外の医療が危機に陥るのも当然だろう。

 だが、驚いたことに、政府は2020年度に続いて、今年度もこの病床削減計画を進めるつもりだ。厚労省は2021年度予算に「自主的な病床削減や病院の統合による病床廃止に取り組む際の財政支援を実施する」として、昨年の2倍以上の195億円の予算を計上した。

 この問題を4月26日の参院厚労委員会で追及した日本共産党の倉林明子参院議員によると、この予算規模で病床削減がおこなわれれば、削減は1万床規模に及び、医師1600人、看護師5800人に影響が出るという

 さらにとんでもないのが、今年度の「病床削減支援給付金」の財源だ。政府は今年度より消費税を財源にできるよう今国会で法改正を進めているのだ。増税時、政府は「増収分はすべて社会保障財源に充てる」と説明していたが、このコロナ禍で、よりにもよって医療サービスを削減するために消費税を使うとは、まさしく常軌を逸した政策としか言いようがない。

 当然、こうした信じがたい政府の方針には、自治体の首長らからも批判が起こっている。

 たとえば、昨年12月25日におこなわれた厚労省の社会保障審議会医療部会では、全国知事会の新型コロナ緊急対策本部長代行で、コロナ対応の評価も高い平井伸治・鳥取県知事が「今、年末年始に向けて病床の確保をしようと一生懸命なわけであります。その病床の確保をしようとしている相手方の病院の皆様に、再編整理の話を持ちかける、あるいは調整するなどということは全くナンセンスであります」と指摘。久喜邦康・埼玉県秩父市長も「私ども市長会のほうとしても地域医療崩壊を加速させるおそれがあるのではないかということで大変懸念しております」と危機感を表明している。

 さらに、2月22日に日本記者クラブで会見をおこなった全国知事会長の飯泉嘉門・徳島県知事も、はっきりとこう述べている。

「もし、これ(再編統合)をやっていたら、今回のコロナとの闘いで、日本は確実に敗れていた」


■国民をコロナから守ることより、医療費カットを優先する菅首相と吉村知事の新自由主義思想

 だが、ここまで大きな批判が起こっても、菅政権はいまだに病床削減や公立・公的病院の統廃合を撤回する様子はまったくない

 3月4日の参院予算委員会では、追及を受けた田村憲久厚労相が地域医療構想の病床削減計画について見直す必要はないと明言。菅首相も「厚生労働省の田村厚労大臣のもとで、地方自治体と医師会とも連携しながら、地方医療制度というのは考えていく」と答弁し、撤回しようとしなかった

 さらに、4月26日の参院厚労委員会では、前出の倉林議員が「感染症対応と病床削減とは両立するのか」「感染拡大期の一般医療へのしわ寄せが避けられない」と追及したが、田村厚労相は一般病床をコロナ病床に対応できるようにする」「(病床削減しないと)平時に収益が上げられなくなると強弁し続けた

 繰り返すが、一度減らした医療体制を元に戻すのは、新規につくるのと同じように時間と手間がかかる。現に、新型コロナの発生によってその役割の重要性が再認識された保健所も、90年代の行政改革のなかで「地域保健法」を施行し保健所が統廃合された結果、1992年には全国852カ所あったのが2020年4月には469カ所と約半分にまでなった(「住民と自治」 2020年10月号)。田村厚労相は「保健師については2年間で1.5倍にする」などと言っているが、危機が起こってから対応していては遅いのだ

 にもかかわらず、「平時の収益」を持ち出してこんな愚策を進める──。それは、いまの菅政権の最優先事項が医療費カットであり、国民の生命をコロナから守ることなんて二の次だからだ。実際、今回の一般病床削減だけでなく、この間のコロナの後手後手対応、医療や検査の拡充の拒否は、まさにそうした政権に染み付いている医療カット優先の姿勢がもたらしたものと言っていいだろう。

 これは、非常事態宣言解除と同時にコロナの重症病床を大幅に減らし、政府の一般病床削減計画を率先して受け入れた大阪府の吉村知事も同様だ。医療コストの意識だけで動いているから、こんな府民の生命を危機に晒すような判断が平気でできてしまうのである。

 しかも、連中に共通するのは、そうやって医療費をケチって、医療や検査体制の拡充を放棄した結果、ひどい感染拡大を招き、さらに多大なコストがかかるという最悪の事態を引き起こしているのに、その責任をとろうとせず、国民や憲法に責任転嫁をはかろうとしていることだ

 本サイトでも指摘したように、吉村知事はこのところしきりに私権制限をわめきたて、菅首相も、昨日、日本会議系の改憲集会に「新型コロナへの対応を受けて、緊急事態への備えに対する関心が高まっている」などというビデオメッセージを寄せた。また、両者の応援団である橋下徹・元大阪市長にいたっては、何の関係もない「国民皆保険制度」の話を持ち出し、「普段はいいんだけれども、いざ有事になったときには、みんなそれぞれお医者さんの自由が、やっぱり前提になって、なかなかこれ政治が力を発揮できない」などと、めちゃくちゃな主張をしていた。

 ようするに、連中はいまなお、コロナを封じ込めるための検査や医療体制の整備をするつもりがないのだ。それはおそらく、この新自由主義政治家たちがめざししているのが、金持ちだけが自由に先進医療にかかることができて、カネもコネもない貧乏人には最低限の医療も受けられないような国をめざしているからだろう。そして、その代わりに、憲法を改正して、国民の私権を制限することで、国民の不満を封じ込めることのできる体制をつくろうとしているのだ。

 これは妄想でも誇張でもない。いまの日本や大阪のコロナをめぐる対応をきちんと見れば、このディストピアがすでに目の前に迫っていることがよくわかるはずだ。

野尻民夫
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●武田砂鉄さん《「やりますとも。だって感動するでしょう。そしたら、政治に活用できるから」という現在を、認めてはいけない》、絶対に

2021年05月16日 00時00分06秒 | Weblog

[※ 『国民のしつけ方』(斎藤貴男著、インターナショナル新書010)…《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》↑]


(20210509[])
cakesのコラム【ワダアキ考 〜テレビの中のわだかまり〜 武田砂鉄/丸川珠代と小池百合子が揉めている】(https://cakes.mu/posts/33715)。

 《五輪は中止すべきだ … 1:「選手生命をかけている人がたくさんいます!」 … 2:「中止したら、どれだけの損失が出ると思っているんだ!」 … 3:「成功か失敗かは、やってみなければわからないだろう」…》。

 《「やりますとも。だって感動するでしょう。そしたら、政治に活用できるから」という現在を、認めてはいけない》、《理由は「やりたいから」これでいいのだろうか。》(武田砂鉄)。《五輪は中止すべきだ》。ましてや、コロナを《チャンス》と嘯き、市民を壊憲へと誘う愚者たちの好き勝手も許してはいけない。

   『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
      《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》
    「オリンピックスポンサーになることの意味合い。中日新聞は、東京新聞の
     東京五輪批判を控えるよう「恫喝」されたらしい」

   『●バッハ会長とニッポン人だけで金(カネ)色の五つの輪を「人類が
      新型ウイルスに打ち勝った証し」「コロナ克服五輪」として開催?
   『●《ああ、すべては東京五輪のために。…国威発揚と利権漁りの国策
     サーカスが、人間の生活にも生命にも優先されるのが、現在のこの国だ》
   『●あぁぁ、〝箕部幹事長〟はブーメランも理解できな程の老醜…《事の
     発端》をお忘れか? ―――《二階の年末の「8人ステーキ会食」》
    「「エイジズム」の意図は全くないのだが、政治家個人として
     醜悪であり、「老害」「老残」だ」

   『●<金口木舌>《年齢で他者を差別をする人も老いる。矛先はいずれ
     発した側に向かう》…「エイジズム」に陥ることなく批判すべきは批判を
   『●森喜朗氏も東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会
       会長を〝解任された〟し、金(カネ)色の五つの輪なんて要らない
   『●「老残・老醜」なサメ脳シンキロウ氏への大ブーメラン…過去の批判に
      学ばず、《学ぶつもりのない人が権力を握り続けている》深刻な問題
   『●金(カネ)色の五つの輪の中止を! …《フタを開ければ、おぞましい
        ほどカネにまみれているのが五輪の実態なのだ》(金子勝さん)
   『●《五輪利権をむさぼり尽くさずにはいられない豚の卑しさと…中国に
     「証し」とやらのマウントを取られたくないド腐れ猿の哀れすぎる性》
   『●金(カネ)色の五つの輪、《中止になって「万歳」でなく、3兆
     6000億円をどぶに捨てたのは誰だと責任追及しなければならない》
    《諸悪の根源はメディアがスポンサーになっていること
    《本間 諸悪の根源は、大手全国紙5社(朝日、毎日、読売、日経、
     産経)がすべてスポンサーになっていることだと思います。だから
     中止という論調が出てこない。最近はどの世論調査でも8割が
     オリンピック開催に反対しているのに、中止を求める社説は
     今のところどこの新聞も出していません。新聞が言わないので
     系列テレビも言わない。ワイドショーや報道番組でも、中止すべき
     という話が盛り上がりません。》

   『●《豚の卑しさ...猿の哀れ》――《世界のメディアから「『最悪の
     タイミング』であり、日本と世界にとって『一大感染イベント』」》
   『●《東京五輪、もはや「詰んだ」状況ではないのか》、メディアは
     分かっているのに書けない…だって、金(カネ)色の五つの輪のスポンサー

    《◆「救える命が救えていない」 「コロナに感染しても今や、
     入院もできずに家で亡くなるなど、救える命が救えていない
     こんな状況で五輪開催を強行されても、国民は歓迎できません」
     「人々の命と暮らしを守るために、東京五輪の開催中止を求めます」
     と題して…インターネット上での署名集めを始めた宇都宮健児弁護士
     …こう訴えた》

 「アスリートファースト」だってぇ? 一体どこが? 「社会ファースト」(有森裕子氏)ではなく、所詮、自公政権・自民党ファースト。まさに、《豚の卑しさ猿の哀れ》だ。

 《豚の卑しさ...猿の哀れ》――《世界のメディアから「『最悪のタイミング』であり、日本と世界にとって『一大感染イベント』」》と言われているのに、聞こえないらしい。さらには、ワシントンポスト紙は、《国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長を「ぼったくり男爵」と皮肉った上、「地方行脚で食料を食い尽くす王族」「開催国を食い物にする悪癖がある」と指弾。五輪開催の目的は「カネ」と断じ、五輪の中止は「苦痛を伴うが、浄化になる」》と。五輪貴族らに「ぼったくられて」でも、金(カネ)色の五つの輪を開催したいという自公お維の関係者ら。
 日刊スポーツのコラム【【政界地獄耳】世界中の世論を無視して五輪開催へ突っ走るのか】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202105040000037.html)によると、《★ところが同日、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会会長・尾身茂は衆院厚労委員会で、開催について「そのときになって判断するのでは遅い。世界では発展途上国も含めて感染が非常に広がっているのは事実。リスクは当然ある。いろんなことを今から考え、組織委員会など関係者が感染のレベルや医療の逼迫(ひっぱく)状況などを踏まえて、国民に知らせるのが組織委員会、関係者の責任ではないか。五輪・パラリンピックに関する議論をしっかりやるべき時期に来た」と、開催の是非について言及した。 ★これに対して丸川は「国民の皆さまの中にも大会を開催することによって起きる人の流れが感染拡大を起こし、医療を逼迫すると懸念していることは十分承知しています」と世論の反対は承知しているとの認識を示した。また組織委員会会長・橋本聖子は5者協議後の会見で「今日の5者協議で開催をするということは合意した」と開催を再確認したことを強調し、コロナ逼迫を意識しているが中止の選択肢がないことを前提にIOCのバッハ会長来日を待つ構えだ。豪州では五輪キャスターの大会時訪日中止など、外堀は埋まりつつあるが、このまま突入すれば、五輪失敗の世界世論も生まれかねない》。

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https://cakes.mu/posts/33715

ワダアキ考 〜テレビの中のわだかまり〜
武田砂鉄

丸川珠代と小池百合子が揉めている
今だけ無料 武田砂鉄 2021年5月5日

新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない中、3回目の緊急事態宣言が出されました。飲食店の営業や、さまざまなイベントが自粛されていますが、東京オリンピックだけは開催に向けて進んでいます。今回の「ワダアキ考」は、改めて武田砂鉄さんが考える五輪を中止すべき理由についてです。


五輪は中止すべきだ

もうずっと言っているけれど、もちろん、まだ言う。東京オリンピックは中止すべきだ。もし、学校のディベートの授業で行われるように、強制的に「賛成」「反対」に分けられ、「開催賛成派」の席に座らされたとしよう。一体どうやったら、「賛成」を主張することができるだろうか、と考えてみる。必死に考えて理由を並べてみるものの、でも、やっぱり無理だよ、と思う。ひとまず並べてみる。


1:「選手生命をかけている人がたくさんいます!」

確かにそうだ。100メートル走ならば、その場での10秒間にすべてをかける人たちがいる。その人たちの努力を踏み潰していいとは思わない。だが、「彼らの努力や思い」ではなく、「彼らの努力や思いを勝手に借りる人たちの思い」に対しては、今はそれどころではないだろう、と向ける。今、前者より後者が目立つのは、前者が、個別の意見を発しにくい環境に置かれているからだろう。定期的に明らかになるスポーツ界のハラスメント事案から想像するに、自分の意見を持つことが許されない人も多いのではないか

今この瞬間にしかできないこと、この時期にしかできないこと、というのは、それぞれの人生において異なる形で存在する。様々なメディアを通じて、あるいは直接的に、「30代に入り、競技者人生も後半と考えれば最後のオリンピックになる選手」や「大学に入ったと同時にコロナ禍になり、丸々1年間、友達さえ作れなかった大学2年生」や「1年以上前から会場をおさえていたのに舞台ができなくなった劇団」など、それぞれの窮地を知った。

「この瞬間・時期にしかできないこと」を失ってしまったのって、わかりやすい事情がある人だけではない。日々生きている人それぞれがそれぞれの形で失っているのであって、「そこまで年老いてはいない親だけど、年末年始は実家に帰って一緒に過ごしていたから残念という状態の人」と、「もし東京五輪が中止になったら引退すると決めている選手」の差異は、誰にもわからないのである。それは比べてはいけないはずなのだ。なのに、ワクチン接種にせよ、医療体制にせよ、国家が全力をあげて選手のほうだけを優先している現在にある。それは、やっていいことなのだろうか。やってはいけないことだ、と私は思う。


2:「中止したら、どれだけの損失が出ると思っているんだ!」

これもよく聞く意見である。五輪中止による経済損失の予測を算出し、それが失われると脅す。だが、どう考えても、新型コロナウイルスの感染拡大をいち早く抑え込み、経済活動を再開させる道を作り出すほうが、損失が少なくなることは明らかである。為政者は、五輪を「新型コロナに打ち勝った証」と言い続けてきたが、最近は言わなくなった。なぜ言わなくなったかというと、言えなくなったからだ7月までには打ち勝てないとわかったからだ。「7月までに必ず10キロ痩せます」と宣言し続けてきた人が、最近になって「7月をめどに、10キロ痩せる、という方向で調整しています。詳しくは専門家の皆さんと相談しながら、近日中に方向性をお伝えしたい」と言っている。その人に、痩せる気はあるだろうか

福島原発はアンダーコントロールされている」(安倍晋三前首相)と嘘をつき、「東京と福島は250キロ離れているので東京は安全」(竹田恒和JOC元会長)と被災地を切り捨てて招致した五輪が、いつのまにか「復興五輪」という名目で動き出したものの、ゼネコンの仕事が五輪関係に集中し、むしろ復興が後回しになるという事態に陥った。開催が1年延期になったことで、震災から10年の節目という意味合いも生まれた、と肯定的に捉えたのは橋本聖子JOC会長だが、うんうん、10年というのは確かにキリがいいですね、と整理したがるのは、被災地の人々ではなく、今年の東日本大震災10周年追悼式で二度ほど「復興の総仕上げ」という言葉を用いた菅義偉首相である。反対の声が高まる五輪を、なんとかして必要なものであると強引に変換しようとするために被災地を使う、その様子が、コロナ禍で浮き彫りになってしまった。


3:「成功か失敗かは、やってみなければわからないだろう」

猪瀬直樹が「いざオリンピックが始まれば、選手たちが頑張る姿を見て興奮し、応援するようになると思う」(『ABEMA Prime』3月25日)と述べている。猪瀬は「反対論者は開催時の感染リスクを主張するが、それは具体的なデータを伴わない、無責任な感情論に過ぎません」(「週刊ポスト」1月15・22日号)とも述べていた。始まってしまえば応援するはずで、今、反対している人たちは感情論にすぎない、と言っている。始まれば応援するという考え方こそ感情論で、移動によって感染が拡大するウイルスを警戒する中で、世界各国から大量の人がやってくる五輪をリスクだと考えないほうこそ「具体的なデータ」が未提出ではないか

五輪というのはいざ始まれば、誰かが順当に勝利し、誰かが奇跡的な勝利を収める。そこにはとてつもないドラマが広がるわけだが、このところ、「総選挙の日程は五輪後になりそうだ」といった、政治が五輪の高揚感を活用する前提の日程が見えてきている。そこで生まれた「感動」を、政治が最大限引き寄せて関連付けようとするのは、池江璃花子の復帰や、松山英樹のマスターズ優勝後の、政権中枢の反応をみれば一目瞭然である。

五輪というのは成功・失敗の指標が存在しているものではない。空気を管轄さえできれば、「なんだかんだで成功した」とまとめることができる。それを狙えると考えているからこそ、「やる」を譲らないわけだが、個々人がそれぞれの危機感の中でコロナと向き合い続けているなかで、「やりますとも。だって感動するでしょう。そしたら、政治に活用できるから」という現在を、認めてはいけない。「丸川珠代と小池百合子が揉めている」とタイトルを記して書き始めたのに、そのお題に入る前に、原稿な相当なボリュームになってしまったので、これにておしまい。それくらい、いくらだって問題が山積しているのに、「やる」と言っている。理由は「やりたいから」これでいいのだろうか
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●《東京五輪、もはや「詰んだ」状況ではないのか》、メディアは分かっているのに書けない…だって、金(カネ)色の五つの輪のスポンサー

2021年05月10日 00時00分02秒 | Weblog

[※ 『国民のしつけ方』(斎藤貴男著、インターナショナル新書010)…《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》↑]


(20210508[])
佐藤直子榊原崇仁両記者による、東京新聞の記事【東京五輪、もはや「詰んだ」状況ではないのか 高まる一方の中止論「早く目を覚まして」「即刻決断を」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/102934)。

 《◆「救える命が救えていない」 「コロナに感染しても今や、入院もできずに家で亡くなるなど、救える命が救えていない。こんな状況で五輪開催を強行されても、国民は歓迎できません」 「人々の命と暮らしを守るために、東京五輪の開催中止を求めます」と題して、署名サイト「Change.org」でインターネット上での署名集めを始めた宇都宮健児弁護士(74)は7日、「こちら特報部」の取材にこう訴えた》。



[「わたしの一票、誰に入れる?」 Chose Life Project https://pbs.twimg.com/media/EbgxSPPVAAA9cHy?format=jpg&name=900x900)↑]

 「2,912,628票」「3,661,371票」、ホントに小池百合子「ト」知事でよかったの? COVID19禍の年末年始も弱者の支援や相談に応じていたのは誰? 「救える命が救えていない」と言っているのは誰? 五輪貴族を批判しているのは誰?

   『●「2,912,628票」「3,661,371票」、ホントに小池「ト」知事でよかった
      の? COVID19禍の年末年始も弱者の支援や相談に応じていたのは誰?

 《東京五輪、もはや「詰んだ」状況ではないのか》、メディアは分かっているのに書けない…だって、金(カネ)色の五つの輪のスポンサーだから。漸くの真っ当な指摘。どこからどう見ても《東京五輪、もはや「詰んだ」状況》です。無為無策無能な政権、自公お維。

   『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
      《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》
    「オリンピックスポンサーになることの意味合い。中日新聞は、東京新聞の
     東京五輪批判を控えるよう「恫喝」されたらしい」

   『●バッハ会長とニッポン人だけで金(カネ)色の五つの輪を「人類が
      新型ウイルスに打ち勝った証し」「コロナ克服五輪」として開催?
   『●《ああ、すべては東京五輪のために。…国威発揚と利権漁りの国策
     サーカスが、人間の生活にも生命にも優先されるのが、現在のこの国だ》
   『●あぁぁ、〝箕部幹事長〟はブーメランも理解できな程の老醜…《事の
     発端》をお忘れか? ―――《二階の年末の「8人ステーキ会食」》
    「「エイジズム」の意図は全くないのだが、政治家個人として
     醜悪であり、「老害」「老残」だ」

   『●<金口木舌>《年齢で他者を差別をする人も老いる。矛先はいずれ
     発した側に向かう》…「エイジズム」に陥ることなく批判すべきは批判を
   『●森喜朗氏も東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会
       会長を〝解任された〟し、金(カネ)色の五つの輪なんて要らない
   『●「老残・老醜」なサメ脳シンキロウ氏への大ブーメラン…過去の批判に
      学ばず、《学ぶつもりのない人が権力を握り続けている》深刻な問題
   『●金(カネ)色の五つの輪の中止を! …《フタを開ければ、おぞましい
        ほどカネにまみれているのが五輪の実態なのだ》(金子勝さん)
   『●《五輪利権をむさぼり尽くさずにはいられない豚の卑しさと…中国に
     「証し」とやらのマウントを取られたくないド腐れ猿の哀れすぎる性》
   『●金(カネ)色の五つの輪、《中止になって「万歳」でなく、3兆
     6000億円をどぶに捨てたのは誰だと責任追及しなければならない》
    《諸悪の根源はメディアがスポンサーになっていること
    《本間 諸悪の根源は、大手全国紙5社(朝日、毎日、読売、日経、
     産経)がすべてスポンサーになっていることだと思います。だから
     中止という論調が出てこない。最近はどの世論調査でも8割が
     オリンピック開催に反対しているのに、中止を求める社説は
     今のところどこの新聞も出していません。新聞が言わないので
     系列テレビも言わない。ワイドショーや報道番組でも、中止すべき
     という話が盛り上がりません。》

 斎藤貴男さんの言葉は ―――《五輪利権をむさぼり尽くさずにはいられない豚の卑しさと、来年の北京冬季五輪を控える中国に「証し」とやらのマウントを取られたくないド腐れ猿の哀れすぎる性》――― 激烈だけれども、頷くことばかりだ。どこまでも卑し過ぎるし、腐臭漂う。

 《五輪開催の目的は「カネ」と断じ》るべきで、まさに、金(カネ)色の五つの輪なんて開催してはいけない。《中止へ、そして検証と責任追及を》!

