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●斎藤美奈子さん、《メディアの役目は「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」…それ、常識》

2018年10月22日 00時00分49秒 | Weblog

[※ 『国民のしつけ方』(斎藤貴男著、インターナショナル新書010)…《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》↑]



週刊朝日のコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/相手を怒らせてでも突っ込んで聞くのが真のジャーナリスト】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/239789)。

 《「権力から敵視されないようなジャーナリストはジャーナリストではない」(佐高信・評論家)…「仲良くしていることが名誉みたいに書いている人が多すぎる」と。…「権力に戦う姿勢が、マスコミには必要」》。

   『●失われる「メディアの作法、矜持」…
      「権力を監視する機能が失われ」、しかも、アベ様の「思う壺」
   『●東京新聞社会部女性記者…「菅は周章狼狽。
      常に威圧的に…判で押したような答えでごまかすが、彼女は…」
   『●「裸の王様」および「最低の官房長官」の
       「下足番」新聞=読売新聞…落ちぶれたものだ
   『●「自由新聞(フライエ プレッセ)!」と「下足番」新聞: 
                  主犯の「A」(A夫妻)が抜けている
   『●ジャーナリズムの劣化、そして、アベ様政権の力の源泉
         =「内閣人事局制度を始めとする「政治主導」改革」

   『●アベ様に犯罪をもみ消してもらえる「報道」者、
        かたや、「卑劣な報復=身辺調査」を噂される新聞記者…
   『●室井佑月さん、「安倍総理、会食のメンバーを
       代えてみたらいかがでしょうか?」…針のムシロで 
    「室井佑月さんの素晴らしい提言。《会食している報道人…安倍総理、
     会食のメンバーを代えてみたらいかがでしょうか?…たとえば、
     玉川徹・テレビ朝日コメンテーター、望月衣塑子・東京新聞記者、
     金平茂紀・TBS「報道特集」キャスター、改憲のことを相談したいなら
     憲法学者の小林節氏、メディアのあり方を訊きたいなら元経産省官僚の
     古賀茂明氏、この国の貧困の実態を知りたいならジャーナリストの
     斎藤貴男氏、ほかにも上杉隆氏、青木理氏、大谷昭宏氏、
     木村草太氏…》。室井佑月さんご自身や、佐高信さんや魚住昭さん達も
     お願いします。そりゃぁ、針のムシロの上で、お食事も進むことでしょう」

   『●「紙面や番組ではっきりと「嘘つき」…「最悪の返答」
         と批判を浴びせ」る矜持もなく…民主主義の危機
   『●ヨイショ本・礼讃本『安倍晋三の真実』が伝えない、
         「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」という事実
   『●「「もりかけ」疑惑が晴れてもいないのに安倍晋三は3選の勢い…
                      公文書改ざんやメモの発見は何だった」?
    「マスコミには、瓶三さんの報じられない事実
     「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」…
     《報道の自由を守るには報道しかない》…でも、
     《報道の自由を巡って政府相手のせめぎ合い、今の日本にあるだろうか》?」
    「報ずることの重要さ。目加田説子さん《執拗なまでに伝え続けること》。
     メディアの矜持を見せて「報道の自由」を行使すべきだし、《権力の監視
     《権力のチェック機能》を発揮し、
     《番犬ウォッチ・ドッグジャーナリズム》に活路を。」

 斎藤美奈子さん曰く、《メディアの役目は「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。それ、常識》。
 ニッポンに、その矜持を持つジャーナリストやメディア、報道機関はどれほど存在するだろう。アベ様に飼いならされ、躾けられた、アベ様の広報機関アベ様の広報紙アベ様の広報者に堕していないか?

