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●選挙前「選挙戦を通して国民に説明を」、選挙時「国会で丁寧な説明を」、選挙後「丁寧な説明をしてきた」

2017年12月12日 00時00分46秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



週刊朝日のコラム【室井佑月おっさん、ファイト!」】(https://dot.asahi.com/wa/2017120600012.html)。

 《どうせ騒ぐのなら、森友学園問題で騒げばいいのに。22日、森友学園への国有地売却に関し、会計検査院が値引きの根拠の不十分さなどを指摘した検査結果をようやく出した。トロいよな。べつに穴を掘ってあの土地を調べまくったってわけじゃないのに、なんでこんなに時間かかったんだ? 選挙が終わるの待ってたから?…安倍首相にいたっては、国会で野党に追及され、会計検査院が調べることだいい逃れしてた》。

   『●「日本を守ってくれる人」って、アベ様は 
      「破壊している人」なんですが! 一体何を「記念」した小学校?
    「《私もも一切この認可にも、あるいは、この国有地の払い下げにも
     関係ない」「私やが関係していたということになれば、間違いなく
     総理大臣も国会議員も辞めるということははっきりと申し上げて
     おきたい》と大見得を切りました

   『●「森友、加計、準強姦事件の3つ…諸悪の根源である
            “主犯”は目の前にいるのだ」=アベ様御夫妻
    「そういうのはズブズブとは言わないのですか? 
     《経済ミッションとして同行してもら》ったという理由は、
     アベ様のオトモダチでなければならない理由となっているでしょうか?
     《君子防未然、不處嫌疑間。瓜田不納履、李下不正冠。
     (https://kanbun.info/koji/rika.html)なんて云う発想の無い
     人治主義国家Dictator

   『●「瓜田不納履、李下不正冠」…「首相も友達と会食したいのなら、
                辞めてから自由にやればいいのでは…」
   『●国家戦略特区諮問会議議長・アベ様は、 
      2017年1月20日まで、オトモダチの関与を知らなかった?
   『●「完全に司法に影響を与えようとする
     露骨な圧力にほかならない…暴挙」…着々と司法を掌握した効果
   『●国家戦略特区諮問会議議長・アベ様、そりゃぁ~ないでしょ!
                        質問主意書による「急な質問」?

   『●「森友捜査ツブシ」: 大阪地検特捜部、いま直ぐに動け!  
                 マスコミも、いま「黙秘」してはいけない!!
   『●まんまと森友捜査ツブシ選挙に騙され、
      癒党キトの野党破壊工作が功を奏し、おまけに欠陥選挙制度…
   『●偶然は通用しない、アベ様のオトモダチ獣医学部開設…
         前川喜平さん「規制緩和ではない。特権の付与です」
   『●常識不通…「夫と妻は別人格で、代わって話せることじゃない」
                    「あったことをなかったことにはできない」

   『●特例4連発、偶々偶々偶々…アベ様のオトモダチ案件だった?
                    その秋はとっくに過ぎている…「議員辞職」

 《安倍さんは森友・加計学園疑惑について、選挙前は「選挙戦を通して国民に説明を」、選挙のときは「国会で丁寧な説明を」、そして選挙が終わると「丁寧な説明をしてきた」といったんだ。もういいわい! この件に関して話したくないんでしょ》! 
 《安倍首相にいたっては、国会で野党に追及され、会計検査院が調べることだいい逃れしてた》訳ですが、ようやく会計検査院が《値引きの根拠の不十分さなどを指摘した検査結果をようやく》提出しました、アベ様のお望みどおりに。元オトモダチ夫妻にほぼタダで土地を譲るという、大優遇をしていた訳です。
 《私もも一切この認可にも、あるいは、この国有地の払い下げにも関係ない」「私やが関係していたということになれば、間違いなく総理大臣も国会議員も辞めるということははっきりと申し上げておきたい》…決して忘れませんよ。さあ、アベ様の大見得・啖呵「議員辞職」の実行の秋はとっくに過ぎてはいますが、そろそろ有言実行を…待ち草臥れております。

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https://dot.asahi.com/wa/2017120600012.html

室井佑月おっさん、ファイト!」
連載「しがみつく女」
室井佑月 2017.12.7 11:30 週刊朝日 #安倍政権 #室井佑月 #森友学園

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。自らの子育てを綴ったエッセー「息子ってヤツは」(毎日新聞出版)が発売中

【「おっさん、ファイト!」記事のイラストはこちら
(c)小田原ドラゴン

 会計検査院が検査結果を公表した森友学園問題。作家の室井佑月氏は、その結果の重要性と安倍晋三首相の対応の無責任さを説く。

*  *  *

 テレビではここ10日くらいお相撲さんの泥酔・暴行事件を扱っている(11月25日現在)。被害者側の親方がマスコミの質問に答えないということから、被害者側のほうがなにげに悪くいわれているけどどうなの?

 それにしても、よかったじゃん、怪我の具合がはじめの報道より軽そうで。もう警察が入っているのだし、マスコミはそっとしておいてあげればいいのに。あたしは男の子を持つ母だから、余計にそう思ってしまう。

 彼らは日本に相撲を学びにきてくれた才能ある若者なのだ。まだまだこの先の人生も長い。

 マスコミがこれ以上騒ぐと、被害者側にとっても、加害者側にとっても、得なことなどないように思う。これ以上騒ぐのはイジメに近い。可哀想よ。

 どうせ騒ぐのなら、森友学園問題で騒げばいいのに

 22日、森友学園への国有地売却に関し、会計検査院が値引きの根拠の不十分さなどを指摘した検査結果をようやく出した

 トロいよな。べつに穴を掘ってあの土地を調べまくったってわけじゃないのに、なんでこんなに時間かかったんだ? 選挙が終わるの待ってたから

 結構そこは重要な部分だと思うが話がややこしくなるから置いといて、ねえ、これってもっと大ニュースになっていいことだよね? あたしは忘れません。安倍首相も、麻生財務大臣も、佐川前理財局長も、ついでに国会で質問した西田昌司参議院議員も、「(土地の価格は適正だっていい張ってた

 安倍首相にいたっては、国会で野党に追及され、会計検査院が調べることだいい逃れしてた

 調べましたが、その後、どうする? 安倍さんは森友・加計学園疑惑について、選挙前は「選挙戦を通して国民に説明を」、選挙のときは「国会で丁寧な説明を」、そして選挙が終わると「丁寧な説明をしてきた」といったんだ。もういいわい! この件に関して話したくないんでしょ。

 安倍首相のいっていることがほんとだとして、ご自分が絶対に関わっていないのだとしたら、誰が勝手に忖度したのかを徹底的に調べて突き出してくれよ。勝手に土地が値引きされるわきゃないでしょう。

 森友学園の前理事長であった籠池のおっさん一人のせいにするには無理がある。彼は(妻も)保釈申請を認められず、もう4カ月も拘束されたままでいる。

 顔バレしてて逃げられるとは思えず、証拠はガサ入れしてすべて押収済み。なにより、すでに詐欺ったとみなされる補助金は返還済みだ。

 やっぱあれか、メディアにしゃしゃり出てきて余計なことをしゃべられると困るから? 選挙前のテレビ番組で安倍首相は罪が確定していない彼のことを、「詐欺を働く人」といってた。

 恐ろしくなってこないか? 憲法改正うんぬんいうまえに、すべて国民は法のもとに平等ってのが壊れとる

※週刊朝日  2017年12月15日号
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●まんまと森友捜査ツブシ選挙に騙され、癒党キトの野党破壊工作が功を奏し、おまけに欠陥選挙制度…

2017年11月27日 00時00分30秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



ニッカンスポーツのコラム【政界地獄耳/政府と官邸は国民の「おかしい」を侮るな】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201711240000234.html)。

 《★それでもとぼけて押し切ろうとしていたことに、国民は「何かおかしい」と感じていたわけで、衆院選での自民党の圧勝、野党の分断・崩壊で忘れ去られようとしていた森友学園疑惑は振り出しどころか、隠蔽工作をした分だけ、事態が深刻になり、今後は責任問題が浮上するだろう》。

 まんまと森友捜査ツブシ選挙にだまされ、また、癒党お維キトの野党破壊工作が功を奏し、さらには、「2/4は選挙にも行かず、絶対得票率1/4で3/4の議席を占めるという欠陥選挙制度」のおかげで、「息吐く様に噓をつく総理」「トンズラ総理」「口先だけ総理」のアベノサギが大成功。与党自公支持者の皆さんや、癒党お維キトの支持者の皆さんは正気? ホントに《国民は「何かおかしい」と感じていた》の? 《国民の「何かおかしい」を侮ってはいけない》…ホント~かなぁ…。

   『●政界地獄耳「民進と連合を解体し、自民助けた極右の党首」…
                     キトの目的と役割は達成されつつある
   『●「選挙の真の争点」は争われたか?  
       〔与党自公+癒党お維キト〕の狙いは成功したのか?
   『●自民党の長期「党勢の低迷」…それでも絶対得票率1/4で
              3/4の議席を占める小選挙区制という欠陥制度
   『●全く民意を正しく反映していない「勝者総取り」…
        絶対得票率1/4で3/4の議席を占める欠陥制度
   『●「自民党の補完勢力」「自民党の2軍」癒党が野党を破壊し、
                  与党自公の壊憲・緊急事態条項を推進…

 アベ様の大見得・啖呵「議員辞職」はいつになったら実行されるの? これまた、口先だけかいな? 

   『●「日本を守ってくれる人」って、アベ様は 
      「破壊している人」なんですが! 一体何を「記念」した小学校?
    「《私もも一切この認可にも、あるいは、この国有地の払い下げにも
     関係ない」「私やが関係していたということになれば、間違いなく
     総理大臣も国会議員も辞めるということははっきりと申し上げて
     おきたい》と大見得を切りました

   『●「森友、加計、準強姦事件の3つ…諸悪の根源である
            “主犯”は目の前にいるのだ」=アベ様御夫妻
    「そういうのはズブズブとは言わないのですか? 
     《経済ミッションとして同行してもら》ったという理由は、
     アベ様のオトモダチでなければならない理由となっているでしょうか?
     《君子防未然、不處嫌疑間。瓜田不納履、李下不正冠。
     (https://kanbun.info/koji/rika.html)なんて云う発想の無い
     人治主義国家Dictator

   『●「瓜田不納履、李下不正冠」…「首相も友達と会食したいのなら、
                辞めてから自由にやればいいのでは…」
   『●国家戦略特区諮問会議議長・アベ様は、 
      2017年1月20日まで、オトモダチの関与を知らなかった?
   『●国家戦略特区諮問会議議長・アベ様、そりゃぁ~ないでしょ!
                        質問主意書による「急な質問」?

   『●偶然は通用しない、アベ様のオトモダチ獣医学部開設…
          前川喜平さん「規制緩和ではない。特権の付与です」

 日刊ゲンダイの記事【なぜ選挙後の今出てくるのか 会計検査院の森友調査報告】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/218232)によると、《疑惑を隠蔽するために、ここまでやるか。安倍政権の常軌を逸した闇支配には、背筋が凍る思いだ。安倍首相夫人の昭恵氏が名誉校長として関わっていた学校法人「森友学園」にタダ同然で国有地が売却された問題で、売却額の妥当性を調査していた会計検査院が「値引き…」》…と、今頃、大騒ぎ。

   『●「森友捜査ツブシ」: 大阪地検特捜部、いま直ぐに動け!  
                 マスコミも、いま「黙秘」してはいけない!!

 その時、大阪地検特捜部は動かず、マスコミも「黙秘」…森友捜査ツブシ選挙がまんまと成功。さて、今、この機会を逃し、アベ政権が続くようならば、暗黒社会の底の底へ。

   『●「草の根でリベラルな価値そのものを広めていく… 
      正面からリベラルな価値を訴え、裾野を広げる戦いを」!
   『●壊憲「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」、
                   そして、緊急事態条項を絶対に許してはダメ

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201711240000234.html

政界地獄耳
2017年11月24日9時29分
政府と官邸は国民の「おかしい」を侮るな

 ★「適正な価格で売却した」。首相・安倍晋三や所管官庁の財務省などはこう国会で説明し続け、首相の激高するさまや高級官僚たちがこぞって「何の問題もない」としていた根拠が、22日に会計検査院が「値引きの根拠が不十分」などとする報告書を提出したことで崩れたといっていい。国民の多くが、官僚の政権への忖度(そんたく)があったのではないかと思っていた森友学園の国有地売却は、会計検査院の高い独立性とともに、官僚たちのウソがばれるという致命的な失態につながる。

 ★そもそもこの一連の国会質疑のやりとりによって、首相はウソをついているのではないかとの疑念が広がり、内閣支持率は急降下した。森友学園疑惑は今でこそ国有地払い下げ疑惑だが、当初は学園の幼稚園で教育勅語を暗記させるなどの異様な教育方針、小学校建設では首相夫人・安倍昭恵が名誉校長に名を連ねたり、幾度も講演に訪れるなど、不見識や脇の甘さが問題視された。官僚が官邸からの圧力、もしくは忖度して虚偽答弁や資料や公文書の破棄を進め、森友学園に小学校を結果的に格安で建設させ、認可に至るプロセスで、官僚のみならず国会議員や地方議員も関与したことなどが発覚している。

 ★それでもとぼけて押し切ろうとしていたことに、国民は「何かおかしい」と感じていたわけで、衆院選での自民党の圧勝、野党の分断・崩壊で忘れ去られようとしていた森友学園疑惑は振り出しどころか、隠蔽(いんぺい)工作をした分だけ、事態が深刻になり、今後は責任問題が浮上するだろう。政府がなお「問題なし」と言い続け、幾人かの官僚に訂正、謝罪させたところで実態は解明されない。そんな調子ならば選挙前の支持率低下の再燃も予測され、政府と官邸の出方や対応が注目されるが、安易な幕引きはマイナスに働くだろう。国民の「何かおかしい」を侮ってはいけない。(K)※敬称略
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●偶然は通用しない、アベ様のオトモダチ獣医学部開設…前川喜平さん「規制緩和ではない。特権の付与です」

2017年11月14日 00時00分26秒 | Weblog

[※ 報道特集(2017年7月8日)↑]



AERAの大平誠氏による記事【加計・獣医学部が認可へ 前川前文科次官が叱る】(https://dot.asahi.com/aera/2017111100007.html)。
日刊ゲンダイの記事【加計獣医学部認可へ 前川前文科次官は怒りの反論コメント】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/217482)。

 《「これは規制緩和ではない。特権の付与です」 同獣医学部の国家戦略特区指定について、前文科事務次官の前川喜平氏はそう言い切った》。
 《アベ友の加計孝太郎理事長は早速、〈万感胸に迫る思い〉〈世界に冠たる獣医学部を目指して〉などと書いた声明を発表したが、疑惑については相変わらず何ひとつ答えていない》。


[↑「獣医学部新設の流れ」(東京新聞、2017年11月10日)]
 (http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/images/2017111099135740.jpg)]

   『●疑惑のオトモダチ開学認可…目に見えていた
      「白紙委任状」へと突き進ませた自公お維キト支持者の馬耳東風

 《疑惑については相変わらず何ひとつ答えていない》オトモダチ・加計孝太郎氏。教育に係わる資格なんてあるのだろうか? 「謙虚」「真摯」の欠片も無し…逃げるは恥だし役立たず息吐く様に噓をつく総理」「トンズラ総理」「口先だけ総理」とオトモダチ、その癒着関係を利用するなんて、教育者のやることか。しかも、文科省は見て見ぬふりするなんて、情けない。「教育再生」どころか「教育破壊」行為。アベ様を「白紙委任状」へと暴走せたのは自公お維キト支持者の皆さん。

 前川喜平さんは、《これは規制緩和ではない。特権の付与です》と明言。偶然オトモダチだった、は通用しない。恣意的なオトモダチ大優遇を、文科相は認可していいのか? さらに、前川さんは、《政府は主権者である国民に対して真摯に向き合わず、国民のための政治を行っていない》とも。

   『●「森友、加計、準強姦事件の3つ…
     諸悪の根源である“主犯”は目の前にいるのだ」=アベ様御夫妻
   『●「裸の王様」および「最低の官房長官」の
       「下足番」新聞=読売新聞…落ちぶれたものだ
   『●望月衣塑子東京新聞社会部記者「会見場は
       勝負しなければいけない場所、非常に重要な場所」
   『●アベ様による血税4億円のトンチンカン・
      トンデモ「ミサイル避難CM広告」によるメディア買収!?
   『●「あんな」総理大臣のおかげで、「こんな」国に成り下がり、
                     「そんな」馬鹿なと思っているうちに…
   『●主犯A…『A Few Good Men』のように
      ネイサン・R・ジェセップ大佐を証人台に座らせろ!
   『●ジャーナリズムの劣化、そして、アベ様政権の力の源泉=
            「内閣人事局制度を始めとする「政治主導」改革」
   『●国家戦略特区諮問会議議長・アベ様、そりゃぁ~ないでしょ! 
                         質問主意書による「急な質問」?
    「まず、金平茂紀さんによるインタビューで、前川喜平前文部事務次官は
     「ちょっと耳を疑った。「あれ、今何をおっしゃったのかな」っていう
     感じだった。それはないだろう…今治と言えば加計、加計と言えば今治。
     加計学園が今治以外のところにつくろうなんて話はどこにもなかった。
     どう見ても李下に冠を正しているところまでは間違いない。
     本当に李(すもも)をとっているかもしれない
     (『報道特集』、2017年7月29日)」

   『●大惨事アベ様内閣…「平気で嘘をごり押しする
      安倍政権の代表」は党内で出世する…とんだ「人づくり革命」
   『●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、
               「国民への背信行為」を自分自身で行っている
   『●《推定ウン千万〜1億円弱も払って出した》「ト」な広告…
                出稿側も「ト」なら、掲載側も「報道」の放棄
   『●メディアの仕事を見失い、「自制心と自浄作用を失った
           マスコミ権力」=「下足番」・読売、広報紙・産経
   『●大見得・啖呵「議員辞職」を有言実行しない
       《病的な嘘つき》アベ様…前川喜平氏の人間性と彼我の差

   『●大見得・啖呵「議員辞職」を有言実行しない…
      《病的な嘘つき》アベ様…全てのアベ様の「政」のデタラメさ
   『●自衛隊PKO日報問題…「森友捜査ツブシ」選挙の
      ドサクサに紛れて人治主義国家ニッポンの人事考査が再び

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https://dot.asahi.com/aera/2017111100007.html

加計・獣医学部が認可へ 前川前文科次官が叱る

大平誠 2017.11.11 10:35 AERA #加計学園

     (今年3月には更地だった建設予定地では、加計学園の
      獣医学部の校舎建設が急ピッチで進んでいる (c)朝日新聞社)