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない。「◆老害「きわめて不愉快」…老人もやっぱりちゃんと日本の国のために、世界のために頑張ってきている」と仰るが、その《頑張って》いる《老人》に元オリパラ組織委員会会長・シンキロウ サメ脳氏・森喜朗氏は入ってはいない(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2499e4460c65767fdf39eb0326984443

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない。「◆老害「きわめて不愉快」…老人もやっぱりちゃんと日本の国のために、世界のために頑張ってきている」と仰るが、その《頑張って》いる《老人》に元オリパラ組織委員会会長・シンキロウ サメ脳氏・森喜朗氏は入ってはいない(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2499e4460c65767fdf39eb0326984443

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない 【言葉の海へ 第151回:「東京五輪」ができない七つの理由鈴木耕)】(https://maga9.jp/210127-3/)/《参加国の激減…医療体制の徹底的な不備…ボランティアたちの離反…真夏の高温…アスリートからも疑問の声…警備体制にも綻び…政策の決定的な欠陥》

■【大竹まこと ゴールデンラジオ!2021年01月15日】(https://youtube.com/watch?v=LoqaTnH56MI)での大竹さんと室井佑月さんとのお話でも、本間龍さんは〝違約金説〟の否定を明言。………違約金デマだったとはね!(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e5cc02f39dec3c731ec392eb0131a5f8)(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/df519e96527a1009823d5e57938c6d42

■《本間龍…さんの言葉…「もともとオリンピックのスポンサーは原則的に一業種一社』だったのが、電通が金儲けのためにその原則を崩してしまった。」…「問題点を検証できる新聞のようなメディアが軒並みスポンサーに入ってしまっては、議論もできなくなってしまう。」》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/cc8b47e0234477130a802a1cf4a2ed26)

斎藤貴男さん《スガ政権、東京はコロナウイルス実験のシャーレではない》《もう二度と、コロナ禍を奇貨とした利権漁りはやめろ卑しいで、次は一刻も早く東京五輪の中止を決めることだ》…金(カネ)色の五つの輪スポンサーとなり、マスコミが五輪批判できない構造(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2edc97c4fc593813670fe5c517a7c02a

谷口源太郎さん《国内主要メディアは大会スポンサーになっていますから、厳しい報道を控えるのは当然…欧州を中心としたコロナの状況…開催が難しいのは明らか。海外メディアは『五輪より人命』という当たり前の感覚で報じていますが、国内メディアにはそれができない…》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/f37cbab334793bc04e5169aba7fd0dc0)

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/102934

東京五輪、もはや「詰んだ」状況ではないのか 高まる一方の中止論「早く目を覚まして」「即刻決断を」
2021年5月8日 18時00分

     (JR新橋駅前に設置された東京五輪の残暦板=7日、東京都港区で)

 今夏の東京五輪開催をめぐり、中止を求める声がさらに強まっている。元日弁連会長の宇都宮健児氏が立ち上げたインターネット上の中止要望の署名は、開設から2日で22万筆(7日午後6時現在)を超え、まだ増加中だ。米有力紙は国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長を「ぼったくり男爵」と痛烈に批判した。緊急事態宣言も5月末まで延長。もはや「詰んだ」状況ではないのか。 (佐藤直子榊原崇仁


◆「救える命が救えていない」

 「コロナに感染しても今や、入院もできずに家で亡くなるなど、救える命が救えていない。こんな状況で五輪開催を強行されても、国民は歓迎できません」
 「人々の命と暮らしを守るために、東京五輪の開催中止を求めます」と題して、署名サイト「Change.org」でインターネット上での署名集めを始めた宇都宮健児弁護士(74)は7日、「こちら特報部」の取材にこう訴えた。

     (宇都宮健児氏)

 今や、コロナ感染は東京や大阪など都市部だけではない。全国で猛威をふるう。遅れたワクチン接種も一部地域で始まっただけで、現場では看護師や医師らの人手不足が指摘されている。にもかかわらず政府は五輪のために医療従事者の大量派遣要請まで言い出した
 宇都宮氏は「不足する医療従事者を五輪に割くことは、コロナ禍で疲弊した医療関係者をさらに苦しめ、五輪にかかわる人々の命も危険にさらす『平和の祭典』という五輪の理念にも反する」と指摘する。
 宇都宮氏は、昨夏の都知事選に3度目の出馬をした際にも、「当選後、専門家が五輪開催が困難だと判断した場合は、IOCに中止を働きかける」と語っている。当時の「公約」にも沿う今回の署名集めは、「バッハ会長が来日予定とされていた17日までに中止を求める国民世論を形にしたい」と、5日から始めた。
 署名サイトのバナーは、「進入禁止」の交通標識5つを五輪マークのように並べたデザイン。5日午後にスタートした署名は、1日で5万6312筆に上り、7日午後6時には22万筆を突破した。この賛同者の伸びは、2012年のChange.org日本語版開設以来、最速ペースだという。

     (元日弁連会長の宇都宮健児氏が立ち上げた東京五輪の
      開催中止を求める署名活動のページ(一部画像処理))

 署名集約を担うボランティアの「チーム宇都宮けんじ」によると、署名とともに寄せられたコメントには、「もう、医療は崩壊しているのに、オリンピックをやる意味がわからない」「国民の犠牲の上で開かれる祭典になります 早く目を覚まして」「オリンピック中止こそ最大のコロナ対策」などコロナ禍での開催への批判が目立つ。
 長年、反貧困を掲げて活動し、連休中もNPOなどが生活困窮者のために食糧配布や生活相談を行うイベント「大人食堂」会場で相談を受けていた宇都宮氏
 「コロナ禍で若者、女性、外国人の困窮者が増えた。2008年から09年に日比谷公園で開かれた『年越し派遣村』とは比べものにならないほど貧困が進んだと実感した」と言う。
 東京五輪にはすでに総額1兆6000億円が投じられた。「人々の命と暮らしを守ることが政府・自治体の本義なら、一刻も早く開催中止を宣言し、窮乏にあえぐ人々に資源を割くべきではないか」と語る。
 署名の宛先はバッハ会長や菅義偉首相、丸川珠代五輪相、小池百合子東京都知事、東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長ら。「政府や都がいまだに五輪中止の判断や要請をしていないのはあまりに遅いが、今からでも中止の即刻決断を」と訴えた。


◆バッハ会長の来日も暗雲

 日本国内で高まる五輪中止論。海外からも中止を促す声が相次ぐ。米有力紙ワシントン・ポスト(電子版)が今月5日に報じたコラムもその一つだ。

     (東京五輪開催に向けた5者協議に臨む大会組織委の
      橋本聖子会長とIOCのバッハ会長(モニター)=
      4月28日夜、東京都中央区で)

 国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長を「ぼったくり男爵」と皮肉った上、「地方行脚で食料を食い尽くす王族」「開催国を食い物にする悪癖がある」と指弾。五輪開催の目的は「カネ」と断じ、五輪の中止は「苦痛を伴うが、浄化になる」と訴えた。
 そのバッハ会長は17~18日に来日する予定だったが、ここに来て雲行きが怪しくなっている。「こちら特報部」が大会組織委に問い合わせると、「バッハ会長の来日の意向は承知しており、実現すれば歓迎したい。ただし、具体的には決まっておりません」と返答があった。


◆遅れが目立つ国内のワクチン接種

 一方、IOCは五輪とパラリンピックに参加する各国・地域の選手団にワクチンを提供すると発表した。5月末にも供給が始まり、7月23日の五輪開幕までに2回の接種を目指す。
 ただ日本国内に目を向けると、接種の遅れが目立っている。首相官邸サイトによれば、医療従事者480万人のうち2回の接種を終えたのは110万人ほどで、全体の2割にとどまる。高齢者も3600万人のうち、初回の接種が済んだのは0.7%程度の24万人だけ。2回目は「0」と記されていた。
 3度目の緊急事態宣言が7日、今月末まで延長されるなど、コロナ禍がますます厳しさを増す中、理解しがたい選手優遇ではないかと、組織委に尋ねると、「国内の優先接種対象者への影響が出ないことを前提に、検討されるべきものと理解しております」と返ってきた。

 インターパーク倉持呼吸器内科の倉持仁院長は「医療現場は今でもコロナ対応に追われている。五輪のために医師や看護師を割けば現場はより深刻な状況に置かれる。人手が足りないばかりに重症化した人たちに手が回らず、救えるはずの命が救えないケースが増えかねない」と語る。
 さらに「選手の間で感染が広まったときに対処できるのか。医師や病棟が足りず、十分な医療が提供できない可能性もある。日本で対応できない場合に帰国するのか、移動手段をどうするかも各国と協議が必要なはずだが、具体的な話は聞こえてこない。準備不足が顕著な中で五輪を開くのは非現実的だ」と指摘する。
 長崎大感染症共同研究拠点の安田二朗教授は「各国から来日することで海外の変異株が今以上に入ってこないか」と懸念する。「既に全世界で1億数千万人が感染した。これだけ多くの人が感染するといろいろな形で変異しうる。既存のワクチンが効かない変異株があるかもしれない。もし持ち込まれたらワクチン接種の進め方を抜本的に見直さないといけなくなる」


◆中止のシナリオも政局を念頭?

 これだけマイナス材料がそろう中、政治ジャーナリストの泉宏氏は「菅首相も小池知事も中止のシナリオを考えているだろう」と語る。ただそれは「ポスト五輪の政局を念頭に置いたもの。『中止を切り出すと世論が自分になびくか』『中止しても権勢を保てるか』が焦点になっているはず。機を見るにたけた小池知事の場合、6月の都議選告示を前に五輪中止と知事辞職を打ち出した上、世論の関心を引きつけて国政復帰という道筋まで思い描いているかもしれない」とみる。
 そんなシナリオは国民が望むはずもない。泉氏は「利己的な振る舞いは政治に対する不信感を増幅させるだけ。感染防止の協力も得られなくなる。私利私欲を捨てて深刻な現状に向き合い、何を選択することが国民のためになるかを第一に考えるべきだ」と語った。


▽デスクメモ 菅首相は7日の記者会見で、五輪選手にはワクチンを優先接種し、PCR検査を毎日行うので、「安心安全な大会」になると述べたが、そんな優遇を受けられず、安心でも安全でもない状況の一般国民が、選手たちを素直に応援できるだろうか。首相の認識はあきれるほどズレている。 (歩)
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●《豚の卑しさ...猿の哀れ》――《世界のメディアから「『最悪のタイミング』であり、日本と世界にとって『一大感染イベント』」》

2021年04月22日 00時00分08秒 | Weblog

[※《自助》大好きオジサン・最低の官房長官と学商 (日刊ゲンダイ 2020年9月7日)↑]


 (2021年04月17日[土])
週刊朝日のコラ【室井佑月「考えたって仕方ないのか?」】(https://dot.asahi.com/wa/2021041400017.html)。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/世界から五輪は「最悪のタイミング」とまで言われ始めた】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202104150000085.html)。

 《その中で日本が、聖火リレーからの東京五輪を決行するとはどういうことなのか? 以前もこのコラムに、2週間の祭りとあたしたちの命や健康は天秤(てんびん)にかけられていいものか、という話を書いたが、天秤にかけられて後者が軽く見られるって、現代の世の中で起きていることとは思えない。正直いって、この件についてのあたしの感想は、「怖い」のただ一言だ。感染するかもしれないというのも怖いが、それよりもじわじわと自分を取り巻く世の中が狂気へと突き進んでいくのが怖い》。
 《世界のメディアから「『最悪のタイミング』であり、日本と世界にとって『一大感染イベント』」(12日付、米ニューヨーク・タイムズ)とまで言われ始めた》。


   『●《五輪利権をむさぼり尽くさずにはいられない豚の卑しさと…中国に
     「証し」とやらのマウントを取られたくないド腐れ猿の哀れすぎる性》
   『●金(カネ)色の五つの輪、《中止になって「万歳」でなく、
     3兆6000億円をどぶに捨てたのは誰だと責任追及しなければならない》

 斎藤貴男さんの言葉は ―――《五輪利権をむさぼり尽くさずにはいられない豚の卑しさと、来年の北京冬季五輪を控える中国に「証し」とやらのマウントを取られたくないド腐れ猿の哀れすぎる性》――― 激烈だけれども、頷くことばかりだ。どこまでも卑し過ぎるし、腐臭漂う。
 本間龍さん《中止になって「万歳」でなく、3兆6000億円をどぶに捨てたのは誰だと責任追及しなければならないこれこそもっとも重要な問題です》。
 金(カネ)色の五つの輪
なんて開催してはいけない。《中止へ、そして検証と責任追及を》! 

   『●東電核発電人災から9年: 金(カネ)色の五つの輪《オリンピック
              聖火リレーを前に「福島はオリンピックどごでねぇ」》
   『●バッハ会長とニッポン人だけで金(カネ)色の五つの輪を「人類が
      新型ウイルスに打ち勝った証し」「コロナ克服五輪」として開催?
   『●《ああ、すべては東京五輪のために。…国威発揚と利権漁りの国策
     サーカスが、人間の生活にも生命にも優先されるのが、現在のこの国だ》
   『●あぁぁ、〝箕部幹事長〟はブーメランも理解できな程の老醜…《事の
     発端》をお忘れか? ―――《二階の年末の「8人ステーキ会食」》
    「「エイジズム」の意図は全くないのだが、政治家個人として
     醜悪であり、「老害」「老残」だ」

   『●<金口木舌>《年齢で他者を差別をする人も老いる。矛先はいずれ
     発した側に向かう》…「エイジズム」に陥ることなく批判すべきは批判を
   『●森喜朗氏も東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会
       会長を〝解任された〟し、金(カネ)色の五つの輪なんて要らない
   『●「老残・老醜」なサメ脳シンキロウ氏への大ブーメラン…過去の批判に
      学ばず、《学ぶつもりのない人が権力を握り続けている》深刻な問題
   『●金(カネ)色の五つの輪の中止を! …《フタを開ければ、おぞましい
        ほどカネにまみれているのが五輪の実態なのだ》(金子勝さん)
   『●東電核発電人災から10年: あの人災から何の教訓を得ることもなく、
     何も変わらないニッポン…核発電〝麻薬中毒〟から抜け出せないまま
   『●ボイコフ教授《新型コロナウイルスのパンデミックのさなか、聖火
     リレーは五輪の虚飾のため、公衆衛生を犠牲にする危険を冒している》

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https://dot.asahi.com/wa/2021041400017.html

室井佑月考えたって仕方ないのか?
連載「しがみつく女」
室井佑月 2021.4.15 07:00 週刊朝日 #室井佑月

【今週のイラストはこちら】
(イラスト/小田原ドラゴン)

 作家・室井佑月氏は、コロナ禍で東京五輪の開催を強行する国の姿勢に、怒りと恐怖を覚える。

*  *  *

 「それは社会的に許されることなのか」とか、「世界から日本がどう見られると思う?」などという考えは超えた。

 新型コロナウイルス、世界では286万人もの方が、日本では9229人の方がお亡くなりになった(4月6日時点)。後遺症の問題もある。

 その中で日本が、聖火リレーからの東京五輪を決行するとはどういうことなのか? 以前もこのコラムに、2週間の祭りとあたしたちの命や健康は天秤(てんびん)にかけられていいものか、という話を書いたが、天秤にかけられて後者が軽く見られるって、現代の世の中で起きていることとは思えない

 正直いって、この件についてのあたしの感想は、「怖い」のただ一言だ。

 感染するかもしれないというのも怖いが、それよりもじわじわと自分を取り巻く世の中が狂気へと突き進んでいくのが怖い

 聖火リレーでは、やはり人の密ができているようだ。

 そりゃそうだ。聖火リレーって五輪開催を盛り上げていくためのイベントだもの。

 日本はコロナ禍の真っただ中。感染症対策として、密を作らないようにするってのは、最低限守らなくてはいけない話ではないの?

 でも、国を挙げ、力を入れるのはそこではない。聖火リレーの観客を少なく見せるために、写真を切り取る東京五輪反対という街頭の声を消すため、無音にして流す

 東京五輪の闇をスクープした週刊誌が、回収しろと恫喝(どうかつ)された。

 聖火リレーのスポンサー車のDJが、

「もうウダウダ考えたって仕方ないんです! 何がいいか? 今を楽しむこと、それだけです!」

 そう叫んでいたのは驚いてしまったが、この動画をツイッターで公開した新聞社の人間は、公道で撮ったにもかかわらず、これから仲間が東京五輪の取材から外されると困るから、そういって動画を消した

 けれど、菅政権やどうしても東京五輪を開催したい一派が、「もう考えたって仕方ない。今を楽しめ!」とあたしたちにいっている事実は変わらない。

 「ワクチンがみんなに普及するから安全」といっていたが、そのワクチンがまったく間に合わないのに祭りは決行。1年以上経っても感染対策はまだあたしたちの意識に頼るばかりなのに、人が集まるイベントの強行。

 あたしたちの健康や命より大事とされた祭りは、もう完全な形での開催は無理である。賛成派がはじめにいっていた、経済効果や日本のすごさを世界に発信などということは、もはや起こりそうもない。

 逆じゃないか。あたしたちの子や孫に、世界から白い目で見られるこの国を残すことになるだろう。


室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中

※週刊朝日  2021年4月23日号
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202104150000085.html

コラム
政界地獄耳
2021年4月15日7時52分
世界から五輪は「最悪のタイミング」とまで言われ始めた

★コロナ禍は国民の安全を守るだけでなく東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの実現という国内の国民の声のみならず、世界のメディアから「『最悪のタイミング』であり、日本と世界にとって『一大感染イベント』」(12日付、米ニューヨーク・タイムズ)とまで言われ始めた。半年以内に衆院の任期満了が迫る首相・菅義偉は前首相・安倍晋三の自民党総裁任期満了となる今年9月までの暫定任期でもあり、何としてでも衆院選で勝利して続投、安定政権につなげたい。

★そのためには五輪成功は必須だったものの、ここにきて世界世論もコロナ禍に無理してやるべきではないという風潮だ。何よりも各国メディアが東京五輪是非を問うたびに、各国五輪組織委員会や、その下部にいる各競技団体が、東京五輪に参加すべきか否かを議論することになり、北朝鮮以外の国も不参加表明をすることにでもなれば不参加ドミノは避けられないところだろう。無論、そのためにさまざまな工作がさまざまなチャンネルを通じて行われているだろうが、菅政権を守るためならば無理してでも参加しましょうという理屈にならないところがつらいところだ。

★また各国メディアはこれだけのカネをつぎ込んで採算は取れるのかという東京都や国の財政とともに東京マーケットの行方まで不安視する。13日、東京都医師会会長・尾崎治夫は都内の状況を「第4波に既に入っている」と指摘した上で、「これ以上感染が広がることがあれば現実的には従来通りのいろんな国から選手が来て開催される五輪というのは、例え無観客であってもなかなか難しい」と開催自体が危ういとの認識を示した。一方首相は14日の参院本会議で「専門家によれば、緊急事態宣言の解除後に人出が増えたことや変異株による感染者数が増加していることが指摘される」と説明し現時点で全国的な大きなうねりとまではなっていないと楽観論だ。そもそも今日から18日までの日米首脳会談のための外遊に行っている場合か、その時期なのかも問われている。(K)※敬称略
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●金(カネ)色の五つの輪、《中止になって「万歳」でなく、3兆6000億円をどぶに捨てたのは誰だと責任追及しなければならない》

2021年04月21日 00時00分07秒 | Weblog

[※《自助》大好きオジサン・最低の官房長官と学商 (日刊ゲンダイ 2020年9月7日)↑]


 (2021年04月17日[土])
マガジン9のインタビュー記事【この人に聞きたい 本間龍さんに聞いた:コロナ感染リスクと膨らむ予算、それでもオリンピック開催にこだわる理由】(https://maga9.jp/210310-6/)。
cakesのコラム【ワダアキ考 〜テレビの中のわだかまり〜 武田砂鉄/結局、橋本聖子になったけれど】(https://cakes.mu/posts/33259)。
日刊ゲンダイのコラム【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/権力に寄り添い、自らをアジャストさせる橋本・丸川コンビ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/285857)。

 《無観客でも海外から数万人。コロナ対策、できるの? … 3兆5000億円?!ふくらみ続ける経費 … 諸悪の根源はメディアがスポンサーになっていること … 続出するボランティア辞退 … 女性差別から女性の政治利用へ … 中止へ、そして検証と責任追及を …中止になって「万歳」でなく、36000億円をどぶに捨てたのは誰だと責任追及しなければならないこれこそもっとも重要な問題です》。
 《なので、昨年11月にこの連載に書いた内容をそのままコピペしておく。自分で下記を読み直したが、考えは当然変わらない。東京五輪を中止すべきだ》。
 《その意味では、謝罪会見における森氏の「(老害という)老人が悪いかのような表現は極めて不愉快な話」という憤りは正しい。あられもない商業主義と国威発揚目的に徹した東京五輪そのものが、五輪の理念の対極にある。中止以外の道などあり得ないはずなのである》。

   『●《五輪利権をむさぼり尽くさずにはいられない豚の卑しさと…中国に
     「証し」とやらのマウントを取られたくないド腐れ猿の哀れすぎる性》

 斎藤貴男さんの言葉は ―――《五輪利権をむさぼり尽くさずにはいられない豚の卑しさと、来年の北京冬季五輪を控える中国に「証し」とやらのマウントを取られたくないド腐れ猿の哀れすぎる性》――― 激烈だけれども、頷くことばかりだ。どこまでも卑し過ぎるし、腐臭漂う。
 金(カネ)色の五つの輪なんて開催してはいけない。《中止へ、そして検証と責任追及を》!

 《福島はオリンピックどごでねぇ》。
 東京新聞の記事【「リレー聖火消すべき」米NBC 元五輪代表大学教授の寄稿掲載】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/93934)によると、《【ニューヨーク共同】米国内で東京五輪の放送権を持つNBCは25日、「リレーの聖火を消すべきだ」と題する寄稿を電子版に掲載した。「新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)のさなか、聖火リレーは五輪の虚飾のため、公衆衛生を犠牲にする危険を冒している」とした。…ボイコフ氏は、聖火リレーの出発地に福島を選んだことは「この儀式の偽善や害悪、ばかばかしさを際立たせただけでなく、五輪に向けて突き進む日本の問題の縮図でもある」と主張》。
 マガジン9のコラム【言葉の海へ 第159回:東京五輪、日本国民であるということ(鈴木耕)】(https://maga9.jp/210407-4/)によると、《1.招致 … 2.竹田疑惑 … 3.膨れる予算 … 4.国立競技場 … 5.エンブレム … 6.会場変更 … 7.大会延期 … 8.世論 … 9.旧体制 … 11.ボランティア … 12.聖火リレー … 13.マスメディア …この国の政治のありようをこれほどリアルに映し出したこと、腐りきった傷口から漏れ出る腐臭をこれほどはっきりと示してくれた「東京オリンピック」に、ぼくらはむしろ感謝しなければならないのかもしれない。日本という国の国民であるという身の程を、嫌というほど知らされたのだから》。

   『●東電核発電人災から9年: 金(カネ)色の五つの輪《オリンピック
              聖火リレーを前に「福島はオリンピックどごでねぇ」》
   『●バッハ会長とニッポン人だけで金(カネ)色の五つの輪を「人類が
      新型ウイルスに打ち勝った証し」「コロナ克服五輪」として開催?
   『●《ああ、すべては東京五輪のために。…国威発揚と利権漁りの国策
     サーカスが、人間の生活にも生命にも優先されるのが、現在のこの国だ》
   『●あぁぁ、〝箕部幹事長〟はブーメランも理解できな程の老醜…《事の
     発端》をお忘れか? ―――《二階の年末の「8人ステーキ会食」》
    「「エイジズム」の意図は全くないのだが、政治家個人として
     醜悪であり、「老害」「老残」だ」

   『●<金口木舌>《年齢で他者を差別をする人も老いる。矛先はいずれ
     発した側に向かう》…「エイジズム」に陥ることなく批判すべきは批判を
   『●森喜朗氏も東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会
       会長を〝解任された〟し、金(カネ)色の五つの輪なんて要らない
   『●「老残・老醜」なサメ脳シンキロウ氏への大ブーメラン…過去の批判に
      学ばず、《学ぶつもりのない人が権力を握り続けている》深刻な問題
   『●金(カネ)色の五つの輪の中止を! …《フタを開ければ、おぞましい
        ほどカネにまみれているのが五輪の実態なのだ》(金子勝さん)
   『●東電核発電人災から10年: あの人災から何の教訓を得ることもなく、
     何も変わらないニッポン…核発電〝麻薬中毒〟から抜け出せないまま
   『●ボイコフ教授《新型コロナウイルスのパンデミックのさなか、聖火
     リレーは五輪の虚飾のため、公衆衛生を犠牲にする危険を冒している》

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https://maga9.jp/210310-6/

この人に聞きたい
本間龍さんに聞いた:コロナ感染リスクと膨らむ予算、それでもオリンピック開催にこだわる理由
By マガジン9編集部 2021年3月10日

昨年、ギリギリになって2021年への開催延期が決定した、東京オリンピック・パラリンピック大会。しかし現在に至っても、世界中で新型コロナウイルス感染症は収束しておらず、ワクチン接種もまだ進んでいません。首都圏では、病床の逼迫を理由に緊急事態宣言も延長されたばかりです。コロナ対策が後手にまわるなか、この状況下で本当に開催することができるのでしょうか。オリンピックに関するさまざまな問題を追い続けてきた作家の本間龍さんに伺いました。
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無観客でも海外から数万人。コロナ対策、できるの?