   『●『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著)読了
                 …《あなたの政治的ポジションを見つけて…》
    《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は
     「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。
     それ、常識。》《党派性をもたずに政治参加は無理である。》

   『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
      《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》

    《ジャーナリズムの最大の存在意義は「権力のチェック機能」である。
     …専門的には「番犬ウォッチ・ドッグジャーナリズム」理論という》
    《「番犬ジャーナリズム」は、純粋培養の環境下にあるよりも、
     一人ひとりのジャーナリストがもがき、苦悩しながら遂行していってこそ
     成長し、民主主義社会に貢献できる
のではないか》

   『●『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)読了
                    …《今、ジャーナリズムと野党の…》

    《今、ジャーナリズムと野党の存在意義を問い直す

   『●「公平・公正な報道」を求める文書の「こと細かな注文に従うのか」? 
                            「報道の自由」を行使するのか」?
    「さて、こちらの「注文」主は、血判状を集めて回る「ヤクザまがい」
     瓶三親分「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」。選挙妨害という
     「不公平・不公正」な選挙をし、公職選挙法違反なアベ瓶三親分が、
     「公平・公正な報道」を求める文書の「注文」主」
    「「店主」メディアは、「ヤクザまがい」アベ瓶三親分の「公平・公正な報道」を
     求める文書の「驚くほど具体的で細かい注文」に従うのか? それとも、
     メディアの矜持を見せて「報道の自由」を行使するのか? 《権力の監視
     《権力のチェック機能》《番犬ウォッチ・ドッグジャーナリズム》が
     失われ行くなかで、さて…」

   『●浅野健一さん、「口先で…批判…トランプ大統領よりも、
            メディアを手なずけている安倍首相のほうが悪質」
    「日刊ゲンダイの記事【巨悪に甘い日本の大メディア 米紙トランプ一斉批判で
     露呈】…《とうとう米国内のメディアから集中砲火を浴びたのだが、
     日本の大メディアはこの“ケンカの作法”を学ぶ気はないらしい
     ■マスコミを懐柔する安倍首相は野放しに》」

   『●目加田説子さん「「今」に潜む危機を執拗なまでに伝え続けること
                     …戦争と平和に関わる報道の重要な使命」
    「記事の最後に、目加田説子さんは《見ないふり知らないふりをする
     私たちに、「今」に潜む危機を執拗なまでに伝え続けること。それが、
     戦争と平和に関わる報道の重要な使命である》と言います。
     《執拗なまでに伝え続けること》…是非、実践しましょう」

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/239789

室井佑月 作家
1970年、青森県生まれ。銀座ホステス、モデル、レースクイーンなどを経て97年に作家デビュー。TBS系「ひるおび!」木曜レギュラーほか各局の情報番組に出演中。著書に「ママの神様」(講談社)、「ラブ ファイアー」(集英社文庫)など。

室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」
相手を怒らせてでも突っ込んで聞くのが真のジャーナリスト
2018/10/19 06:00

     (評論家の佐高信氏(C)日刊ゲンダイ)

   「権力から敵視されないようなジャーナリストは
    ジャーナリストではない
」(佐高信・評論家)

 これは14日の「サンデーモーニング」(TBS系)での佐高さんの言葉。

 佐高さんは続ける。

仲良くしていることが名誉みたいに書いている人が多すぎる」と。

 だよねぇ。あの方と嬉々として一緒に寿司を食いに行ったり、しゃぶしゃぶを食べに行ったり。それを取材だという輩がいるけれど、聞けるのは相手側が流して欲しい情報だけ。それは取材ではなく権力者の広報だってーの。

 大抵、多くの国民が知りたい疑問は、権力者が答えたくないから嘘をついてごまかしていたり、質問から逃げ回っていたりするもの

 そういうことを、相手を怒らせてでも聞いてくるのが、本物のジャーナリストだとあたしも思う。

 会食の席で、相手を怒らせるような突っ込んだ質問をしているとも思えず。覚えめでたく、また次の会食も呼んでもらうのが、この国でのジャーナリストとしてステータスだったら、終わってる