 噴出したさまざまな疑惑が払拭されず、火種だけが膨らんでいく加計学園問題。国家のあり方が問われている

 学校法人加計学園(岡山市、加計孝太郎理事長)が申請していた獣医学部新設について、大学設置・学校法人審議会(設置審)が、認可するよう答申した。11月10日にこれを発表した林芳正文部科学大臣は、近く設置を認可する見通し

 安倍晋三首相が「腹心の友」と呼ぶ、加計理事長の悲願である岡山理科大学獣医学部が来春、愛媛県今治市に開学することに大きく近づいた。しかし、「国家戦略特区」で認められた例外的申請を文科相の判断に委ねることが妥当なのか。さらにいえば、申請の前提であるはずの閣議決定4条件をクリアしているのか。原点へとさかのぼるほどに、不自然さが募る。

   「これは規制緩和ではない。特権の付与です」

 同獣医学部の国家戦略特区指定について、前文科事務次官の前川喜平氏はそう言い切った。官邸からの働きかけで、公平公正であるべき行政がゆがめられたと記者会見で告発した前川氏は、国会の閉会中審査でも一貫した主張を繰り返した。追い詰められた安倍首相は「謙虚に丁寧に説明責任を果たす」と低姿勢を装いながら、9月28日の臨時国会冒頭で衆院を解散。不透明な国有地売却疑惑の解明が進まない森友学園問題とともに「疑惑隠しだ」と批判を浴びた。

 しかし総選挙では小池百合子都知事の「排除」発言などで「希望の党」を含めた野党が自民党批判票の受け皿になりえず、自民は単独過半数超えの大勝を収めた。ほとぼりが冷めるころを見計らってか、この答申。国会でも疑惑は何一つ解明されていないのにである。


●これは特権の付与だ

 そもそも今治市に同獣医学部を新設する計画は、加計学園の幹部職員と親しい同市選出の県議が「新しい学部を一つ作りたいと言っている」と2006年ごろに市に持ち込んだことに端を発する。30年以上前に都市開発事業で造成した塩漬けの土地の活用に困っていた市には渡りに船だった。そこで構造改革特区制度に目をつけ、「四国初の獣医学部を誘致する」と07年から愛媛県と共同で特区申請を始めたが、日本獣医師会などの反対もあり、14年11月までに計15回提案して全敗していた。

   「18歳人口が減り続けていく中で、獣医師養成は量より質の充実を
    目指す方向で文科省でもずっと検討を続けてきた。実際に農学部
    獣医学科を持っていた山口大学と鹿児島大学が教員交流や設備の
    共有などによる『共同獣医学部』を12年にスタートさせている。
    最大規模の獣医学部を新設するというのは方向性が正反対です」(前川氏)

 しかも、構造改革特区とは地域限定でやってみてうまくいったらその事業を全国展開するというものだから、これとも趣旨が合致しない。故に、必敗だった。そこで、誰かが知恵をつけたのか、国家戦略特区での申請に切り替えた。「産業の国際競争力の強化及び国際的な経済活動の拠点の形成の推進」が基本方針で、構造改革特区よりもさらに獣医学部の新設とは趣旨が噛み合わないはずだ。大きく異なるのは所管が内閣府であり、認可に文科省の拒否権が及ばないことである。

 15年4月2日に加計学園と愛媛県、今治市の担当者が官邸で顔を合わせ、6月に提案。しかし同月末の閣議で既存の獣医師養成でない構想が具体化されていることや、既存の大学・学部では対応が困難であることなどの4条件を満たさない限り、国家戦略特区での獣医学部新設は認めないとする決定がされたが、結局は官邸が力で押し切った格好になった。

 前川氏は言う。

   「例えば薬学部は新設に規制がないから乱立して定員割れも
    続出している。しかし、志願者数が安定している獣医学部を1校に
    限って新設を認めるのは、特権の付与にほかならない
    4条件の精査だけでなく、あらゆる角度から再検証が必要なのです」

(編集部・大平誠)
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/217482

加計獣医学部認可へ 前川前文科次官は怒りの反論コメント
2017年11月11日

     (加計問題の急先鋒・前川喜平氏(C)日刊ゲンダイ)

 圧倒的多数の国民は納得していないに違いない。文科省の大学設置・学校法人審議会(設置審)が10日、加計学園(岡山理科大)獣医学部の新設を認可するよう林芳正文科相に答申した。アベ友の加計孝太郎理事長は早速、〈万感胸に迫る思い〉〈世界に冠たる獣医学部を目指して〉などと書いた声明を発表したが、疑惑については相変わらず何ひとつ答えていない

 「国家戦略特区で決定する前から今治市の建設予定地ではボーリング工事が開始」「建設費の水増し」「和泉首相補佐官が『総理は言えないから私が代わって』などと発言」「京産大よりも加計学園の方が先端ライフサイエンスが優れていると判断された理由」「2015年4月に愛媛県、今治市の両職員が内閣府を訪問したのに内容不明で来庁記録もナシ」「石破4条件無視」「加計学園理事で内閣官房参与だった木曽功氏が前川喜平前文科次官に『学部新設を早く進めて』と圧力」「定員割れの穴埋めに韓国人大量入学」……。

 加計学園獣医学部をめぐり、いまだに解決されていない疑惑を挙げればキリがない。それなのにアッサリとOKを出した設置審はしょせん安倍暴政を追認する「御用機関」だったということだ。

 今治市の菅良二市長は、「公平公正な審査が行われたことを感謝する」なんて言っているらしいが、この発言もおかしい。市は独自に第三者委を設けて獣医学部建設の是非について審査している最中ではないのか。

   「今治市の第三者機関は設置審以上に御用機関です。BSL対策や
    ライフサイエンスの総合研究について審査する担当は、坪井敬文・
    愛媛大プロテオサイエンスセンター長となっていますが、同センターは
    前身が無細胞生命科学工学研究センターで、今治市の書類では、
    加計学園の獣医学部に対して『積極的な協力体制を築くことを
    内諾していただいている』などの記述が出てきます。積極的に
    協力する、と約束している大学の関係者が果たして公平中立な
    第三者の立場と言えるのか完全に出来レースですよ」
    (愛媛県政担当記者)

 100億円近い血税が投入されるというのに全てが結論ありきやはり加計孝太郎理事長を国会に呼ぶしかない

 一方、前川前文科次官は10日、弁護士事務所を通じて、〈このまま文科大臣が同学部の設置を認可すれば、結局、政府は主権者である国民に対して真摯に向き合わず、国民のための政治を行っていないということになるのではないでしょうか〉などと書いた怒りのコメントを発表した。
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●「草の根でリベラルな価値そのものを広めていく…正面からリベラルな価値を訴え、裾野を広げる戦いを」!

2017年11月05日 00時00分55秒 | Weblog

[※ 報道特集(2017年7月8日)↑]



リテラの〝社説〟【衆院選結果を受けてリテラが悲嘆にくれながらも社説を書きました! 自民圧勝でも光はある! 立憲民主党は共産党山本太郎と連携してネトウヨに対抗する草の根リベラルを育てよ】(http://lite-ra.com/2017/10/post-3534.html)。

 《従来から、多様な意見の排除、得票率と獲得議席数の乖離など問題点が指摘されてきた小選挙区制だが、あらためて民意をまったく反映しない欠陥制度であることが明らかになった》。

 5割が選挙にも行かず2.5割の得票で3/4の議席を独占する…まさに暗黒、独裁社会・大政翼賛体制を完成させる欠陥制度。

   『●「公平にしないと国民投票は成り立たないもの」…
       「公平・公正」、自公お維キトに最もほど遠い言葉
   『●アベ様は、「政治への強い志も知の蓄積の
      気配すらも見られなかった」(青木理さん)…原点回帰な9条壊憲
   『●「選挙の真の争点」は争われたか?  
       〔与党自公+癒党お維キト〕の狙いは成功したのか?
   『●自衛隊PKO日報問題…「森友捜査ツブシ」選挙の
        ドサクサに紛れて人治主義国家ニッポンの人事考査が再び
   『●逃げるは恥だし役立たず、国会からも「トンズラ総理」…
           「所信表明も代表質問も拒否」な国会軽視の横暴
   『矜持を取り戻し得るか?――—「排除の論理は
        逆に見れば「選ばれし者」との自負すらあったかもしれない」

   『●「国民に「痛み」を与えてでも消費税を上げよ」!? 
         自民党・核発電・戦争大好きな経団連なんて要らない

   『●経団連榊原定征会長は、アベ様への政治献金…
        「何か見返りを求めて呼びかけるわけではない」、白々しい!


 東京新聞の記事【<有権者発>小選挙区 問題点は 得票率48%で3/4占有】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201710/CK2017102402000127.html)によると、《自民党の小選挙区での得票率(有効投票総数に占める自民党候補全員の得票総数)は約48%でした。それなのに、小選挙区の議席占有率は約74%です。自民党には、小選挙区に投票した人の二人に一人しか入れていないのに、四分の三の議席を獲得した計算になります。今回の投票率は戦後二番目に低い53・68%有権者のうち半分近くの人は投票に行きませんでした。このため、全ての有権者のうち、何割の人が自民党に投票したのかをみる絶対得票率を計算すると約25%。自民党には有権者四人のうち一人しか投票しなかったことになります》。
 同様に、マガジン9の鈴木耕さんによるコラム【言葉の海へ/第9回:安倍政治 行き着く先の ディストピア】(http://maga9.jp/kotobano171025/)でも、《小選挙区での自民党の得票率は47.1%だが議席数に占める割合は74.39%(215議席)、比例では33.2%の得票で議席占有率は37.5%(66議席)だ(注・選挙後の追加公認を含めていないので、計281議席)。比例では、ほぼ得票率に応じた議席数しか獲得できていないのに小選挙区では「死に票」のおかげで大勝利したのだ》

 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/若狭落選が典型、謙虚さ欠けた希望の失敗】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201710240000134.html)によると、《★今回の選挙の分析や総括はさまざまな視点で行うことが出来るが、特徴的なことは「国民に対しての謙虚さ」だった気がする…★自民党幹部が言う。「希望の党はまさにその謙虚さのなさで敗北した。その教訓を首相は見せつけられたのだろう」…若狭勝は「振り返ると、主な理由としては自民党の受け皿としての希望の党であったと思うが、新たに立憲民主党が立ち上がったことが一番大きかった」としている。 ★そうではない》。

 自公お維キトに「謙虚さ」など全くありません…共産党のあの態度を見ましたか? 身を削るどころか、骨まで傷つけてしまった、と思います。それでも、何の泣き言も、恨み言も言いません。キトとは大違い。立憲民主党はその点をよく考えてほしい。「謙虚さ」を失えば、直ぐに市民から見捨てられます。

 自公お維キトによる壊憲緊急事態条項創設への強力なブレーキを構築するという大変に困難な課題があります。リテラの〝社説〟にあるように、《草の根でリベラルな価値そのものを広めていく戦い…正面からリベラルな価値を訴え、裾野を広げる戦い》が必要です。
 保守だろうと革新だろうと、民主主義だろうと自由主義だろうと、トンデモの「ト」な自民党壊憲草案の云う「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」といったことだけは絶対に絶対に譲れない。真の野党をサポートしていかなければ。
 斎藤貴男さん《人間が人間であるために、最後まで抗おう》、木下昌明さん《いまがふんばりどきなのだ》。


 「2014年12月衆院選の直後の森達也さんの予言はものの見事に当たり、アベ様による数々の「政」は酷いものばかり。森達也さん曰く、《つまり法案はさくさくとすべて通る》という哀しい予測が的中、この間 …《特定秘密保護法安保関連法の制定、武器輸出三原則の緩和、…刑事訴訟法の改正共謀罪を導入する改正組織犯罪処罰法の制定、国家安全保障会議の発足、…内閣人事局の発足》 … その時々の選挙の争点とは関係なく、アベノサギの裏でこれらが実行されてきた」…地道に一つ一つ覆していく必要あり。

 何はさておき、まず、森友加計問題をアベ様に「丁寧に説明」させるべき。大見得・啖呵「議員辞職」を実行させるべきだ。
 でも……、「トンズラ総理」「国難総理」は「息吐く様に噓つく」「病的嘘つき」の本領を発揮し、肝心の国会を開かいなのだから呆れる。さらには、野党の質問時間を削りたいのだそうだ。一体、どんだけ「トンズラ総理」なんだ?

 日刊ゲンダイの記事【立憲・枝野代表が野党質問短縮に反対「妥協の余地ない」】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/216624)によると、《政府提出の法案や予算案が与党の事前審査を経ていることを指摘。…「議院内閣制の基本が分かっていない」と批判…菅義偉官房長官は…「議席数に応じた質問時間の配分は、国民から見れば、もっともな意見だ」と重ねて強調。「現に参院では、それに近い時間割で(質疑を)行っているのではないか」と語った。これのどこが謙虚なのか》? 延長した与党議員の質問時間で、「般若心経」でも唱えるつもりか?

   『●《全国民を勝負師に》…「さすがに六時間で可決させるのは
                無理だろうな」「だったら、賭けるか」(筆洗)
    「《「般若心経」唱え時間消費》…アタマオカシイんじゃないのか? 
     そりゃぁ、《消費》じゃなくて、浪費。どこが「言論の府」なのか? 
     笑いさえ漏れたと云う。ニッポンの美しい「言論の府」で一体何が
     〝議論〟されていたのか? 放置する委員長、正気??
       アサヒコムの記事【カジノ審議中、「般若心経」唱え時間消費 
     自民・谷川氏】()、《推進派である自民党の谷川弥一・
     元文部科学副大臣(長崎3区)が「(質問)時間が余っている」と言って、
     法案の内容とは直接関係のない般若心経を唱えて解説し、
     自分の持ち時間を費やす場面があった》」

 逃げるは恥だし役立たず、国会からも「トンズラ総理」…「所信表明も代表質問も拒否」な国会軽視の横暴…情けない総理。

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http://lite-ra.com/2017/10/post-3534.html

衆院選結果を受けてリテラが悲嘆にくれながらも社説を書きました!
自民圧勝でも光はある! 立憲民主党は共産党や山本太郎と連携してネトウヨに対抗する草の根リベラルを育てよ
2017.10.23

     (上・自由民主党衆院選特設サイトより/下・立憲民主党特設サイトより)

 総選挙は、自民・公明で3分の2を超える圧勝に終わった。安保法制、共謀罪をはじめ度重なる強行採決、森友・加計問題に象徴されるお友だち優遇の国家の私物化……こんなひどい政治をやってきたあげく、600億円以上の費用もかけてまったく大義のない解散をした安倍政権が、ここまで勝ってしまうとは、まさに信じがたい
 ただ、国民は安倍政権の横暴を忘れたわけではなかった。実際、テレビ朝日の調査では政権交代をのぞむ声は50%を超えていたし、近々の各社の世論調査でも軒並み不支持率が支持率を上回っていた。
 にもかかわらず、自民単独でも過半数を超えるどころか280も超えほぼ公示前に迫る大勝。まったく民意を反映していない選挙結果になってしまっている。
 従来から、多様な意見の排除、得票率と獲得議席数の乖離など問題点が指摘されてきた小選挙区制だが、あらためて民意をまったく反映しない欠陥制度であることが明らかになった。
 さらに、台風も安倍自民党に味方した。マスコミ各社の終盤調査では、自民党、公明党の獲得議席数は30を下回るといわれていた。それがこんな数字になったのは、台風のせいで投票率が伸びず、安倍政権に批判的な無党派層が思ったほど選挙に行かなかったことが大きい。
 台風直撃によって、投票日を前日に前倒しにした地域や、通常の20時を大きく前倒して投票を締め切る選挙区が続出。多くの国民の投票の権利が奪われるのがみすみす放置された、その台風は同時に、安倍自民党を大勝させる要因にもなったのだ。
 しかし、こんな結果をつくりだしてしまった最大の原因はメディアの姿勢だろう。解散後のメディア報道はほとんど犯罪的と言ってもいい


安倍政権の問題点を報じず、小池百合子劇場に踊り続けたメディアの罪

 今回の解散は、野党からの国会の開催要求を何カ月も無視しつづけたあげく、招集したとたん国会議論を一切しないままの冒頭解散という暴挙森友・加計疑惑隠しが目的の解散であることが明らかなのはもちろん、解散権の濫用、国会の否定という、民主主義の破壊行為だ。そして、この選挙はこの大義なき解散に象徴される、安倍政権の独裁政治そのものが問われた選挙だった。
 だとしたら、メディアは本来、安倍政権の問題点、そして改憲の是非についてもっと報じるべきだった。
 しかし、メディアは希望の党の登場と小池百合子劇場に踊りつづけた。前半は小池劇場を煽るだけ煽り、失速後はバッシング。希望の党に民進党が合流することになり、一気に過半数、政権交代も視野に入ったかに思われた9月末までならまだしも、排除発言と立憲民主党の登場で小池人気が失速し、候補者数からも政権交代はほぼ不可能であることが確定的となってからも、相変わらず、小池劇場一色。どのみち政権交代はできないという大勢は変わらないのに、毎日のように小池百合子の出馬確率が何%か、希望の党の首班指名が誰なのかをぐだぐだ報じつづけた。そして、たまに小池百合子の話題じゃないと思ったら民進党のゴタゴタ批判。選挙戦終盤にいたっては、『ひるおび!』(TBS)や『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ)といった安倍応援団番組は、国内の選挙について報じず、中国の共産党大会についてえんえん報じていたほどだ。
 この報道で誰が得をしたのかといえば、むろん安倍政権だ。安倍首相はこのまま国民を眠らせたまま、選挙を盛り上げず、投票を迎えることを狙っていた殊勝な顔をして議席だけとってしまえばあとはなんでもやれる、と。結果はまさに、その狙い通りとなったわけだ。
 昨日、各局の選挙特番に出演した安倍首相は空気を読んで猫をかぶっていたが、これから確実に牙を剥いてくるだろう。昨日の記事でも指摘したように、大企業による労働者使い捨てがやりたい放題になる働き方改革、いわゆる「残業代ゼロ」と「定額働かせ放題」法案。子育てを家庭とりわけ母親だけに押し付け、公権力が家庭に介入し戦前戦中のように家族を国家の下請け機関に位置づける、家庭教育支援法案。そして、憲法改正も確実にやってくるだろう。
 しかも、それは自衛隊の9条明記にとどまらない。トランプ大統領が年明け、北朝鮮への軍事行動を準備しているという見方が強いが、これに乗じて、国民の権利を制限する緊急事態条項の創設や、9条2項の削除だってもち出しかねない。
 さらに、言論や報道への圧力も再び強めていくだろう。安倍首相はすでにこの選挙前から、ネトウヨ丸出しの和田政宗参院議員を自民党広報副本部長に据え、ツイッターでテレビ局への恫喝をさせていた。これから、加計問題を追及してきた朝日や毎日新聞、TBSやテレビ朝日に対して、卑劣な報復を開始この国から言論、報道の自由をさらに奪うような政策や圧力を展開するはずだ。