──2020年開催予定だった東京オリンピック・パラリンピック大会が延期されて早1年がたとうとしています。しかし、コロナの感染はいまだ収束したとは言いがたい状況で、日本国内でも新たな感染者が出続けています。それにもかかわらず、東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会や政府、東京都などは「何が何でも今年の夏には開催する」と言い続けていますが、本当にできるのでしょうか。

本間 「開催できるかどうか」というだけなら、物理的にはできるでしょう。ただ、政府や組織委員会も言い出しているように、海外からの観客は入れない、無観客で開催するというなら、それはもうオリンピックとは言えないと思います。世界中からいろいろな人が会場に集まって熱気にあふれ、声援が飛び、歓声が上がる。会場の外でも外国人選手や観光客と日本人が交流する。そういうエモーショナルな感動があってこそのオリンピックでしょう。それが一切ないというなら、単なるスポーツイベントと何ら変わりません。
 オリンピックの理念や哲学など、すべてかなぐり捨ててそれでもとにかくやるんだと、「開催すること」だけが自己目的化している。そこに何兆円もの税金を投入していいのか、と言いたいですね。

──理念をさておいたとして、観客を入れず、選手だけならコロナの感染拡大を抑えることはできるでしょうか?

本間 観客は入れないとしても、選手と大会関係者だけで2〜3万人はいます。さらに世界中から数万人のメディア関係者がくる。メディアをシャットアウトしたらオリンピック自体が世界中に報道されなくなるので、それはありえません。ですから、すべて合わせると大会にあわせてやってくる人たちは5万人以上になるはずです。
 今は防疫対策として厳しく入国制限しているのに、オリンピックのために5万人以上の不特定多数の人が外国から入ってくる。それでいいんですか? 日本国民の安心安全はどうなるのでしょう。ワクチン接種も行き渡らない、特効薬もない状況で、オリンピックをやって感染が広がったら、いったい誰が責任をとるつもりなのでしょう。

──政府は、選手にはPCR検査の陰性証明を求め、厳しく行動制限するから大丈夫と言っています。

 

本間 JOC(日本オリンピック委員会)も、選手に関しては徹底管理すると豪語しています。感染していないことを担保する陰性証明を入国ビザと連動させて義務づける、出場予定の5日前に入国、滞在中の行動は厳しく管理し、競技が終わったら3日以内に帰国してもらうとか、いろいろ言っていますが、メディア関係者は対象外です。そもそもメディアの人たちは、あちこち動き回って取材するのが仕事なのですから、その自由を奪うことなんかできません。

 彼らは、24時間、競技場や選手村だけに張り付いているわけでなく、開催都市である東京の街の様子なども取材に回るでしょう。あちこち撮影したり、街頭インタビューしたりする。それが仕事ですから。で、その健康管理はどうなっているかといえば、73億円かけて感染追跡アプリを作ってるから大丈夫、というんですね。

──昨年できた新型コロナウイルス接触確認アプリCOCOAも、不具合が指摘されて使い物にならないと言われています。今から新しいシステムを作るって、大丈夫なんでしょうか?

本間 不可能でしょう。最大の問題点は、たとえそのアプリをメディア関係者のスマホに入れさせたとしても、それぞれがきちんと毎日データを入力してくれるか、何の保証もないことです。健康チェックにしろ、行動報告にしろ、嘘をつかないで正確に決められた通りにやっているか確かめようがないし、守らせるための法的な強制力もありません。

 たとえば、ちょっと熱がでてきたけど正直に報告したら取材ができなくなっちゃう、やばいから適当にごまかしておこう、という人が出てきてもおかしくない。それを誰がチェックするのか。違反したときに法的な罰則を加えることができるのか。できないでしょう。

──宿泊施設の問題もあります。選手の宿舎は個室ではないそうですね。そうすると誰かひとりでも陽性者が出たら、濃厚接触者が次々に出て、ついには選手村全体が閉鎖されるなどということもあり得るのでは?

本間 そうですよね。おそらく国ごとにフロアを割り当てるつもりなのでしょうが、もし感染者が出たらどう対処するのか。そのフロア全体の選手を2週間出場停止にするのか、そのなかに翌日の決勝戦に出場予定の金メダル候補がいてもそうするのか、あるいは検査で陰性と出ればその人だけ出場させるのか。いろいろなケースが想定されますが、それについてのマニュアルがまだ一切明らかにされていない。ぎりぎりになって決めるつもりなのでしょうが、そういう危機管理は事前にきちんと情報公開しなければ、まったく信用されません。

     (本間龍さん。インタビューはオンラインで実施)


35000億円?!ふくらみ続ける経費

──お金の問題も深刻です。招致の段階では、当時の猪瀬直樹都知事などは、これまでにない低予算のコンパクト五輪にする、7000億円でやれると言っていましたよね。

本間 オリンピックにいくらかかるのか、これはひと言では言えません。開催に直接かかる経費として組織委員会や政府が発表しているのは、1兆6400億円です。昨年の段階で1兆3400億円でしたが、延期したことでさらに3000億円が乗っかった数字です。
 ですが、実際の経費はこれだけか、というとそうではない。たとえば東京都はマラソンコースの道路整備などに8000億円使いました。マラソンは結局札幌でやることになって、無駄になったわけですが……。開催のためには膨大な環境整備費がかかるのに、組織委員会としてはそんなの東京都が勝手にやってることで、俺たちは知らないと予算に入れていないのです。でも国民からみれば同じ税金でしょう。
 まだまだあります。会計検査院の2019年12月の発表によると、招致が決まった2013年から19年の間に、国の機関がオリンピックのためとして使った予算は1兆400億円に上ります。

──具体的にはどんなことに使われているのでしょう。

本間 それがまた実にいい加減で、一例をあげれば「水素自動車の実証実験」というのがあります。オリンピックではトヨタが水素自動車を走らせる。その実証実験と称して、ある山村の一画に水素ガス供給センターを1億円かけて作ったのです。でもその村に水素自動車は2台しかないんですよ。そんなもの作って後々どうするんだ、という話です。
 ほかにもオリンピックに何の関係もない橋や道路の補修に使うなど、ここぞとばかり火事場泥棒的にあれこれ突っ込んでいるんですね。

──東日本大震災の復興予算と同じですね。

本間 そうなんです。そんなこんなで、すべて足すと3兆5000億円を超えてしまいます。それでもまだ済まない。コロナ対策費がさらに乗っかって来ます。一応、延期に伴う追加予算の3000億円のうち1000億円はコロナ対策費となっていますが、これはごく基本的な数字で、実際にやるとなったらこれで済むはずはなく、どこまで膨らむかだれにもわからないという状況です。

──空恐ろしいことです。

本間 結局いくらかかるのか、終わってみなければわからないと組織委員会の人も言っています。これまで一番金がかかったのはリオ大会の1兆5000億円と言われていますが、今回はそれを遙かに超えるはずです。


諸悪の根源はメディアがスポンサーになっていること

──膨大な税金の無駄遣い、それに加えてコロナ感染拡大によって国民の命を危険にさらすリスク。菅義偉首相は「人類がコロナに打ち勝った証としてのオリンピック」と繰り返しますが、それができないのは明々白々です。

本間 政府内でもまともに開催できると思っている人はひとりもいないでしょう。ただ、今まであまりにも多くの金をかけてきてしまったから、簡単には引き下がれないというのが正直なところだと思います。
 67社のオリンピックスポンサーに対しても、「今年は絶対開催するから」と言って、昨年12月で契約が切れたのを今年9月まで更新してもらって、それで200億円集めています。ただ、200億円といっても本当にそれだけの現金が集まっているわけではありません。業績が悪化している会社が多いので、航空会社なら選手移動のための航空券を提供しますとか、アパレル企業ならユニフォームを無料で作りますとか、バーターが多いのです。これも実際に現金があるように見せかける組織委員会のペテンですね。

──スポンサーには大手メディアも入っています。そのため中止せよという声が高まらないのではないでしょうか。

本間 諸悪の根源は、大手全国紙5社(朝日、毎日、読売、日経、産経)がすべてスポンサーになっていることだと思います。だから中止という論調が出てこない。最近はどの世論調査でも8割がオリンピック開催に反対しているのに、中止を求める社説は今のところどこの新聞も出していません。新聞が言わないので系列テレビも言わない。ワイドショーや報道番組でも、中止すべきという話が盛り上がりません。
 森喜朗組織委員会会長の辞任騒ぎはさすがに大きく取り上げましたが、では、そもそも開催する意味があるのかとか、そうした踏み込んだ問題はうまくスルーしごまかしています。世論調査では国民の8割が支持していない開催について、すべての新聞が口を閉ざしている、異様なことです。
 記者会見などでも、たとえばコロナ対策は具体的にどうなっているのか、国民の安心安全をどう担保するのかといった質問さえ出ない。戦争中の大政翼賛報道と同じです。

──オリンピックでは、スポンサーにならなければ取材ができないのですか?

本間 そんなことはないでしょう。ただスポンサー優先で、いい場所がとれないとか、後回しにされるという不利益はあるかもしれませんが……。
 僕が調べた限りでは、他国で開催された今までのオリンピックで、主な報道機関がすべてスポンサーになったという例は見あたりません。1社とか2社ならわかるけれど、全社横並びではまともな報道ができるはずはありません。

──ここまで来たら、スポンサーを降りて、はっきりものを言うマスコミが現れても良さそうなものですが……。

本間 どこの社も、そんな根性はないでしょうね。スポンサー契約の更新にしても多くの企業が年末ぎりぎりまで迷っていたのに、新聞各社はいの一番に更新したくらいですから。


続出するボランティア辞退

──オリンピックでのボランティアについても、本間さんはずっと以前から、その劣悪な待遇などについて警鐘を鳴らし続けておられました。コロナの問題などがあって、今ボランティアの状況はどうなっているのでしょう。

本間 組織委員会では延期後も、8万人のボランティア登録者に定期的にメールを出しているのですが、昨年12月のメールに返信が来たのは約2割、1万6000人だったと言われています。やるかやらないかの意思確認ではなかったようですが、2割の人からしか反応がなかった。ですから本当にやってくれるのか、蓋を開けてみなければわからないのです。
 さらに、例の森発言の後には、1000人くらいの辞退者が出たと言われています。それに対して組織委員会は、運用には問題ないとえらそうに言っているし、二階俊博自民党幹事長も「(ボランティアは)いくらでも補充できる」みたいな発言をした。まったく無神経な反応で、ボランティアに参加する人たちへの敬意が微塵も感じられません。
 ともかく、政府や組織委員会が慌てているのは確かで、今年1月にパソナが時給1650円で、ボランティアと同じ仕事内容のバイト募集を始めています。

──医療従事者にもボランティア要請が来ていると聞きます。ただでさえコロナ対応で疲弊しているのに、あり得ない話ですね。

本間 医療系スタッフだけで2万人は必要と言われていますが、今の医療逼迫状況ではオリンピックにボランティアを出す余裕なんてないのは明らかです。なのに森さんの後を継いだ橋本聖子会長は「何とかなる」みたいなことを言っている。今のところ、東京都医師会が関東全域の医師会に協力してもらってボランティアを集めることになっているのですが、それができなければ最後は国が何とかしてくれると、何の展望も無いのにたかをくくっているのだと思います。
 こうしたボランティアの問題一つとっても、本来ならメディアが徹底的に追及して、開催が不可能であることを暴き出さなければならないのに、ことごとくスルーしている。だから政府や組織委員会は「やるやる」と言い続けていられるのです。


女性差別から女性の政治利用へ

──橋本新会長の名前が出ましたが、今年2月、開催予定まで半年余りという時期に組織委員会の会長交代劇が起きました。橋本さんは本当はやりたくなかったと言われていますね? 森辞任は避けられないけれど、抗議の声を無視はできない。だから女性で、しかし森さんに近い橋本さんで何とか片をつけようという下心が透けて見えます。

本間 まあ、五輪担当相だった橋本さんが横滑りするのは、一番妥当な線だったのではないでしょうか。私はダークホース的には小谷実可子さんもありかなと思ってたけれど、行政手腕が問われる役職なので、橋本さんに落ち着いたのでしょう。
 それにしても、組織委員会というのは、オリンピックを開催してもしなくても、いずれにしろ年内で解散する組織です。会長など今さら誰がやっても同じです。橋本新会長の一番の仕事になると思われるのは、中止決断を下すこと。いわば敗戦処理です。
 にもかかわらず橋本さんは「男女平等への取り組み」として、理事会における女性理事の割合を40%に引き揚げると言って、新たに12人も理事を増やしました。今さら? 1カ月後には中止が決まるかもしれないこのタイミングで!? と思いました。
 理事を増やすと簡単に言いますが、ひとりあたり100万円くらいの月給を出すわけでしょう。そんな予算はもうどこにもないはずです。

──私たちにはわからない政治的な思惑があるんでしょうね。森さんの女性差別発言を反省して、女性を登用すると言っていますが、橋本さんも後任の五輪担当相の丸川珠代さんも、男性社会でうまくのし上がってきた「女性の皮を被った男性」という感じがします。問題から目をそらすために女性を政治利用しているとしか思えません。

本間 JOCだけでなくIOC(国際オリンピック委員会)だって、会長も副会長も男性ですよね。ジェンダー平等だのLGBTの人権だの、もっともらしいことを言って神聖化して、もはや「オワコン」であるオリンピックを存続させ、それで飯を食おうとしている人たちの集まりに過ぎません。

──オリンピックそのものが、すでに役目を終えたイベントだということですね。

本間 いわゆる「発展途上国」であれば、オリンピック開催をきっかけに経済を発展させ、「先進国」の仲間入りをするという意味で、利用価値はあるでしょう。あるいは2024年開催予定のパリやその次のロサンゼルスのように、すでにある「遺産」を使って、税金をほとんど使わないでできる、というならまだいいかもしれない。ですが、東京のような過密都市が、既存の施設をぶっ壊し、膨大な金を使って新たに作り直してまでやる意味はまったくないと思います。


中止へ、そして検証と責任追及を

──2月半ばには、島根県の丸山達也知事が、オリンピック開催には賛同できない、県内での聖火リレーの中止を検討すると発言し、注目されました。こうした声が広がって「何が何でも開催」の流れが変わる可能性はありませんか?

本間 丸山知事の発言は、非常に核心を突いていると思います。島根県は聖火リレーのために7200万円を計上しています。一つの県でたった2日くらいの聖火リレーに、これほど巨額の県民の税金を使っていいのか、という疑問は当然のことでしょう。
 しかも、聖火リレーというのは人を集めてなんぼなのに、コロナだから集めすぎるな、密になるなと、めちゃくちゃな指令を組織委員会から投げられるわけです。異議を申し立てるのは首長として当然のことで、ほかの首長もみんなそう思っているのではないでしょうか。丸山知事ひとりの発言で開催を阻止できるとは思いませんが、あとに続く知事や政治家が出てくることを期待したいところです。
 野党にしても、開催中止を明確に主張しているのは共産党だけです。立憲民主党など他の野党もいい加減に見切りをつけて、中止へと舵を切るべきです。世論の8割が開催に反対している、その風を捕まえなくてどうするんだと言いたい。

──やるにしろやめるにしろ、招致からこれまで何があったのか、いくらお金がかかって、どう使われたのかなど、しっかり検証しなくてはいけないと思います。原発事故後の事故調査委員会のような組織を作って、きちんと後始末をつけなければいけません。

本間 その通りです。僕は中止になると思っていますが、そうなったら、さらにひどいことになる。関わっていた人間は沈没船から我先にと逃げ始めるでしょうから、そのときにどれだけ証拠資料を押さえられるか、今から準備しておかねば大変なことになります。僕らのような一般人が資料開示請求しても黒塗りされたものが出てくるだけですから、会計検査院など国権を持つ機関が強制力を持って調査をできるようにしなければだめです。
 中止になって「万歳」でなく、3兆6000億円をどぶに捨てたのは誰だと責任追及しなければならないこれこそもっとも重要な問題です

(聞き手/鈴木耕、構成/板倉久子)





ほんま・りゅう ●著述家。1962年、東京生まれ。博報堂で18年間、一貫して営業を担当。2006年同社退職後、在職中に発生した損金補填にまつわる詐欺容疑で逮捕・起訴され、1年間服役。出所後、その体験をつづった『「懲役」を知っていますか?――有罪判決がもたらすもの』(学習プラス)で作家デビュー。その後、博報堂時代の経験から、原発安全神話を作った広告を調査し原発推進勢力とメディアの癒着を追及。また、東京オリンピックなど、様々な角度から大手広告代理店のメディアへの影響力の実態を発信するなど、幅広く活動している。『メディアに操作される憲法改正国民投票』(岩波ブックレット)、『原発広告』(亜紀書房)、『原発プロパガンダ』(岩波新書)、『ブラックボランティア』(角川新書)など著書多数。
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https://cakes.mu/posts/33259

ワダアキ考 〜テレビの中のわだかまり〜
武田砂鉄

結局、橋本聖子になったけれど
武田砂鉄
2021年2月24日


森喜朗の女性蔑視発言から二十日、新しい東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長に就任した橋本聖子。冬夏計7回のオリンピックに出場したトップアスリートから政治家に転身、2014年には男性フィギュアスケート選手へキスしたことが問題視されたこともあります。今回の就任について、武田砂鉄さんが考えます。


みんなで集まってリセットボタンを押す

 さあ、これで仕切り直して、東京五輪ですね、というムードに切り替わっているのが本当に不可思議だ。わずか20日ほど前の2月頭に吐かれた森喜朗の女性蔑視発言は、そもそも無理だらけの東京五輪にプラスされる形で新たに浮上した問題だった。森が辞め、川淵三郎がやると言い、やっぱやらないと言い、透明性を高めた上で次を決めますと述べた後で非公開の会議を行うという、国民を小馬鹿にした方法で、橋本聖子が新たに組織委員会の会長に就任した。密室では決めません、と宣言した直後に、密室で決める。この常習犯の手口に対し、「女性が就任したのは期待できる」と受け止め、メディアの人たちまで鏡割りのように集まってリセットボタンを押す光景というのは、運営する側にとっては「いやぁ、マジでチョロいなー」ってなもんだろう。


「森先生はやはり私にとっては大変特別な存在」

 橋本聖子の母の大叔父は、昭和初期に政治家をしており、母の父親は北海道で農家を営みながらその人の書生をしていた。二番目の姉の夫も政治家で、その義兄から「自分が引退したら後を継いでくれ」と言われていた。30歳の時に政治の世界に誘ったのが、当時の自由民主党・森喜朗幹事長だった。最近も、森と橋本は「今もお父さんという感じでご指導いただいております(橋本)」「私にとっても娘みたいな、そう思って大いに厳しくやろうと(森)」と、疑似親子関係を率先して周知させてきた。さすがに今回の件で「娘」が見切りをつけたかと思えば、就任会見で力強く「私自身の政治の師でもあります前会長、森先生はやはり私にとっては大変特別な存在」と述べ、来週早々にも会いに行きますと、親子関係の継続を強調したのだった。

 橋本聖子の著書『オリンピック魂 人間力を高める』には、自分が選挙に出馬できたのは、党がイメージアップを図っていたためだったことが冷静に書かれている。1995年、その直前に野党を経験していた自民党は、スポーツ選手を擁立しようと動いた。そこで白羽の矢が立ったのがメキシコ五輪サッカー日本代表だった釜本邦茂と、スピードスケート選手の橋本聖子だった。「夏と冬のオリンピックから一人ずつということだったらしいです」という一文に、そんなに適当なものなのかと呆れるが、この呆れ方は、この数週間の私たちの呆れと成分が似通っている。


「子どもを産むなら離職しろ」と言われた

 
出馬時、30歳×女性×高卒という属性やキャリアに対し、露骨なバッシングが向けられた。ある演説会で、自分の出番の前に、古参の議員が「次に挨拶する人は元オリンピック選手だから、どんな話をするか、わかりませんけどね。自民党もこういう人を招かなきゃいけなくなって、本当に力が落ちたもんだ」と言い、自分が当選した選挙では、落選した自民党の大ベテラン議員がテレビカメラの前で「橋本聖子みたいのが当選して、自分が落ちたのは……」と言われた。最悪だ。

 現職の国会議員として50年ぶりに出産すると、男性の国会議員から「国会議員は片手間にできるものではない。子どもを産むなら離職しろ」と言われた。そういうプレッシャーもあって、なんと、出産して1週間で仕事に戻ったところ、今度は「橋本聖子は一週間で職場復帰した。君もそれくらいで復帰できるだろう、と雇用主から言われた。アスリートと一般の女性は違うのに」といった意見が届いたという。超のつく男性社会に翻弄されながら、その中で女性としていかにキャリアを重ねようかと模索し続ける中で、「アスリートだから」「特別だから」という目線を内外から浴びてきた。


選手に謝らせたと認めたようなもの

 今回の森発言とその後の逆ギレや開き直りは、まさに橋本がこれまでの政治家としてのキャリアを積み重ねるなかで浴びてきた女性軽視・蔑視・無視そのものだったのに、結果的に、「森先生」と立てることを優先してしまった。

 2014年、冬季ソチ五輪閉会式後のパーティーで、男性フィギュアスケーターに抱きついてキスを強要した件については、就任会見で「軽率な行動について、当時も今も深く反省している。厳しい声は受け止めている」と述べている。7年も前のことをわざわざ引っ張り出すメディアを批判する向きもあったが、思い出さなければいけないのは、あの時、キスをされた選手側に謝らせ、同意の上だったと誤魔化そうとする動きがあったこと。極めて権限の強い日本選手団団長と、一人の選手という立場の差を考えれば、ハラスメント行為を被害者側の声明によって無効化させる手口は卑劣である。

 個人同士が同意の上でキスをするのは、どんな間柄であれ、他人に反省を表明することではない。今回、「あれは同意の上でした」ではなく、「深く反省している」と橋本は言った。反省を述べたということはつまり、選手が謝ったのではなく、選手に謝らせたと認めたようなものではないか。それって、とても重い事実だと思うのだがどうか。


問題が解決したわけではない

 今月初頭の森発言から橋本聖子就任までの20日間は、「これで五輪に向けての問題が解決した」ではなく、「新たに生じた問題をどうにかして消そうとした」だけであって、つまり、その直前まで山積していた問題が解決したわけではない。なので、昨年11月にこの連載に書いた内容をそのままコピペしておく。自分で下記を読み直したが、考えは当然変わらない。東京五輪を中止すべきだ。

 「今、メディアで、東京五輪開催への賛成・反対が問われる際、コロナ感染拡大が止まらない中で開催するべきなのかに議論が絞られているが、この絞り方では、これまでの経緯がすっぽ抜ける。議論すべきは、コロナだけではない。『東京は安全』(竹田恒和JOC元会長)などと被災地を踏み潰しておきながら『復興五輪』を名乗ってきたこと。シンガポールのペーパーカンパニーへの賄賂疑惑を放置していること。暑さ対策やボランティアの体制不備などの問題が解決されているとはいえないこと。従来の想定から膨らみ続ける開催費について根本的な検証が行われていないこと。などなど、理由はいくつもある。『コロナだけど、五輪できるの?』を議論する前に、いつの間にか外されている議題の存在を再度戻して問う必要があるし、それらを並べれば、答えはすぐに出ると思う」
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/285857

斎藤貴男 ジャーナリスト
1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際学MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「戦争経済大国」(河出書房新社)、「日本が壊れていく」(ちくま新書)、「『明治礼賛』の正体」(岩波ブックレット)など著書多数。

二極化・格差社会の真相
権力に寄り添い、自らをアジャストさせる橋本・丸川コンビ
公開日:2021/03/03 06:00 更新日:2021/03/03 06:00

     (橋本聖子新組織委会長(右、=共同)と
      丸川珠代新五輪相(C)日刊ゲンダイ)

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の新会長に橋本聖子氏、彼女の後任の五輪担当相に丸川珠代氏が就任して、そろそろ2週間。あれだけ騒いだマスコミが、もう何も言わない。何もなかったことにして“新型コロナウイルスに打ち勝った証しとしての五輪”とやらを、勝ってもいないのに強行したい政府の妄執の反映だ。

 こんな幕引きでよいはずがない。例の森喜朗・前組織委会長の「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」発言は確かに、第一義的には女性蔑視であり、五輪の理念に反していた。

 そのことだけが問題なら、小池百合子東京都知事も合わせて女性ばかりの新体制で一件落着、でも結構。しかし、森氏の嘲弄は男性を含めた市民全体にも向けられていたことを忘れられては困る。

 あの発言は、“上位の力に隷従するのが正しい人間”だとする尺度が共有されていて初めて成立する。たとえば首相の汚職に手を貸して部下を自殺に追い込み、それでも偽証を繰り返すような卑劣漢こそが、この国では“期待される人間像”であり、“男の中の男”なのだ。

 その伝でいけば、橋本、丸川の両氏は申し分ない人材だろう。ともに絶えず権力の中枢に寄り添い、彼らの都合に自分自身をアジャストさせる能力で群を抜く。けれども女性であるのは確かだ。とすれば彼女らによって切り開かれていく世界とは、いわゆる“男社会”の封建構造に世の中全体が埋め尽くされる悪夢を意味してしまう。

 他方、作家の林真理子氏が「週刊文春」のエッセーで森発言に触れて、〈人々は今、根こそぎ社会を変えたいのではなかろうか〉と書いていたのが印象的だ。なるほど、最近、古いと見なされた価値観やその持ち主に対する風当たりは、かつてなく激しい。もっと言えば、高齢者の存在そのものを一掃したい集合意識さえ、私は感じている。

 では、そうして根こそぎ変えられていく社会は、どんな姿をしているのか。GAFAによる人間支配。生産性で採点される命の選別……。コロナ禍を奇貨として強行されつつある現実が完成した暁の、政治権力と巨大資本のユートピア、私たち人間にとってのディストピア。

 その意味では、謝罪会見における森氏の「(老害という)老人が悪いかのような表現は極めて不愉快な話」という憤りは正しい。あられもない商業主義と国威発揚目的に徹した東京五輪そのものが、五輪の理念の対極にある。中止以外の道などあり得ないはずなのである
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コメント
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●《五輪利権をむさぼり尽くさずにはいられない豚の卑しさと…中国に「証し」とやらのマウントを取られたくないド腐れ猿の哀れすぎる性》

2021年04月09日 00時00分31秒 | Weblog

[※《自助》大好きオジサン・最低の官房長官と学商 (日刊ゲンダイ 2020年9月7日)↑]


(20210404[])
日刊ゲンダイのコラム【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/聖火リレー強行 私たちは世界の笑いもの、憎悪の的である】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/287211)。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/「病院船」建造計画の末路】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202104020000233.html)。
 《とうとう米国NBCのニュースサイトにまで書かれてしまった。「東京五輪の聖火リレーを消すべきだ」と。バルセロナ五輪に出場した元プロサッカー選手で政治学者J・ボイコフ氏による寄稿。そのような人物の悲痛な願いを、五輪を実質的に支配しているとされるNBCの編集者が、おそらくは職を賭す覚悟で公にした》。
 《★コロナ禍で脚光を浴び、昨年の今頃、防災相(現総務相)・武田良太が「関係省庁と意見交換しながら、どのようなものが現実的なのか検討したい」と発言。時の官房長官・菅義偉にも超党派の「病院船・災害時多目的支援船建造推進議連」が建造の要請をしている。当時の計画は全長200メートルの船体に500床を備え、23年の完成を目指す計画だった。ところが政府は今週の30日、当面は建造しない方針を示した。理由は「災害時の医療従事者の確保が難しいことや、平時の有効な活用法がない」などが理由で「感染症対応のために新たな船舶を建造する必要性は乏しい」とした。…首相はできることはすべてやると豪語防衛費やコロナ対策費にはポンポンと税金を投入するが、病院船は不要という。1年前の「海洋国家として必要」という声の末路は寂しい》。

 斎藤貴男さんの言葉は ―――《五輪利権をむさぼり尽くさずにはいられない豚の卑しさと、来年の北京冬季五輪を控える中国に「証し」とやらのマウントを取られたくないド腐れ猿の哀れすぎる性》――― 激烈だけれども、頷くことばかりだ。どこまでも卑し過ぎるし、腐臭漂う。
 金(カネ)色の五つの輪の中止を!