 そうそう、佐高さんはこうも言ってた。

   「アメリカの新聞では訴訟費用を積み立てているという
    訴えられるのを覚悟している日本の新聞社はないのでは

 日本の新聞社は、スクープを上げることより、自社だけが特ダネを落としてしまうことを恐れている。だからお太鼓持ちに一生懸命なんだが、何度もいうけど、それで与えられた情報って屁みたいなものじゃ。政府が一斉に情報を流して、それを解説とともに載せるぐらいでいいのでは。一緒に飯を食いに行ってると、解説も権力者寄りになるだろうし。

 佐高さんいわく、

   「権力に戦う姿勢が、マスコミには必要

 それをしていたらマスゴミなんていわれない。国民は、絶対に正義のマスコミの側につく

 現状、そうなっていないから、権力に媚びなきゃならない。悪循環
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●「父は業界紙の記者…今は亡き父の一言、「お父さん、読売だけは嫌なんだよ」」…いまや「下足番」新聞

2017年11月23日 00時00分07秒 | Weblog

[※ サンデーモーニング(2017年7月2日)↑]



日刊ゲンダイの望月衣塑子記者へのインタビュー記事【著者インタビュー 東京新聞・望月記者が語る「なぜ会見で疑問ぶつけない」】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/217691)。

 《東京新聞の望月衣塑子氏が半生を振り返り、著書「新聞記者」(角川新書)で新聞記者としての矜持と覚悟を書き下ろした…誰が見ても『おかしいでしょ?』と思うことを聞いているだけ。逆に、なぜ会見の場で疑問をぶつけないのか》。

   『●メディアの仕事を見失い、「自制心と自浄作用を失った
            マスコミ権力」=「下足番」・読売、広報紙・産経
    「《情報を集め分析し国民に知らせるのが…メディアの仕事
     であるはずなのに、それを見失い、《自制心と自浄作用を失った
     マスコミ権力》とは…「下足番」・読売であり、もはや新聞とさへ
     呼べない、《偽情報と差別言辞が飛び交うネット右翼の温床》を
     デマ源としたアベ様広報紙・産経

   『●「自由新聞(フライエ プレッセ)!」と「下足番」新聞: 
                  主犯の「A」(A夫妻)が抜けている
   『●「裸の王様」および「最低の官房長官」の
      「下足番」新聞=読売新聞…落ちぶれたものだ
    《読売新聞の衰弱がひどい。…逆に読売新聞はあたかも安倍後援会の
     機関紙
であるかに扱われたことを恥とすべきであったろう》。
    《すると、読売のキャップが東京新聞のキャップのところへ
     飛んできて「何だあいつは。あんなヤツを二度と会見場に
     入れるな! これはクラブの総意だからな」と怒鳴り上げた
     というのである。…一同唖然としたそうだが、それほど
     逆上してしまったということなのだろう》
    《こんな権力に魂を売って菅官房長官の下足番みたいなことをしている
     あさましい連中
が作っている新聞はもう読むのはやめて…》

 《権力組織が嫌い》だった《父は業界紙の記者…今は亡き父の一言、「お父さん、読売だけは嫌なんだよ」》…その読売は、《報道姿勢が政権寄り》は昔から変わらず。いまや「下足番」新聞。望月記者が行かなくて、正解。
 最低の官房長官の迷言「ここは質問に答える場所じゃない」…それを誰も何とも思わないのね、そんな惨状な、矜持無き記者連中。「下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、「国民への背信行為」を自分自身で行っている」、そういうことを炙り出せるような優れた記者がきちんと、記者会見で対峙できないものかね。「会見場は勝負しなければいけない場所、非常に重要な場所」なはず。

   『●望月衣塑子東京新聞記者、議論無く
     「「欧米列強に倣え、進め」と武器輸出推進の道に歩みを進めている」
   『●失われる「メディアの作法、矜持」…
      「権力を監視する機能が失われ」、しかも、アベ様の「思う壺」
   『●望月衣塑子東京新聞社会部記者
     「会見場は勝負しなければいけない場所、非常に重要な場所」
   『●東京新聞社会部女性記者…「菅は周章狼狽。
      常に威圧的に…判で押したような答えでごまかすが、彼女は…」
   『●「自由新聞(フライエ プレッセ)!」と「下足番」新聞: 
                  主犯の「A」(A夫妻)が抜けている
   『●ジャーナリズムの劣化、そして、アベ様政権の力の源泉
         =「内閣人事局制度を始めとする「政治主導」改革」