枝野総理、小池晃官房長官、山本太郎財務相のシャドウキャビネットを

 まさに、絶望しかない政治状況。ただ、ひとつだけ希望はある。それは、立憲民主党が野党第一党になったことだ。改憲・自民補完勢力である希望の党ではなく、立憲民主党が野党第一党となったことで、自民党の改憲への動きにも一定のブレーキ役を果たすことができるだろう。
 もちろん立憲民主党の議員たちのメンツだけを見る限り、どこまで信用できるのかという問題はある。本サイトとしては、野党としてなら、立憲民主党より共産党にこれだけの議席があったほうがはるかに頼りになったとも思う。
 しかし今回の立憲民主党躍進の立役者は、元SEALDsメンバーを含む市民連合であり、さすがに彼らを裏切ることはしないだろう。選挙戦途中、枝野幸男代表が二大政党制を肯定するような発言をしたり、野党共闘を組む共産党をないがしろにするような態度をとった際などは、市民たちが批判の声をあげ、枝野代表もそうした声を受け軌道修正してきた。
 消費税増税については、民進党時代よりも市民に寄り添った政策を打ち出した。沖縄の辺野古新基地についても、基本的に民進党時代は是としつづけていたが、立憲民主党は辺野古新基地建設は立ち止まり辺野古以外の選択肢も検討するとした。
 枝野代表は昨晩も、これまでの拙速な政権交代を目指しての数合わせの権力ゲームに対する反省を語ったり、憲法改正、対米従属に関連して、日米関係は重視するとしながらも、これまでの親米タカ派の人脈とはちがう、ハト派のアメリカとの人脈形成を模索したいと発言するなど、対米・外交においてもオルタナティブな路線を志向しているようだった。
 いずれにしても、今回の選挙結果によって、いま、多くの国民がリベラル勢力を求めていることが明らかになった。本サイトは、民主党、民進党の時代から、党内保守を切り捨て、明確にリベラル路線を打ち出したほうがはるかに支持を集められると主張してきたが、その正しさが証明されたわけだ。
 そういう意味では、立憲民主党は、希望の党に寝返った連中や無所属の保守派ともう一度野合してはならない。むしろ、いまこそ連中を“排除”し、山本太郎や共産党など、発信力をもったリベラルと強く連携し、具体的な政権構想を打ち出すべきだろう。
 たとえば、枝野総理、小池晃官房長官、山本太郎財務相という布陣のシャドーキャビネットを立てたっていい。これはギャグで言っているわけではない。共産党らしからぬ柔軟性と高い説明能力をもった小池を官房長官に、マクロ経済を懸命に勉強して国民への再分配の方法を模索している山本を財務相に立ててリベラルな政策を打ち出していけば、“旧民進党の仲間”といった内輪で固まっているより、はるかに強度と影響力をもてるはずだ。
 それは、国会という枠のなかでのことだけではない。自民党が下野時代にネトウヨを組織化し、たんに自民支持を広げるだけでなく、嫌韓ヘイト、弱者叩き、ミソジニーといった反人権・反民主主義的な価値観を煽っていったが、こうした動きに対抗して、草の根でリベラルな価値そのものを広めていくような戦いが求められる。民進党時代のように極右勢力の左派叩きに過剰反応して、ネトウヨ的世論に迎合して保守ぶるのではなく、正面からリベラルな価値を訴え、裾野を広げる戦いをすべきなのだ。海外でも移民排斥やトランプ現象が盛り上がる一方で、サンダースやコービンが高い支持を集めている。世界的に見れば、これもひとつの大きな潮流なのだ。
 従来、その頭の良さ、能力の高さの割に政治勘がないと言われていた枝野代表だが、今回の選挙を機に、本当に大事なものは何か、もっとも頼りになる味方が誰か、ということを強く認識してほしい

(編集部)
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●逃げるは恥だし役立たず、国会からも「トンズラ総理」…「所信表明も代表質問も拒否」な国会軽視の横暴

2017年10月30日 00時00分18秒 | Weblog

[※ 報道特集(2017年7月8日)↑]



リテラの記事【安倍首相、独裁の本性がさっそく全開! 国会を開かず議論からトンズラ、全世代の社会保障をカットする公約破り】(http://lite-ra.com/2017/10/post-3541.html)。

 《予想通り、選挙に勝った安倍首相がさっそく暴走をはじめた。特別国会が11月1日に召集されるが、野党から要望が出ていた臨時国会には応じず、特別国会では所信表明演説もおこなわないというのだ。このままでは、実に半年以上も国会議論がなされないことになってしまう》。

   『●アベ様の腐敗を葬るかもしれない、自公お維キトの
         独裁政治を招くかもしれない…山尾志桜里さんの蹉跌
    「リテラの記事【前代未聞のトンズラ総理! 安倍首相がヤジを怖れて
     街頭演説をドタキャン、まさか党首討論からも逃げる気じゃ…《かつて、
     このような「トンズラ総理」がいただろうか。…「追及回避どころか、
     こうした批判も受け止めながらそこで国民のみなさまに対して
     ご説明もしながら選挙を行う」》」

   『●「完全に司法に影響を与えようとする
     露骨な圧力にほかならない…暴挙」…着々と司法を掌握した効果
   『●政界地獄耳「民進と連合を解体し、自民助けた極右の党首」…
                      キトの目的と役割は達成されつつある

   『●「公平にしないと国民投票は成り立たないもの」…
       「公平・公正」、自公お維キトに最もほど遠い言葉
   『●アベ様は、「政治への強い志も知の蓄積の
      気配すらも見られなかった」(青木理さん)…原点回帰な9条壊憲
   『●「選挙の真の争点」は争われたか? 
       〔与党自公+癒党お維キト〕の狙いは成功したのか?
   『●自衛隊PKO日報問題…「森友捜査ツブシ」選挙の
        ドサクサに紛れて人治主義国家ニッポンの人事考査が再び

 「森友捜査ツブシ」選挙=2017年10月衆院選…「国難」様・「裸の王様」アベ様は、臨時国会も開かず、選挙戦で「丁寧に説明」と言っておきながら、それを反故にし、さらに再び、国会で説明と言い始めたかと思ったら…臨時国会は開かず?、って、も~滅茶苦茶です。
 「国難」様、逃げるは恥だし役にも立たない。とっても恥ずかしい、国会からも「トンズラ総理」…《特別国会では所信表明も代表質問も拒否》って、《国会軽視の横暴そのもの》。

 選挙中の公約も一体どこに行ったのやら? アベノサギ。「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。」が思い出されます。しかも、後には、「TPP断固反対といったことは一回も、ただの一回もございません」とまで言う始末。「我が党は結党以来、強行採決をしようと考えたことはない」と全く同じ。相変わらずの「息吐く様に噓つく」アベ様であり、かつて、 室井佑月さんは、アベ様を称して《サイコパス》か?、とまで言いましたが、全く同感。それでも政権を維持し続けているのですから、与党癒党支持者の皆さんや自公議員・お維キト議員の皆さんの気が知れない。

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http://lite-ra.com/2017/10/post-3541.html

安倍首相、独裁の本性がさっそく全開! 国会を開かず議論からトンズラ、全世代の社会保障をカットする公約破り
2017.10.27

      (自由民主党HPより)

 予想通り、選挙に勝った安倍首相がさっそく暴走をはじめた。特別国会が11月1日に召集されるが、野党から要望が出ていた臨時国会には応じず、特別国会では所信表明演説もおこなわないというのだ。このままでは、実に半年以上も国会議論がなされないことになってしまう。
 安倍政権は安保法制を強行採決させた2015年にも、憲法53条に基づいて野党から要求されていた臨時国会召集を無視。臨時国会が開催されなかったのはこのときが2005年以来だったが、05年は特別国会が約1カ月おこなわれている。それが今回、安倍首相は臨時国会を召集しないばかりか、実質、数日間の特別国会では所信表明も代表質問も拒否しようというのだから、国会軽視の横暴そのものだ。
 だいたい、安倍首相は解散することを発表した記者会見で、森友・加計学園問題について「国民のみなさまに対してご説明もしながら選挙を行う」と言っていた。それが街頭演説ではものの見事にスルーし、挙げ句、党首討論では「国会で説明する」と言い出した。そして、今度は「臨時国会は開かない」……。どこまでも森友・加計学園問題の追及から逃げおおせようと必死だが、これは国民への背信である。
 しかし、安倍首相が選挙中と選挙後で手のひらを返したのは、これだけではない。選挙戦で訴えていたことを、投開票から1週間も経たないうちに安倍首相はどんどん反故にしようとしているからだ。
 その最たるものが、社会保障の問題だ。25日に開かれた財務省の財政制度等審議会で飛び出したのは、社会保障費をカットする見直し案。たとえば、75歳以上の患者の自己負担の割合を現在の1割から2割へと段階的に引き上げるという案や、介護報酬および診療報酬の引き下げ、所得が高い世帯への児童手当支給廃止などが提案されたのだ。
 一体どういうことだ。安倍首相は今回の選挙で「子育て、介護。現役世代が直面するこの2つの大きな不安の解消に大胆に政策資源を投入する」「社会保障制度を全世代型へと大きく転換します」と宣言していたが、これでは全世代に身を切らせるものではないか


憲法改正でも、立憲民主党との合意にはこだわらず、数の力で押し切ると宣言

 とくに深刻さを増す介護問題では、安倍首相は「介護人材の処遇改善」「介護職員の賃上げ」を謳っていた。だが、前回の介護報酬引き下げによって介護事業者の倒産が相次いだように、さらに引き下げれば処遇改善もままならず、人材の確保がより難しくなるのは間違いない。また、75歳以上への自己負担額増が実施されれば、受診抑制が起こり病気が重症化する危険が懸念される。命にかかわる重大な問題だ
 選挙では聞こえがいい話を並び立て実行しようとするのは国民の生活を顧みない逆をゆく政策……。安倍首相が社会保障を削減する一方で防衛費を過去最大に注ぎ込んできたことを考えればハナからわかっていたことだが、あまりにも酷い。
 しかし、もっとも今後の安倍政権の強権性を露わにしたのは、やはり憲法改正についてだ。
 安倍首相は森友・加計問題と同様、街頭演説において憲法改正にはついにふれなかった。だが、選挙結果が出た翌日23日の記者会見で、改憲についてこう言及した。

   「合意形成の努力は(野党)第1党であろうと、第2、第3、第4党で
    あろうとおこなわなければならない。しかし、政治なので当然、
    みなさんすべてに理解いただけるわけではない」

 選挙中の党首討論では「憲法審査会のなかにおいて各党が案をもち寄り、建設的な議論が進んでいくことをぜひ期待したい」と述べていたのに一転、「野党の合意が得られなくてもやる」──。これは野党第一党であり、違憲の安保法制を追認する憲法9条の改正に反対している立憲民主党を意識した発言であることは明白であり、早くも改正反対派の主張には耳を貸さない・取り合わないと宣言したも同然だ。
 同じ会見で「謙虚」という言葉を何度も口にしながら、その言葉とは裏腹に「傲慢」さを全開にした安倍首相。しかも、今月中に出される見通しだった加計学園の認可について文科省大学設置審議会による結論は台風の影響で来月に延期されたが、国会審議から逃亡する安倍首相は、トランプ大統領の来日および横田早紀江さんとの面会によって加計の話題を消し、支持率を高めることを企てている
 だが、国民は選挙で安倍首相の政治の私物化を認めたわけではけっしてない。安倍首相がまやかしを、その都度、俎上に載せていかなくてはならないだろう。

(編集部)
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●自衛隊PKO日報問題…「森友捜査ツブシ」選挙のドサクサに紛れて人治主義国家ニッポンの人事考査が再び

2017年10月25日 00時00分20秒 | Weblog

[※ 報道特集(2017年7月8日)↑]



リテラの記事【森友問題と一緒! 日報隠蔽で引責辞任の防衛次官をNSC新設ポストに抜擢 これが安倍政権の口封じ政治だ!】(http://lite-ra.com/2017/10/post-3516.html)。

 《今月1日、政府が防衛省の前事務次官・黒江哲郎氏を、国家安全保障会議(NSC)の事務局である国家安全保障局に新設した「国家安全保参与」という要職に起用したのである。だが、黒江氏といえば、今年7月に自衛隊PKO 日報問題で事務次官を引責辞任したばかりこんなことが許されるのか》。

 「森友捜査ツブシ」なアベ様《国難》選挙のドサクサに紛れて、自衛隊PKO日報問題について、人治主義国家ニッポンの人事考査が再び。《稲田氏や安倍首相へ追及を手が及ぶのを食い止めた黒江氏への論功行賞》だそう。《前川喜平前文科事務次官のように真実を語った官僚はスキャンダルで報復を見舞い佐川氏や黒江氏のような政権に従順な役人には、手厚くポストをあてがって口をふさぐ。それが安倍政権のやり口なのである》。酷いものである。

   『●「森友、加計、準強姦事件の3つ…諸悪の根源である
           “主犯”は目の前にいるのだ」=アベ様御夫妻
    《安倍首相と近しい関係といわれる元TBSワシントン支局長の
     山口敬之氏に「レイプされた」と会見で訴えた詩織さんの
     「準強姦事件」も“本質”は同じ。事件を握り潰したと報じられたのは、
     菅官房長官の秘書官だった警視庁の中村格刑事部長(当時)。
     現在は共謀罪を担当することになる警察庁組織犯罪対策部長だ。
     犯罪を平気でもみ消す、と批判されている人権軽視の警察官僚が、
     犯罪を恣意的につくり出しかねないと懸念されている悪法の責任者
     就いているなんて、これぞ悪夢だ

   『●「国権の最高機関」国会の破壊とジャーナリズム…
           「平成の治安維持法」な社会の悍ましき未来
    《しかし、政権中枢の意向を受けて、警察が「恣意的な捜査」を
     することはすでに常態化していると言えよう。この間、本紙も
     取り上げてきた、中村格氏(警察庁刑事局組織犯罪対策部長)の
     「レイプ事件もみ消し」など政権中枢を忖度したとしか思えない
     疑惑は、その一端に過ぎない(ちなみに共謀罪施行後は、
     中村氏は共謀罪捜査を統括する立場になる)。共謀罪の成立に
     よって監視社会が到来したとしても、逆に「権力の監視
     モットーとするジャーナリズムの鉄則に沿って、本紙もまた萎縮する
     ことなく報道活動を続けていく》

   『●人治主義国家ニッポンの人事考査: 証拠隠滅で国税庁長官、
                   犯罪揉消しで警察庁組織犯罪対策部長…
    「《国税庁長官に栄転した佐川宣寿氏》…大惨事アベ様内閣の前奏曲だった、
     アベ様やそのオトモダチを守ってくれたことへの露骨な論功行賞的人事。
       証拠隠滅で国税庁長官…。犯罪揉消しで警察庁組織犯罪対策部長
     そして、「平成の治安維持法」を担当…悪夢。一体どんな人事考査を
     やっているのか? 「裸の王様」の望むままの恣意的人事」

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http://lite-ra.com/2017/10/post-3516.html

森友問題と一緒! 日報隠蔽で引責辞任の防衛次官をNSC新設ポストに抜擢 これが安倍政権の口封じ政治だ!
2017.10.16

     (首相官邸ホームページより)

 解散総選挙による世間の慌ただしさに紛れ、安倍政権がコッソリととんでもない人事を行なっていたのをご存知だろうか。
 今月1日、政府が防衛省の前事務次官・黒江哲郎氏を、国家安全保障会議(NSC)の事務局である国家安全保障局に新設した「国家安全保参与」という要職に起用したのである。だが、黒江氏といえば、今年7月に自衛隊PKO 日報問題で事務次官を引責辞任したばかり。こんなことが許されるのか
 そもそも、日報問題では自衛隊・防衛省の組織ぐるみの隠蔽の事実が次々浮かび上がったが、解散で臨時国会が潰されたせいもあり、稲田朋美防衛相(当時)や安倍首相など政権中枢の関与疑惑については多くの点で曖昧になったままだ。
 そのなかにあって、問題の責任をとって事務方トップを辞めたはずの黒江氏を、安倍政権はわざわざ新設ポストまで用意して、退任からわずか3カ月も経たないうちに政府の要職に就けたのだ。これは、政権が日報問題をどれだけ反省してないかの証左だろう。
 言っておくが、黒江氏はたんに防衛省を統括する立場として引責辞任したわけではない。当初は「破棄された」としていた日報のデータについて、水面下で非公表の方針を決めるなど、自ら積極的に隠蔽に関与した当事者であり、さらに隠蔽を了承していた可能性が極めて高い稲田防衛相の事実上の“身代わり”として事務次官を辞めているのである。
 たとえば今年7月にFNNがスクープした防衛省幹部の“手書きメモ”によれば、陸自内に残されていた日報をめぐり、2月13日に大臣室で交わされた稲田氏と幹部との生々しい会話の様子が、このように記録されていた(肩書きは当時)。

   辰巳昌良統幕総括官「破棄漏れがある」
   湯浅悟郎陸幕副長「まだ全部調べていない」
     (略)
   稲田防衛相「CRF(注:陸上自衛隊中央即応集団)。
       7/7〜12のものもあったということ?」
   湯浅「紙はないかとしか確認しなかった。データはあったかというと、
       あった。今あったのは1件のみ」
     (略)
   湯浅「1年未満のなかで運用。帰国して報告書を作るまで残っている」
   稲田「明日なんて答えよう。今までは両方破棄したと答えているのか?」
   米山大臣秘書官「後藤(祐一・衆院議員)くんにも、データは破棄したと答えた」

 メモの内容が事実ならば、稲田氏は明確に日報データの存在を認識し、隠蔽に関与していたことが決定的だ。さらにFNNが報じた幹部のメモによれば、その2日後の2月15日の幹部会議では、黒江事務次官と岡部俊哉陸幕長、そして稲田防衛相のこんな発言が記録されていたという。

   黒江「どのように外に言うかは考えないといけない」
   岡部「(データが)残っていると国会で言うのはもたない」
   黒江「『なかった』と言っていたものがあると説明するのは難しい」
   稲田「いつまでこの件を黙っておくのか…」

日報隠蔽問題で「隠蔽」される、安倍首相の関与

 実際、その翌日の2月16日には、黒江事務次官が陸自保管の日報は「個人データ」であるとして、岡部陸幕長に〈情報公開法上は問題ない旨の対外説明方針を説明〉している(特別防衛監察結果より)。つまり、「『なかった』と言っていたものがあると説明」しないことを決定したのだ。こうして、陸自内に日報が保管されていた事実は、3月15日のマスコミ報道まで伏せられることになる。