 COVID禍の最中、「#打つ手なし」…アベ様・武田良太元防衛相(現総務相)・カースーオジサンは、この1年、一体何をやっていたの? 病院船の一つも建造する能力も無く、やる気も無し。ここでも、無為無策無能。

 金(カネ)色の五つの輪誘致の際の《ウラアリ》な《オモテナシ》、何が一体《アンダーコントロール》だったのか? 何が一体《復興五輪》なのか? ましてや、いまや、福島の「ふ」、復興の「ふ」の字もなく、COVID19人災の下、人類が新型ウイルスに打ち勝った証し」「コロナ克服五輪として、出来もしないのに…開催を目指すと嘯くあり様だ。

   『●東電核発電人災から9年: 金(カネ)色の五つの輪《オリンピック
              聖火リレーを前に「福島はオリンピックどごでねぇ」》
   『●バッハ会長とニッポン人だけで金(カネ)色の五つの輪を「人類が
      新型ウイルスに打ち勝った証し」「コロナ克服五輪」として開催?
   『●《ああ、すべては東京五輪のために。…国威発揚と利権漁りの国策
     サーカスが、人間の生活にも生命にも優先されるのが、現在のこの国だ》
   『●あぁぁ、〝箕部幹事長〟はブーメランも理解できな程の老醜…《事の
     発端》をお忘れか? ―――《二階の年末の「8人ステーキ会食」》
    「「エイジズム」の意図は全くないのだが、政治家個人として
     醜悪であり、老害」「老残だ」

   『●<金口木舌>《年齢で他者を差別をする人も老いる。矛先はいずれ
     発した側に向かう》…「エイジズム」に陥ることなく批判すべきは批判を
   『●森喜朗氏も東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会
       会長を〝解任された〟し、金(カネ)色の五つの輪なんて要らない
   『●「老残・老醜」なサメ脳シンキロウ氏への大ブーメラン…過去の批判に
      学ばず、《学ぶつもりのない人が権力を握り続けている》深刻な問題
   『●金(カネ)色の五つの輪の中止を! …《フタを開ければ、おぞましい
        ほどカネにまみれているのが五輪の実態なのだ》(金子勝さん)
   『●東電核発電人災から10年: あの人災から何の教訓を得ることもなく、
     何も変わらないニッポン…核発電〝麻薬中毒〟から抜け出せないまま
   『●ボイコフ教授《新型コロナウイルスのパンデミックのさなか、聖火
     リレーは五輪の虚飾のため、公衆衛生を犠牲にする危険を冒している》

 こんな「う・ら・あ・り」な「オ・モ・テ・ナ・シ」による、「アンダーコントロール」などというデマを使ってまでも五輪開催権を獲得…最初から開催権など獲得していなければ、こんな恥を世界に曝すこともなかったのに。

   『●放射能汚染で「太平洋は終わり」との声が出るほどの
              重大事故だというのに、この国は……
   『●世界に向けて「汚染水漏えい問題はない」と言い切ってしまったょ……
   『●金(カネ)色の五つの輪…《問題点を検証できる新聞のような
           メディアが軒並みスポンサーに入ってしまっては…》
   『●《安倍晋三首相は…「まったく問題はない。汚染水の影響は、
             港湾内で完全にブロックされている」と強調した》
   『●「アンダーコントロール」な訳がない…そもそもウソにウソを
      重ねて、金(カネ)色の五つの輪をニッポン誘致しておいて

 金(カネ)色の五つの輪スポンサーとなり、マスコミが五輪批判できない構造。
 以下は、最近のつぶやきから。

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない。「◆老害「きわめて不愉快」…老人もやっぱりちゃんと日本の国のために、世界のために頑張ってきている」と仰るが、その《頑張って》いる《老人》に元オリパラ組織委員会会長・シンキロウ サメ脳氏・森喜朗氏は入ってはいない(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2499e4460c65767fdf39eb0326984443

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない。「◆老害「きわめて不愉快」…老人もやっぱりちゃんと日本の国のために、世界のために頑張ってきている」と仰るが、その《頑張って》いる《老人》に元オリパラ組織委員会会長・シンキロウ サメ脳氏・森喜朗氏は入ってはいない(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2499e4460c65767fdf39eb0326984443

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない 【言葉の海へ 第151回:東京五輪」ができない七つの理由鈴木耕)】(https://maga9.jp/210127-3/)/《参加国の激減…医療体制の徹底的な不備…ボランティアたちの離反…真夏の高温…アスリートからも疑問の声…警備体制にも綻び…政策の決定的な欠陥》

■【大竹まこと ゴールデンラジオ!2021年01月15日】(https://youtube.com/watch?v=LoqaTnH56MI)での大竹さんと室井佑月さんとのお話でも、本間龍さんは〝違約金説〟の否定を明言。………違約金デマだったとはね!(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e5cc02f39dec3c731ec392eb0131a5f8)(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/df519e96527a1009823d5e57938c6d42

■《本間龍…さんの言葉…「もともとオリンピックのスポンサーは原則的に『一業種一社』だったのが、電通が金儲けのためにその原則を崩してしまった。」…「問題点を検証できる新聞のようなメディアが軒並みスポンサーに入ってしまっては、議論もできなくなってしまう。」》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/cc8b47e0234477130a802a1cf4a2ed26)

斎藤貴男さん《スガ政権、東京はコロナウイルス実験のシャーレではない》《もう二度と、コロナ禍を奇貨とした利権漁りはやめろ卑しいで、次は一刻も早く東京五輪の中止を決めることだ》…金(カネ)色の五つの輪スポンサーとなり、マスコミが五輪批判できない構造(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2edc97c4fc593813670fe5c517a7c02a

谷口源太郎さん《国内主要メディアは大会スポンサーになっていますから、厳しい報道を控えるのは当然…欧州を中心としたコロナの状況…開催が難しいのは明らか。海外メディアは『五輪より人命』という当たり前の感覚で報じていますが、国内メディアにはそれができない…》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/f37cbab334793bc04e5169aba7fd0dc0)

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/287211

斎藤貴男 ジャーナリスト
1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際学MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「戦争経済大国」(河出書房新社)、「日本が壊れていく」(ちくま新書)、「『明治礼賛』の正体」(岩波ブックレット)など著書多数。

二極化・格差社会の真相
聖火リレー強行 私たちは世界の笑いもの、憎悪の的である
公開日:2021/03/31 06:00 更新日:2021/03/31 06:00

     (聖火リレーは世界各国からも非難(C)JMPA)

 とうとう米国NBCのニュースサイトにまで書かれてしまった。「東京五輪の聖火リレーを消すべきだ」と。

 バルセロナ五輪に出場した元プロサッカー選手で政治学者J・ボイコフ氏による寄稿。そのような人物の悲痛な願いを、五輪を実質的に支配しているとされるNBCの編集者が、おそらくは職を賭す覚悟で公にした

 福島県で東京五輪の聖火リレーがスタートしたのは先週25日だ。「日本と世界の皆さんの希望が詰まった大きな光となることを祈念する」と橋本聖子大会組織委員会会長は述べたそうだが――。

 もはや東京五輪など世界最低の厄介事でしかありはしない。予定通りの開催を望んでいない国民が8割を超える世論調査の結果は当然でも、国際世論も同様である現実は、ほとんど知られていないのではないか。

 公益財団法人「新聞通信調査会」が米仏中韓タイで実施した最新の調査では、5カ国とも70%以上の人が「中止」か「再延期」を求めている。韓国の94.7%には日韓関係の歪みを割り引く必要もあるとして、同じ調査で最高の親日感情が示されたタイでも95.6%を占めた状況に、私たちはよほど謙虚でなければならないはずである。

 3日付の英紙「タイムズ」電子版のコラム「今年の五輪を中止する時が来た」も想起されたい。世界にもたらされるリスクが大き過ぎる、と説くリード部で、この五輪は“a super-spreading event in Tokyo”とまで糾弾されていた。「ウイルスを大規模に拡散させる催し」だというのだ。

 早い話、迷惑だからやめてくれと、世界中に悲鳴を上げられている。それでも政府はコロナに打ち勝った証しとして」強行する気だが、頼みの綱のワクチンは副反応の報告が相次ぎ、そもそも行き渡ってもいない。

 五輪利権をむさぼり尽くさずにはいられない豚の卑しさと、来年の北京冬季五輪を控える中国に「証し」とやらのマウントを取られたくないド腐れ猿の哀れすぎる性。後のほうのホンネはいわゆる保守系雑誌にあふれている。

 恥ずかしい見苦しい悲しくてやりきれない
 本来であれば、コロナに負けっぱなしの事実をさっさと認め、早々に中止を決めて、武士は食わねど高楊枝を気取っていれば、それなりの敬意も払ってもらえたろうに

 私たちはもう世界の笑いものであり、憎悪の的なのである。後はせめて、負けを勝ちだと強弁するための統計偽装だけはご勘弁。救いがなさ過ぎる
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202104020000233.html

コラム
政界地獄耳
2021年4月2日9時46分
「病院船」建造計画の末路

★ご記憶だろうか。1年前、コロナの脅威がこれほどになるとは世界中で考えられていないころ、国内では病院船の建造を訴える声が国会内に響いた。そもそも病院船は阪神・淡路大震災の直後から議論があった。その後東日本大震災直後にも機運が高まり「病院船建造推進、超党派議員連盟」も生まれた。当時は民主党政権で第三次補正予算では3000万円の調査費がついたが、安倍内閣ができたころには民主党時代の計画には冷たい扱いが待っていて立ち消えになっていく。

★コロナ禍で脚光を浴び、昨年の今頃、防災相(現総務相)・武田良太が「関係省庁と意見交換しながら、どのようなものが現実的なのか検討したい」と発言。時の官房長官・菅義偉にも超党派の「病院船・災害時多目的支援船建造推進議連」が建造の要請をしている。当時の計画は全長200メートルの船体に500床を備え、23年の完成を目指す計画だった。ところが政府は今週の30日、当面は建造しない方針を示した。理由は「災害時の医療従事者の確保が難しいことや、平時の有効な活用法がない」などが理由で「感染症対応のために新たな船舶を建造する必要性は乏しい」とした。

★米国の2隻の病院船は中古のタンカーを改装した大型船で、出動時には60人程度の民間人、約1000人の海軍医療要員、それに200人程度の海軍支援将兵が乗り込む。病院船マーシーはカリフォルニア州のサンディエゴ海軍基地を、コンフォートは東海岸のバージニア州ノーフォーク海軍基地が母港。そして同規模の病院を海軍が保有して成立させている。結局、医療従事者と同規模の病院の建設が我が国にはできないという現実だ首相は「できることはすべてやると豪語防衛費やコロナ対策費にはポンポンと税金を投入するが、病院船は不要という。1年前の「海洋国家として必要」という声の末路は寂しい。(K)※敬称略
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コメント
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●ボイコフ教授《新型コロナウイルスのパンデミックのさなか、聖火リレーは五輪の虚飾のため、公衆衛生を犠牲にする危険を冒している》

2021年04月08日 00時00分25秒 | Weblog

[※《自助》大好きオジサン・最低の官房長官と学商 (日刊ゲンダイ 2020年9月7日)↑]


(2021年04月04日[日])
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/五輪は首相の勇み足で開くものではない】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202103290000093.html)。
野尻民夫氏による、リテラの記事【五輪放映権持つ米NBCが聖火リレーを「ナチスの伝統」と批判 一方、日本ではリレーのスポンサーバカ騒ぎに批判が殺到もマスコミは沈黙】(https://lite-ra.com/2021/03/post-5836.html)。
田原牧 記者による、東京新聞のコラム【私説・論説室から/敗戦と東京五輪】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/94431?rct=opinion)。

 《一方、日本政府は聖火リレーを世界の反発を買いながらも推し進め、首相・菅義偉は26日の参院予算委員会でオリンピック(五輪)の開会式に米バイデン大統領を招待する考えを述べたものの、同日、間髪を入れず米ホワイトハウスのサキ大統領報道官は「まだ(菅からの招待を)受けていない。大統領の今夏の外遊がどうなるかは予測できない」と困惑の表情を見せた。…首相は絶えず「仮定の話にはお答えしない」としているが、この仮定の話にはすらすらと答えた五輪は首相の勇み足で開くものではない》。
 《今夏の開催に中止や延期を求める声が高まるなか、25日からついにはじまった東京五輪の聖火リレー。そんななか、米の3大ネットワークのひとつである大手テレビ局NBCが「リレーの聖火を消すべきだ」と題した寄稿文を電子版に掲載し、大きな話題となっている》。
 《子どものころ、大人にこう尋ねた。この国が先の戦争ですぐに敗戦を決断できなかったのはなぜか。客観的には制空権も制海権も失えば、負けである。それなのに最後は特攻作戦にまでのめり込んだ。名答は記憶にない》。

 当初の懸念が現実に。《言論・メディア企業各社がスポンサーになって、五輪の不祥事や問題点をきちんと報じることができるのか。そうした懸念は当初から指摘されてきたし、実際、大会組織委が報道に“圧力”をかけようとしたこともある。組織委は朝日、日経、毎日、読売の4社と契約した後、中日新聞、北海道新聞、西日本新聞などのブロック紙と交渉を進めてきたが、そうした最中に中日新聞東京本社が発行する東京新聞は新国立競技場の建設問題をはじめとして五輪絡みの不祥事を追及。そのことに当時の組織委会長の森喜朗氏が立腹し、契約交渉のなかで「東京新聞を外せ」と圧力をかけたのだ》。《放映権を独占していても、きっぱりと聖火リレーの問題点を批判したNBCに対し、国内メディアのこの体たらく……》。《まずは報道機関の看板を下げるべきだろう》。

 何が一体《復興五輪》《コロナ克服五輪》なのか? ――― 金(カネ)色の五つの輪の中止を! 《そもそも何のための五輪なのか。》

 日刊ゲンダイのコラム【ラサール石井 東憤西笑/東京五輪は本当にやるの?開会式に利権や出世が絡む理不尽】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/287293)によると、《嘘をついてでも自分の意見を通したいのは、そこに何か利権や出世が絡んでいるからだ。物事を創造する過程に、政治的な動きをする人間は、得てして獅子身中の虫である。開会式一つとってもこのようないかにも日本的自民党的理不尽がある。きっとこれからも出てくる。本当にやるんですかオリンピック。》
 cakesのコラム【ワダアキ考 〜テレビの中のわだかまり〜 武田砂鉄/聖火リレーがスタートしちゃった】(https://cakes.mu/posts/33518)によると、《「人がたくさん出歩いている」という状態としては同じなのに、なぜか聖火リレーについてはポジティブに報じられている。ランナーそれぞれが背負う物語を引き出しながら、その家族らのインタビューを交えてイイ感じに仕立てる手法は予想通りなのだが、あまりに予想通りにやられると、マジでこんな感じでいくのかと、しっかり呆れてしまう。各番組のコメンテーターによる色々ありましたけど、こうなったら応援しましょうよという無責任な声も、その物語のバトンを受け継いでいく》。

   『●「広域行政一元化」なんて言い始めた《大阪の3バカが活動拠点を
     国政に移せば、日本は目も当てられなくなるだろう》(適菜収さん)

 お維の現大阪「ト」知事から初めてマトモな御コトバを聞いたょ…でも、《それでもバカとは戦》わなければならない、お維非支持者の皆さんには深く同情します…。
 日刊スポーツの記事【吉村知事「大阪市内の聖火リレーは中止すべき」】(https://www.nikkansports.com/general/news/202104010000387.html)によると、《「まん延防止等重点措置」を大阪市内に適用した場合、「外出自粛をお願いすることになる」として「大阪市内の(東京五輪の)聖火リレーは中止すべきだ」》。

 金(カネ)色の五つの輪誘致の際の《ウラアリ》な《オモテナシ》、何が一体《アンダーコントロール》だったのか? 何が一体《復興五輪》なのか? ましてや、いまや、福島の「ふ」、復興の「ふ」の字もなく、COVID19人災の下、人類が新型ウイルスに打ち勝った証し」「コロナ克服五輪として、出来もしないのに…開催を目指すと嘯くあり様だ。

   『●東電核発電人災から9年: 金(カネ)色の五つの輪《オリンピック
              聖火リレーを前に「福島はオリンピックどごでねぇ」》
   『●バッハ会長とニッポン人だけで金(カネ)色の五つの輪を「人類が
      新型ウイルスに打ち勝った証し」「コロナ克服五輪」として開催?
   『●《ああ、すべては東京五輪のために。…国威発揚と利権漁りの国策
     サーカスが、人間の生活にも生命にも優先されるのが、現在のこの国だ》
   『●あぁぁ、〝箕部幹事長〟はブーメランも理解できな程の老醜…《事の
     発端》をお忘れか? ―――《二階の年末の「8人ステーキ会食」》
    「「エイジズム」の意図は全くないのだが、政治家個人として
     醜悪であり、「老害」「老残」だ」

   『●<金口木舌>《年齢で他者を差別をする人も老いる。矛先はいずれ
     発した側に向かう》…「エイジズム」に陥ることなく批判すべきは批判を
   『●森喜朗氏も東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会
       会長を〝解任された〟し、金(カネ)色の五つの輪なんて要らない
   『●「老残・老醜」なサメ脳シンキロウ氏への大ブーメラン…過去の批判に
      学ばず、《学ぶつもりのない人が権力を握り続けている》深刻な問題
   『●金(カネ)色の五つの輪の中止を! …《フタを開ければ、おぞましい
        ほどカネにまみれているのが五輪の実態なのだ》(金子勝さん)
   『●東電核発電人災から10年: あの人災から何の教訓を得ることもなく、
     何も変わらないニッポン…核発電〝麻薬中毒〟から抜け出せないまま

 こんな「う・ら・あ・り」な「オ・モ・テ・ナ・シ」による、「アンダーコントロール」などというデマを使ってまでも五輪開催権を獲得…最初から開催権など獲得していなければ、こんな恥を世界に曝すこともなかったのに。

   『●放射能汚染で「太平洋は終わり」との声が出るほどの
              重大事故だというのに、この国は……
   『●世界に向けて「汚染水漏えい問題はない」と言い切ってしまったょ……
   『●金(カネ)色の五つの輪…《問題点を検証できる新聞のような
           メディアが軒並みスポンサーに入ってしまっては…》
   『●《安倍晋三首相は…「まったく問題はない。汚染水の影響は、
             港湾内で完全にブロックされている」と強調した》
   『●「アンダーコントロール」な訳がない…そもそもウソにウソを
      重ねて、金(カネ)色の五つの輪をニッポン誘致しておいて

 金(カネ)色の五つの輪スポンサーとなり、マスコミが五輪批判できない構造。
 以下は、最近のつぶやきから。

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない。「◆老害「きわめて不愉快」…老人もやっぱりちゃんと日本の国のために、世界のために頑張ってきている」と仰るが、その《頑張って》いる《老人》に元オリパラ組織委員会会長・シンキロウ サメ脳氏・森喜朗氏は入ってはいない(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2499e4460c65767fdf39eb0326984443

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない。「◆老害「きわめて不愉快」…老人もやっぱりちゃんと日本の国のために、世界のために頑張ってきている」と仰るが、その《頑張って》いる《老人》に元オリパラ組織委員会会長・シンキロウ サメ脳氏・森喜朗氏は入ってはいない(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2499e4460c65767fdf39eb0326984443

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない 【言葉の海へ 第151回:「東京五輪」ができない七つの理由鈴木耕)】(https://maga9.jp/210127-3/)/《参加国の激減…医療体制の徹底的な不備…ボランティアたちの離反…真夏の高温…アスリートからも疑問の声…警備体制にも綻び…政策の決定的な欠陥》

■【大竹まこと ゴールデンラジオ!2021年01月15日】(https://youtube.com/watch?v=LoqaTnH56MI)での大竹さんと室井佑月さんとのお話でも、本間龍さんは〝違約金説〟の否定を明言。………違約金デマだったとはね!(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e5cc02f39dec3c731ec392eb0131a5f8)(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/df519e96527a1009823d5e57938c6d42

■《本間龍…さんの言葉…「もともとオリンピックのスポンサーは原則的に『一業種一社』だったのが、電通が金儲けのためにその原則を崩してしまった。」…「問題点を検証できる新聞のようなメディアが軒並みスポンサーに入ってしまっては、議論もできなくなってしまう。」》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/cc8b47e0234477130a802a1cf4a2ed26)

斎藤貴男さん《スガ政権、東京はコロナウイルス実験のシャーレではない》《もう二度と、コロナ禍を奇貨とした利権漁りはやめろ卑しいで、次は一刻も早く東京五輪の中止を決めることだ》…金(カネ)色の五つの輪スポンサーとなり、マスコミが五輪批判できない構造(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2edc97c4fc593813670fe5c517a7c02a

谷口源太郎さん《国内主要メディアは大会スポンサーになっていますから、厳しい報道を控えるのは当然…欧州を中心としたコロナの状況…開催が難しいのは明らか。海外メディアは『五輪より人命』という当たり前の感覚で報じていますが、国内メディアにはそれができない…》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/f37cbab334793bc04e5169aba7fd0dc0)