   『●アベ様に犯罪をもみ消してもらえる「報道」者、
        かたや、「卑劣な報復=身辺調査」を噂される新聞記者…
   『●「紙面や番組ではっきりと「嘘つき」…
      「最悪の返答」と批判を浴びせ」る矜持もなく…民主主義の危機
   『●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、
               「国民への背信行為」を自分自身で行っている
   『●「そんな当たり前のこと」が通用しない最低の官房長官記者会見…
                      「ここは質問に答える場所じゃない…」?
    「《あらためて国内の異常ぶりが浮き彫りに》《安倍政権に対して
     メディアがいかに従順であるか》《その「当たり前」が、ずっと
     あの会見場にはなかった》…。ニッポンでは、
     迷言「ここは質問に答える場所じゃない」が続いているようです、
     《予定調和の質疑応答と、ただルーティンをこなす感情の見えない
     記者たち
》による最低の官房長官の記者会見」
    「望月衣塑子さんの《「当たり前」は、メディアを覆う暗い闇のなかの、
     一筋の希望だ》…「一筋」しかないか細さ、2016年&2017年、
     2年連続「報道の自由度ランキング72位」のニッポン」

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/217691

著者インタビュー
東京新聞・望月記者が語る「なぜ会見で疑問ぶつけない」
2017年11月16日

     (「新聞記者は、質問して記事を書いているだけではダメ」
       と望月記者/(C)日刊ゲンダイ)

 予定調和が恒例の官邸会見で、明瞭な声で質問する女性記者。今年4月以降、一躍有名になった東京新聞の望月衣塑子氏が半生を振り返り、著書「新聞記者」(角川新書)で新聞記者としての矜持と覚悟を書き下ろした。


■人格攻撃に近い言葉責めも

   「名前が知られるようになってから、脅迫や弾圧もありました。
    でも屈したり、口を閉ざすのは納得いきません。誰が見ても
    『おかしいでしょ?』と思うことを聞いているだけ。逆に、
    なぜ会見の場で疑問をぶつけないのか。
    私が聞くのは単純で素朴な疑問なんですよ」

 彼女の原動力は、正義感や使命感の前にある、もっと根本的な「違和感」や「疑問」でもあるのだ。支局勤務時代に鍛えられた不屈の記者魂は、日歯連ヤミ献金疑惑事件の報道で開花。東京地検特捜部の事情聴取にも、ひとりで立ち向かった。

   「うちの会社、実は法務部も広報もないんですよ。それでも当時、
    先輩が『記者としての矜持を貫け』と説いてくれたおかげで、
    人格攻撃に近い言葉責めにも耐えられました」

 整理部へ異動となり、現場を離れて悶々とした時期もある。事件取材の腕を買われ、他紙から声がかかったことも。東京新聞に残ったのは、今は亡き父の一言お父さん、読売だけは嫌なんだよ」が大きいという。

 

   「父は業界紙の記者でしたが、若い頃、安保闘争に明け暮れ、
    権力組織が嫌いでした報道姿勢が政権寄りの読売新聞には
    距離を置いていましたね。当時、読売は事件に強くて、国税庁や
    特捜部の事件をやりたかった私は読売に移籍を決心していたんです
    けどね。もし読売に入っていたら、官邸会見に出て社会部的な
    追及もできず、この本も出せなかったかもしれません」


■「政治や制度を変えられるところまでつなげたい」

 官邸会見は8月半ばから質問が制限されるようになった。それまでのルールが変えられ、今ではほとんど官邸側の広報官が質問を打ち切ってしまうという。おまけに著者が質問しようとすると「臆測で質問しないように」と必ず一言付け加え、印象操作をするようになった