 他方、稲田防衛省は、2月16・17日の国会で日報データが存在する事実を報告されたか質され「報告されなかった」「(陸幕長と)直接話をしたのではなく、次官を通じて確認をした」「次官が確認をされているということを知っておりましたので、私は次官から聞いた」などと答弁。自分は「破棄された」はずの日報がじつは存在していたとの報告を受けておらず、さも黒江事務次官のところで話が止まっていたというようなトーンで釈明したのである。FNNが入手した幹部メモが本物ならば、これはまったくの虚偽答弁だ。
 その後、7月28日に公表された特別防衛監察の結果では、黒江事務次官は〈当該データを個人データと認識し、陸自の日報の状況を確認せず、防衛省として本件日報を公表しているので、情報公開法上の対応としては問題ない旨の対外説明方針を示した〉〈陸自の日報の状況を確認することにより、対外説明スタンスを変更する機会があったにも関わらず、陸自において本件日報は適切に取扱われているとの対外説明スタンスを継続した〉ことを〈不適切〉と断じ、黒江氏は引責辞任した。
 一方で特別防衛監察の結果では、稲田防衛相が事前に非公表の方針を了承していた事実はないとしつつ、2月13日と15日の会議で稲田氏に「何らかの発言があった可能性は否定できない」と記すなど、玉虫色の報告となった。稲田氏は大臣を辞任したが、実際には都議選応援演説での「防衛相、自衛隊、大臣としてもお願い」発言が重なって、安倍首相がかばいきれずに更迭したものとの見方が強い。
 いずれにせよ、日報の非公表に黒江氏が事務次官として関与したのは決定的なのだが、さらに日報問題には、官邸や安倍首相から防衛省への隠蔽の指示があった可能性も取り沙汰されている。これは日報隠蔽問題が表面化する前から防衛省幹部が安倍首相に逐次報告をし、対処方針を仰いでいたのではないかという疑惑であり、黒江氏はそのキーマンでもあるのだ。


安倍首相と黒江前次官の度重なる会談…安倍首相が日報隠蔽を指示した疑惑も

 実際、黒江氏は、陸自内に日報のデータが残っていたことが判明したとされる直後の今年1月18日に、事務次官として豊田硬防衛大臣官房長(当時、現事務次官)とともに官邸で安倍首相と面会している。さらに、陸自内の日報データの保管事実がマスコミで報道された3月15日の2日後にも、やはり安倍首相と直接会って話をしているのだ。タイミングを考えれば、陸自内日報データをめぐる対応について安倍首相と相談していたと見るのが自然だろう。
 いや、それ以前から、黒江事務次官は安倍首相に指示が求めていた可能性も否めない。そもそも、日報問題でもっとも重要なのは、南スーダンへの安保法に基づく駆けつけ警護の任務を付与したPKO派遣に際して、日報に「戦闘」状態にあることを裏付ける“不都合”な記述があったために、組織的に隠蔽が行われたのではないかということだ。
 念のためその過程を振り返っておこう。16年7月中旬、自衛隊PKO部隊を派遣した南スーダンの首都・ジュバで、政府軍と反政府軍との大規模戦闘が発生。そのときの状況を知るために、ジャーナリストの布施祐仁氏が防衛省に対して南スーダンPKO部隊の情報公開を請求した(7月と10月に防衛省が受付)。しかし同年12月、防衛省は「すでに廃棄された」としてPKO部隊の日報の不開示を決定。ところが再調査してみると、統合幕僚監部に電子データのかたちで保管されていることが発覚。前述の通り、17年3月には陸自内にも日報が残されていたことをマスコミが一斉に報じた。
 ポイントは、この間の安倍政権の動きだ。16年秋からの臨時国会では、南スーダンPKO派遣が適法か否かと、新安保法に基づく「駆け付け警護」の新任務を自衛隊に付与するかどうかの論戦が行われていた。安倍首相と稲田防衛相は、揃って答弁で戦闘」を衝突と言い換えPKO参加5原則に反しないと強弁、11月15日には安保法制の実績づくりのため強引に駆け付け警護付与を閣議決定し、同月20日には新任務を付与した自衛隊部隊の第一弾を改めて南スーダンへ送り出した。ところが、実際の派遣部隊の昨年7月の日報は、「宿営地5、6時方向で激しい銃撃戦」「戦車や迫撃砲を使用した激しい戦闘」など、生々しい戦闘の事実を物語っていたのだ。
 ようするに、もしも16年10月にあった日報の情報開示請求に防衛省が応じ、記されていた「戦闘」の事実がこのタイミングで公になれば、安倍政権の政策が正面から否定、大きな内閣の責任問題に発展していたはずである。だからこそ、防衛省は「すでに破棄された」と虚偽の説明をし、不開示の決定を出したのではないか。繰り返すが、これこそが日報隠蔽疑惑の本丸に他ならない
 実際、その間に黒江事務次官と安倍首相は、情報公開請求されていた日報と駆け付け警護との関係について話し合った疑いがある。首相動静を見ると、黒江事務次官はジュバでの大規模戦闘の直後の7月13日や、駆け付け警護の閣議決定〜部隊派遣が行われた前後の11月7日・16日・28日に、安倍首相と直接面会。また、防衛省が日報の不開示決定を出した数日後の12月6日だけでなく、自由民主党行政改革推進本部から不開示決定に係る資料要求があった12月12日にも官邸で話し合っているのだ。
 つまりこの間、安倍首相と黒江事務次官が日報の公開可否と駆け付け警護との関係について相談していたとしたら、不自然な隠蔽の経緯と照らしてあまりに辻褄が合うのである。


黒江氏や佐川前理財局長は“栄転”させ、前川氏には報復…これが安倍政権のやり口

 だがいずれにせよ、こうした政権ぐるみの組織的隠蔽疑惑は、特別防衛監察でも曖昧なままにされ、国会閉会中審査では自民党側が稲田氏と安倍首相の出席を拒否。さらに臨時国会は冒頭解散で消し飛び、追及する場がことごとく潰されている。このままでは完全に藪の中だ
 そう考えてもやはり、今回、ポストを新設してまで黒江氏をNSCの参与に就かせたのは、特別防衛監査での「陸自の日報保管を非公表にしたのは黒江事務次官」とのストーリーをかぶり、稲田氏や安倍首相へ追及を手が及ぶのを食い止めた黒江氏への論功行賞と見るべきだろう。
 森友学園問題で政府を擁護する国会答弁を連発し、その後、財務省ナンバー2の国税庁長官に栄転した佐川宣寿・前理財局長を彷彿とさせるが、つまるところ、前川喜平前文科事務次官のように真実を語った官僚はスキャンダルで報復を見舞い佐川氏や黒江氏のような政権に“従順”な役人には、手厚くポストをあてがって口をふさぐ。それが安倍政権のやり口なのである。
 この官僚へのアメとムチを使い分ける恐怖政治が、行政の忖度を招き、政治を腐敗させていることは言うまでもない。真実が隠蔽されることで、損失を被るのは国民だ。有権者は本当にこのままでいいのか、よくよく考えるべきだろう。

(編集部)
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●アベ様の腐敗を葬るかもしれない、自公お維キトの独裁政治を招くかもしれない…山尾志桜里さんの蹉跌

2017年10月07日 00時00分27秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



リテラの記事【前代未聞のトンズラ総理! 安倍首相がヤジを怖れて街頭演説をドタキャン、まさか党首討論からも逃げる気じゃ…】(http://lite-ra.com/2017/10/post-3493.html)。

 《かつて、このような「トンズラ総理」がいただろうか。安倍首相は昨日、神奈川県の小田急線・新百合ヶ丘駅前で17時から街頭演説をおこなう予定だったが、土壇場でキャンセル。なのに、17時にはなんと4駅先の向ヶ丘遊園駅前に登場し、そこで演説をおこなったのだ…つまり、「批判を受けたくない」「ヤジられたくない」その一点で、いきなり安倍首相はそそくさと遁走してしまったのだ…一国の首相ができるだけ人に知られないように演説するって、それ、いったい誰のためのなんのための演説なのか
 《しかも、安倍首相は解散会見で「森友・加計の疑惑追及の回避ではないのか」という記者からの質問に対し、こう語っていた。「追及回避どころか、こうした批判も受け止めながらそこで国民のみなさまに対してご説明もしながら選挙を行う」》。


 人様の党には「政策」で論争を、などと言いつつ、「裸の王様」ご自身は政策をアピールする自信も無いようだ。それに、ヤジも嫌なのでしょう、自分は国会で散々ヤジるくせにね。しかも、「森友捜査ツブシ」の本領発揮で、《追及回避どころか、こうした批判も受け止めながら、そこで国民のみなさまに対してご説明もしながら選挙を行う》と言っておきながら、またしても「息吐く様に嘘つく」、室井佑月さんによる非常に適切な表現、《病的な嘘つき》。あぁ~、コンナ「裸の王様」《国難総理》《トンズラ総理》に負けたくない! 負けてはいけない。

   『●斎藤貴男さん「人間が人間であるために、
      最後まで抗おう」と呼びかけ…コンナ「裸の王様」に負けたくない

 自公の減った議席を自民党亜種トファ・キトや癒党お維が補うのであれば、全く意味がない。癒党お維キトの議席数を以下に抑えるかも、非常に大きなポイント。
 鈴木耕さんの卓見、是非、原文を。マガジン9のコラム【鈴木耕 言葉の海へ/第6回:民進党崩壊、それは1本の記事から始まった…?】(http://maga9.jp/kotobano171004/)から、三ヵ所を引用する:

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http://maga9.jp/kotobano171004/
① 民進党投げ売り劇場…野党第一党の党首が、まだ姿もはっきりしない党へ、自分の党を丸ごと叩き売っちまったという前代未聞の大珍事。「政界は一寸先は闇」と言うけれど、この闇はうさん臭すぎる、ドブ泥の臭いがする。…「安保法制は絶対に撤回だっ!」と大声を張り上げていた動画が、ネット上にくっきりと残っているのだよ、細野豪志さんよ! いくら「政治家の言葉」が軽くなっているとはいえ、これほどあからさまに「言葉」をバカにした政治家にもあまりお目にかかれない
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 《欲しいのはカネと連合の組織だった》自民党亜種トファ・キトにやすやすと吸い取られ、「踏み絵」を喜々として踏む情けなき旧民進党議員たち。

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② 歴史に「もしも」は許されないが、それでもあえて言いたい。もしも山尾が民進党初の女性幹事長として、さっそうと選挙戦の最前線を飛び回り、街頭で安倍解散には大義も何もありません。私利私欲による『モリカケ疑惑隠し解散』ですなどと舌鋒鋭く安倍批判を繰り返したらどうなっていただろう。そして「野党統一候補」といっしょに選挙カーに乗り込んでツーショットで手を振ったなら「これは絵になる」ということで、マスメディアもこぞって取り上げただろう。そうなれば、旧いイメージの安倍自民党は太刀打ちできない。だって出てくるのが稲田朋美氏や今井絵理子氏、それに高市早苗氏とくれば、やる前から勝負は目に見えている…そこへ山尾氏の「野党統一候補とともに戦う」というキャッチフレーズが加わるのだから、マスメディアが騒がないはずがない
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   『●石破茂氏「日本への核拡散」発言と
     山尾氏「私事」による離党の事の軽重…マスコミはわきまえているか?
   『●「森友捜査ツブシ」: 大阪地検特捜部、いま直ぐに動け!  
                 マスコミも、いま「黙秘」してはいけない!!

 アベ様や小池百合子東京「ト」知事らの陰謀ではないか?、とさへ思えてくる。
 山尾氏の「私事」がアベ様の腐敗を葬るかもしれない、あるいは、自公お維キトの独裁政治を招くかもしれない…山尾志桜里さんの蹉跌、その影響はあまりに大きかったのかもしれない。山尾さんには、なんとか再起してほしい。

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③ 新しい道が見えた…東京都武蔵野市の市長選挙では、民進・共産・社民・自由の野党4党推薦の松下玲子さんが、自民候補をほぼダブルスコアで破って初当選したし、同日の山梨市長選でも民進・社民推薦の高木晴雄氏がやはり自民候補に競り勝った。つまり、野党が協力すれば勝てるということを、直近のふたつの地方選挙が証明…これで「やっと投票先が決まった」と、ホッとしている人たちも多いだろう。だから「野党統一候補」が、たくさんの選挙区で立ってくれることを、心から希望する……
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 鈴木耕さんのご意見に、全く同感。
 自民党亜種トファ・キトの《反作用として期待されるリベラルの結集》、それが、最後の最後の最後の…望み・希。真の意味での希望だ。真の野党が結集する以外に活路はない。
 日刊ゲンダイの高橋乗宣さんのコラムでも…【高橋乗宣 日本経済一歩先の真相/日本の将来危うい 有権者はリベラル派の決起に感謝すべき】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/214923)。《だが、問題はその後の日本の将来にどのような影響を与えるかだ…彼女はなぜきょうだいゲンカを仕掛けてでも政権の座を射止めようとするのか。その理由が有権者には見えてこない安保関連法は断じて継続憲法改変にも手をつけるというが、これでは落ち目のアベ政治となんにも変わらない…個人的には安倍政権の終焉はうれしい限りだが、小池代表がその座を奪ったところで、これまでのアベ政治と何も変わらない。恐らく改憲や日米同盟の強化に邁進し、そして日本を戦争できる国へと導くことになるこの国の先行きは真っ暗闇だ…暗黒時代の到来を危惧していたところ、枝野幸男氏らリベラル派が「立憲民主党」を立ち上げた。この動きは大歓迎だ。今度の総選挙の結果、自民と希望とそれ以外のリベラル政党が、少なくとも「三者分立」くらいの形勢にならないと、日本の将来は極めて危うい。有権者は枝野氏らの決起に感謝すべきだ》。

   『●自民党亜種トファ・キトの「反作用として期待される
          リベラルの結集」…それが最後の望み・希・希望

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http://lite-ra.com/2017/10/post-3493.html

前代未聞のトンズラ総理! 安倍首相がヤジを怖れて街頭演説をドタキャン、まさか党首討論からも逃げる気じゃ…
2017.10.06

     (自由民主党HPより)

 かつて、このような「トンズラ総理」がいただろうか。安倍首相は昨日、神奈川県の小田急線・新百合ヶ丘駅前で17時から街頭演説をおこなう予定だったが、土壇場でキャンセル。なのに、17時にはなんと4駅先の向ヶ丘遊園駅前に登場し、そこで演説をおこなったのだ。
 このドタキャンによって、安倍首相の遊説が事前告知されていた新百合ヶ丘駅前は混乱。自民党関係者と思われる男性が「諸般の事情により、安倍総裁の演説は中止となりました。」と書かれた紙を持って集まった有権者に頭を下げる事態に。だが、ここで演説をおこなう場所が向ヶ丘遊園駅前に変更されたことは告知されなかったという。
 なぜ、安倍首相は演説先を急に変更したのか。その背景について、毎日新聞はこのように報じている。

   〈場所変更のきっかけは、地元の自民前職の事務所が、
    新百合ケ丘駅への首相来援をホームページで告知してしまったこと。
    告知を受けてツイッターに「行ってヤジりたい」などの書き込みがあった。
     前職の事務所関係者は「首相に批判的な方々が来る情報があり、
    安全に演説できるか懸念があった。首相の警備のため、最後まで
    場所変更を(新百合ケ丘駅の聴衆に)伝えられなかった」と明かす〉

 つまり、「批判を受けたくない」「ヤジられたくない」その一点で、いきなり安倍首相はそそくさと遁走してしまったのだ。
 そもそも「ホームページで告知してしまった」ってうっかりミスみたいな扱いになっているが演説をより広く多くの人にきいてもらうために告知するのは当たり前のことだろう。一国の首相ができるだけ人に知られないように演説するって、それ、いったい誰のためのなんのための演説なのか
 このトンズラ劇の背景には、前日のこともあったのだろう。4日、安倍首相は茨城県の水戸駅前で遊説をおこなったが、「この国難を国民のみなさまの信任を得て……」と話すと、聴衆からは「お前が国難だ!というヤジがあがったのだ。
 あらためて言うまでもなく、今回の選挙は、森友・加計学園疑惑の追及から逃げたい一心の安倍首相が、大義もなく職権を濫用して解散した自分勝手極まりないものだ。その上、街頭演説でもヤジから逃げることを最優先するなど、無責任にも程がある
 しかも、安倍首相は解散会見で「森友・加計の疑惑追及の回避ではないのか」という記者からの質問に対し、こう語っていた。

   「追及回避どころか、
    こうした批判も受け止めながら、
    そこで国民のみなさまに対して
    ご説明もしながら選挙を行う

 だが、臨時国会冒頭解散した先月28日、やはりゲリラ的に突然おこなわれた渋谷での街宣に始まり今日にいたるまで、安倍首相は演説のなかで一度も森友・加計問題にふれていない。「ご説明をする様子はまったくなく北朝鮮問題を「国難」だと煽り野党の悪口を言い自己正当化をつづけている
 またも平気で国民との約束を破り、批判から逃げようとする安倍首相。しかし、こうした「分が悪いと逃げる」ということは、これまで安倍首相が何度も繰り広げてきたことではある。
 たとえば、昨年の参院選では、投開票日までの約2週間、党首討論に応じなかった。これは異例な事態で、民進党や共産党など野党4党は谷垣禎一・自民党幹事長(当時)に首相へ対応を見直すよう進言することを求めた。しかし、『報道ステーション』(テレビ朝日)で党首討論の問題を突きつけられた当の安倍首相は、「たとえば菅政権のときにですね、『報道ステーション』のときに、菅さん出なかったじゃないですか!」などと発言。だが、民主党政権時の参議院選挙で菅直人首相(当時)がテレビ朝日の番組への出演を拒否していたというのはまったくの大ウソで、菅氏は2010年7月1日に出演している。
 また、2015年7月、安保法制の議論時には『報ステ』に安倍首相が生出演することになっていたが、安倍首相はこれをドタキャンしていたことを本サイトがスクープ。しかも、ドタキャンした理由がまた情けない。当初、安保法制の賛成派として外交評論家の岡本行夫が、反対派として憲法学者の木村草太が出演する予定だったのが、岡本氏が出演を辞退。あれだけ「集団的自衛権の行使は合憲だ」と言い張っていたのに、憲法解釈を専門とする木村氏との対決に恐れをなして安倍首相は敵前逃亡してしまったのだ。
 嘘まででっち上げて党首討論から逃げ、さらには批判を受け止められず国民からも逃げる。あらためて、今回の選挙でこの「国難総理」に見切りをつけなければならないだろう。

(編集部)
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●大見得・啖呵「議員辞職」を有言実行しない《病的な嘘つき》アベ様…全てのアベ様の「政」のデタラメさ