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202103290000093.html

コラム
政界地獄耳
2021年3月29日7時38分
五輪は首相の勇み足で開くものではない

★ブラジルでは26日、新型コロナウイルスの変異種が猛威を振るい、新規感染者数が24時間で10万158人に達し、累積感染者は1240万4414人。同日発表の死者数は3650人。1日の平均死者数は2400人を超える。累計の死者数は24日に30万人を突破し、米国に次ぐ多さとなっている。その米国の新型コロナウイルス感染者数は24日、累計で3000万人を超えた。死者数は55万人弱。インド政府は27日、前日からの24時間の新規感染者が6万2000人を超えたと発表した。今年は2月末までは連日1万人台で推移してきたが、今月11日に2万人を上回るなど拡大が続く。米国、ブラジル、インド、フランスの順で感染者が多い。

★そのフランスもパリなどで20日から4週間の外出制限がスタート。3度目のロックダウンとなる。変異ウイルスが広がるドイツでは23日、ロックダウンを延長した。イタリアも15日から国の半分でロックダウンが始まり、学校も閉鎖された。新たな変異ウイルスはPCR検査で検知されず欧州は苦しんでいる。本来ならワクチンで先行する欧州や米国に落ち着きが出始めてもいいはずだが、米国の新規感染者が横ばいになった程度で効果は見えていない。

★一方、日本政府は聖火リレーを世界の反発を買いながらも推し進め、首相・菅義偉は26日の参院予算委員会でオリンピック(五輪)の開会式に米バイデン大統領を招待する考えを述べたものの、同日、間髪を入れず米ホワイトハウスのサキ大統領報道官は「まだ(菅からの招待を)受けていない。大統領の今夏の外遊がどうなるかは予測できない」と困惑の表情を見せた。また首相は同委員会で北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の妹・金与正(キム・ヨジョン)労働党副部長が東京五輪開会式に出席した場合「拉致問題の解決に資することであれば、私の仕事だと思っている。あらゆる可能性を考えて対応したい」と応じた。首相は絶えず「仮定の話にはお答えしない」としているが、この仮定の話にはすらすらと答えた五輪は首相の勇み足で開くものではない。(K)※敬称略
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https://lite-ra.com/2021/03/post-5836.html

五輪放映権持つ米NBCが聖火リレーを「ナチスの伝統」と批判 一方、日本ではリレーのスポンサーバカ騒ぎに批判が殺到もマスコミは沈黙
2021.03.27 08:08

     (東京新聞・原田記者Twitterより)

 今夏の開催に中止や延期を求める声が高まるなか、25日からついにはじまった東京五輪の聖火リレー。そんななか、米の3大ネットワークのひとつである大手テレビ局NBCが「リレーの聖火を消すべきだ」と題した寄稿文を電子版に掲載し、大きな話題となっている。

 寄稿したのは、米五輪代表に選ばれたこともある元プロサッカー選手で、米パシフィック大で政治学を専門とするジュールズ・ボイコフ教授。寄稿文のなかでボイコフ氏は、「新型コロナウイルスのパンデミックのさなか、聖火リレーは五輪の虚飾のため、公衆衛生を犠牲にする危険を冒している」と批判し、聖火リレーを福島県から出発したことについても「この儀式の偽善や害悪、ばかばかしさを際立たせただけでなく、五輪に向けて突き進む日本の問題の縮図でもある」と喝破。さらに「聖火リレーは、福島が復興していない現実を隠蔽するために設計された政治的偽装だという地元・福島の抗議者の言葉も紹介した。

 また、ボイコフ教授は、日本国内の世論調査では8割の国民が中止や延期を求めていることにも触れ「ワクチン接種は進んでおらず、人々が不安を募らせるのは当然だ」とし、さらには、そもそも聖火リレー自体が五輪をナチスドイツがプロパガンダに利用した1936年のベルリン五輪で、アーリア人の血統を主張する方法として生み出されたものであることにも言及し、「ナチスの宣伝活動に由来するような伝統は廃止されるべきだ」と訴えたのだ。

 聖火リレーを「五輪の虚飾」と指摘し、国内でも美談のように取り上げられている「復興五輪という錦の御旗の本質を見破って偽善」「害悪と言い切る──。ようするに、コロナ感染拡大のなかで五輪を強行開催するべく、国民の不安もよそに聖火リレーをおっぱじめたことの滅茶苦茶さは海外にもバレバレだというわけだが、この寄稿文が大きな話題となったのは、掲載したのが東京五輪の米国内向け放映権を独占するNBCだったからだ。

 実際、NBCユニバーサルと国際オリンピック委員会(IOC)は、ソチ五輪から2032年の夏季五輪まで、総額にして約120億3000万ドル(約1兆3076億円)もの長期契約を結んでいる。しかも、リオ五輪でNBCが得た利益は2億5000万ドル(約262億5000万円)にものぼり、東京五輪のCM枠も2020年3月時点で9割を販売済みで、CM料も過去最高となる12億5000万ドル(約1313億円)を売り上げていたという。

 つまり、NBCにしてみれば東京五輪は大きな収入源であり、開催されなくても損失は保険でカバーできるとはいえ、利益はまったく得られなくなってしまうのだ。にもかかわらず、東京五輪の開催に水を差すことになる批判を、こうして堂々と掲載したのである。


■コカ・コーラやTOYOTAのスポンサー企業が列をなし大音量、車上にはマスクなしのDJ

 そして、このNBCの報道によって浮き彫りとなったのが、日本国内メディアのだらしなさだ

 実際、テレビのワイドショーは、出発式でおこなわれた公式アンバサダーを務める石原さとみやサンドイッチマンの挨拶や、第一走者のなでしこジャパンの様子を伝え、「復興」というテーマを強調。せいぜい「感染防止のために対策が大事」などと言及する程度で、大手新聞も、温度差はあれど、NBCの「リレーの聖火を消すべきだ」というような批判は皆無だった

 だが、25日におこなわれた聖火リレーでは、報じられなかった問題が多々ある。

 じつは、25日に福島県でおこなわれた聖火リレーをめぐっては、ある投稿がTwitter上で物議を醸していた。それは東京新聞の原田遼記者が個人アカウントで投稿したものだ。

〈聖火よりも、ランナーよりも目立ってたのは先導するスポンサー車両のどんちゃん騒ぎ。大音量の音楽を響かせ、踊るわ、グッズを配るわ、マスクをしていないDJがウェウェイ叫ぶわ。どこが復興五輪?どこがウィズコロナ?
 車両に隠されランナーが見えるのは少しだけ。〉

 実際、この投稿に貼り付けられた動画を見ると、センターラインのない狭い道路にコカ・コーラやTOYOTAなどのスポンサー企業による巨大なデコレーショントラックが大音量で音楽を流しながら何台も列をなして通り、トラックの上ではマスクなしのDJが「密を避けながら、密を避けながら、最高の思い出をつくってまいりましょう!」「がんばってくださいね!」などと声を上げていた。それは、「復興」などというテーマが微塵も感じられないどころか、しっかり感染対策がとられているのか甚だ疑問なものだった。

 聖火リレーではなく、まさしくスポンサーの広告リレーのためのバカ騒ぎ……。この光景には「こりゃひでぇ」「あまりの酷さにびっくり」「本当に下品。しばらくコカ・コーラは飲みません。オリンピックは企業の利権のためのものなんですね」「密を避けながらと言いつつ、密を助長してるパレード」などのコメントが寄せられ、27日17時現在で1.4万件もリツイートがなされている。

 こうした反響を受け、東京新聞はネット版で26日に、この原田記者の沿道取材リポートを掲載。しかもこの記事では、日本コカ・コーラやトヨタ自動車、日本生命、NTTグループといった聖火リレー最上位スポンサーにその演出についてどう考えるのかも取材をおこない、「25日はDJが沿道と十分な距離が取れていると判断してマスクをしていなかったが、沿道の安心を重視し、26日からマスクを着用させている。現時点で批判の意見が届いているかについては答えられない」(日本コカ・コーラ)、「今後批判が届けば、意見として受け止めたい」(トヨタ自動車)などというコメントも載せている。


■五輪オフィシャルパートナーの新聞各社は聖火リレーでのスポンサーのバカ騒ぎを報道できず

 聖火リレーのスタート時点には記者が集まり、取材をおこなっていたのだから、こうした記事や映像が出て当然だ。しかし、それはまったくといっていいほど報じられなかった。テレビの場合、五輪や聖火リレーの最大手スポンサーはテレビ局にとっても大口のスポンサー企業であり、問題として取り上げることなど不可能だろうが、リベラルな論調の新聞までもが無視したのはどうしてなのか。その答えは簡単で、大手新聞5社は東京五輪のスポンサーであるからだ。

 これまで五輪のスポンサーは読売新聞1社が独占契約をおこなう交渉がつづいていたが、そのオフィシャルパートナー契約は少なくとも50億円といわれ、読売単独では巨額すぎた。そのため日本新聞協会がスポンサー契約をする案が浮上したが、計130社が加盟する協会では足並みが揃うことはなかった。そこで新聞各社が個別契約することになり、2016年1月に「オフィシャルパートナー」として朝日新聞、日本経済新聞、毎日新聞、読売新聞東京本社の4社が契約を締結。2018年1月に「オフィシャルサポーター」として産経新聞社、北海道新聞社が新たに契約しているのだ。

 言論・メディア企業各社がスポンサーになって、五輪の不祥事や問題点をきちんと報じることができるのか。そうした懸念は当初から指摘されてきたし、実際、大会組織委が報道に“圧力”をかけようとしたこともある。組織委は朝日、日経、毎日、読売の4社と契約した後、中日新聞、北海道新聞、西日本新聞などのブロック紙と交渉を進めてきたが、そうした最中に中日新聞東京本社が発行する東京新聞は新国立競技場の建設問題をはじめとして五輪絡みの不祥事を追及。そのことに当時の組織委会長の森喜朗氏が立腹し、契約交渉のなかで「東京新聞を外せ」と圧力をかけたのだ。

 こうした露骨な圧力を受けたこともあり、中日新聞はスポンサーから撤退したと見られているが、実際に系列の東京新聞だけが、聖火リレーがスポンサー企業のお祭り騒ぎになっていることを記事にし、そのほかの大手紙がスルーしてしまったことを見ても、あきらかにスポンサーであることの悪影響が出ていると言っていいだろう。

 放映権を独占していても、きっぱりと聖火リレーの問題点を批判したNBCに対し、国内メディアのこの体たらく……。しかもいまは菅義偉首相の国民の安全を無視したコロナ対応によって再び感染拡大の状況下にある。それでもなおスポンサーとして 「盛り上げ役」を買って出ようと言うのであれば、まずは報道機関の看板を下げるべきだろう。

野尻民夫
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/94431?rct=opinion

私説・論説室から
敗戦と東京五輪
2021年3月29日 07時31分

 子どものころ、大人にこう尋ねた。この国が先の戦争ですぐに敗戦を決断できなかったのはなぜか。客観的には制空権も制海権も失えば、負けである。それなのに最後は特攻作戦にまでのめり込んだ。名答は記憶にない。

 それから約半世紀。話は東京五輪の開催是非だ。議論は活発ではない。森喜朗・大会組織委員会前会長の辞任で噴出するかと期待したのだが、現実にはそうなってはいない

 森さんの「わきまえる女」発言については女性差別の意味だけでなく、もっと広く受けとめた。彼は「空気を読め」と言いたかったのだろう。空気とは前提というか、結論である。結論ありきの議論は議論というより儀式だ客観性も本源的な問いも封殺される

 このコロナ禍での開催には無理があると思う。選考会すらおぼつかない国もある。国内のワクチン接種も間に合いそうにない。そこに海外から選手がやって来るのである

 そもそも何のための五輪なのか低予算とか、震災からの復興記念とかが看板倒れだったことは明白だ。代替の「コロナに打ち勝った証(あかし)」などは、もはや妄想にすぎない

 かつて敗戦を決断できなかった理由も空気にあった。そこでは客観性も「何のため」も切り捨てられた。東京五輪の是非をもっと議論したい。その議論が「空気の支配」から抜け出す機会になるのなら、五輪そのものよりこの社会にとって意義は大きい。(田原牧
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●病床のダウンサイジング…《病床削減のために195億円もの巨額が計上…しかも、その病床削減のための財源は、消費増税分で賄われる》

2021年03月27日 00時00分42秒 | Weblog

[※《自助》大好きオジサン・元最低の官房長官と学商 (日刊ゲンダイ 2020年9月7日)↑]


/ (2021年03月14日[日])
リテラの記事【菅政権がコロナ病床確保を打ち出すも裏で「病床の削減」続行! 新年度予算でも消費税195億円使いベッド減らした病院に給付金】(https://lite-ra.com/2021/03/post-5819.html)。

 《菅政権の不作為によって数多くの救えたかもしれない命が見捨てられてしまったことを考えれば、「第3波のピークの2倍程度の感染者数に対応する」という方針は1波のあとにおこなうべき対策であって、あまりに遅すぎる。だが、問題は後手後手であることだけではない。いまもっとも大きな問題は、菅政権が病床確保を打ち出す一方で、それとは真逆の「病床削減」を進めようとしていることだ》。

 まだやってたよ…「病床のダウンサイジング」…デタラメ過ぎる。弱い者いじめの消費税制をさらなる悪用し、「病床のダウンサイジング」にドブガネする。正気かね? 天下の愚策。…何処まで冷酷陰湿強権な利権漁りカースーオジサンなのか? なぜ、自公お維を支持できるのか、理解に苦しむ。
 《菅首相は自分の無為無策によって病床不足が起こり、救えたかもしれない命を救えなかったという政治責任を問われる重大な事態を引き起こしながら、この期に及んでも、社会保障のために使われるべき消費税で病床削減を進めていくと言っているのである。ようするに、何ら反省をしていないのだ》。

   『●憲法の日に違憲に壊憲したいと言う…松元ヒロさん「私たちがこう言えば
       いいじゃないですか。『憲法に合わなかったら、政府を”変える“』」
   『●《「国家」の構成要素のうち、統治機構の安泰しか頭にない人々に
       「安全保障」を、いわんや国民の命の選別を論ずる資格などない》
    「《ただでさえ「尊厳死」の名のもとに、医療費削減を目的とする
     死なせる医療”が正当化されつつある時代》…以前も引用したが、
     「病床のダウンサイジング」」

   『●「〝安楽〟な訳がない。死ぬんだから、殺すんだから。やる方も
          やられる方も〝安楽〟な訳がない」…〝尊厳死〟も死語
    「《ただでさえ「尊厳死」の名のもとに、医療費削減を目的とする
     死なせる医療”が正当化されつつある時代》…以前も引用したが、
     「病床のダウンサイジング」。リテラの記事【安倍首相がコロナ医療
     危機を無視し「病院のベッド数削減」政策の維持を宣言! しかも削減
     するため予算644億円を投入】…によると、《そもそも安倍政権は、
     医療費削減を狙った「地域医療構想」を掲げ、その実現のためとして
     「病床のダウンサイジング」を打ち出した。これはその名の通り、
     入院ベッド数を減らすことで医療費を削減しようというものなのだが、
     さらに政府は昨年9月に「再編統合の議論が必要」だとする全国424の
     公立・公的病院を名指ししたリストを公表。名指しした病院がある
     都道府県に2020年9月までに統廃合の結論を出せと迫り、一方、
     統廃合や病床削減をおこなう病院には全額国費で補助金を出すとし、
     このために2020年度予算で84億円を計上。これらの施策により、
     2025年度までに全国の急性期病床を約20万床減らすという》。
      自公は、アタマ大丈夫か? 地域の医療の統合・効率化という名の
     「病床のダウンサイジング」、そこに税金。しかも、COVID19人災の今、
     それを議論する? 《そもそも医療資源をあえて貧しくしたのは政府》。
     《非常時だからと容認すれば、それはコロナ終息後も決定的な身分制度
     として定着していくだろう》という斎藤さんの予言」。

   『●《ああ、すべては東京五輪のために。…国威発揚と利権漁りの国策
     サーカスが、人間の生活にも生命にも優先されるのが、現在のこの国だ》
   『●中小零細事業も潰し、《死なせる医療》も正当化し、超監視社会へも
      誤誘導…何処まで冷酷陰湿強権な利権漁りカースーオジサンなのか?

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https://lite-ra.com/2021/03/post-5819.html

菅政権がコロナ病床確保を打ち出すも裏で「病床の削減」続行! 新年度予算でも消費税195億円使いベッド減らした病院に給付金
2021.03.09 09:02

     (3月4日参院予算委員会で答弁する菅首相
      (参院インターネット審議中継より))

 首都圏を中心に病床使用率がステージ3の指標を超えつづけ、病床の逼迫が解消されないなか、厚労省が病床確保計画を見直す方針を打ち出した。本日付の朝日新聞によると、〈第3波のピークの2倍程度の感染者数に対応できる体制をめざす〉という。

 何をいまごろ、という話だろう。大手マスコミの話題はすっかり緊急事態宣言解除に移っているが、あらためて問い直すべきは、医療崩壊を招いた菅政権の責任についてであることは論を俟たない。忘れようもないが、菅義偉首相は医療提供体制の脆弱さを指摘されながらも何の対応もとらずに「GoTo」を推進し、病床確保のためにコロナ患者受け入れ病院への緊急支援策を打ち出したのは暮れも押し迫った昨年12月25日になってのこと。結果、入院すべき患者が入院できず、治療も受けられないまま自宅で死亡するケースが相次いだ

 菅政権の不作為によって数多くの救えたかもしれない命が見捨てられてしまったことを考えれば、「第3波のピークの2倍程度の感染者数に対応する」という方針は1波のあとにおこなうべき対策であって、あまりに遅すぎる

 だが、問題は後手後手であることだけではない。いまもっとも大きな問題は、菅政権が病床確保を打ち出す一方で、それとは真逆の「病床削減」を進めようとしていることだ。

 本サイトでは昨年末にもいち早く報じたが、現在、参院で審議されている新年度予算案では、病床削減のために195億円もの巨額が計上されているのである。

 しかも、その病床削減のための財源は消費増税分で賄われるというのだ。

 そもそも、政府は医療費削減を狙った「地域医療構想」の実現のため、2019年9月に「再編統合の議論が必要」だとする全国400以上の公立・公的病院を名指ししたリストを公表。一方、統廃合や病床削減をおこなう病院には全額国費で補助金を出すとし、2020年度予算で84億円を計上していた。これらの施策により、2018年度には全国で計72.9万床だった高度急性期と急性期の病床を、2025年度までに計53.2万床万床まで減らすという。つまり、20万床も削減させるというのだ。

 しかし、こうした計画が進められるなかで、新型コロナという感染症の脅威がこの国を襲った。問題のリストでは、名指しした約440の病院がある都道府県に2020年9月までに統廃合の結論を出せと要求していたが、じつは政府が統廃合を要求した約440の病院のうち、53施設(106床)は国や自治体が認定する感染症指定医療機関であり、119施設がコロナ患者を受け入れてきた。とりわけ、これらの高度急性期の病床はコロナの重症患者を受け入れてきた。まさにコロナ患者治療の最前線となっているのだ

 にもかかわらず、菅政権はこの地域医療構想」を白紙にするどころか3波の最中にも推進させようとした。西村康稔・経済再生担当相が「勝負の3週間」を打ち出した昨年11月25日の翌日26日、なんと厚労省は、病院の病床の数を削減すると給付金を支給する病床削減支援給付金の実施を全国の知事宛てで通知をおこなっていたのである。


■コロナ真っ最中の病床削減政策に知事らからも批判の声「ナンセンス」「地域医療崩壊を加速」

 新規感染者の急激な増加や医療提供体制の逼迫が叫ばれていたなかで、むしろ「病床を削減したら給付金を出す」と迫る──。まったく正気の沙汰とは思えないが、政府の愚行はこれだけに終わらなかった。

 厚労省の新年度予算案をみると、「地域医療構想の実現を図るための病床機能再編支援」と題し、〈自主的な病床削減や病院の統合による病床廃止に取り組む際の財政支援を実施する〉と説明。さらに、消費税をこの財源にすべく、法改正をおこなうという。こうして、病床削減政策に全額国費負担で195億円を計上しているのである。

 昨年度に84億円も計上したこともさることながら、新型コロナの感染拡大によって病床不足が深刻化したというのに、2021年度予算ではさらにこれを約100億円も上回る予算を付ける。しかも、その財源は消費税──。増税時、政府は「増収分はすべて社会保障財源に充てる」と説明していたが、このコロナ禍で、よりにもよって医療サービスを削減するために消費税を使うとは、まさしく常軌を逸した政策としか言いようがない。

 当然、こうした信じがたい政府の方針には自治体の首長らからも批判が起こっている。

 たとえば、昨年12月25日におこなわれた厚労省の社会保障審議会医療部会では、全国知事会の新型コロナ緊急対策本部長代行で、コロナ対応の評価も高い平井伸治・鳥取県知事が「今、年末年始に向けて病床の確保をしようと一生懸命なわけであります。その病床の確保をしようとしている相手方の病院の皆様に、再編整理の話を持ちかける、あるいは調整するなどということは全くナンセンスであります」と指摘。久喜邦康・埼玉県秩父市長も「私ども市長会のほうとしても地域医療崩壊を加速させるおそれがあるのではないかということで大変懸念しております」と危機感を表明している。

 さらに、2月22日に日本記者クラブで会見をおこなった全国知事会長の飯泉嘉門・徳島県知事も、はっきりとこう述べている。

もし、これ(再編統合)をやっていたら、今回のコロナとの闘いで、日本は確実に敗れていた

 だが、ここまで大きな批判が起こっているというのに、菅政権はいまだに公立・公的病院の統廃合、病床削減を推進するというのである。


■田村憲久厚労相は病床削減計画を「見直す必要ない」 保健所統廃合の「二の舞」は確実なのに

 実際、この問題について追及を受けた3月4日の参院予算委員会で、田村憲久厚労相は地域医療構想の病床削減計画について見直す必要はないと明言。さらに、菅首相も「厚生労働省の田村厚労大臣のもとで、地方自治体と医師会とも連携しながら、地方医療制度というのは考えていく」と答弁し、撤回しようとしなかったのだ。

 指摘するまでもないが、一度減らしたものを増やすのには時間がかかる。現に、新型コロナの発生によってその役割の重要性が再認識された保健所も、90年代の行政改革のなかで「地域保健法」を施行し保健所が統廃合された結果、1992年には全国852カ所あったのが2020年4月には469カ所と約半分にまでなった(「住民と自治」 2020年10月号)。田村厚労相は「保健師については2年間で1.5倍にする」などと言っているが、危機が起こってから対応していては遅いのだ。

 しかも、菅首相は自分の無為無策によって病床不足が起こり、救えたかもしれない命を救えなかったという政治責任を問われる重大な事態を引き起こしながら、この期に及んでも、社会保障のために使われるべき消費税で病床削減を進めていくと言っているのである。ようするに、何ら反省をしていないのだ

 今後、コロナに終わらず新たな感染症が流行することも懸念されているなかで、195億円もの予算をかけて公的病院の統廃合、病床削減を推し進めるなど、もってのほかのあるまじき政策であり、これを押し進めることで、今度こそ「闘いに確実に敗れる」ことになるだろう。

(編集部)
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●金(カネ)色の五つの輪の中止を! …《フタを開ければ、おぞましいほどカネにまみれているのが五輪の実態なのだ》(金子勝さん)

2021年03月02日 00時00分24秒 | Weblog

[※ 『国民のしつけ方』(斎藤貴男著、インターナショナル新書010)…《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》↑]


(20210220[])
日刊ゲンダイのコラム【金子勝の「天下の逆襲」/森辞任で「汚れた五輪」浮き彫り…カネ、差別、変異型流入】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/285289)。
週刊朝日のコラム【室井佑月「東京五輪の金の闇」】(https://dot.asahi.com/wa/2021021700005.html)。
日刊ゲンダイのコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/「職業倫理」いずこへ マスコミはもう流れを変えたらいい】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/285418)。