   「記者の質問に対し答えをはぐらかすことも増えましたけど、
    逆に自らの首を絞めることになるんじゃないかな。一方、
    政治部記者の情報源は政治家であり、怒らせたらアウト
    というのは分かります。でも彼らも政権に対して疑問が
    いくつもあるはず。逆に、蓮舫さんや稲田朋美さんの記者会見では
    異常にしつこかったでしょ? なぜ官邸でも同じように聞かないんでしょうね

 おかしいことはおかしいと声に出し、権力の不正や横暴を追及する姿勢は今後も変わらない。

   「14年に自民党が民放テレビ局に『公平中立、公正を要望する』文書を
    送って以降、テレビは安倍1強にモノが言えない空気になりました。
    でも局内には『やっぱりおかしい』と思っている人が確実にいます。
    そことつながったので、連携しているように見えなくても、みんなでやるぞ、
    ひとりじゃないぞという気持ちです。日刊ゲンダイさんは言うまでもなく
    どんどんやってるし(笑い)、ネットへの発信の仕方もうまいので、
    うちは見習うべきと思っています」

 森友学園加計学園問題はもちろんのこと、武器輸出問題、性犯罪捜査の問題点など、取材したいテーマは尽きない。

   「伊藤詩織さんが受けた性暴力被害の問題も、フェードアウトしないよう
    追い続けたい。相手は犯罪行為を全面否定しましたが、
    浮き彫りになった問題点がたくさんあります。性犯罪捜査の現場は
    男性ばかりとか、性犯罪被害者の救済制度が整っていないとか。
    新聞記者は、質問して記事を書いているだけではダメだなと思っています。
    政治や制度を変えられるところまでつなげたいですね」

▽もちづき・いそこ 1975年、東京都生まれ。慶応義塾大学法学部卒業後、東京・中日新聞社入社。県警・東京地検特捜部担当で事件を中心に取材。2004年、日本歯科医師連盟のヤミ献金疑惑を追及、自民党と医療業界の利権構造を暴く。その後、社会部記者として、防衛省の武器輸出などをテーマに取材。「武器輸出と日本企業」「武器輸出大国ニッポンでいいのか」などの著書がある。
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●「そんな当たり前のこと」が通用しない最低の官房長官記者会見…「ここは質問に答える場所じゃない…」?

2017年11月17日 00時00分49秒 | Weblog

[※ 報道特集(2017年7月8日)↑]



リテラの記事【菅官房長官と対決し続ける東京新聞・望月衣塑子記者が真意を語った! 会見参加の理由、官邸、記者からの圧力】(http://lite-ra.com/2017/11/post-3556.html)。



 《このような海外の鋭い報道と比較すると、あらためて国内の異常ぶりが浮き彫りになる。とくに、安倍政権に対してメディアがいかに従順であるかは、菅義偉官房長官による定例記者会見を見れば一目瞭然だ。予定調和の質疑応答と、ただルーティンをこなす感情の見えない記者たち──そんな会見に単身で乗り込み、場の空気を見事にぶち壊し、菅官房長官を苛立たせているのが、ご存じ東京新聞の社会部記者・望月衣塑子氏だ》。

 再任大惨事アベ様内閣がスタート…でも、相変わらずですね。
 《あらためて国内の異常ぶりが浮き彫りに》《安倍政権に対してメディアがいかに従順であるか》《その「当たり前」が、ずっとあの会見場にはなかった》…。ニッポンでは、迷言「ここは質問に答える場所じゃない」が続いているようです、《予定調和の質疑応答と、ただルーティンをこなす感情の見えない記者たち》による最低の官房長官の記者会見。情けないな、政治部記者連中。批判されるべきは、「社会部記者」なのか?
 望月衣塑子さんの《「当たり前」は、メディアを覆う暗い闇のなかの、一筋の希望だ》…「一筋」しかないか細さ、2016年&2017年、2年連続「報道の自由度ランキング72位」のニッポン。