2017年09月28日 00時00分35秒 | Weblog

[※ 報道特集(2017年7月8日)



前編はコチラ:

   『●大見得・啖呵「議員辞職」を有言実行しない
       《病的な嘘つき》アベ様…前川喜平氏の人間性と彼我の差


 リテラの対談記事の後編。【室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第7回ゲスト 前川喜平(後編)/前川喜平・前文科次官が安倍政権の愛国教育、親学を痛烈批判! 室井佑月に立候補を薦められた前川氏の答えは…】(http://lite-ra.com/2017/09/post-3473.html)。

 《その官邸から受けた圧力が具体的に語られ、安倍政権の推し進める戦前回帰政策親学についても前川氏の鋭い批判的分析が飛び出した。さらに、前川氏が貧困問題に向き合うきっかけになった幼少期の体験や、今後、前川氏がどんな活動をしていくつもりなのか、という話題も》。


 前編を読んで、まず感じたことは、大見得・啖呵「議員辞職」を有言実行しない病的な嘘つき》アベ様…事務次官としての自分の責任を明言する前川喜平氏の人間性と彼我の差、ということ。《室井  やっぱり人間の品格が違うんだな》、全く同感。
 その後編では、壊憲し、(非)特定秘密保護法戦争法平成の治安維持法、そして、「森友捜査ツブシ」のための我欲選挙…文部行政・教育破壊に係わる、ここで議論されている《戦前回帰政策親学》などなど、全てのアベ様の「政」のデタラメさであり、危険さ。反アベ様政治派・反自公政権派としては、なぜ自公お維トファが支持されるのか、理解に苦しむ。アベ様の関わる全ての事柄がオゾマシイのだけれど…。

   『●「裸の王様」アベ様大好きなニッポン臣民…
      「戦争やりましょうよ! 死の商人へ!」で内閣支持率アップ…
   『●やるべきは「解散・衆院選挙」ではなく、まずは、
         アベ様の大見得・啖呵「議員辞職」の有言実行だ

   『●「森友捜査ツブシ」: 大阪地検特捜部、いま直ぐに動け!  
                 マスコミも、いま「黙秘」してはいけない!!
   『●《推定ウン千万〜1億円弱も払って出した》「ト」な広告…
                出稿側も「ト」なら、掲載側も「報道」の放棄
   『●メディアの仕事を見失い、「自制心と自浄作用を
       失ったマスコミ権力」=「下足番」・読売、広報紙・産経
   『●本来国会を去るべき、「戦争ゲームに興じる子ども」
        「病的な嘘つき」がアジアやニッポン「国民の脅威」
   『●室井佑月さん、「民進党のせいで負けたってこと、
      民進党の人たちだけがわかってないのか?」

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http://lite-ra.com/2017/09/post-3473.html

室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第7回ゲスト 前川喜平(後編)
前川喜平・前文科次官が安倍政権の愛国教育、親学を痛烈批判! 室井佑月に立候補を薦められた前川氏の答えは…
2017.09.24

     (前川喜平氏と室井佑月)

 前川喜平・前文科事務次官をゲストに迎えた室井佑月の連載対談「アベを倒したい」。前編では、加計問題の経緯、安倍政権のお友だち優遇政治と官僚支配のやり口を改めて振り返った後、「加計問題以外に官邸から圧力を受けて教育行政が歪められたと感じたことがありますか」という室井の質問に、前川氏が「あります」と答えたところで終わった。
 後編では、その官邸から受けた圧力が具体的に語られ、安倍政権の推し進める戦前回帰政策親学についても前川氏の鋭い批判的分析が飛び出した。さらに、前川氏が貧困問題に向き合うきっかけになった幼少期の体験や、今後、前川氏がどんな活動をしていくつもりなのか、という話題も。「政治家かコメンテーターになって!」と迫る室井に、前川氏はどう答えたのか。
 安倍政権の問題点と、前川氏の誠実な人柄が伝わってくるこの対談、ぜひ最後まで読んでほしい。
(編集部)

********************

室井 加計学園問題以外にも、圧力を受けて行政が歪められたというのは、具体的にどういう件でのことだったんですか。
前川 いくつかあるんですが、ひとつは文化功労者や文化勲章受章者を選ぶ審議会の委員の人選です。委員を選任するには閣議の了解が必要なので、官邸に相談した。すると審議会の委員候補者を2人差し替えられて。その1人はあきらかな理由がありました。それが「安保法制に反対する学者の会議に入っているから外せ」というものでした。しかし、その人の専門知識が必要だから、委員にしようとしただけです。安保など何も関係ない話なのに、反対の人間は入れるな」なんて言われました

室井 政府の審議委員とか第三者委員とかは、思想チェックがあるとは思ってましたが、やっぱりね。政府や政策に批判的だと入れないんだ。怖い。思想や政策とは関係ない、文化系の専門家なんですよね。政治に関してモノが言えなくなるってことですから、本当に怖い。
前川 もうひとつは、2015年に世界遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」です。世界遺産への推薦案件は通常、文科省の外局である文化庁の文化審議会で審議するのですが、2013年は審議会で「長崎の教会群とキリスト教関連遺産を推薦」という結論となった。これを押しのけて軍艦島などの「明治産業革命遺産」が出てきたんです。しかし、安倍首相の地元・山口県の松下村塾は八幡製鉄所(福岡県)や軍艦島との関連性はないし、軍艦島は保全措置さえ取られていない。ところが、これを加藤康子さんという女性が中心になって、官邸と一体になって強力に進めたんです。

室井 加藤さんって、亡くなった加藤六月議員の娘で安倍さんの幼馴なじみなんでしょ。それで安倍ちゃんが「俺が(世界遺産登録を)やらせてあげる」と約束しちゃったという。


安倍政権の道徳教育は、戦前の国体思想、教育勅語につながるもの

前川
 そのようですね。内閣官房は文化審議会とは別の有識者会議を設けて「明治日本の産業革命遺産を推薦する」と言ってきた。最後は官邸主導の政治決断となり、「長崎教会群」ではなく「明治産業革命遺産」が選ばれたんです。初めから結論は決まってたんですよね。そのときに官邸で中心になって進めた人物が、和泉さん(洋人・首相補佐官)。そして一緒になって進めた内閣官房参与が木曽(功)さん、文科省で私の先輩なんですけどね。これは官邸が強力に推し進め、あらゆる政治力・外交力を駆使して勝ち取った行政が歪められた、かなり怪しい案件です。

室井 それに抵抗した西村さん(幸夫・日本イコモス委員長)が辞めさせられたんでしょ。それも和泉首相補佐官が「外せ」と圧力をかけて。
前川 詳しいですね(笑)。和泉さんの横やりで、西村さんは文化審議会の委員から外されたんです。「産業革命遺産」を推進したのは、当時の内閣官房の地域活性化統合事務局で、その局長が和泉さんです。世界遺産は、ユネスコの諮問機関であるイコモスが審査するんですが、その審査はかなり厳しいことで知られているんです。富士山を指定するときも、難儀したくらい。明治産業革命遺産は普通に考えるとまだ登録できる状態じゃなかった。それでもかなり強引に推し進めた。和泉さんにとっては、日本イコモスはただの邪魔者だったんでしょう。

室井 理由はお友だち優遇ともうひとつ。“明治”をクローズアップさせ、美化、正当化したい安倍さんの趣味もあったのかな。大日本帝国はよかった、みたいな
前川 そう思います。戦前日本の植民地主義的な膨張主義の根っこは松下村塾にあると言ってもいいし、日本の膨張主義政策を支えたのが産業遺産。それで韓国が大反対した。軍艦島は徴用工が強制労働させられた場所で、それを無視して世界遺産登録するなんて、批判があるのは当然でしょう。

室井 「産業遺産」にしても根っこでは全部つながっていると思います。安倍さんの思想と一致するもの。日本会議が「明治の日」をつくろうとしたり、明治をテーマにした映画なんかを支援すると言ったり、福井国体に「明治150年」と付けようとしたり。それと前川さんの専門だと思うんですけど、安倍政権は道徳教育愛国教育教育勅語の問題など、すごい力を入れてきてるじゃないですか。
前川 教育基本法改正道徳の教科化ですね。もうひとつ大きな問題があります。それが家庭教育の重視です。国民はまだはっきりと問題として認知していないと思いますが、家庭での教育こそが大事なんだという考え。

室井家庭教育支援法案」もありましたね。これまた安倍ちゃんが言い出したみたいですけど、親が国を敬うよう教育しろとか、子育ての喜びを実感しろとか家の教育に介入しようとしている
前川 その背景には日本の復古的な家庭教育、そして親学がある。親学というのは、子どもに問題があるのは「親がしっかりしてないからいけない」という考え方です。しかし、いくら「しっかりしたい」「がんばりたい」と思っていても、余裕のない親はたくさんいる。そういう問題を解決しないで「親がいけないんだ」と親の責任にして押し付ける。結局、それでは貧困や母子家庭であえぐ子どもたちを救うことにならない“親がしっかりすればいい”なんて論理は、つまり社会的なケアなど必要ないと言うのと同じです。しかも親学は、「家族が大事なんだ」という考え方でもある。私は個人主義だから個人が社会の単位だと思っていますが、しかし親学は“家族が社会の単位”という考え方です。個人であることよりも家族の一員、一族の一員であることが大事だという。この家族主義的考え方は、じつは、戦前の国体思想でもある。戦前の教育勅語で示されている考え方です。そして、そのベースには家父長制の家制度があった。そこでは親孝行こそ最大の美徳になる。家族なんだからという理屈ですべてを吸収してしまう。そして日本国は、大きな一つの家族だその本家の本家の総本家が天皇家で、辿れば天照大御神。すべての国民は天照大御神の子孫であり、天皇家の分家の分家の分家だ、みたいなね。こうして「孝」と「忠」が一本につながるこういう家族国家観に基づく教育が安倍さんが進めたい道徳教育なんだろうと思います。


現在の日本社会では、新自由主義と国家主義が補完しあっている

室井
 ってか、家庭のなかのことまで国に命令されたくないよね。親孝行しろとか、虐待したり育児放棄する親にどうして孝行しなくちゃいけないの? 想像力がないんじゃない? しかもいま「2分の1成人式」なんてのもあるし。10歳まで育ててくれてありがとう、なんて親に感謝させる作文を読ませるんですよね。そんなこと強制されるなんて、すごい気持ち悪い。しかも全部家庭でなんて、国民に対する政府の義務放棄でしょ。だから民間やボランティアで「子ども食堂」なんかをやる必要が出てくる。前川さんもボランティアで貧困の子どもたちの学習支援をしてるんですよね。でも、それって本来、政治や行政がやらないといけないはずだとも思います。
前川 そうです。子育ては家庭がするもので、社会的なケアは必要ないという考え方は、弱い家庭は崩壊していい、崩壊した家庭から子どもが放り出されるのは仕方がないと言っているのと同じです。弱肉強食の競争で負けたのは自己責任だという新自由主義的な考え方です。さらに新自由主義と国家主義的なものが補完しあってしまっているのが現在の日本社会です。しかし弱肉強食では格差は広がるばかりですし、人権もないがしろにされるそうした国民の権利を守るためにこそ、政府があるはずなのですが。

室井 新自由主義と愛国心。最悪のコンビですね。子どもや弱者のケアを放棄したら国の仕事って何もないじゃない。でも、文科省はやっぱり弱いですよ。文科省は子どもの教育を管轄する省庁でしょ。それなのに、安倍ちゃんの弱者切り捨てや愛国教育や思想を止められていない。それに教育費も世界レベルで考えて下の下でしょ。子どもやその教育にお金を使っていない。前川さん、これも専門でしょ。たとえばフランスでは子どもをいっぱい産むと税金安くなるじゃないですか。日本もそうそればいいじゃないですか? 育児手当とかもいいけど、3人以上子どもを産めば無税とか。そして大企業と金持ちがきちんと適正に税金を払う
前川 本当にそう思います。先進国のなかで比べても、公財政支出教育費という国と地方の教育に対する支出が最低レベルです。特に高等教育。大学や専門学校に行くのに、個人のお金がかかりすぎる。さらに貧困も進み、税金を納める水準に達してない人も多い。いま、子どもの6人に1人はシングル家庭です。とくに母子家庭の半分の家庭は貧困ラインの下だと言われています。

室井 私もシングルで子育てしましたけど、稼げたのはたまたま運に恵まれてラッキーだっただけ。だから、手っ取り早く大企業から税金を取って、困っている人に回してほしい子どもって国の財産じゃないですか。そこにスポットが当たっていないのはおかしい。政府の役割って、弱者のことを考えることだと思うんです。でも安倍政権がやってることは、それと真逆じゃないですか。
前川 私もそう思います。室井さんのように考える人が増えるといいんだけど、やはり強い人、大企業からはお金を取らなきゃいけない。日本は小さな政府になりすぎているんです。政府に役割を果たさせるためにも税金は取らないと。

室井 いまは大企業は税制で優遇されて、ほとんど税金を払っていない。安倍さんのお友達にはバンバン補助金を出す。企業や富裕層、お友だちだけ優遇っておかしいです一方で弱い人からはむしり取ろうとしているし
前川 政治権力も世の中もお金で動いていますから。お金を持ってる人が政治を動かして、自分たちに都合のいい政治する。メディアも同じ。ですからいま一番必要なのは、所得や富の再配分だと思います。この30年間ずっと、新自由主義的な経済政策、財政政策が続いていて。中曽根さん(康弘・元首相)のころからですね、金持ち優遇は。法人税を下げ、所得税も相続税も最高税率を下げてきた。金融資産を運用して得た所得には低い税率しか適用されない。お金持ちや大企業はどんどん儲かるようになっている。さらにいま、金持ち優遇にほかならないと思っているのが「教育資金一括贈与制度」です。祖父母が孫の教育費を贈与するという、一見もっともらしいものですが、孫1人に1500万円をぽんと無税で贈与できるんです。孫4人なら6000千万円。さらに結婚子育て資金の一括贈与制度もある。これも上限1000千万円。この2つの一括贈与制度を使うと、ひとりの子どもや孫に、2500万円まで贈与税も相続税もなしに財産を分けられる。こんなことができるのはお金持ちしかいないわけで、金持ちの相続税節税対策にフル活用されているんです。

室井 お金持ちの祖父母がいれば潤沢な教育費をもらえるけど、貧乏ならダメってことですよね。ますます格差が広がるし、貧困が世代間で連鎖するという典型じゃないですか! 
前川 その通りです。


恵まれた家庭に育ったことで、生まれながらの格差はおかしいと感じるようになった

室井
 前川さんって、出会い系バー通いは貧困の実地調査で、夜間中学支援も貧困の問題でしょ。日本の最大の問題は貧困の格差だっておっしゃってもいます。私も本当にそう思いますが、いつごろからそんな風に考えるようになったんですか?
前川 この30年間ほどです。それは政府が格差拡大の政策を取り続けてきたことにある。教育に関してもそうです。国立大学の授業料はすごい勢いで高額化してきました。私が東京大学に入った1973年の授業料は1年間で1万2千円で初任給1カ月よりも少ないくらい。その2年後には3倍の3万6000円になり、いまや53万5800円です。かつては、お金はないけれど優秀な人は国立大学に行けた。しかしいまでは、貧困家庭は塾にも行けないなどの環境面からも、なかなか学力向上ができない。私立より国立大学に行っている学生の親の方が金持ちだったりする。教育にお金をかけられる親の子どもたちしか国立に行けない。これは地方の高校にも言えることなんです。地方の公立高校はお金があって学力が高い子が行き、落ちた子が私立に行く。そして私立のほうが授業料は高い。私立に行っている子の親のほうが年収は低い。そういう逆転現象が起きているんです。

室井 わかる。私にも高校2年生の息子がいるけど、その友だちを見ていてもそういう傾向はあります。でも、前川さんは官僚トップの事務次官まで登りつめたエリートなのに、なぜそんなに弱者に寄り添う、まっとうな考え方になったんですか?
前川 それは幼少期の体験にあるかもしれない。私の生まれは奈良県のど田舎の秋津村(現・御所市)というところなんですが、そこの地主の家だったんです。よく覚えているエピソードがあって。小学1年生1学期の成績が、体育以外全部5だった。そうしたら、私のばあさんが校長のところにねじ込んでね。「なんで体育が4やねん!」と。すると2学期から、体育が5になっちゃった。秋津村での一強体制です。しかもばあさんは同級生が私を「きへいちゃん」って呼んでいるのを聞いて、その親に「おまえの息子はけしからん。きへいちゃんって馴れ馴れしい。ぼんぼんって言わせろ」と怒ってね。でも子ども心に「これはおかしい」と思いましたよ。ばあさんの行動に対して批判的な目を向けていたんですね。周囲には被差別もたくさんありますから、その人たちが不当に扱われているのも目の当たりにして。そういう社会構造の矛盾みたいなものを、小さいときから感じていました。それって、おかしいなと。子ども同士で喧嘩しているのに、親が謝りにきたりね。生まれたときから小さい世界だけど、カーストの上だった。生まれながらの格差はおかしい。そんな感覚が小さいときからありました。どうもその辺から目覚めていったんでしょうね。

室井 同じような恵まれた環境にいても、安倍さんとは全然発想が違う! 安倍さんはちっちゃいころから自分が特別な人間だと勘違いしてたのに、前川さんは逆に社会構造の矛盾に気がついたわけでしょう。やっぱり人間の品格が違うんだな。その違いって、話しぶりにも出てますよね。安倍さんなんて、自分に都合の悪い質問されたら、すぐ逆ギレするけど、前川さんはどんなに意地悪なことを言われても冷静に毅然と答える。国会で話しているのを見て、こんなにちゃんとした受け答えをする大人がいるんだ、と感心したもの。同じように思った人は多いはずです。露出すればするほど、どんどん好感度が高まってファンが増えてますよ。
前川 それは怖い。イメージと実態は違いますからね(笑)。私はこんなふうに“時の人”と言われるようになるとも思わなかったし、等身大で事実を発言しただけです。英雄のように見られたり、偶像化されるのは困ります。「あの人は立派な人だ」と偶像化されちゃうと、その後に「偽善者だ」とか、「エッチなことをしている」とか、また出てくるかもしれないし(笑)。

室井 前川さんは会った人から嫌われないでしょうね。あったかい感じがするもん。嫌いだって言ってる人って、高橋洋一さん、八幡和郎さん、岸博幸さんとか、安倍応援団か国家戦略特区の利権に関係している人たちばかりですもんね。


室井「前川さん、報ステのコメンテーターやって!」前川「官邸から番組に…」

室井
 それはそうと、前川さんってこれからどうするんですか?
前川 いまは週2回ほど夜間中学でボランティアをやっていて、高校生の学習支援もやってましたが今はお休みしてて、そのくらいです。今後のことはあまり考えてないんです。何しようかな。

室井 政治家になったらどうです? あたし、絶対に応援しますよ。
前川 それだけは無理です。自分の名前を連呼するなんて、そんなバカなこと……。室井さんこそ、やったらいいじゃない。

室井 私、不倫とかなんとも思わない女ですよ。リーダーにも向いてないし。いま日本に必要な政治家って、みんなの前できちんと頭下げて謝って納得させる正直で上品な人だと思う。それ、前川さんでしょ。人徳もあるし。前川さんのためにどれだけ熱い涙を流した男が多かったか。寺脇研(元文部省官僚で前川氏の先輩)さんなんて、テレビで前川問題の解説しながら涙目になってましたよ。
前川 あくびしたんじゃないですか? 前の夜に飲み過ぎたとかで(笑)。とにかくいまは世間が私の“顔”を忘れてほしいし、早く匿名のなかに紛れ込みたい。

室井 じゃあ、コメンテーターがいいんじゃないですか? いま、教育や文科省関連のコメンテーターといえば、寺脇さんしかいないし。前川さんもテレビコメンテーターやればいいのに。落ち着いているし信頼感もあるし、声も素敵です。個人的には『報道ステーション』に出てほしい。
前川 寺脇さんも、いろいろと心配してくれてるんだけど、コメンテーターなんてとてもとても(苦笑)。『報ステ』に出たら、きっと官邸あたりから番組に強い風当たりがあるでしょうし。

室井 2〜3回出て突然いなくなって「圧力か?」なんて大騒ぎになるもの面白いかも。
前川 でも、ラジオはいいですよね。顔が出ないから。じつは室井さんとご一緒させていただいた『大竹まこと ゴールデンラジオ』も、最初はどうしようかと躊躇していたんです。言わなくてもいいことまで言って、舌禍事件を起こすんじゃないかと心配で。でも、寺脇さんもその前に出ていたんでしょ? 「前川さんにも出てくれって言ってるよ」と言われて。この対談をお受けしたのも毒を食らわば皿まで、という感じですかね。あっ、いや、別に室井さんが毒だと言っているんじゃないですよ。

室井 毒でいいんです。毒でもこうやって出てくれたんだから。今度、寺脇さんも誘って作戦、練りましょう!