 《振り返れば2年前、贈収賄疑惑でJOC会長の竹田恒和氏も辞任に追い込まれた。竹田は組織委副会長も務めていた。元電通専務で組織委理事の高橋治之氏は招致委員会から9億円相当の資金を受け取り、IOC(国際オリンピック委員会)の委員らにロビー活動を行っていたと報じられている。IOCのバッハ会長が東京五輪開催に前のめりなのは、自身の延命のためだけではなく、巨額の放映権料が目当てだからだ。米NBCは2014年ソチ冬季大会から32年夏季大会までで約120億ドル(約1兆3000億円)の契約を結んでいる。フタを開ければ、おぞましいほどカネにまみれているのが五輪の実態なのだ》。
 《ほかにも暴言を吐いた森会長が「(会長を)無報酬でやっている」とも語ったことで、そのくらいの発言は許せといっている人もいるらしいが、ほんとうだろうか? 大会組織委の役員報酬は、最高で年間2400万円だという。けど、誰がいくらもらっているかを公表しない。経費をいかほど使っているのかもはっきりさせない。公益財団法人なのに。東京五輪、金にまつわる薄汚さはいくらでも湧いてくる。金をかけないコンパクト五輪とあたしたちに説明していたのが、蓋(ふた)を開けたら世界一金をかける五輪となったのだ。森会長が辞めようが辞めまいが、この闇は暴かれなくてはいけない》。
 《「五輪史上初めて新聞社がスポンサーになったことは諸悪の根源だと思います。大事な問題を批判できなくなってしまった。」(本間龍・ノンフィクション作家)…。最近のマスコミには職業倫理が感じられない。彼らが誰の側に立っているのか、わからない。》

 《フタを開ければ、おぞましいほどカネにまみれているのが五輪の実態なのだ》《東京五輪、金にまつわる薄汚さはいくらでも湧いてくる》…金(カネ)色の五つの輪

   『●バッハ会長とニッポン人だけで金(カネ)色の五つの輪を「人類が
      新型ウイルスに打ち勝った証し」「コロナ克服五輪」として開催?
   『●《ああ、すべては東京五輪のために。…国威発揚と利権漁りの国策
     サーカスが、人間の生活にも生命にも優先されるのが、現在のこの国だ》
   『●あぁぁ、〝箕部幹事長〟はブーメランも理解できな程の老醜…《事の
     発端》をお忘れか? ―――《二階の年末の「8人ステーキ会食」》
    「「エイジズム」の意図は全くないのだが、政治家個人として
     醜悪であり、「老害」「老残」だ」

   『●<金口木舌>《年齢で他者を差別をする人も老いる。矛先はいずれ
     発した側に向かう》…「エイジズム」に陥ることなく批判すべきは批判を
   『●森喜朗氏も東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会
       会長を〝解任された〟し、金(カネ)色の五つの輪なんて要らない
   『●「老残・老醜」なサメ脳シンキロウ氏への大ブーメラン…過去の批判に
      学ばず、《学ぶつもりのない人が権力を握り続けている》深刻な問題

 こんな「う・ら・あ・り」な「オ・モ・テ・ナ・シ」による、「アンダーコントロール」などというデマを使ってまでも五輪開催権を獲得…最初から開催権など獲得していなければ、こんな恥を世界に曝すこともなかったのに。

   『●放射能汚染で「太平洋は終わり」との声が出るほどの
              重大事故だというのに、この国は……
   『●世界に向けて「汚染水漏えい問題はない」と言い切ってしまったょ……
   『●金(カネ)色の五つの輪…《問題点を検証できる新聞のような
           メディアが軒並みスポンサーに入ってしまっては…》
   『●《安倍晋三首相は…「まったく問題はない。汚染水の影響は、
             港湾内で完全にブロックされている」と強調した》
   『●「アンダーコントロール」な訳がない…そもそもウソにウソを
      重ねて、金(カネ)色の五つの輪をニッポン誘致しておいて

 金(カネ)色の五つの輪スポンサーとなり、マスコミが五輪批判できない構造。
 以下は、最近のつぶやきから。

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない。「◆老害「きわめて不愉快」…老人もやっぱりちゃんと日本の国のために、世界のために頑張ってきている」と仰るが、その《頑張って》いる《老人》に元オリパラ組織委員会会長・シンキロウ サメ脳氏・森喜朗氏は入ってはいない(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2499e4460c65767fdf39eb0326984443

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない。「◆老害「きわめて不愉快」…老人もやっぱりちゃんと日本の国のために、世界のために頑張ってきている」と仰るが、その《頑張って》いる《老人》に元オリパラ組織委員会会長・シンキロウ サメ脳氏・森喜朗氏は入ってはいない(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2499e4460c65767fdf39eb0326984443

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない 【言葉の海へ 第151回:「東京五輪」ができない七つの理由鈴木耕)】(https://maga9.jp/210127-3/)/《参加国の激減…医療体制の徹底的な不備…ボランティアたちの離反…真夏の高温…アスリートからも疑問の声…警備体制にも綻び…政策の決定的な欠陥》

■【大竹まこと ゴールデンラジオ!2021年01月15日】(https://youtube.com/watch?v=LoqaTnH56MI)での大竹さんと室井佑月さんとのお話でも、本間龍さんは〝違約金説〟の否定を明言。………違約金デマだったとはね!(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e5cc02f39dec3c731ec392eb0131a5f8)(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/df519e96527a1009823d5e57938c6d42

■《本間龍…さんの言葉…「もともとオリンピックのスポンサーは原則的に『一業種一社』だったのが、電通が金儲けのためにその原則を崩してしまった。」…「問題点を検証できる新聞のようなメディアが軒並みスポンサーに入ってしまっては、議論もできなくなってしまう。」》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/cc8b47e0234477130a802a1cf4a2ed26)

斎藤貴男さん《スガ政権、東京はコロナウイルス実験のシャーレではない》《もう二度と、コロナ禍を奇貨とした利権漁りはやめろ卑しいで、次は一刻も早く東京五輪の中止を決めることだ》…金(カネ)色の五つの輪スポンサーとなり、マスコミが五輪批判できない構造(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2edc97c4fc593813670fe5c517a7c02a

谷口源太郎さん《国内主要メディアは大会スポンサーになっていますから、厳しい報道を控えるのは当然…欧州を中心としたコロナの状況…開催が難しいのは明らか。海外メディアは『五輪より人命』という当たり前の感覚で報じていますが、国内メディアにはそれができない…》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/f37cbab334793bc04e5169aba7fd0dc0)


 それにしても、あぁ金(カネ)色ニッポンだぁ~。
 アクセスジャーナル山岡俊介さんの記事【組織委会長辞任でもーー森元首相が今後もスポーツ界に権力を振るい続けるために設立した!?「日本スポーツレガシーコミッション」】(https://access-journal.jp/56989)によると、《これでようやく元首相の政治力を利用し、スポーツ界で利権も絡めて権力を振るう団体がなくなりほっとしたかと思えば、とんでもなかった。なおも森氏は公益財団法人「日本スポーツ協会」最高顧問、一般財団法人「日本トップリーグ連携機構」名誉会長なども務めているが、なかでも今後も何とても手放したくないと思っているが、一般財団法人「日本スポーツレガシーコミッション」(事務所はJOCと同じ)の最高顧問のポストだという。…今回、東京五輪が開催され、剰余金が出た場合、この日本スポーツレガシーコミッションが公益財団法人に移行し、その剰余金の受け皿(譲渡先)になるのではないかと…。日本スポーツレガシーコミッションのメンバーの最高顧問に森氏がいるだけでなく、今回の女性蔑視発言で辞任しようとした森氏を止めたとされる組織委の遠藤利明オリ・パラ担当大臣、武藤敏明組織委事務総長など森人脈がいると指摘したが、他にも森氏の後の組織委会長選考メンバーの御手洗冨士夫キャノン会長、同メンバーでJOC会長の山下泰裕氏、河野一郎JOC理事、自民党代議士の河村武夫、馳浩両氏などズラリ。そんななか、永田町関係者から本紙の元に情報提供があり、その指摘通りの疑惑に加え、剰余金譲渡後に森氏が考えているその使い道などについても言及があった》。

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/285289

金子勝 立教大学大学院特任教授
1952年6月、東京都生まれ。東京大学経済学部卒業、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。法政大学経済学部教授、慶應義塾大学経済学部教授などを経て現職。慶応義塾大学名誉教授。文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」などにレギュラー出演中。近著「平成経済 衰退の本質」など著書多数。新聞、雑誌、ネットメディアにも多数寄稿している。

金子勝の「天下の逆襲」
森辞任で「汚れた五輪」浮き彫り…カネ、差別、変異型流入
公開日:2021/02/17 06:00 更新日:2021/02/17 06:00

     (12日、辞任を表明した組織委の森喜朗会長(C)共同通信社)

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長がようやく辞任だ。しかし、何とも割り切れない感じが残るのはなぜだろうか。東京大会ほど汚れた五輪はないからではないか。カネまみれ、差別意識の露呈、新型コロナウイルス変異型の流入。この3つをもたらしたのが東京五輪だ。

 振り返れば2年前、贈収賄疑惑でJOC会長の竹田恒和氏も辞任に追い込まれた。竹田は組織委副会長も務めていた。元電通専務で組織委理事の高橋治之氏は招致委員会から9億円相当の資金を受け取り、IOC(国際オリンピック委員会)の委員らにロビー活動を行っていたと報じられている。IOCのバッハ会長が東京五輪開催に前のめりなのは、自身の延命のためだけではなく、巨額の放映権料が目当てだからだ。米NBCは2014年ソチ冬季大会から32年夏季大会までで約120億ドル(約1兆3000億円)の契約を結んでいる。フタを開ければ、おぞましいほどカネにまみれているのが五輪の実態なのだ。

 わずか2年の間、それも開催直前に組織委会長と副会長が辞任する五輪は前代未聞なんじゃないか。政府は森のクビに鈴をつけようとせず、他人事のようだったが、後任人事をめぐる世論の反発を受けて重い腰を上げた。日本学術会議問題とはえらい違いだ。首相による会員候補の任命は形式に過ぎないのに、何の落ち度もない候補を拒否した。恣意的なやり方はあからさま。森は何らかの形で組織委に残るといわれているが、そうなればいかにも日本的で、不祥事を起こした企業の社長が会長として居座るのとまったく同じだ。何から何までこの国のダメさ加減を象徴している

 五輪をめぐるもうひとつの問題は、新型コロナウイルスとの関係だ。昨年春、政府が検査体制の拡充に動かなかったのは、感染規模を小さく見せ、五輪開催を強行しようとしたからだった。その結果、東京発や埼玉発のウイルスを根付かせてしまった。

 一方で、昨年11月のバッハ来日のタイミングで、海外との往来を緩和。入国規制を緩ませたことで、変異型ウイルスがどんどん入り込んだ。この状況で五輪開催に突っ走り、再び往来緩和に舵を切れば、第4波を引き起こし、第3波を上回る死者を出すことになるだろう。
 森の辞任劇は五輪そのものを考え直すべき時期に来ていることを示しているのではないか。
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https://dot.asahi.com/wa/2021021700005.html

室井佑月東京五輪の金の闇
連載「しがみつく女」
2021.2.18 07:00

     (イラスト/小田原ドラゴン)

 作家・室井佑月氏は、東京五輪の「金にまつわる薄汚さ」を指摘する。

【今週のイラストはこちら】

*  *  *

 2月8日の東京新聞 TOKYO Webの「東京五輪・パラのボランティア440人が辞退、森会長の失言影響か」という記事によると、「東京五輪・パラリンピック組織委員会は8日、4日以降に約390人が大会ボランティアへの辞退を、2人が聖火リレーランナーへの辞退をそれぞれ申し出たと発表した」。

 もちろん理由は、3日の森喜朗会長の女性蔑視発言だろう。

「東京都も8日、森氏発言を巡り、都が募集した道案内などのための都市ボランティア(約3万人)の辞退申し出が53人になったと発表した」

 森氏の発言は最悪という一言に尽きるが、いったい全体、このボランティア辞退の数は多いのか、少ないのか、それすらもはっきりわからない状況だ。

 なにしろ、組織委は8万人のボランティアを採用したそうだが、現在、何人が正式に申し込んだのかわからない。東京都のボランティアも似たようなもの。

 たしか、一昨年記事になっていたけれど、大手人材派遣会社が東京五輪・パラリンピック関連の求人広告を出していた。もちろん、こちらにはお手当がつく。たしか時給1600円からだった。

 内容は先に募集したボランティアとなんら変わりない。結局、ボランティアはそれほど集まっていないのじゃないか。しかし、それをはっきりさせてしまうと、タダで使えるボランティアがますます集まりづらくなると危惧しているのではないか。

 ちなみに、この求人広告を出していた人材派遣会社は、東京五輪・パラリンピックの大会運営事業を一手に引き受けている会社だ。でも、いくらで受注されたのかは明らかにしない。国会で野党議員が尋ねても、絶対に明かさない。

 その会社にいくら税金が投入されたかがわかれば、ボランティアを募ることが正しいか正しくないかがわかるのに。正しいことであれば、金額を出していい。つまり、怪しいったらない。

 ほかにも暴言を吐いた森会長が「(会長を)無報酬でやっている」とも語ったことで、そのくらいの発言は許せといっている人もいるらしいが、ほんとうだろうか? 大会組織委の役員報酬は、最高で年間2400万円だという。けど、誰がいくらもらっているかを公表しない。経費をいかほど使っているのかもはっきりさせない。公益財団法人なのに。

 東京五輪、金にまつわる薄汚さはいくらでも湧いてくる。金をかけないコンパクト五輪とあたしたちに説明していたのが、蓋(ふた)を開けたら世界一金をかける五輪となったのだ。

 森会長が辞めようが辞めまいが、この闇は暴かれなくてはいけない。

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中

※週刊朝日  2021年2月26日号
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/285418

室井佑月 作家
1970年、青森県生まれ。銀座ホステス、モデル、レースクイーンなどを経て97年に作家デビュー。TBS系「ひるおび!」木曜レギュラーほか各局の情報番組に出演中。著書に「ママの神様」(講談社)、「ラブ ファイアー」(集英社文庫)など。

室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」
「職業倫理」いずこへ マスコミはもう流れを変えたらいい
公開日:2021/02/19 06:00 更新日:2021/02/19 06:00

    (新聞社がスポンサーになるのは五輪史上初(C)日刊ゲンダイ)

「五輪史上初めて新聞社がスポンサーになったことは諸悪の根源だと思います。大事な問題を批判できなくなってしまった。」(本間龍・ノンフィクション作家)

 これは2月15日に配信の『NEWSポストセブン』、『「五輪は中止せよ」と明確に書かない大新聞は、揃いもそろって五輪スポンサーになっている』という記事の中での本間さんの発言だ。

 本間さんは、

『例えば、当初は7000億円とされていた開催費用は今や3兆円を超えています。なぜそうなったか、新聞社がきちんと検証して、そのつど批判すべきだったのにできなかったことが大きいでしょう。もちろん系列のテレビも批判しません。ほかにも、海外では大きく報じられている招致にまつわる裏金疑惑や、無償で11万人を働かせるというボランティア問題、酷暑の7月、8月開催の是非といった問題をことごとくスルーしてきたのです』

 といっている。あたしもそう思う。ため息しか出ない。

 最近のマスコミには職業倫理が感じられない彼らが誰の側に立っているのか、わからない

 そして、あたしたちは権力に忖度するような記事を、金を払ってまで読もうと思わない。

 マスコミが自社の生き残りを考え、とにかく金を稼がなきゃ、というのはわかる。でも、ほかの商売と違って、彼らが売らなきゃならないものは、あたしたちのためになる真実の情報だ。

 マスコミはもうここら辺で流れを変えたらいい。国家プロジェクトのスポンサーになっていようが、国から広告費をもらっていようが、おかしい企業がスポンサーでついていようが、金をもらっていようがもらうまいが、「それが自分たちの本来の仕事であるので」と不祥事があったら堂々とその都度書けばいい。

 そしたら、後ろに市民という大勢の味方がつく。権力側としたら、それは怖い。今より金も集まってくると思う。
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●森喜朗氏も東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会会長を〝解任された〟し、金(カネ)色の五つの輪なんて要らない

2021年02月18日 00時00分09秒 | Weblog

[※歴代自民党内閣は「国民のために働」いていなかった!? 縁故主義・政権の私物化もアベ様から《継承》 (日刊ゲンダイ 2020年10月14日)↑]


(2021年02月14日[日])
マガジン9のコラム【言葉の海へ 第151回:「東京五輪」ができない七つの理由(鈴木耕)】(https://maga9.jp/210127-3/)。

 《ぼくは、もう「東京五輪中止」以外の選択肢はないと思っている。以下、思いつく理由を述べてみよう。…菅首相よ、なるべく早く「東京五輪は涙を飲んで中止させていただく。その分をコロナ対策に“全集中”すると言うがいい》。

 シンキロウ サメ脳氏・森喜朗氏が東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会会長を辞任しました。自身の差別発言による辞任を、ご本人は、偏った、一部を切り取った「老人イジメ」的報道等により辞任するのだ、と思っておられるかもしれない。それは誤解で、世界中に拡散された御自身の醜悪さを、シンキロウ氏の個人の資質上の醜悪さを、ブログ主は「老醜」「老害」「老残」という言葉で批判しています。〝箕部幹事長〟や《空疎な小皇帝石原慎太郎元東京「ト」知事も同様。《老人もやっぱりちゃんと日本の国のために、世界のために頑張ってきている》方々はたくさんいます。《城山三郎さん・佐橋滋さん・中山素平さん・石田禮助さんらの反戦派の気骨ある〝老人〟たち》です。でも、シンキロウ サメ脳氏や〝箕部幹事長〟、(元祖・金(カネ)色の五つの輪誘致に夢中だった)《空疎な小皇帝石原慎太郎元東京「ト」知事はそうではないと言っているのです。

   『●〝腰ぬけ〟で結構、害悪老人よりは!!
    「「戦争の体験があるぼくたちはこのままじゃ死ねない」というのは、
     戦争をしないと気が済まないのでしょうね。いや、
     腰ぬけ小皇帝ですから、自らあるいは身内が行くのではなく、
     若者を戦争に行かせないと気が済まないということでしょう。
     あるいは、ベトナム戦争の際に石川文洋さんに咎められなかったら
     大砲の引き金を引いていたように、安全地帯に居て、罪なき民衆を
     殺すためのミサイルのスイッチを押すような卑怯者でしょう。
     哀しい精神構造です。城山三郎さん・佐橋滋さん・中山素平さん・
     石田禮助さんらの反戦派の気骨ある〝老人〟たちに学ぶ能力の無い、
     哀しい老害人です。エイジズムに加担する気はありません。
     でも、この都知事は「ババア」発言に見られるようなエイジズムの権化
     ですし、差別主義者ミーイズムの塊ですからね」

   『●あぁぁ、〝箕部幹事長〟はブーメランも理解できな程の老醜…《事の
     発端》をお忘れか? ―――《二階の年末の「8人ステーキ会食」》
    「「エイジズム」の意図は全くないのだが、政治家個人として
     醜悪であり、「老害」「老残」だ」

   『●<金口木舌>《年齢で他者を差別をする人も老いる。矛先はいずれ
     発した側に向かう》…「エイジズム」に陥ることなく批判すべきは批判を

 金(カネ)色の五つの輪なんて要らない。
 わずか6カ月後、金(カネ)色の五つの輪をやる気満々のようだが、COVID禍の現状から、絶対に無理だろう。利権絡みか何か知らないが五輪に固執し、一方で、スポンサーとなっている新聞社などもダンマリを決め込んでいる。
 《ああ、すべては東京五輪のために…国威発揚と利権漁りの国策サーカスが、人間の生活にも生命にも優先されるのが、現在のこの国だ》(斎藤貴男さん)。現在、そして、半年後に、選手を派遣できる国が幾つあるだろうか? また、ニッポンではCOVID19禍が収束しているとでも? 無観客で、ニッポンの選手だけで金(カネ)色の五つの輪を開催する気?

   『●バッハ会長とニッポン人だけで金(カネ)色の五つの輪を「人類が
      新型ウイルスに打ち勝った証し」「コロナ克服五輪」として開催?
   『●《ああ、すべては東京五輪のために。…国威発揚と利権漁りの国策
     サーカスが、人間の生活にも生命にも優先されるのが、現在のこの国だ》
   『●意図的に《検査件数が大きく減っている…東京都は都内の保健所に
      対し、「積極的疫学調査」の対象を絞るよう、通知を出している》

 以下は、最近のつぶやきから。

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない。「◆老害「きわめて不愉快」…老人もやっぱりちゃんと日本の国のために、世界のために頑張ってきている」と仰るが、その《頑張って》いる《老人》に元オリパラ組織委員会会長・シンキロウ サメ脳氏・森喜朗氏は入ってはいない(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2499e4460c65767fdf39eb0326984443

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない。「◆老害「きわめて不愉快」…老人もやっぱりちゃんと日本の国のために、世界のために頑張ってきている」と仰るが、その《頑張って》いる《老人》に元オリパラ組織委員会会長・シンキロウ サメ脳氏・森喜朗氏は入ってはいない(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2499e4460c65767fdf39eb0326984443

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない 【言葉の海へ 第151回:「東京五輪」ができない七つの理由鈴木耕)】(https://maga9.jp/210127-3/)/《参加国の激減…医療体制の徹底的な不備…ボランティアたちの離反…真夏の高温…アスリートからも疑問の声…警備体制にも綻び…政策の決定的な欠陥》

■【大竹まこと ゴールデンラジオ!2021年01月15日】(https://youtube.com/watch?v=LoqaTnH56MI)での大竹さんと室井佑月さんとのお話でも、本間龍さんは〝違約金説〟の否定を明言。………違約金デマだったとはね!(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e5cc02f39dec3c731ec392eb0131a5f8)(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/df519e96527a1009823d5e57938c6d42

■《本間龍…さんの言葉…「もともとオリンピックのスポンサーは原則的に『一業種一社』だったのが、電通が金儲けのためにその原則を崩してしまった。」…「問題点を検証できる新聞のようなメディアが軒並みスポンサーに入ってしまっては、議論もできなくなってしまう。」》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/cc8b47e0234477130a802a1cf4a2ed26)

斎藤貴男さん《スガ政権、東京はコロナウイルス実験のシャーレではない》《もう二度と、コロナ禍を奇貨とした利権漁りはやめろ卑しいで、次は一刻も早く東京五輪の中止を決めることだ》…金(カネ)色の五つの輪スポンサーとなり、マスコミが五輪批判できない構造(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2edc97c4fc593813670fe5c517a7c02a

谷口源太郎さん《国内主要メディアは大会スポンサーになっていますから、厳しい報道を控えるのは当然…欧州を中心としたコロナの状況…開催が難しいのは明らか。海外メディアは『五輪より人命』という当たり前の感覚で報じていますが、国内メディアにはそれができない…》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/f37cbab334793bc04e5169aba7fd0dc0)

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https://maga9.jp/210127-3/

言葉の海へ
第151回:「東京五輪」ができない七つの理由鈴木耕
By 鈴木耕 2021年1月27日

 東京オリンピックをめぐって、ダンマリを決め込んでいたマスメディアも、さすがにさまざまな意見を取り上げるようになった。まだはっきりと「東京オリンピックは中止したほうがいい」という態度を表明したところはないけれど、言葉の端々に「無理なんじゃないかなあ……」というニュアンスが漂う。

 どうも、開催を強行して何かとんでもないことが起きた場合に責任を取りたくない、という思惑が見え隠れしての「懐疑論」のようで、隔靴掻痒の感はぬぐえないが。

 ぼくは、もう「東京五輪中止」以外の選択肢はないと思っている。以下、思いつく理由を述べてみよう。


1. 参加国の激減

 もし東京オリンピックが開催されたとしても、参加国は当初の予定の半分にも届かないことになるだろう。

 WHO(世界保健機関)のテドロス事務局長は1月22日、ようやく「2月から途上国にもワクチンを供給」と発表した。だが、すんなりと実現するとはとても思えない。なにしろ、現時点で途上国でのワクチン接種はわずか25例に過ぎないというのだから、これからいくら増やしてもオリンピックに間に合うわけがない。大手製薬会社のワクチン供給先は、ほとんどが先進国との契約で縛られているからだ。

 もしオリンピックが開催されたとしても、途上国ではワクチン接種はできない。したがって参加国は激減する。今回のオリンピックは「世界の平和の祭典」とはならず「先進国だけの祭り」と化してしまうのだ。それは「オリンピック憲章」そのものに違反する。

 憲章の「オリンピズムの根本原則」(2020年)には次のような記述がある。

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 3.(略)活動は5大陸にまたがり、偉大なスポーツの祭典、オリンピック競技大会に世界中の選手を集めるとき、頂点に達する。そのシンボルは5つの結び合う輪である。

 4.スポーツをすることは人権の一つである。すべての個人はいかなる種類の差別も受けることなく、オリンピック精神に基づき、スポーツをする機会を与えられなければならない。オリンピック精神においては友情、連帯、フェアプレーの精神とともに相互理解が求められる。
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 もし開催を強行すれば、この「憲章」の文言にある「5大陸」から零れ落ちる国々を除いた、いびつな大会にならざるを得ない。そんなオリンピックはあり得ない。

 これが、今回のオリンピックは開催してはならないとぼくが考える、最大の理由である。「いかなる種類の差別も受けることなく」とされているのに、参加することさえ差別されるのでは、とうてい「オリンピック」の名に値しない。


2. 医療体制の徹底的な不備

 東京オリンピック開催には「5千人超の医療関係者の協力が必要」とされている。選手や観客への対応として、医療体制は絶対に必要なものだ。これはむろん、コロナ蔓延以前の計画だ。コロナが完全終息した場合ならこれも可能だろうが、現状ではまったく無理な話だ。しかも、そのほとんどは無料奉仕だというのだから驚く。

 いまやコロナ禍での医療従事者たちの疲労はピークに達しており、医療体制は崩壊寸前だとまで言われている。あと半年を切ったオリンピックについて考える余裕など、医療現場にはない。現場の医師のほとんどが「少なくとも今年いっぱいでコロナが収まる可能性はない」と言っている。

 とすれば、このまま7月にオリンピックを開催するとしても、医師や看護師などを5千人以上も動員できることなど、絶望的である。それでも強行するというなら「特攻五輪」とか「神風五輪」などと批判されることになるだろう。

 競技場などで何か突発的な事故や症状が出たとき、組織委員会はどう対処しようというのだろう。医療のバックアップなしで競技をやるなどというのは、それこそ「特攻五輪」であろう。

 政府や組織委は「ワクチンさえあれば」と考えているようだが、それはあの戦争で「神風」に期待せざるを得なくなったことと同じだ。


3. ボランティアたちの離反

 選手のケアや観客の誘導、更には会場の設営などに関して、ボランティアはどうしても必要である。一昨年、すでに18万人の応募者の中から8万人のボランティアが選ばれている。その活動を楽しみにしていた人たちも多かった。

 若者から年配者まで、外国からのお客さんとふれあう機会を心待ちにしていたのだ。だがそれは、コロナ禍での話ではない。「三密を回避」「不要不急の外出自粛」という状況の中で、そんな夢は吹き飛んだ。

 当然のことながら、延期が決まった昨年3月30日以降、ボランティア辞退が相次いでいる。ところが、組織委員会はどれだけの辞退者が出たかについては一切明らかにしていない。膨大な数に、ただ慌てふためいているということらしい。

 今大会に関する限り、すでに医療体制は崩壊しボランティアも激減。もはや、大会そのものの実行が、人的資源の面からも不可能になりつつあるのだ。


4. 真夏の高温

 新型コロナウイルス対応で、すっかり影が薄くなった感のある「酷暑対策」はどうなっているのか。あれだけ騒がれて、マラソンなどは札幌へ強引に会場を移してしまったほどだったが、今やそんなことに誰も言及しない。組織委員会にしたところで、そんな余裕はかけらもない。

 連日35度以上を記録しているような最近の東京の夏。異臭騒ぎが起きたトライアスロンの水泳会場の問題なども、どこかへ吹っ飛んだままだ。

 酷暑下での競技には、医療体制は不要不可欠のはずだが、前述したようにその手当てはまったくできていない。強行すれば、人命にかかわるような事故だって起こりかねないことは、コロナ以前から指摘されていたことだ。

 コロナに目を奪われるあまり、高温対策がすっかりおろそかになっていると言わなければならない。


5. アスリートからも疑問の声

 女子1万メートルでオリンピック代表が決定している新谷仁美選手は、オリンピックに関して「アスリートとしてはもちろんオリンピックは賛成ですが、一国民としては反対です」とかなりはっきりと語っている(23日NHKニュース)。国民の期待を背負う立場として、国民が応援できる状況でなければモチベーションが上がらない、ということなのだろう。政治の道具として振り回されることへの怒りもあるのかもしれない。

 朝日新聞(24日付け)も、そんな選手たちの葛藤を記事にしている。

 五輪代表内定選手たちへのアンケートを基にした記事だ。

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(略)11競技の41人から回答を得た。(略)

 2021年中の五輪開催についてたずねたところ、回答者の半数を超える21人が「不安を感じている」、または「少し不安を感じている」と答えた。「あまり不安は感じていない」「不安は感じていない」を選んだ選手は7人。「どちらとも言えない」は13人だった。(略)

 五輪出場にあたっての不安をたずねる設問(複数回答可)では「大会によって感染症が広まってしまうかもしれないこと」を最も多い25人が挙げており、葛藤がうかがえる。「新型コロナへの感染リスク」が18人で続き、「世間の機運が盛り上がらず、出場しても応援や支持を得られないかもしれない」を選んだ選手も15人いた。(略)

 五輪の開催に欠かせないと思うものを複数回答可で聞いたところ、半数を超える22人が「国際オリンピック委員会に加盟するすべての国・地域の選手の参加」と「会場の観客」を選んだ。(略)
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 どうだろう。選手たちの方が、じいさんたちの組織委員会や菅政権より、よっぽどまともではないか。「不安」を抱え、国民の「応援や支持」を必要とし、さらに「すべての国や地域の参加が欠かせない」とする気持ちは痛いほどわかる。参加国が激減することを見越した上で、なお大会を強行しようとする連中への強い不信感も垣間見える。

 また、諸外国のアスリートたちからもさまざまな声が聞こえてくる。早々と大会不参加を表明した選手もいるし、大会の順送り(各大会を4年ずつずらして、東京は2024年とする)という提案をしたイギリスの選手もいる。

 「会場の観客」が必要不可欠だと意識している選手たちの気持ちとは裏腹に、IOC(国際オリンピック委員会)のバッハ会長らは「無観客開催も視野に」などと言いだしたし、支持率浮揚のためにどうしても開催したい菅首相もまた「無観客開催」を検討し始めたらしい。これを「スポーツの政治利用」と言わずしてなんというか。

 オリンピックは、あくまでアスリート・ファーストであり、国民ファーストでなければならないはず。汚い政治の道具にするな! と言いたい。


6. 警備体制にも綻び

 会場警備や観客対応の警備などに、警察官の動員は欠かせない。多くは民間警備会社が請け負うとしても、警備馴れした警察の協力は組織委にとっても必要不可欠である。しかし、そこにも黄信号が灯っている。

 大会が実施されれば、むろん警視庁だけでは人手が足りず、各県警からの大量の応援動員を要請しなければならない。ところが1月21日現在で、全国の警察官や警察職員の新型コロナウイルス感染者は、実に1,167人にも上るという(朝日新聞1月25日付)。

 警察官は、他人との「濃厚接触」が絶対的に必要とされる職業だ。どれほど市中に感染が拡大しようとも、他人との接触なしでは職務遂行ができない。したがって、これからも警察官は普通の市民よりも高い感染の危険を冒さなければならないし、感染者は増えることはあっても減ることはない。

 かくして、警備体制にも穴が開く。


7. 政策の決定的な欠陥

 菅義偉首相の右往左往ぶりは、いまさらここに記すまでもない。やっと始まった国会審議の、とくに予算委員会での答弁は、見ていて気の毒になるほどである。支持率が調査の度に激減しているのもうなずける。

 なんとか起死回生を狙って、河野太郎氏をワクチン担当大臣に指名したのはいいが、さっそく坂井学官房副長官と、ワクチン接種時期を巡って大ゲンカである。坂井氏が「6月までに接種対象となるすべての国民に必要な数量の確保を見込んでいる」と説明したのに対し、河野大臣は「それは決定ではない。修正させていただく」と一蹴。だが坂井官房副長官も譲らず「修正はしません」と応酬、ほとんど泥仕合だ。なんとか「6月確保を目指すということで合意した」とあやふやな結論でごまかしたが、それでも坂井氏は「確保と供給は違う」とブツブツ言い続けている。閣内不一致の典型なのに、菅首相はそれに対して何もコメントしない(できない)。「ワクチン接種が感染対策の決め手である」と強調する菅首相だが、その肝心の担当者たちの意見がバラバラなのだ。

 昨年の首相就任直後には「今年中には接種を始める」と言っていたはずだが、いつの間にか「2021年2月には……」となり、更には「6月には……」、とうとう「今年中」とズルズルの後退戦。言う度に違ってくる始末で、とても信じられたものじゃない。

 だいたい、7月に始める予定のオリンピックに「6月には接種が……」で間に合うはずもない。「いや、選手たちには特別に前倒しで接種する」などとの意見もあるけれど、(5)でも指摘したように、それでは選手たちの心が晴れるわけがない。国民から「接種の順番に序列をつけるのか」と批判が上がるのも目に見えている。

 無観客大会との声が、ここにきて一気に強まって来たし、IOCバッハ会長もそう言いだした。だけど、そこまでして大会開催強行の意味があるのか。

 これからかかる費用の問題もある。

 かの田崎史郎氏は「ここで中止にすると違約金で、もっと多額のカネが必要になる」などと発言して誤りを指摘され、謝罪するという不様な御用評論家のアホさ加減をさらけ出す始末。

 ほんとうに、もう中止をIOCに通告したほうがいい。

 「このコロナ・パンデミックの最中の開催は無理です」と説明すれば、いくらIOCだって、どうしてもやれ!などと無理を言うはずがない。無理を通せば世界中から非難を浴びて「オリンピック」そのものに傷がつく。さすがにそれは避けたいに違いない。


 菅首相よ、なるべく早く東京五輪は涙をのんで中止させていただく。その分をコロナ対策に“全集中”すると言うがいい

 それが、支持率回復への最後の切り札じゃないのかな。
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●意図的に《検査件数が大きく減っている…東京都は都内の保健所に対し、「積極的疫学調査」の対象を絞るよう、通知を出している》

2021年02月01日 00時00分01秒 | Weblog

[※東京都の新規感染者数 (東京新聞 2020年11月19日)↑]


(2021年01月30日[土])
リテラの記事【東京のコロナ感染者は本当に減ったのか 接触者追跡縮小し検査件数も2割以上削減! 和歌山県知事は「崩壊招く」と警告】(https://lite-ra.com/2021/01/post-5776.html)。

 《今週に入って、東京都で1月25日月曜日に発表された新規感染者数が618人と激減。26日(火)も1026人、27日(水)も973人、28日(木)1064人、本日29日(金)は868人と、減少トレンドにあるとして、多くのメディアで楽観ムードが漂っている》。

 検査検査検査…・追跡・保護や社会的検査が必要であるというのに、PCR検査等の数を意図的に減らしているとしか思えない。東京都のデータ (https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/) では、1万件も検査していない。感染者数の高止まりを演出どころか、感染者数の減少を演出しているとしか思えない。
 意図的に検査者数を減らしている。見掛け上、10%を越える異常な感染率。検査数を増やし、追跡・保護しないと、実状はつかめないし、無症状感染者が市中感染を拡大させるだけだ。ましてや、GoTo人災に懲りずに、《勝負》を再開する気満々な利権漁りオジサンら…。ほぼ1年が経過し、未だにこの有様。政権や自公お維、小池「ト」知事は検査数を抑制してきた責任をとるべきだ。

   『●この1年、《菅政権(その前の安倍政権も)は今までなにをやっていた
        のだろうか》? あげくに《責任を国民に転嫁》する始末の政権…
   『●《国のトップとして未知のウイルスとどう戦うのか、どれほどの
     思いで自粛を要請しているのか――…明確なメッセージが伝わってこない》
   『●《吉村洋文…小池百合子…鈴木直道…菅義偉…安倍晋三…「最も評価
      できない政治家」…なら理解できるが、やはり日本は完全に壊れて…》
   『●厚労相「義務ではない」扶養照会…カースーオジサン、躊躇わずに
     生活保護を申請できるようにしてから「生活保護がある」と言ってくれ

 わずか6カ月後、金(カネ)色の五つの輪をやる気満々のようだが、COVID禍の現状から、絶対に無理だろう。利権絡みか何か知らないが五輪に固執し、一方で、スポンサーとなっている新聞社などもダンマリを決め込んでいる。
 《ああ、すべては東京五輪のために国威発揚と利権漁りの国策サーカスが、人間の生活にも生命にも優先されるのが、現在のこの国だ》(斎藤貴男さん)。現在、そして、半年後に、選手を派遣できる国が幾つあるだろうか? また、ニッポンではCOVID19禍が収束しているとでも? 無観客で、ニッポンの選手だけで金(カネ)色の五つの輪を開催する気?

   『●バッハ会長とニッポン人だけで金(カネ)色の五つの輪を「人類が
      新型ウイルスに打ち勝った証し」「コロナ克服五輪」として開催?
   『●《ああ、すべては東京五輪のために。…国威発揚と利権漁りの国策
     サーカスが、人間の生活にも生命にも優先されるのが、現在のこの国だ》

 以下は、最近のつぶやきから。

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない 【言葉の海へ 第151回:「東京五輪」ができない七つの理由鈴木耕)】(https://maga9.jp/210127-3/)/《参加国の激減…医療体制の徹底的な不備…ボランティアたちの離反…真夏の高温…アスリートからも疑問の声…警備体制にも綻び…政策の決定的な欠陥》

■【大竹まこと ゴールデンラジオ!2021年01月15日】(https://youtube.com/watch?v=LoqaTnH56MI)での大竹さんと室井佑月さんとのお話でも、本間龍さんは違約金説の否定を明言。………違約金デマだったとはね!(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e5cc02f39dec3c731ec392eb0131a5f8)(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/df519e96527a1009823d5e57938c6d42

■《本間龍…さんの言葉…「もともとオリンピックのスポンサーは原則的に『一業種一社』だったのが、電通が金儲けのためにその原則を崩してしまった。」…「問題点を検証できる新聞のようなメディアが軒並みスポンサーに入ってしまっては、議論もできなくなってしまう。」》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/cc8b47e0234477130a802a1cf4a2ed26)

斎藤貴男さん《スガ政権、東京はコロナウイルス実験のシャーレではない》《もう二度と、コロナ禍を奇貨とした利権漁りはやめろ卑しいで、次は一刻も早く東京五輪の中止を決めることだ》…金(カネ)色の五つの輪スポンサーとなり、マスコミが五輪批判できない構造(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2edc97c4fc593813670fe5c517a7c02a

谷口源太郎さん《国内主要メディアは大会スポンサーになっていますから、厳しい報道を控えるのは当然…欧州を中心としたコロナの状況…開催が難しいのは明らか。海外メディアは『五輪より人命』という当たり前の感覚で報じていますが、国内メディアにはそれができない…》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/f37cbab334793bc04e5169aba7fd0dc0)

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https://lite-ra.com/2021/01/post-5776.html

東京のコロナ感染者は本当に減ったのか 接触者追跡縮小し検査件数も2割以上削減! 和歌山県知事は「崩壊招く」と警告
2021.01.29 07:52

     (東京都公式HPより)

 今週に入って、東京都で1月25日月曜日に発表された新規感染者数が618人と激減。26日(火)も1026人、27日(水)も973人、28日(木)1064人、本日29日(金)は868人と、減少トレンドにあるとして、多くのメディアで楽観ムードが漂っている

 たしかに、前週は、18日(月)が1204人、19日(火)が1240人、20日(水)が1274人、21日(木)が1471人、22日(金)が1175人だったので、同じ曜日同士で比較しても大幅に減っていることがよくわかる。

 1月8日の緊急事態宣言発出から約3週間経過したが、これはその効果が現れたということなのか。だとしたら喜ばしいが、少なくとも東京に関してはそれ以外の大きな要因がありそうだ

 というのも、東京都は先週後半から検査方針を変更し、検査件数が大きく減っているからだ。

 あまり報道されていないが、先週22日、東京都は都内の保健所に対し、「積極的疫学調査」の対象を絞るよう、通知を出している。積極的疫学調査とは、陽性者に聞き取り調査などし感染経路や濃厚接触者を調べ追跡調査するもので、いわゆる「クラスター対策」の根幹にもなるものである。

 周知のとおり、日本では感染者の接触者をさかのぼり、濃厚接触者を検査、クラスターを見つけ、検査・隔離するという手法をメインとしてきた。しかし、22日以降は、濃厚接触者の検査対象を絞り、高齢者や基礎疾患のある人、医療機関、高齢者施設、障害者施設、特別支援学校など高リスクの人を優先させ、これ以外の若者などリスクの低い者に対する検査は「医師の総合判断」に委ね、基本的には検査はしないという。高リスク者以外は誰が濃厚接触者にするかの判断は感染者本人や企業、学校などに任せるという報道もある。

 実際、判明している検査件数を、15〜20日と、22〜27日の同曜日で比較してみよう。

 まず、前者の期間は15日(金)14361件、16日(土)8104件、17日(日)3162件、18日(月)16231件、19日(火)13478件、20日(水)11952件。これに対し、後者の期間は、22日(金)12020件、23日(土)6629件、24日(日)2074件、25日(月)13092件、26日(火)10606件、27日(水)9382件(1月28日19:45時点)。

 15日(金)〜20日(水)の合計が67288件。6日平均約11214件。
 22日(金)〜27日(水)の合計が53803件。6日平均約8967件。

 そう、検査件数も2割以上減っているのだ。検査件数は速報値から数日後に修正・加算されることが多いので、今週の数字はこのあとも多少増えるだろうが、それでも検査件数が大きく減っていることに変わりはない。


検査件数が減っただけなのにワイドショーは「感染者が減った」と

 数だけではない。新規感染者の年代別分布にも方針変更前後で変化が見られる。変更以前は20代の新規感染者が全体の20%以上を占め、65歳以上は20%未満だったのが、方針変更前後から、20代は20%未満、65歳以上は20%以上、日によっては26%を占めるようになっている。65歳以上の高齢者の新規感染者は高止まりしている一方、20代の新規感染者が大きく減っているのだ。この変化も高齢者など高リスク者に検査対象を絞った影響と考えられる。

 いずれにしても、検査対象と検査件数が違えば、見かけの感染者数に違いが出てくるのは当然。しかも、その検査を減らした分は濃厚接触者で感染の可能性が高いわけだから、検査件数以上に感染者数が減少する可能性もある。

 それなのに、表に出てきた数字だけ見て「減った」「よかった」と喜んでどうするのか

 しかも、この検査変更の問題はたんにぬか喜びするメディアやコメンテーターのリテラシーのなさを露わにするだけではすまない。行政の感染対策そのものに、悪影響を与えかねないのだ。

 最初の問題は、データの質が変わるため、感染者数の単純比較ができなくなることだ。とくに、今回は緊急事態宣言の途中に検査基準を変えてしまったために、その効果を検証するにも、正しく検証することができなくなってしまった。検査基準が変わっていなければ「新規感染者が●●人以下に減ったから緊急事態宣言解除」などと、指標として使える可能性もあったが、それも意味をなさなくなった

 しかし、それ以上に問題なのは、この検査対象の変更が、逆に感染拡大を助長する可能性があることだ。日々の新規感染者数は人々の行動抑制にも大きく影響しているため、この検査方針変更で突然、感染者数が少なくなると、緩みや安易な楽観論を生み出しかねない(実際、そうなっている)。

 しかも、この検査変更によって、実際に濃厚接触者や感染者が放置されるケースが増え、そこから感染が広がっていく可能性が非常に高い

 検査抑制論者は「高リスク者以外の濃厚接触者はたとえ検査で陽性が判明しても、現在の医療提供体制では宿泊療養はできない。いずれにしても自宅隔離になるから結果は同じ」などと主張しているが、全然違う。濃厚接触者の陽性が判明すれば、さらにその先の濃厚接触者も隔離保護することができるが、濃厚接触者の検査をしないと、その先の濃厚接触者が、感染していることに気づかず活動し、感染を拡大させてしまうからだ。


スクリーニング検査を広げず接触者追跡を止めれば、単に検査数が減るだけ

「市中感染が拡大したらクラスター追跡は意味がない」などという理屈で、検査変更を正当化する意見もあるが、これも今頃になって何を言っているのか、という話だろう。

 無症状者や発症前にも感染力があることが特徴のコロナでは、そもそもクラスター対策だけでは不十分で、もっと広く検査することが必要との指摘は、第1波のころから多くの専門家やメディアから上がってきた。

 しかも、これまでのクラスター対策・接触者追跡は濃厚接触者の範囲・定義がかなり限定的で、その基準・条件にはまらないと行政検査を受けられないという問題も指摘されてきた。

 しかし、それでも、接触者追跡は新たな感染者を補足する数少ない手段のひとつだった。この国では、それ以外のスクリーニング検査などが一向に広がらなかったからだ。

 ところが、東京都、そしてその少し前に神奈川県は、「保健所の負担軽減」を理由にその最低限の感染者補足の手段まで放棄してしまった。かわりに、濃厚接触者にこだわらず広く検査するわけでも、スクリーニング検査に力を入れるわけでも、ない。単に検査対象を絞り、検査を縮小しただけだ。これでは、見かけ上の感染者数は減少しても水面下で感染は拡大し、その結果として重症者も増え続けかねない

 実際、東京や神奈川より前から保健所が逼迫し、接触者追跡が破綻していた大阪では、感染者数に比して、重症者や死亡者が増え続け、死亡者は人口最大の東京を超えて全国ワースト1になっている。このままでは、東京都も神奈川県も二の舞になるのではないか。


東京都や神奈川県のクラスター追跡縮小・検査削減の裏に厚労省の通達が

 それにしても、いったいなぜ、こんな乱暴で危険な方針転換が行われたのか。実はその背後には、厚労省の通達があった。

 厚労省は1月8日、全国の自治体にあて、「新型コロナウイルス感染症に関する保健所体制の整備と感染拡大期における優先度を踏まえた保健所業務の実施ついて」と題する「事務連絡」を通達。〈今般、全国の感染者数と重症者数が高い水準で推移している状況を踏まえ、全庁的な体制整備を図るとともに、業務の重点化が重要になってきた〉として、昨年11月に示していた「積極的疫学調査における優先度」に基づいて、積極的疫学調査を絞り込むよう方針を示していた。

 ようするに、「保健所の負担を軽減するために、疫学調査は一部でいい」ということらしい。

 たしかに、保健所の業務は過重になっているうえ、感染者の増加で濃厚接触者の割り出しや連絡、検査、療養施設の手配などに時間を要し、手が回らなくなっている。

 しかし、キャパシティがいっぱいだったら、本来は保健所とは別の機関や新設の組織をつくってでも、検査体制や追跡調査体制、隔離施設を拡充すべきだろう。

 ところが、厚労省はそれを一切やらず、逆に疫学調査をどんどん縮小しようというのだ。厚労省は第1波のときも、保健所や隔離療養施設のキャパシティを理由に検査抑制を正当化し、保健所機能や隔離療養施設の拡充をサボタージュしてきたが、全く同じことをやろうとしている

 初期から徹底検査によって感染拡大を早期に抑えてきた和歌山県の仁坂吉伸知事も、大都市圏で相次ぐ「積極的疫学調査の縮小」について、1月22日に県のホームページでこう警鐘を鳴らしている。

 

〈いくら、住民の行動を抑制して感染はある程度減らしたにしても、最後に感染拡大の防止に究極的に影響を及ぼしうるのは、積極的疫学調査ですこれが疎かになっていては、感染は止められません。〉


■和歌山県知事が「疫学調査を辞めたらコロナとの闘いは大崩壊する」と警告

 仁坂知事はさらにこう続けている。

〈大都市では今はあまりにも感染者が多いので、積極的疫学調査もどうしても十分には行えません。特に現場の方々をそれ故に責めるのは気の毒です。しかし、その場合でも保健医療行政のヘッドクォーターや保健所が余計な仕事をしないで済むように、機能を移したり、応援をどんどん出したり、それらの仕事を専門的知識が必要な、あるいは公権力の行使といったコアな仕事かそれ以外のアンコアな仕事かを分けて、後者を外注に出すなど工夫をするのが、行政のトップの責任です。〉

〈コアな仕事だけは、今は十分出来ないかもしれないけれど、絶対に諦めてはいけません。諦めたと言った瞬間にコロナとの闘いの戦線は大崩壊を起こし、その地域を突破口として、日本のコロナは少なくとも欧米並みに大爆発をしますだって感染者がどんどん世の中に出ていくのですから、人にうつすに決まっています。〉