(編集部)
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コメント
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●大見得・啖呵「議員辞職」を有言実行しない《病的な嘘つき》アベ様…前川喜平氏の人間性と彼我の差

2017年09月27日 00時00分54秒 | Weblog

[※ 報道特集(2017年7月8日)



リテラの対談記事【室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第7回ゲスト 前川喜平(前編)/室井佑月が前川喜平・前文科事務次官にあらためて訊く! 解散でフタをされようとしている加計問題の全貌と本質】(http://lite-ra.com/2017/09/post-3471.html)。

 《今月28日に召集される臨時国会の冒頭で安倍首相が衆議院を解散することが決定的となった。これは明らかに臨時国会での森友・加計問題の追及を封じ込めるためのもので、なんの大義もない》。

 国会も開かない。どこが、憲法7条に言う《国民のため》の衆院解散なのか。我欲・私利私欲のみのための、「森友捜査ツブシ」の解散。二重三重に違憲を重ねる《病的な嘘つき》アベ様に、それでも投票するの? 自公お維トファを支持する人達は本気なの?
 大見得・啖呵「議員辞職」を有言実行しない病的な嘘つき》アベ様…事務次官としての自分の責任を明言する前川喜平氏の人間性と彼我の差だ。

   『●「裸の王様」アベ様大好きなニッポン臣民…
      「戦争やりましょうよ! 死の商人へ!」で内閣支持率アップ…
   『●やるべきは「解散・衆院選挙」ではなく、まずは、
         アベ様の大見得・啖呵「議員辞職」の有言実行だ

   『●「森友捜査ツブシ」: 大阪地検特捜部、いま直ぐに動け!  
                 マスコミも、いま「黙秘」してはいけない!!
   『●《推定ウン千万〜1億円弱も払って出した》「ト」な広告…
                出稿側も「ト」なら、掲載側も「報道」の放棄
   『●メディアの仕事を見失い、「自制心と自浄作用を
       失ったマスコミ権力」=「下足番」・読売、広報紙・産経
   『●本来国会を去るべき、「戦争ゲームに興じる子ども」
        「病的な嘘つき」がアジアやニッポン「国民の脅威」
   『●室井佑月さん、「民進党のせいで負けたってこと、
      民進党の人たちだけがわかってないのか?」

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http://lite-ra.com/2017/09/post-3471.html

室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第7回ゲスト 前川喜平(前編)
室井佑月が前川喜平・前文科事務次官にあらためて訊く! 解散でフタをされようとしている加計問題の全貌と本質
2017.09.23

     (前川喜平氏と室井佑月の刺激的対談!)

 今月28日に召集される臨時国会の冒頭で安倍首相が衆議院を解散することが決定的となった。これは明らかに臨時国会での森友・加計問題の追及を封じ込めるためのもので、なんの大義もない。
 国政や選挙を自分の権力維持の道具としか考えない独裁者体質丸出しのやり口は許しがたいが、そんな折も折、われらが室井佑月の連載「アベを倒したい」では、文部科学省前事務次官・前川喜平氏を招いての対談記事を前後編の2回にわたってお届けすることになった。
 今回、前川氏にオファーしたのは、室井が「前川さんとぜひ話をしたい、そんで、安倍を追い詰めたことにぜひお礼を言いたい」と言い出したためで、対談が行われたのも解散報道前のことだが、解散強行が決定的になったことで、この記事を配信する意義はいっそう大きくなったといえる。
 それは、安倍首相がまさに解散によってフタをしようとしている加計疑惑の一部始終と安倍政治の本質を前川氏が改めて語ってくれたからだ。官邸からの圧力、出会い系バー通い報道の謀略、インタビュー放送を取りやめたNHKはじめマスコミの対応、安倍政権の官僚支配の実態……。室井の傍若無人なツッコミにも、前川氏はまったく逃げることなく、あの冷静沈着な口調でひとつひとつ誠実に答えてくれた。前編では、口封じのために、前川氏に提示された意外な天下り先の名前も明らかになっている。
 解散によってなかったことにされそうになっている加計疑惑をもう一度検証し、安倍首相の政治私物化をストップするためにも、この対談をぜひじっくりと読んでほしい。
(編集部)


前川「安保法制は違憲だと思っているけど、役所を辞めるまではっきり言えなかった」

室井 前川さんは私のなかで、救世主なんです。それまでは、安倍政権を批判しても批判しても全然、手応えがなくて。ホント絶望感に打ちひしがれていたのが、前川さんが登場して総理のご意向文書」が本物だと証言して、潮目が変わった。安倍政権の支持率低下だって、15%くらいは前川さんのおかげだと思ってます。
前川 いやいや、私はもともと安倍政権を倒そうとか、その体質にメスを入れるとかという気持ちはなかったんです。加計学園の獣医学部設置のプロセスがおかしいから、それを是正しなければと。それしか考えていなかった。

室井 えー、倒しましょうよ。だってこの対談「アベ安倍を倒したい」って連載なんですから。
前川 えっ、それは知らなかった。

室井 ちょっと、タイトルくらいチェックしといてよ〜。って、あたし、なに気軽にツッコミ入れてんだろ(笑)。この対談の前、前川さんとラジオ(『大竹まこと ゴールデンラジオ』文化放送)でご一緒させてもらったとき、(一緒に出演している)金子勝先生から「前川さんはいい人だから失礼がないように」って釘を刺されていたのに。
前川 いや、室井さんの話は聞いていて痛快です。言いたいことを言いたいように言って。あれはいいですよ。僕も役所を辞めて、やっと表現の自由を100%享受できるようになった。これまではやはり立場や公的な制約があり、表現の自由が制限されたなかでずっと生きてきたから。私生活でも気楽に話すことがなかなかできませんでした。たとえば私は安保法制は違憲だと思っているけど、どんな場でもはっきりと言えませんでした。間違ってると思うけど、立場上言えなかった。

室井 じゃあ、この対談でもぜひ表現の自由を発揮してください。というわけで、前川さんに聞きたいことは山ほどあるんですけど、一番最初に聞きたいのはやっぱり、読売の出会い系バー報道のこと。あれ、見たとき、どう思いました? 私は怒りで震えましたよ。政府が前川さんの実名証言を察知し、スキャンダルで脅し、口封じをしようとしたのがモロバレ。しかも、その片棒を読売新聞が担いだ。読売ってまともな報道機関、新聞とは思えない。

前川 もちろん私も怒りを感じましたが、それ以上にびっくりでした。週刊誌には書かれるかなとは思っていたけど、読売新聞があんなこと書くとは思わなかった。そもそも読売新聞の報道が出る前に「週刊文春」から連絡があったんです。「バーの話も取材しているが、むしろ前川さんが知っている加計学園の話が聞きたい」と。ですから「文春」の取材に応じようと思った。そのタイミングでテレビや新聞からの「総理のご意向」文書についての取材依頼があり、それを受けていったんです。そんなタイミングのなかで、読売の記事が出た。

室井 警察か、公安か、内調かわからないけど、官邸の意向で前川さんを尾行させていたんでしょ。それも怖い。しかも事務次官時代に公安のドンの杉田(和博・官房副長官)さんからすでに出会い系バー通いを指摘されていたんですよね。
前川 昨年の9月か10月に、杉田官房副長官に呼ばれて「こういう店に出入りするのは控えたほうがいいよ」と言われて。そのときは「わかりました」と神妙に引き下がったんですけどね。バー通いは女性の貧困の実態に触れてみたいという社会的関心による行動とはいえ、個人的な行動です。私は事務次官という公人だから「行動に気をつけろ」ということかもしれないけど、それをなぜ知っていたのか

室井 そう考えると、財務省の理財局長だった佐川宣寿さんが、嘘を突き通したのも、官邸の誰かが何か弱みを握って、思い通りにしたんじゃないのかな。


文科省には、安倍政権のひどいやり方に頭に来ている人がたくさんいた

前川 私自身のケースを考えると、スキャンダルで脅すのは権力側の常套手段になっているのかもしれません。その上で、地位や名誉をチラつかせる。佐川さんの場合はどういう理由があるのかわかりませんが、あそこまで知らぬ存ぜぬを通しているのを見ていると、ある意味、気の毒になってきますね。

室井 もちろん出世もあるんでしょうけど。佐川さんは沈黙を守ったことで、国税庁長官に抜擢された安倍政権って恥も外聞もないんだなと。でもかつては政治家じゃなく官僚主導政治が批判されてもいました。官僚が裏で絵を描いて、表で政治家を動かす。そんなイメージがずっと強かったと思うんです。
前川 かつてはたしかにあったと思います。しかしいまは官邸の力が強くなっていて、役人が実質的に主導する場面はだんだん減っていますね。それが政治主導ってことなんでしょうけど。しかし政治主導が官僚主導に比べて国民のために良い判断になっているかというと、現状は必ずしもそうではない。ただ一方で、政治主導という方向性は間違いではないとも思います。政治家は選挙で代えられますが、官僚は代えられない。官僚は人事で代えられるけど、人事を変えるのは政治なんでね。政治主導で官僚人事を把握するというのは必ずしも間違っていないけど、ただ安倍政権下では、その権力が集中しすぎている

室井 安倍さんがつくった内閣人事局ですよね。官僚の人事が官邸に握られちゃって。そもそも加計問題も森友問題も、背景として人事権を握られた官僚の忖度もあったんですよね。人事を握られた役人が自分の出世なんて保身のために動く。「国民のためじゃなく安倍政権のため」。安倍さんって本当にお友だちと、自分の意に沿う“下僕”が大好き。でも少しでも逆らうと、逆ギレする。そんな人に官僚の人事権なんて握らせたのが最大の失敗だったと思うんです。だから私は政治家、役人、マスコミがみんな仲悪くて、丁々発止する三つ巴の状態がいいと思う。
前川 いいと思います。司法、行政、立法の三権分立ならぬ、政治、役所、マスコミの三権分立みたいなね。政治が変なことをしたら今度は役所がマスコミに内部告発するぞ、と。加計問題では、実際に文部科学省内でそういう動きが起こりました。文科省は、政治のひどいやり方にかなり頭にきている人間が多かった。でもさっきも言いましたけど、私自身、安倍政権を倒そうと思って行動したわけじゃないんです。加計学園問題に対しても、現役のときはむちゃくちゃ抵抗したわけじゃなくて、これはまずいなまずいなと思いながらも、「しょうがないな、政治の世界は」という感じだった。いまではそのことを反省していますが……。

室井 またまた。もう官僚じゃないんですからね。でも私、前川さんへのマスコミのネガティブキャンペーンがあってから、メディアでずっと仕事するという考えを改めました。マスコミは権力の監視役だと思って、それを信じてやってきましたけど、完全にぶっ壊れた感じです。一生をかけてやる仕事じゃない。前川さんはボランティアで夜間中学で教えているんですよね。その話を聞いて、私も半径50m以内の、自分ができる範囲のことをやろうかなって。正義について考えたり、語るのがバカらしくなってきて。でも、前川さんはまったくひるまなかった。普通はああいうスキャンダルをちらつかされると、告発を辞めちゃう人も多いのに、きちんと「ご意向」文書について実名告発をした。それはすごいと思いましたね。実名告発しようと思った動機はなんだったんですか?
前川 確たる決意をもってやったというより、私にとっては当たり前のことだったんです。そもそもは、「ご意向」文書が問題になってから早い段階で、朝日新聞やNHKは文科省関係からの複数の告発や取材から“本物だ”という情報を持っていたらしく、私のところとにも取材に来ていました。最初はNHKでした。その過程でやはり真実を国民に、国家戦略特区、加計学園獣医学部設置のおかしなプロセスを国民に知らせなければならない、是正しなければならないと考えるようになって。国家権力を私物化したと言われても仕方がないケースですからね。


安倍政権を忖度するメディアの空気を一変させた、前川氏の実名告発  

室井 でも結局、NHKでは前川さんのインタビューは放映されなかったんですよね。
前川 そうです。これは国民が知っておくべきことなのに、報道されなかった。だからメディアを通して、真実が報道されるためにどうしたらいいのかと考えたんです。NHKにかぎらず、メディアはかなり早い段階で相当な情報をもっていたのに、それを報道しなかった。だから匿名でない証言が必要だとも考えたのです。実際、マスコミがもっていた情報のなかには、私が確認できる文書もたくさんあった。もちろん知らない文書もたくさんあって、「こんなのあったんだ!」と驚いたし、なぜ事務次官の私に上がって来なかったんだろうという疑問もありました。だからこそ、これは国民にきちんと知らせなくてはと。権力が国民のためじゃなくて一部の人のために使われているそれを国民は知るべきですし、是正しなければいけません

室井 やっぱりね。テレビ局のなかでも加計学園問題ではかなり早く、いろんな情報が飛び交っていました。でも、なかなか報道しない。加計学園だけじゃなく、それ以前に森友学園問題が最初に浮上したとき、ワイドショーは全然取り上げなかったんですよ。だから私、週刊誌の連載で毎週毎週、「森友を取り上げろ!」「加計を取り上げろ!」と書いて。知り合いのテレビ関係者にも訴えたんです。でも役人と一緒で、他局の出方の様子見なんです。「他の局がやったらやる」とかなんとか言っちゃって。自分のところだけ突出して取り上げて、クレームがくるのが嫌なんです。だからどこかがやれば、一斉にやる。変ですけど、それがテレビの体質というか現状というか。加計学園についても同じで、その空気を打ち破ったのが前川さんだった。
前川 「おかしいものはおかしい」って言っただけですけどね。「この文書見たことありますか?」と聞かれたから「見たことある」と言っただけで。そしてもうひとつ、私にとって決定的だったと思うのは先ほどもお話した「週刊文春」の存在です。出会い系バー通いについて、おそらく官邸筋から情報を得ていたのではないかと思いますが、「バーのことは書かない代わりに、加計学園問題のことを書かせてほしい」と言われたので、それなら話しましょうと。

室井 「週刊文春」で、バーで知り合った女の子が前川さんとは「手もつないでいない」とか「前川さんに救われた。それは両親も知っている」なんて立派に証言してましたね。買春疑惑を一蹴した。でもね、「週刊文春」なんだから。全面的に信用しちゃだめですよ。何をやるかわからないんだから。
前川 それはいろんな人から言われました(笑)。“文春砲”なんだから、とか、“所詮は週刊誌ですから”って。でもあの女性を探し出したのはすごいと思った。

室井 所詮どころじゃなく、「文春」の取材力は半端ないですよ。でも、この業界に長くいるから思うんですけど、「文春」も最初はバーで売春していた話を追っかけていたはず。でも必死で取材しても、そんな話もなければ、確証やウラも取れない。結局、前川さんの“貧困調査”を裏付ける女性の告白を掲載したんだと思う。私も元旦那と離婚するとき、「文春」が取材にきて、でもちょうど熱があって冷えピタつけて子ども抱っこしながら出ていって。それで元旦那の連帯保証人になってる話をしたら「大変ですね」って帰っていった。記者も人間だもの(笑)。


加計学園獣医学部の設計図を見ると、本気で研究する気があるとは思えない

室井 でも前川さんの実名告発があったのに、国会も終わって、北朝鮮のミサイルや核実験で、加計問題が世間から忘れられちゃうのではと不安です。加計学園問題がこのまま終わるってことはないですよね。加計孝太郎さんは参考人招致で証人喚問に出てこないつもりですか? 和泉(洋人・首相補佐官)さんは1回出てきたけど、下手人は全員揃えて出さないと。
前川 たしかに加計学園獣医学部を認めた理屈はものすごく薄弱なものです。そもそも国家戦略特区

という制度は、国際競争力の強化と国際経済拠点の形成が目的なんです。「そういうすごいものをつくるなら規制を取っ払いましょう」という考え方です。公務員獣医師の不足という議論もありますが、それは仕事がきつくて処遇が悪いから希望者が集まらないだけ。獣医師は全体としては足りている。文科省としては「人数」の増加ではなく「質」の向上が課題であり、獣医学教育を国際水準に引き上げることだったはずです。だから、普通の獣医学部だったらこれ以上要らない。新しい分野の獣医師をつくる獣医学部で、既存の大学にはできないようなことをするのだったら検討の余地あり、というのが例の閣議決定の4条件だったんです。

室井 怖いと思ったのが加計学園の設計図が流出したときです。その設計図を専門家が見ると、病原体の扱いもきちんとできないと指摘されていましたし、鳥インフルエンザの研究もできないって。まるで素人の設計と言われてますね。しかも、最上階にはパーティールームとワインセラーまであったんでしょう。安倍さんと加計さんがお友だち呼んで宴会する施設じゃない。
前川 びっくりしました。極めて危険な病原体を扱うはずのバイオハザードセーフティレベル(BSL)3の研究施設が、多くの教員や学生が行き来するフロアに置かれることになっている。本気で研究する気がないとしか思えません。これでは加計学園の獣医学部が、国際競争力の強化や国際経済拠点の形成に資するものだとは到底思えない。国家戦略特区制度の趣旨からも加計学園の獣医学科はあり得ない話です。

室井 “国際”なんて言ってるけど、質なんて関係なく、単に外国からの留学生を一杯受け入れるってだけでしょ。偏差値も関係ない(笑)。
前川 うまくいった前例があったんです。それが2017年に開設された成田の国際医療福祉大学医学部です。これも加計学園同様、国家戦略特区として認可されたものです。加計学園同様に“国際医療人材の育成”だと言ってね。新設された医学部の定員140人中、留学生が20人。これは日本医師会などから新設する必要はないと批判されていたのが、あっさり認可されるなど、加計学園とも類似点が指摘されているんです。

室井 知ってます! 公募でこの1校しか手が上がらなくて、土地は成田市が無償貸与で、成田市から45億円、千葉県から35億円の補助金まで出ていて加計学園とそっくり
前川 この一匹目のドジョウが上手くいったもんで、二匹目も上手くいくだろうと思ったんでしょう。しかし加計の獣医学部新設は一匹目に比べてもかなり杜撰なものです。


内閣参与から前川氏に提示された意外な“天下り先”とは?