 仁坂知事の言うとおりだろう。追跡調査ができなくなったから検査を縮小するなどいうのは、明らかに本末転倒なのだ

 キャパシティはいますぐには増やせないなどと言っている連中は、感染が落ち着いたら、“喉元過ぎれば”で、コロナが終わったら無駄、などと言って、保健所や医療体制の強化などに見向きもしない。だからこそ、保健所がここまで切迫しているいま、あらゆる知恵をしぼっていますぐ検査と疫学調査機能を増強するべきなのだ

 そうしなければ、第4波になっても、第5波になっても、別のパンデミックが起きても、まったく同じことが繰り返されるだろう。

(編集部)
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●この1年、《菅政権(その前の安倍政権も)は今までなにをやっていたのだろうか》? あげくに《責任を国民に転嫁》する始末の政権…

2021年01月25日 00時00分27秒 | Weblog

[※《自助》大好きオジサン・最低の官房長官と学商 (日刊ゲンダイ 2020年9月7日)↑]



 (2021年01月23日[土])
日刊ゲンダイのコラム【金子勝の「天下の逆襲」/罰則は問題だらけ 人命優先の抜本的対策を講じ予算措置を】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/284055)。
週刊朝日のコラム【室井佑月「つづく失敗の原因は?」】(https://dot.asahi.com/wa/2021012000007.html)。

 《新型コロナウイルス対策の特措法や関連する感染症法の改正が前のめりで進められているが、問題だらけだ。菅政権は緊急事態宣言下などで営業時間短縮要請に応じない飲食店に対して罰則を設ける一方、政府による支援は努力規定でお茶を濁すつもりだ。感染症法に関しても、入院拒否した感染者に刑事罰を科そうとしている》。
 《1月11日付の日本経済新聞の「政府、不特定多数にPCR 繁華街などで感染状況把握」という記事に驚いた。…だって。あたしは、去年のニュースを間違えて載せたんじゃないかと思った。たかだか数百から数千の検査、状況把握のためにそのくらいこっそりやってても当たり前だもの。こりゃあ、「先手」という日本語の意味が変わる出来事ですな。菅政権(その前の安倍政権も)は今までなにをやっていたのだろうか。》

 この1年、一体何をやっていたのか? あげくに《責任を国民に転嫁》する始末…。《陽性が判明しても、病院や施設の受け入れ先が決まらない「待機者」がどんどん増えている医療体制を整えられず無症状者も対象にする積極検査にいまだ後ろ向きの政府》《経済活動を再開させ、感染再拡大の悪循環を繰り返した…政府》。《こんなデタラメをいつまで放置しておくのか》。
 メディアの罪深さ。元・最低の官房長官が敷いた路線…《メディアコントロール》が今も効いている。《メディアが頻繁に露出させているからだろうが、とんでもない彼らの間違った新型コロナ対策を垂れ流すメディアのあり方も人命軽視そのものだ》《だいたい、国会や会見ではなく、特定の番組に出て意見をいうってどうなの? 番組からは、総理に出てもらって有り難いというのは伝わってくるが、大事なことが聞けていない。コロナ対策、失敗がつづくのは、こういうことが原因では?》
 野党や医療関係者の多くが求めている検査検査検査…・追跡・保護の充実や医療体制の拡充を、メディアはなぜ求めないのだろう? この1年間、何をやっていたのか? 金持ちや与党・ユ党議員優先のトリアージは既に始まっているのではないか。罰金や刑事罰を科されようが、入院や保護してもらえない方が溢れ、医療崩壊は既に現実に。

   『●金子勝さん《PCR検査数が圧倒的に少なければ、何の意味もない。
         …東京の異様な数値は、検査数の圧倒的不足を示している》
   『●【黒鉄好 アベノマスクはやはり利権だった!~「疑惑の1社」
     驚愕の事実】《復興副大臣へ「献金」…若松謙維参院議員(公明、比例)》
   『●《十分な議論もないまま国の権限が強化され、個人の自由が制限される
        ことがあってはならない…見えない束縛は危機に紛れて忍び寄る》
   『●国会からトンズラ総理・アベ様の縁故資本主義およびCOVID19
     無能無為無策…《火事場泥棒によるピンハネで日本は滅びてしまう》
   『●金子勝さん《コロナ対応で失敗続きの小池…東京が感染のエピセンター
      (震源地)と化してしまうのではないか》? 「ト」政によって既に…
   『●【金子勝の「天下の逆襲」/野党は「消費減税で戦う」ではなく
      ニューディール議論を】…最悪な税制なんかを導入したが故に…
   『●金子勝さん《抜本的なコロナ対策こそ、最大の経済対策なのだ》…
     検査検査検査・追跡・保護と社会的検査による無症状感染者の炙り出し
   『●バッハ会長とニッポン人だけで金(カネ)色の五つの輪を「人類が
      新型ウイルスに打ち勝った証し」「コロナ克服五輪」として開催?
   『●政策スカスカオジサン《第1…日本学術会議の任命拒否問題》《第2…
       温室効果ガス排出量…実質ゼロ》《第3…新型コロナウイルス対策》
   『●金子勝さん《無症状者のPCR検査をしない方針を変えず、東京五輪
      開催と「GoToキャンペーン」に突き進む。感染再燃は当然の結果》
   『●息吐く様にウソをつくアベ様の政の下、この7年8カ月で社会は
     どんどんと壊れていった。さらにスカスカオジサンにも《ビジョンはない》…
   『●《ああ、すべては東京五輪のために。…国威発揚と利権漁りの国策
     サーカスが、人間の生活にも生命にも優先されるのが、現在のこの国だ》
   『●《補償》はケチり、《罰則》は即決。《自助》を求めるばかりで、
     GoToによる感染拡大人災の責任にはダンマリで《責任を国民に転嫁》
   『●中小零細事業も潰し、《死なせる医療》も正当化し、超監視社会へも
      誤誘導…何処まで冷酷陰湿強権な利権漁りカースーオジサンなのか?

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/284055

金子勝 立教大学大学院特任教授
1952年6月、東京都生まれ。東京大学経済学部卒業、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。法政大学経済学部教授、慶應義塾大学経済学部教授などを経て現職。慶応義塾大学名誉教授。文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」などにレギュラー出演中。近著「平成経済 衰退の本質」など著書多数。新聞、雑誌、ネットメディアにも多数寄稿している。

金子勝の「天下の逆襲」
罰則は問題だらけ 人命優先の抜本的対策を講じ予算措置を
公開日:2021/01/20 06:00 更新日:2021/01/20 06:00
今だけ無料

     (第204通常国会招集、衆院本会議で施政方針演説を
      する菅首相=18日(C)日刊ゲンダイ)

 通常国会がようやく召集された。新型コロナウイルス対策の特措法や関連する感染症法の改正が前のめりで進められているが、問題だらけだ。菅政権は緊急事態宣言下などで営業時間短縮要請に応じない飲食店に対して罰則を設ける一方、政府による支援は努力規定でお茶を濁すつもりだ。感染症法に関しても、入院拒否した感染者に刑事罰を科そうとしている

 ちょっと待ってほしい。感染拡大を招いたのは飲食店や国民、政府の対策は間違っていない――。そんな前提に立っているようだが、果たしてそうだろうか。陽性が判明しても、病院や施設の受け入れ先が決まらない「待機者」がどんどん増えている医療体制を整えられず無症状者も対象にする積極検査にいまだ後ろ向きの政府はおとがめなしなのか。新規感染者数が減少傾向になると経済活動を再開させ、感染再拡大の悪循環を繰り返した責任は、明らかに政府にある。

 深刻なのは死者数の増加ペースが加速していることだ。2000人から3000人まで1カ月を要したのに、そこから18日間で4000人を突破してしまった。特にひどいのが大阪府と北海道で、先月の死者は東京都の2倍にも上った。朝日新聞の世論調査(郵送で11~12月実施)では、新型コロナ対応で評価する政治家のトップが大阪の吉村知事。北海道の鈴木知事も3位に入っていたメディアが頻繁に露出させているからだろうが、とんでもない彼らの間違った新型コロナ対策を垂れ流すメディアのあり方も人命軽視そのものだ

 いま国会で審議すべきは罰則なんかではなく、真に必要な新型コロナ対策だ。とにかく、人命優先死者数を抑え込むには、医療従事者や介護施設職員に対する頻繁な定期検査が欠かせない。もうひとつは、宣言解除後の出口戦略だ。感染集積地の徹底検査で新型コロナを封じ込める必要がある。都内では新宿、渋谷、港、中央の都心4区。大阪市内もそうだ。日銀による大量のマネー供給で株や不動産バブルが発生している一方、エッセンシャルワーカーは感染リスクにさらされながら解雇や賃下げにも直面している。

 こんなデタラメをいつまで放置しておくのか。抜本的な対策を講じるのは何より最優先だ。適切な予算措置を急がなければならない。
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https://dot.asahi.com/wa/2021012000007.html

室井佑月つづく失敗の原因は?
連載「しがみつく女」
2021.1.21 07:00

     (イラスト/小田原ドラゴン)

 作家・室井佑月氏は、後手に回る政府のコロナ対策に物申す。

【今週のイラストはこちら】

*  *  *

 1月11日付の日本経済新聞の「政府、不特定多数にPCR 繁華街などで感染状況把握」という記事に驚いた。

「政府は3月にも不特定多数を対象にした新型コロナウイルスのPCR検査を始める。都市部の多くの人が集まる場所で毎日数百件から数千件検査し、無症状者を含む感染の全体像把握に役立てる」

 だって。あたしは、去年のニュースを間違えて載せたんじゃないかと思った。たかだか数百から数千の検査、状況把握のためにそのくらいこっそりやってても当たり前だもの。こりゃあ、「先手」という日本語の意味が変わる出来事ですな。

 菅政権(その前の安倍政権も)は今までなにをやっていたのだろうか。彼らがやっていたことといえば派手な自民党総裁選と、それに絡んで票をまとめた二階幹事長へのゴマスリで、コロナ禍が去った後にはじめるはずであったGo To キャンペーンを強行したこと。罪深いのは、このことが感染拡大の要因の一つっぽいところ。

 彼らが、楽観的に東京五輪開催に固執するのも罪深いといえる。「夏になったらオリンピックが開けるんだから」というのは、あたしたちの気の緩みにつながると思う。

 それにしても、「仮定の質問には答えない」という菅総理であるが、それって自分が信じる良いことしか考えたくない、というのであろうか。

 菅総理の考える良いこととは、暖かくなってきたらコロナの威力も収まり、ワクチンもみんなで打てて、オリンピックも成功し、それはすべて自分の評価につながり、総選挙で大勝し、しばらく総理をつづけられる、というシナリオだろう。

 ……上手くいくといいですね。政権与党が嫌いな人間だって、心からコロナの収束は願っているのですよ。でも、どうかな?

 この政権に任せていたら、あたしたちは本来なら背負い込まなくていい苦しみまで背負い込むことになりそうだ

 新年のはじめ1月4日、菅総理は『プライムニュース』(BSフジ)に出て、「年末年始、陽性者が減る」と思っていたといった。そのことを専門家とも話し合ったとも。

 総理と誰との間でどういうやり取りがなされたのか? マスコミはなぜそこをはっきりさせない? どういった専門家がどういう根拠で総理にどう助言したのか? その専門家とやらの根拠の厚みはどうなのか? その専門家を使いつづけるならその根拠も。

 だいたい、国会や会見ではなく、特定の番組に出て意見をいうってどうなの? 番組からは、総理に出てもらって有り難いというのは伝わってくるが、大事なことが聞けていない。コロナ対策、失敗がつづくのは、こういうことが原因では?

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中

※週刊朝日  2021年1月29日号
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●中小零細事業も潰し、《死なせる医療》も正当化し、超監視社会へも誤誘導…何処まで冷酷陰湿強権な利権漁りカースーオジサンなのか?

2021年01月18日 00時00分50秒 | Weblog

[※《自助》大好きオジサン・元最低の官房長官と学商 (日刊ゲンダイ 2020年9月7日)↑]


(2020年12月29日[火])
日刊ゲンダイのコラム【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/もっと恐れよう 菅政権の正体はおぞましい「3つの支配欲」】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/283011)。
リテラの記事【菅政権が医療逼迫するなか195億円かけて「病床削減」する狂気の沙汰! コロナ治療最前線の公立病院リストラ政策も続行】(https://lite-ra.com/2020/12/post-5738.html)。

 《ひとつは新型コロナ禍を利用して利権を貪りたい銭ゲバ欲。次にコロナ禍に乗じて中小零細事業の淘汰を進め、市場を巨大資本に独占させたい新自由主義の暴力。そしてコロナで人々の恐怖を煽り、監視社会の完成を容易にしたい、人間支配へのリビドーだ》。
 《新型コロナの感染拡大によって病床が逼迫し、医療団体が合同で「医療の緊急事態」を宣言するほどにまで追い詰められている最中、信じられないような事実が判明した。西村康稔・経済再生担当相が「勝負の3週間」を打ち出した11月25日の翌日26日、なんと厚労省が、病院の病床の数を削減すると給付金を支給する「病床削減支援給付金」の実施を全国の知事宛てで通知をおこなっていたのだ》

   『●「〝安楽〟な訳がない。死ぬんだから、殺すんだから。やる方も
          やられる方も〝安楽〟な訳がない」…〝尊厳死〟も死語
    「《ただでさえ「尊厳死」の名のもとに、医療費削減を目的とする
     “死なせる医療”が正当化されつつある時代》…以前も引用したが、
     「病床のダウンサイジング」。リテラの記事【安倍首相がコロナ医療
     危機を無視し「病院のベッド数削減」政策の維持を宣言! しかも削減
     するため予算644億円を投入】…によると、《そもそも安倍政権は、
     医療費削減を狙った「地域医療構想」を掲げ、その実現のためとして
     「病床のダウンサイジング」を打ち出した。これはその名の通り、
     入院ベッド数を減らすことで医療費を削減しようというものなのだが、
     さらに政府は昨年9月に「再編統合の議論が必要」だとする全国424の
     公立・公的病院を名指ししたリストを公表。名指しした病院がある
     都道府県に2020年9月までに統廃合の結論を出せと迫り、一方、
     統廃合や病床削減をおこなう病院には全額国費で補助金を出すとし、
     このために2020年度予算で84億円を計上。これらの施策により、
     2025年度までに全国の急性期病床を約20万床減らすという》。
      自公は、アタマ大丈夫か? 地域の医療の統合・効率化という名の
     「病床のダウンサイジング」、そこに税金。しかも、COVID19人災の今、
     それを議論する? 《そもそも医療資源をあえて貧しくしたのは政府》。
     《非常時だからと容認すれば、それはコロナ終息後も決定的な身分制度
     として定着していくだろう》という斎藤さんの予言」。

   『●《ああ、すべては東京五輪のために。…国威発揚と利権漁りの国策
     サーカスが、人間の生活にも生命にも優先されるのが、現在のこの国だ》

 中小企業も潰し、《“死なせる医療”》も正当化し、超監視社会へも誤誘導…何処まで冷酷陰湿強権な利権漁りカースーオジサンなのか? なぜ、自公お維を支持できるのか、理解に苦しむ。

 利権漁りオジサンらは、未だに、金(カネ)色の五つの輪に御執心だ。このCOVID19禍の最中、絶望的に暢気だねぇ…。さっさと中止を! 斎藤貴男さん、《ああ、すべては東京五輪のために。…国威発揚と利権漁りの国策サーカスが、人間の生活にも生命にも優先されるのが、現在のこの国だ》。
 リテラの記事【専門家や組織委理事が「五輪は無理」…それでも菅首相は開催強行、医療逼迫を無視して1万人の医師・看護師を無償で五輪に動員】(https://lite-ra.com/2020/12/1-2.html)によると、《実際、分科会の尾身茂会長も「週刊文春」(2020年12月31日・1月17日合併号)の池上彰との対談で、池上から「今のままではオリンピックを開催できないということですね」と聞かれて、「最終的に来年の春には、政府は決断しなければなりません」と否定しなかった》。
 COVID19か解決しているとはとても思えないが、《開催強行、医療逼迫を無視して1万人の医師・看護師を無償で五輪に動員》というのはとても正気とは思えない。今でさへ、検査検査検査…・追跡・保護に非積極的…「人類が新型ウイルスに打ち勝った証し」「コロナ克服五輪」として開催など幻想。こんなCOVID19対策後進国に、選手を派遣しようという国があるはずもない。
 どのような社会を創造していくかのビジョンは無く、一方で、《政局的にはいろいろあっても、支配層が志向する国家ビジョンに大差はない》。斎藤さんの言うとおり、《もっと恐れよう。支配されない自由を勝ち取ろう》。

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/283011

斎藤貴男 ジャーナリスト
1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際学MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「戦争経済大国」(河出書房新社)、「日本が壊れていく」(ちくま新書)、「『明治礼賛』の正体」(岩波ブックレット)など著書多数。

二極化・格差社会の真相
もっと恐れよう 菅政権の正体はおぞましい「3つの支配欲」
公開日:2020/12/23 06:00 更新日:2020/12/23 06:00
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     (経済対策にデジタル1兆円(C)共同通信社)

 朝日新聞が今月19、20の両日に実施した全国世論調査によると、菅義偉政権の支持率は39%。前回11月の調査時より17ポイントも急落した。わずか3カ月前の発足時は65%だったことが嘘のような不人気ぶりである。

 なぜか。

 私見だが、菅政権とは3つのベクトルによって構成されているように思う。ひとつは新型コロナ禍を利用して利権を貪りたい銭ゲバ欲。次にコロナ禍に乗じて中小零細事業の淘汰を進め、市場を巨大資本に独占させたい新自由主義の暴力。そしてコロナで人々の恐怖を煽り、監視社会の完成を容易にしたい、人間支配へのリビドーだ

 Go Toと自粛要請が“共存”する愚劣さの正体感染症の災厄を己の損得ずくに利用することだけが大切で、人間の生命ごときは道具でしかない現実が見透かされて、無残な支持率がある。

 安倍晋三前政権も仮想敵をこしらえては利用した。よく使われたのが北朝鮮や韓国で、早い話が差別なので余計に卑劣だが、明治150年の近代化とともに“育まれた”白人コンプレックスと表裏一体の優越意識が、反発するのに必要な人権感覚を上回ってしまっていた。

 安倍氏の悲願は大日本帝国の“夢”よもう一度、だった。戦争というものの意味が、しかしバーチャル化されきった現代の日本では理解されにくい。

 一方で、戦争よりも、ただ“支配したい”人なのが菅氏である。人事権のダンビラを振り回して恥じない独善が証左だが、支配されることの恐ろしさは、大方にもさすがに伝わってきたらしい。

 それでも、なお4割近い支持率とは。警戒はまだまだ足りない。

 菅政権は2023年3月までに、ほぼ全住民に“マイナンバー”カードを保有させたい意向だ。健康保険証や免許証などとの連動、一体化が進められているのはそのためで、今後は民間の利用にも開放されていく。

 平井卓也デジタル改革担当相は「有効に使えることが増えたら、自然と(カードを)たなければ生きていけない世界になる」と発言している(東京新聞11月22日付朝刊など)。スマホの類いと同じで、要は事実上の携帯義務化だ。かくて個々人の全行動が政府と巨大資本に監視され、操られていくシステムが敷き詰められれば、それは戦時体制の整備にも通じる。政局的にはいろいろあっても、支配層が志向する国家ビジョンに大差はない

 もっと恐れよう。支配されない自由を勝ち取ろう。
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https://lite-ra.com/2020/12/post-5738.html

菅政権が医療逼迫するなか195億円かけて「病床削減」する狂気の沙汰! コロナ治療最前線の公立病院リストラ政策も続行
2020.12.24 02:10

     (政府インターネットTVより)

 新型コロナの感染拡大によって病床が逼迫し、医療団体が合同で「医療の緊急事態」を宣言するほどにまで追い詰められている最中、信じられないような事実が判明した。

 西村康稔・経済再生担当相が「勝負の3週間」を打ち出した11月25日の翌日26日、なんと厚労省が、病院の病床の数を削減すると給付金を支給する「病床削減支援給付金」の実施を全国の知事宛てで通知をおこなっていたのだ。

 この病床削減の支援給付金は、医療費削減を狙った「地域医療構想」の実現のためのもので、昨年9月には「再編統合の議論が必要」だとする全国400以上の公立・公的病院を名指ししたリストを公表。一方、統廃合病床削減をおこなう病院には全額国費で補助金を出すとし、2020年度予算で84億円を計上していた。これらの施策により、2025年度までに全国の急性期病床を約20万床減らすという。

 だが、周知の通り、新型コロナの感染拡大によって病床不足が深刻化いざというときのために病床を余裕あるかたちで確保しておくことがいかに重要であるかが浮き彫りとなったのは言うまでもない。

 にもかかわらず、厚労省は新規感染者の急激な増加や医療提供体制の逼迫が叫ばれていたなかで、むしろ「病床を削減したら給付金を出す」と通知をおこなっていたのである。

 しかも、その通知によると、病床の稼働率が高ければ高いほど支払われる給付金が高く、たとえばベッドが90%以上稼働している場合では1病床当たり228万円。つまり、稼働率が100%に近くなるよう病床を減らせと迫っているのだ。

 この正気の沙汰とは思えない通知を厚労省がおこなっていた問題について、昨日23日の衆院国交委員会の閉会中審査で日本共産党の高橋千鶴子衆院議員が追及。しかし、厚労省の間隆一郎・大臣官房審議官は「これは我々が強制しているものではなく、地域でそういうことをやっていこうという合意のあった病床機能の再編をする、個別の事業を支援するもの」「募集したところ、現時点で全都道府県の7割を超えるところからご要望をいただいている」などと主張したのだ。

 これに対し、高橋議員は「そういうやり方で(病床削減を)誘導しているのが問題だと言っているんです。これだけ医療機関が悲鳴をあげているときにやることじゃない」と指摘したが、まさにそのとおり。病院団体の合同アンケートによるとコロナ禍で病院の半数以上が赤字経営に陥っており、いま必要なのは新型コロナ治療の最前線である病院を守るための減収補填や医療機関・従事者への追加支援であることは火を見るより明らかだ

 だが、むしろ緊迫した状況とは逆行するように、菅政権は病床削減を実行しようとしているのである。

 しかし、問題はこれだけではない。21日に閣議決定された来年度の予算案では、病床削減のためにさらに195億円もの巨額が計上されているからだ。


■コロナ感染拡大で医療が逼迫するなか、病床削減に195億円もの予算!

 厚労省の予算案をみると、「地域医療構想の実現を図るための病床機能再編支援」と題し、〈自主的な病床削減や病院の統合による病床廃止に取り組む際の財政支援を実施する〉と説明。さらに、消費税をこの財源にすべく、法改正をおこなうという。こうして、病床削減政策に全額国費負担で195億円を計上しているのである。

 前述したとおり、2020年度予算では病床削減のために84億円もの巨額が注ぎ込まれたが、来年度の2021年度予算ではさらにこれを約100億円も上回る予算を付ける──。まさしく常軌を逸した政策ではないか。

 しかも、先に触れたように、政府は昨年9月に「再編統合の議論が必要」だとする全国の公立・公的病院を名指ししたリストを公表し、名指しした約440の病院がある都道府県に2020年9月までに統廃合の結論を出せと要求していたが、じつは政府が統廃合を要求した約440の病院のうち、53施設(106床)は国や自治体が認定する感染症指定医療機関であり、119施設がコロナ患者を受け入れてきた。つまり、まさにコロナ患者治療の最前線となっているのである。

 だが、政府はこの統廃合を迫る検証期限を延期したものの、いまだに「リストの白紙撤回」をおこなっていない。実際、11月17日におこなわれた参院厚労委員会で共産党の倉林明子参院議員が「コロナを経験した今、検討のたたき台とすること自体が不適切」と追及したが、田村憲久厚労相はリストの白紙撤回を明言しなかったのだ。

 新型コロナによってこの国の医療提供体制の脆弱化が露呈し、いままさに危機に陥っているというのに、コロナ治療で中心的役割を担っている公立・公的病院の統廃合を目論み、病床削減に195億円もの予算を計上する……。安倍政権でも医療費抑制が進められてきたが、菅義偉首相はコロナ禍でさらにそれを推進させようというのだ。これだけ医療機関から悲鳴があがっているにもかかわらず、である。

 尋常ではないこの政権に、国民は殺されにかかっているということを、多くの国民がいまこそ気づかなくてはならないだろう。

(編集部)
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