室井
 もうひとつ、ぜひ聞きたかったのが、文科省の天下り問題です。前川さんはこの問題で事務次官を辞任しました。それって加計学園絡みで官邸にはめられたという話を聞いたことがあるんです。
前川 僕はそうは思っていません。天下り問題は文部科学省の自業自得です。

室井 でも、ほかの省庁もやってるんでしょ。早稲田大学に再就職した高等教育局長って、加計学園の獣医学部新設に強硬に反対していたんでしょ。しかも文科省が天下りの調査を受けていたとき、外務省と内閣府の天下りの証拠メールまであって。そうしたら前川さんが官邸の杉田官房副長官から急に呼びつけられて、外務省と内閣府に関わるメールは出すなって言われたんでしょ。
前川 たしかに他の役所もやってるんじゃないかって思いはみんなもってると思います。でもそこは仕方がない。ある意味、文部科学省は稚拙だった。しっかりとした外部のメカニズムをつくっていなくて、特定の個人、具体的に言うと人事課のOBに寄りかかっていたんです。一番問題になった高等教育局長が早稲田大学に再就職したケースは、人事課の職員が直接やっていた。誰が見ても違法で、しかもそれを隠蔽しようとした。だからこれは仕方ない。そのとき私が事務次官だったわけで、組織の責任を取るため辞めるしかないと思いました。

室井 そうなんだ。でも前川さんがその責任をとって自分から辞任したのに、菅官房長官に「地位に恋々」なんてウソこかれて。それを前川さんが国会で明確に否定したのは一番の見どころでした。
前川 自分で引責辞職しかないと思って、自分で決めた。それが事実です。

室井 あっ、もうひとつ。前川さんは、木曽(功・内閣官房参与兼加計学園理事)さんから昨年8月、「獣医学部の件でよろしくと言われた」と証言しましたけど、その時の本題は退官後の進路のことだったんですよね? 木曽さんって加計学園傘下の千葉科学大学学長と、加計学園理事までしている人ですけど、もしかして前川さん、加計学園に誘われたとか?
前川 いや、ユネスコ大使です。ユネスコ大使は、不文律で文部科学省と外務省が順番になっていて、そのときは外務省の人だったので、次は文部科学省の順番でしたからね。もちろん明確なルールが確立しているわけではないのですが。

室井 それ、断ったんですか?
前川 断ってはいないけど、頼んでもいない……。木曽さんはユネスコ大使の経験者ではあるけど、私をそのポストに就ける影響力をもった人とも思えません。その後の流れからしても、まあ、ないですよね。

室井 でも、今回、改めて感じたのが、相変わらず利益誘導とか政治家の利権というのがなくなっていないんだなあってこと。省庁のなかでも利権が少ないイメージの文科省でさえ、今回の加計学園獣医学部、そして成田の国際医療福祉大学医学部と、いろいろ出てきていますし。
前川 加計問題は私が文部科学省にいて、在職中に自分で関係文書を目にした案件ですし、職員からも話を聞いた。和泉さんや木曽さんからも直接働きかけを受けた。だから私にはこの問題がわかったし、行政が歪められたと世の中にお知らせした。しかし、私が知らないところでも、霞が関全体では特定の利権案件はたくさんあるだろうと思いますよ。やはり政治権力、政権というのは長くなればなるほど、腐っていくんだと思います。

室井 加計学園問題以外にも、前川さん自身が安倍政権によって行政を歪められたと思った経験はあるんですか? 
前川 ありますよ。

室井 それはぜひ聞きたい!

後編につづく
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(続きは、『●大見得・啖呵「議員辞職」を有言実行しない《病的な嘘つき》アベ様…全てのアベ様の「政」のデタラメさ』)

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●室井佑月さん、「民進党のせいで負けたってこと、民進党の人たちだけがわかってないのか?」

2017年09月25日 00時00分47秒 | Weblog

[※ 報道特集(2017年7月8日)



アサヒコムのコラム【室井佑月「なんて、子どもっぽい」】(https://dot.asahi.com/wa/2017092000069.html)。

 《(えげつないな自民党)…しかし、あたしはその声に泉田さんが応じるとは思わなかったよ。自民党から立候補確定のニュースが流れたときは、かなり切ない気持ちになった。…ひょっとして、茨城県知事選、横浜市長選、その前の都議選、民進党のせいで負けたってこと、民進党の人たちだけがわかってないのか?》。

   『●東電原発人災の3.11を再び目前に: 
      「原発事故調書 原因不明、責任不在」でも再稼働できる神経を疑う
   『●柏崎刈羽原発再稼働を画策するような東電は 
                 十分に責任を果たしたのか?
   『●同感…「民主党は本気で安倍政権を
        倒す気があるのか?――そう疑わざるを得ない」
    《民主党は本気で安倍政権を倒す気があるのか?――
     そう疑わざるを得ない…生活の元職、森裕子氏(59)が
     出馬表明済み…新潟県には東電の柏崎刈羽原発があるが、
     泉田知事は再稼働に慎重です。そこへ『脱原発』の森さんが
     野党統一候補になることに、連合傘下の電力総連が猛反発し、
     民主党本部はそれに従った…民主党にとっては
     「打倒安倍」より、連合と原発の方が大事ということ》

   『●「東京電力が、飛散した放射性物質について…
          「無主物」だと主張」…「その無責任さに衝撃」
   『●東電柏崎刈羽原発再稼働!?: 
     《第一原発事故を検証しない限り…》とする泉田裕彦新潟県知事の正論
   『●残念な「泉田裕彦新潟県知事「出馬撤回」事件」:  
       「原子力ムラはニンマリ」「東電の高笑い」で良いの?
   『●NHK解説委員長、原発は人間の手に負えないモンスター
             …「アベ様のNHK」発の核発電政策への波紋
   『●新潟県知事選: 自公推薦候補者に騙されてはいけない
             …確実にあの東京電力のアレを再稼働させる
   『●安孫子亘監督映画「『知事抹殺』の真実」の 
     佐藤栄佐久元知事冤罪…泉田裕彦新潟県知事「事件」の背景に?
   『●米山隆一知事…「ニンマリできなかった原子力ムラ」
       「高笑いできなかった東電」の相当なイヤガラセが予想
   『●環境倫理を『虚構新聞』から学ぶ…「原発導入を許してしまった
                 世代の一人として、恥ずかしく申し訳ない」
   『●「日本壊滅を救った新潟県民」…「インチキと不備だらけ」…
               「このまま再稼働されたら、福島原発の二の舞」

   『●アレが「もし再稼働しても、電力は
     首都圏向けに提供される」のみ…新潟県知事選=県民投票で否決

 室井佑月さんと全く同感。切ないし、虚しい…。よりによって、核発電「麻薬」中毒なあの自民党から出馬するそうだ。無責任の極み、「原状回復」する能力も、する気も無いアノ東京電力にさへ核発電再稼働を認めようとし、あのインドに(「プルトニウムをつくる装置」=)核発電輸出し、そして、核兵器を容認する「裸の王様」や「日本への核拡散」を唱えるような軍オタが居るようなアノ自民党から出馬するという訳です…。

 一方、アベ様は大見得・啖呵「議員辞職」をする気配は全くなく、違憲にも国会も開かず、「森友捜査ツブシ」のために、衆院を解散し、総選挙をやるそうだ。私利私欲、我欲な選挙。アベ様は、今なら勝てると踏んでいる訳だ。随分と、市民も舐められたものだ。

   『●やるべきは「解散・衆院選挙」ではなく、まずは、
         アベ様の大見得・啖呵「議員辞職」の有言実行だ

   『●「森友捜査ツブシ」: 大阪地検特捜部、いま直ぐに動け! 
                 マスコミも、いま「黙秘」してはいけない!!
   『●《推定ウン千万〜1億円弱も払って出した》「ト」な広告…
                出稿側も「ト」なら、掲載側も「報道」の放棄
   『●メディアの仕事を見失い、「自制心と自浄作用を
       失ったマスコミ権力」=「下足番」・読売、広報紙・産経

 マスコミのダラシナサに加えて、最大野党・民進の煮え切らなさが、アベ様を後押ししている。アベ政治に「擬態」しているようでは、市民は離れていくばかり。自公お維トファを倒すには、野党は団結する以外に道はないでしょうに。《えげつないな自民党》に、《民進党のせいで負けたってこと、民進党の人たちだけがわかってない》。「民」共「進」な気の無い、99%民衆の味方になるつもりのなさそうな野党民進では、来る選挙で壊滅でしょう。
 「切なく」、虚しい秋。自公お維トファによる厳しい冬という絶望が待っているのだろうか、ニッポンには…?

   『●同感…「民主党は本気で安倍政権を
        倒す気があるのか?――そう疑わざるを得ない」
   『●「ちっ、ほっといたら民主なんて、
     そのうち死ぬ運命だったのに。余計なことしやがって…ってことだわな」
   『●「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。」という
           「冗談」のような公約…投票したオメデタイ皆さん
   『●自公お維トファへどうぞ、どうぞ! 
     …室井佑月さん「野党はほんとうに99%民衆の味方なのか」
    《つまりあたしがいいたいことは、そういう安倍政治の本性は
     バレつつあるが、支持率が上がらない野党はほんとうに
     99%民衆の味方なのかってこと。あ、ごめん、ごめん。
     ごまかさないでいうわ。落ち目であっても今のところ、
     最大野党である民進党はどうなの、っていいたい》

   『●アベ様に「対峙」? 「新たな選択肢」提示?
      「民」と共に「進」む気の無い党はついに自民党に「擬態」
   『●トファは自民党亜種…「第2自民党」なのか
      第2お維なのか不明だが、自公お維と同種で、かつ、壊憲体質
   『●「裸の王様」アベ様大好きなニッポン臣民…
      「戦争やりましょうよ! 死の商人へ!」で内閣支持率アップ…

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https://dot.asahi.com/wa/2017092000069.html

室井佑月「なんて、子どもっぽい!」
2017.9.22 11:30 週刊朝日 #室井佑月

      (室井氏は、共産党との共闘は困難とする
       民進党新代表の考えに持論を展開する(※写真はイメージ))

 衆院の補欠選挙で足並みがそろわない野党。作家・室井佑月氏は、共産党との共闘は困難とする民進党新代表の考えに持論を展開する。

*  *  * 

 泉田裕彦・前新潟県知事が、10月22日の衆院新潟5区の補欠選挙に、自民党から出馬するという。

 泉田さんは、知事時代、東京電力柏崎刈羽原発を巡って、再稼働ありきで強引に進めてゆく東電に対して、厳しい態度で闘ってきた勇気ある人だ

 福島第一原発事故から、原発は怖いものだとわかり、脱原発、反原発を願う市民たちから、泉田さんは絶大に支持されていた。

 彼はほんとうに人気があったが、知事選、4期目に出なかった。それも、いきなり出馬を取りやめたのだ。

 その前に、彼が日本海横断航路開設に絡む中古フェリーの売り買いのトラブルを抱えていると、地元の新聞に書かれた。だから、出馬を断念したという噂もあったし、電力会社の嫌がらせが酷すぎて、というか、そのフェリーのトラブルも嫌がらせだったのでは……などといわれていた。

 はじめ、衆院新潟5区の補選、自民党が泉田さんに声をかけているというニュースが流れたとき、

   (えげつないな自民党

と思った。

 原発政策を進めている自民は、泉田さんが知事時代にしたことを考えれば、彼を憎々しく思っていたに違いない。けど、選挙となれば、彼は最有力の候補者だ。だから、声をかけたのだろう。それはわかる。

 しかし、あたしはその声に泉田さんが応じるとは思わなかったよ。自民党から立候補確定のニュースが流れたときは、かなり切ない気持ちになった

 ま、そんなことをいってもしょうがない。こうなったら、野党は一枚岩となって、自公の対立候補を出すしかない。……しかないはず……なんだけど……。

 9月8日付の時事通信、『時事ドットコム』によれば、

   <前原氏(民進党新代表)は8日、BS朝日の番組収録で
     「共産党は日米安保破棄だ」として、共闘は困難との考えを強調。
     同時に「小選挙区では野党の候補者は1人がいい。
     他は降ろしていただいた方が(いい)」と述べ、共産党の自発的な
     候補取り下げに期待を示した>という。

 ほんでもって、<これに対し、共産党は「一方的に降ろすことは考えていない」(志位和夫委員長)との立場>とのことだ。

 共産党と共闘せず、野党が勝てるわきゃない。んでもって、志位さんを目の前にして、「あなたたちは嫌いだから一緒に行動したくない。けど、うちらが勝つために、あんたら出ないで」って前原さんはいったんだ。なんて、子どもっぽい!

 記事によれば、収録の後、志位さんは記者団に、「最大限協力できるよう話し合いたい」と語ったみたいだから、前原新代表の子どもみたいな態度にもキレずに大人な態度だそこに望みはまだあるのか?

 ひょっとして、茨城県知事選、横浜市長選、その前の都議選、民進党のせいで負けたってこと、民進党の人たちだけがわかってないのか?

※週刊朝日 2017年9月29日号
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●本来国会を去るべき、「戦争ゲームに興じる子ども」「病的な嘘つき」がアジアやニッポン「国民の脅威」

2017年09月24日 00時00分43秒 | Weblog

[※ 報道特集(2017年7月8日)



日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/国民の脅威は国会で議論しない安倍政権】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201709230000098.html)。

 《元衆院議長・河野洋平は「野党から要求されている問題の説明もしなければ、懸念を払拭(ふっしょく)する努力もしない国民に1度も丁寧な説明もせず、冒頭解散は、理解できない。(国会召集要請を)ここまで引っ張って自分の都合で解散するのは、過去になかったことでは。議会制民主主義の本旨を踏まえて、議会運営をしてほしい」と指摘》。

   『●やるべきは「解散・衆院選挙」ではなく、まずは、
         アベ様の大見得・啖呵「議員辞職」の有言実行だ

   『●「森友捜査ツブシ」: 大阪地検特捜部、いま直ぐに動け! 
                 マスコミも、いま「黙秘」してはいけない!!
   『●《推定ウン千万〜1億円弱も払って出した》「ト」な広告…
                出稿側も「ト」なら、掲載側も「報道」の放棄
   『●メディアの仕事を見失い、「自制心と自浄作用を
       失ったマスコミ権力」=「下足番」・読売、広報紙・産経

 3割ほどの自公お維トファ支持者や5割ほどの無関心派「眠り猫」の皆さんは、「今の国民の脅威は「安倍政権」」ということを理解できていないようだ。

   『●「積極的平和主義」なアベ様という
        civili-UNcontrolな大暴走(out of control)
   『●20XX年、再び戦争が始まった…: 
      立憲主義を否定し、クーデターで壊憲しといて、そりゃぁないでしょ
    「唯一引き返す最後のチャンスは2016年の参院選だった。救世主など
     必要なく、50%の「眠り猫」が目覚め、ネジレを取り返すことさえ
     できていれば…」

   『●「平和憲法」が風前の灯火: 壊憲の坂道を転げ落ち、
       アベ政権と与党自公は戦争へと火に油を注いでいる
   『●石破茂氏「日本への核拡散」発言と山尾氏「私事」による離党の 
                    事の軽重…マスコミはわきまえているか?
   『●トランプ氏、「私は、日本と韓国に対して、
      アメリカの高性能の軍事装備を大量に購入することを認める…」
   『●「戦死を美化」することではなく、いま必要なことは
            「同じことを二度と繰り返さないという誓い」
   『●「日米の軍事一体化はますますエスカレート」し「兵站」
          =「イージス艦に給油」…「自衛隊は格好の餌食」
   『●「裸の王様」アベ様大好きなニッポン臣民…
      「戦争やりましょうよ! 死の商人へ!」で内閣支持率アップ…

 リテラの記事【国連演説でも北朝鮮危機を煽りまくった安倍首相に、NYタイムズコメント欄でも批判殺到! 戦争ゲームに興じる子どもみたい】(http://lite-ra.com/2017/09/post-3468.html)によると、《この男は、本気で日本を戦争に引きずりこもうとしている──。米ニューヨークの国連総会での安倍首相の演説は、真に戦慄させるものだった…はじめに「私の討論はただ一点、北朝鮮に関して集中せざるをえません」と宣言すると、持ち時間のほとんどを北朝鮮への非難に費やしたが、そのなかで「必要なのは対話ではない。圧力なのです」と何度も強調。あまつさえ、トランプ米大統領が前日の演説で「米国と同盟国を守ることを迫られれば北朝鮮を完全に破壊する以外の選択はない」と大規模軍事攻撃を示唆したことを念頭に、「全ての選択肢はテーブルの上にあるという米国の立場を一貫して支持します」とまで明言してしまった》。
 多くの国々が望まぬ北朝鮮界隈での戦争…世界にとっての脅威はアベ様だった、という大恥を世界に晒した。しかも、アメリカのポチ。

   『●まさか、閣議決定済みの「私人」だから、
      証人喚問に応じられない? FACEBOOKでの発信で十分?
   『●「美しい国」の詐称・報道者(本質・アベ様宣伝官)の実情:
                        犯罪をもみ消してもらえる「仲」
   『●「国権の最高機関」国会の破壊とジャーナリズム…
           「平成の治安維持法」な社会の悍ましき未来
   『●アベ様に犯罪をもみ消してもらえる「報道」者、
      かたや、「卑劣な報復=身辺調査」を噂される新聞記者…
   『●「森友、加計、準強姦事件の3つ…諸悪の根源である
           “主犯”は目の前にいるのだ」=アベ様御夫妻
   『●人治主義国家ニッポンの人事考査:
     証拠隠滅で国税庁長官、犯罪揉消しで警察庁組織犯罪対策部長…

 国内でも、あまりに酷い「主犯」アベ様への忖度。そもそも、検察審査会という泥縄なシステムなのだけれども、何度目かの死んだ司法。放置主義、人治主義国家ニッポン。平和主義だけでなく、法治主義や民主主義は破壊され尽くしている。
 リテラの記事【安倍御用記者・山口敬之レイプ疑惑がまさかの不起訴相当に! 官邸による逮捕もみ消しうやむやで済ませるのか】(http://lite-ra.com/2017/09/post-3470.html)によると、《真相究明を訴え検察審査会に不服申し立てをおこなっていたが、昨日、東京第6検察審査会が「不起訴相当」と議決していたことがきょうわかった。議決書では、〈不起訴記録及び申立人(詩織さん)の提出資料を精査し、慎重に審査したが、不起訴処分の裁定を覆すに足りる理由がない〉(朝日新聞より)としているというが、詩織さんは弁護士を通じて「判断をしっかり説明していただきたかった」とコメントを発表。まったくその通りで、審査ではどんな理由がなかったというのだろう》…という、唖然とする結果。あまりに無茶苦茶すぎる。

 日刊ゲンダイのコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/冒頭解散の理由は明らか アベさんってほんと病的な嘘つき】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/214022)によると、《「謙虚に、丁寧に、国民の負託に応えるために全力を尽くす」(安倍晋三首相) これは8月3日、アベさんが内閣改造したときの会見で述べた言葉だ。では、なんについて、アベさんが国民の負託に応えると言っているのか?》。

 室井佑月さんによる非常に適切な表現、《病的な嘘つき》。「息吐く様に噓」をつき続けるアベ様。
 いま、「こんな人たち」と呼ばれた側は立ち上がらなくていいのですか? まずは、アベ様に、大見得・啖呵「議員辞職」を実行させるべきではないのでしょうか。

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201709230000098.html

政界地獄耳
2017年9月23日8時34分
国民の脅威は国会で議論しない安倍政権

 ★首相・安倍晋三が28日召集予定の臨時国会の冒頭で衆院を解散し、10月中に総選挙を実施する方針について、自民党内外から苦言が相次いでいる。元党幹事長・石破茂は「国民に何のための解散か、何を問うのか、明確にする必要がある」とした。また元衆院議長・河野洋平は「野党から要求されている問題の説明もしなければ、懸念を払拭(ふっしょく)する努力もしない国民に1度も丁寧な説明もせず、冒頭解散は、理解できない。(国会召集要請を)ここまで引っ張って自分の都合で解散するのは、過去になかったことでは。議会制民主主義の本旨を踏まえて、議会運営をしてほしい」と指摘した。

 ★衆院議員の経験もある愛媛県知事・中村時広は「国論を割る重要なテーマがある場合や、政権が追い込まれて辞職か解散かを迫られた場面。争点が全然見えない。政権側の自己都合の解散だ」とした。当の安倍は、国連総会出席に先立ち米紙ニューヨーク・タイムズに「北朝鮮からの脅威に連帯を」と題して寄稿し、「対話を呼び掛けても無駄骨に終わるに違いない。今は圧力を最大限強めるべき時だ」と訴えた。また国連総会の演説では「脅威はかつてなく重大。対話による問題解決の試みは無に帰した」と、極めて好戦的な演説をまくしたてた

 ★トランプ米大統領とともに、コントロールされた短期決戦をしたくて、しょうがないといった様子。それならば、戦争に巻き込まれた時の対処、集団的自衛権の運用の再確認、難民対策の国民への理解などを選挙で問うのではなく、国会で議論すべき時だ。戦況が短期からずるずると延びたり、泥沼化する場合もある。無論、被害があれば、政権は吹き飛ぶかも知れない。選挙自体の整合性とともに、政権が勝つことで、国民の白紙委任を受けたなど、先の大戦に学ばず、首相が1人で決めるべきことではあるまい。今の国民の脅威は「安倍政権」ではないか。(K)※敬称略
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●「森友捜査ツブシ」: 大阪地検特捜部、いま直ぐに動け! マスコミも、いま「黙秘」してはいけない!!

2017年09月21日 00時00分35秒 | Weblog

[※ 報道特集(2017年7月8日)



リテラの記事【安倍首相“大義なき解散”強行の最大の理由は森友捜査ツブシ! 財務省摘発に動く大阪地検特捜部を封じ込め】(http://lite-ra.com/2017/09/post-3461.html)。

 《大義のかけらもない解散である。だいたい、政権は8月に内閣を改造したばかりだが、そのとき安倍首相は「この内閣はいわば結果本位の『仕事人内閣』」などと喧伝していた。しかし、国会すら開かずその「結果」とやらを何一つ残さないまま、わずか1カ月余りで解散となれば、自ら内閣改造に意味はなかったことを示しているようなものだ。呆れざるをえない》。

   『●やるべきは「解散・衆院選挙」ではなく、まずは、
         アベ様の大見得・啖呵「議員辞職」の有言実行だ


 やるべきは「解散・衆院選挙」ではなく、大見得・啖呵「議員辞職」の実行だ。再度引用する。忘れないために、何度でも。

   『●「日本を守ってくれる人」って、アベ様は 
      「破壊している人」なんですが! 一体何を「記念」した小学校?
   『●実行されない「丁寧に説明」…実行するべきは
     「私や妻が関係…総理大臣も国会議員も辞める」という啖呵
    「《私も妻も一切この認可にも、あるいは、この国有地の払い下げにも
     関係ない」「私や妻が関係していたということになれば、間違いなく
     総理大臣も国会議員も辞めるということははっきりと申し上げて
     おきたい》と大見得を切りました

 「丁寧に説明する」「真摯に説明する」と嘯き、ましてや、(憲法違反にも)国会も開かず、森友第二森友第三森友問題…を隠蔽したままで、何を勝手に「解散・衆院選挙」なんて喧伝しているのでしょうか? 《与党の党利党略、いや、安倍首相の政権維持という“私利私略”のみ》で解散、総選挙。
 リテラによれば、《自民党独自の世論調査で、いまなら議席を増やせるとの結果》だそうです。「アベ様大好きなニッポン臣民」の皆さん、大丈夫? そんなに「戦争したい」のですか?

   『●「裸の王様」アベ様大好きなニッポン臣民…
       「戦争やりましょうよ! 死の商人へ!」で内閣支持率アップ…

 さらに、《国会を開けば、佐川前理財局長の虚偽答弁が追及を避けられない》、《解散総選挙で、大阪地検特捜部の捜査をストップさせるのが狙い》だなんて、アベ様や自公お維はどこまで卑怯なのでしょう。2割ほどの「アベ様大好きなニッポン臣民」の皆さんや選挙にも行かない5割ほどの「眠り猫」の皆さんがここまでアベ様を増長させました。いま、同じ体質の自民党亜種トファに騙される形で、大括りで〝自民党内〟で席を回し合おうとしています。大括りで〝自民党〟のパイが増えるのみ、そして、壊憲…。

   『●トファは自民党亜種…「第2自民党」なのか
      第2お維なのか不明だが、自公お維と同種で、かつ、壊憲体質
   『●人治主義国家ニッポンの人事考査:
     証拠隠滅で国税庁長官、犯罪揉消しで警察庁組織犯罪対策部長…
   『●「日米の軍事一体化はますますエスカレート」し「兵站」
          =「イージス艦に給油」…「自衛隊は格好の餌食」
   『●Jアラート狂想曲: 「かつて関東上空での防空演習を
              嗤った桐生悠々なら何と評するでしょうか」

 《政権は解散を疑惑回避の時間稼ぎとして使うだけでなく、選挙で勝利することで、「国民の信を得た」として森友・加計問題での“禊”を済ませたことにするとの青写真を描いているらしい》。また、《解散総選挙になれば、選挙期間中や特別国会開催中に捜査がストップするのはもちろん、選挙で自民党が勝てば、官邸からの圧力が強まり、これ以上、検察が捜査を続けることはできなくなる》。さらに、《選挙に勝てば、朝日や毎日などのうるさいマスコミも完全に黙らせることができる》。
 確かに《国民が選挙の場で明確にノーを突きつける、それ以外にない》のだけれども、でも、その前に、大阪地検特捜部、いま直ぐに動け! マスコミも、いま「黙秘」してはいけない!! 座して、アベ様の私利私欲のための選挙を待っていてはいけない。継続して、マスコミも野党議員も《主犯》を追い詰めなければダメだ。

   『●裸の王様「記念」小学校・女王様「名誉」校長… 
      証拠隠滅=「文書を存在しないことにする手法」炸裂か?
    《佐川氏は、記録は同省の文書管理規則で保存期間一年未満に分類
     されるとし、「売買契約の締結をもって、事案は終了した
     記録は速やかに廃棄した」と説明した。これに対し、共産党の
     宮本岳志氏は「契約と同時に破棄したのでは調査しようがない
     隠蔽(いんぺい)と言われても仕方がない」と批判した》

   『●「森友、加計、準強姦事件の3つ…諸悪の根源である
           “主犯”は目の前にいるのだ」=アベ様御夫妻
    《野党の国会議員が、安倍の友達が第一の政治を
     「アベトモファースト」と駄洒落で笑うしかないほど、安倍内閣は
     やりたい放題だ。「加計学園」の問題もそうだし、官僚どもは
     ひたすら、ボスを気遣い、ボスの意向通り、何でも右に倣えして、
     自分のポストとカネのために忠誠を誓っている

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http://lite-ra.com/2017/09/post-3461.html

安倍首相“大義なき解散”強行の最大の理由は森友捜査ツブシ! 財務省摘発に動く大阪地検特捜部を封じ込め
2017.09.18

     (首相官邸ホームページ)

 安倍首相が今月28日の臨時国会冒頭も視野に、衆院を解散する方針を固めたとマスコミ各社が伝えた。政府・与党は、早ければ10月10日公示の22日投開票、あるいは17日公示の29日投開票の日程で調整を進めているという。
 大義のかけらもない解散である。だいたい、政権は8月に内閣を改造したばかりだが、そのとき安倍首相は「この内閣はいわば結果本位の『仕事人内閣』」などと喧伝していた。しかし、国会すら開かずその「結果」とやらを何一つ残さないまま、わずか1カ月余りで解散となれば、自ら内閣改造に意味はなかったことを示しているようなものだ。呆れざるをえない。
 しかも、安倍首相はこの間、北朝鮮によるミサイル発射や核実験に対し「これまでにない深刻かつ重大な脅威」などと言って、“米朝戦争”の可能性の高まりを強調してきたのではなかったか。それが一転、解散して政治的空白をあえて作り出そうというのはどういうことなのか。矛盾にもほどがあるだろう。
 この解散に大義がないことは、安倍応援団の言動からも証明されている。安倍応援団の新聞社や政治評論家はこぞって「解散で民意を問うのは当然」と解散支持を声高に叫んでいるが、その理由となると、自衛隊を憲法に位置付ける改憲北朝鮮問題への対応施行された安保法制の是非、はたまた経済政策から消費増税など、てんでバラバラ。ようするに、応援団でさえ、解散の目的が何なのかまったくわかっていないのである。
 しかし、それは当然だろう。与党の党利党略、いや、安倍首相の政権維持という“私利私略”のみで行おうとしているにすぎない。そして、応援団としては、その本音を言いたくても言えないため、適当な理由をでっちあげているだけだからだ。
 そもそも、安倍首相が解散に踏み切ろうとしている理由の一つは、すでに各方面から指摘されているように「いまが選挙の最大のチャンス」とふんだためだ。
 ほんの1カ月前までは、加計問題で支持率が急落。選挙をやれば、議席を激減させるのが確実だったため、とても解散できる状況ではなかった。ところが、北朝鮮危機が勃発して状況は一変。危機を最大限煽った結果、加計問題森友問題はふっとび、マスコミ世論調査でも数カ月ぶりに「支持する」が「支持しない」を上回った。


自民党独自の世論調査で、いまなら議席を増やせるとの結果が

 一方、前原誠司代表の民進党も山尾志桜里元政調会長の不倫疑惑スキャンダルや離党者の続出で混乱の最中にある。さきの都議選で自民党の脅威となった小池百合子率いる都民ファーストの会も、国政版「若狭・細野新党」はまったく態勢が整っていない。この状況なら「選挙に勝てる」と判断したのである。
 しかも、決め手になったのが、自民党が独自で行った世論調査だったという。

   「自民党は独自で定期的に世論調査を行っているんですが、
    9月はじめの調査で、いま、選挙をやれば、現状維持は確実。
    情勢によっては議席を大幅に増やすことができるとの結果が出た。
    安倍首相が自民党総裁3選を達成するためには、衆院選で
    議席数を減らすことはできない。しかし、この先のタイミングは
    北朝鮮情勢にしても、経済にしても、支持率が上がる要素は
    ほとんどない。そこにこの絶好の状況がきたため、一気に解散に
    傾いたんでしょう」(全国紙政治部記者)

 しかし、安倍政権がこのタイミングで解散をしかける目的はもうひとつある。それはもちろん、森友・加計追及つぶしだ。
 臨時国会が開かれると、この間、出て来た加計学園や森友学園の新疑惑について追及され、さらに窮地に追い込まれるのは確実。とくに、官邸が神経を尖らせていたのが、森友学園のほうだという。例の国有地の格安払い下げをめぐっては、政権にとって致命傷とも言えるような証拠が次々と出てきているからだ。
 そのひとつが、FNNが先月にスクープした、2016年3月下旬に行われたとされる国側と森友側打ち合わせ時の音声記録だ。これまで国側は、ごみの撤去費用が8億1900万円と算出された理由について、地中9.9メートルのところまでごみがあることを確認できるとしたためと説明してきた。
 ところが、FNNが9月11日に報じた音声記録では、国側の職員とみられる人物が「(3メートルまで掘った)その下からごみが出てきたというふうに理解してるんですね。その下にあるごみっていうのは国が知らなかった事実なんで、そこはきっちりやる必要があるでしょうという、そういうストーリーはイメージしてるんです」と語っており、工事関係者が「そういうふうに認識を統一した方がいいのであれば、我々は合わさせていただきますけれども」と発言していた。


国会を開けば、佐川前理財局長の虚偽答弁が追及を避けられない

 ようするにこれは、国側が3メートルより下からごみが出てきて土地の値引くという「ストーリーを描き、森友サイドと共有していたという決定的証拠。さらに音声では、近畿財務局の池田靖・国有財産統括官(当時)が「資料を調整するなかで、どういう整理をするのがいいのかということで、ご協議、協議させていただけるなら、そういう方向でお話し合いをさせていただければありがたいです」と話しており、完全に口裏合わせが行われていたことが伺える。
 他にも、やはりFNNが今年8月に報じた、2016年5月下旬のものとされる音声記録では、「(ゴミ撤去などの費用として)1億3000万円がうんぬんというよりも、ぐーんと下げていかなあかんよ」と要求する籠池泰典理事長(当時)に対し、池田国有財産統括官が「理事長がおっしゃる0円に近い金額まで、私はできるだけ努力する作業を、いまやっています」と返答している。実際、このやりとりの後に不動産鑑定士は土地評価額を9億5600万円と算出。ごみ撤去費用を値引きし、土地売却価格は1億3400万円となった。池田国有財産統括官が明言した通りになっていたのだ。
 実は、FNNなどがスクープしたこれらの音声データは、森友問題で財務省、近畿財務局の背任摘発を視野に捜査をしている大阪地検特捜部世論に後押ししてもらうためにリークしたもの。今後、捜査が進むにつれてさらに財務省、近畿財務局の犯罪行為を裏付ける様々な証拠がマスコミに流され国会で徹底追及されるのは必至の情勢だ。
 そして、そうなれば、当然、その責任を問われることになるのが、国会議論当時の財務省理財局長だった佐川宣寿国税庁長官だ。佐川長官は当時、国会で森友学園側との事前交渉は一切なかったと強弁してきたからだ。

   「先方にあらかじめ不動産鑑定というかその価格について
    申し上げることはございません」
   「本件の土地の処分につきましては、私ども、不当な働きかけは
    一切なかった」
   「そういう(不動産鑑定などの)価格につきまして、こちらから提示した
    こともございませんし、先方(森友学園側)からいくらで買いたい
    といった希望があったこともございません」

 これらの答弁がすべて虚偽だったことが国会で明らかにされれば、佐川氏は必ず国税庁長官辞職に追い込まれるだろう。そうなると、任命責任者の官邸も当然、責任を問われることになる


解散総選挙で、大阪地検特捜部の捜査をストップさせるのが狙い

 ようするに、安倍政権にとって、森友問題の疑惑追及は絶対に封じ込めなければならないものであり、そのために解散が持ち出されたということらしいのだ。
 しかも、解散の効果は、国会での追及の機会を奪うだけではない。前述したように、大阪地検特捜部は近畿財務局を背任容疑で捜査しており、「現場は本格的に財務局職員逮捕へ向けて動いている」(検察担当記者)と言われている。安倍政権は解散総選挙を実施することで、検察の捜査もストップさせることができるのである。

   「大阪地検特捜部の現場が森友問題で財務省の摘発に動き
    始めたのは、安倍政権の支持率低下と世論の後押しがあったから。
    解散総選挙になれば、選挙期間中や特別国会開催中に捜査が
    ストップするのはもちろん、選挙で自民党が勝てば、官邸からの圧力が
    強まり、これ以上、検察が捜査を続けることはできなくなる。完全に
    幕引きされてしまうでしょう。逆に言うと、安倍首相と官邸はそれを
    狙っているということです」(前出・全国紙政治部記者)

 ようするに、政権は解散を疑惑回避の時間稼ぎとして使うだけでなく、選挙で勝利することで、「国民の信を得た」として森友・加計問題での“禊”を済ませたことにするとの青写真を描いているらしいのだ。
 しかも、官邸内部では、この“モリカケ疑惑隠し解散”と批判されるのを見越して、開き直る作戦も浮上しているという。

   「臨時国会冒頭で安倍総理が『森友・加計問題を野党が引っ張るから
    重要法案の審議ができない。国民はどちらを信じるのか』などと宣言して、
    逆に一連の疑惑を解散の“大義”とする案が出ているようです。そのうえで、
    選挙に勝てば、朝日や毎日などのうるさいマスコミも完全に黙らせることが
    できるというわけです」(政治評論家)

 自己保身と権力への妄執のために、莫大なカネを使って選挙まで私物化しようとしている安倍政権。国民が選挙の場で明確にノーを突きつける、それ以外にないだろう。

(編集部)
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