   『●失われる「メディアの作法、矜持」…
      「権力を監視する機能が失われ」、しかも、アベ様の「思う壺」
   『●望月衣塑子東京新聞社会部記者
     「会見場は勝負しなければいけない場所、非常に重要な場所」
   『●東京新聞社会部女性記者…「菅は周章狼狽。
      常に威圧的に…判で押したような答えでごまかすが、彼女は…」
   『●「自由新聞(フライエ プレッセ)!」と「下足番」新聞: 
                  主犯の「A」(A夫妻)が抜けている
   『●ジャーナリズムの劣化、そして、アベ様政権の力の源泉
         =「内閣人事局制度を始めとする「政治主導」改革」

   『●アベ様に犯罪をもみ消してもらえる「報道」者、
        かたや、「卑劣な報復=身辺調査」を噂される新聞記者…
   『●「紙面や番組ではっきりと「嘘つき」…
      「最悪の返答」と批判を浴びせ」る矜持もなく…民主主義の危機
   『●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、
               「国民への背信行為」を自分自身で行っている

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http://lite-ra.com/2017/11/post-3556.html

菅官房長官と対決し続ける東京新聞・望月衣塑子記者が真意を語った! 会見参加の理由、官邸、記者からの圧力
2017.11.02

     (望月衣塑子『新聞記者』(KADOKAWA))

 「安倍晋三は歴史修正主義者」──今月20日にフランスのル・モンド紙が、“安倍首相の改憲の本質は大日本帝国の復活”と指摘する記事を掲載、本サイトでも取り上げたところ、大きな反響が寄せられた。
 こうした安倍首相の極右ぶりや政権運営を指摘しているのはル・モンドだけではなく、米紙のニューヨークタイムズや英紙・ガーディアン、仏高級週刊誌「ロブス」や英経済紙「エコノミスト」といった有名メディアもこれまで報じてきた。
 そして、このような海外の鋭い報道と比較すると、あらためて国内の異常ぶりが浮き彫りになる。とくに、安倍政権に対してメディアがいかに従順であるかは、菅義偉官房長官による定例記者会見を見れば一目瞭然だ。
 予定調和の質疑応答と、ただルーティンをこなす感情の見えない記者たち──そんな会見に単身で乗り込み、場の空気を見事にぶち壊し、菅官房長官を苛立たせているのが、ご存じ東京新聞の社会部記者・望月衣塑子氏だ。
 他の記者がけっして訊こうとしない話題を突きつけ、答えになっていない回答しか口にしない壊れたロボットのような菅官房長官に何度も何度も食い下がる望月記者の声には、つねに感情がこもっている。安倍政権下の官房長官会見において、はじめて国民の疑問を代弁し追及する、真っ当な記者が現れたのである。
 そんな望月記者が、先日、角川新書から著書を発表。タイトルはずばり『新聞記者』だ。
 そもそも、なぜ社会部所属の望月記者が官房長官会見に出席するようになったのか。そのきっかけは、5月17日に朝日新聞が加計学園問題の核心に迫る「総理のご意向」文書の存在をスクープしたこと。この日、菅官房長官は「怪文書みたいな文書」と切り捨て、内部調査も半日で終わらせた。この杜撰な対応に望月記者は驚きを隠せなかったが、さらに〈自分のなかの価値観がひっくり返るような〉出来事が起こる。同月22日に、前川喜平・前文部科学事務次官の「出会い系バー」通いを読売新聞が一面で報じた一件だ。


「菅さんには、なぜかだれも突っ込まない」予定調和の菅官房長官記者会見を見た望月記者は…

 官邸は前川氏が内部文書のネタ元であると睨み、前川氏を社会的に潰すと同時に内部文書の信頼性を貶めようとしているのでは……。〈あくまで私の憶測だが〉と望月記者は述べるが、これは憶測などではなく事実だ。それほど読売の記事は到底信じられないような事件だったわけだが、望月記者はさっそく、前川氏が「信頼に足る人なのか」を確かめるべく直接取材を試みる。
 国会での答弁やインタビューなどでの前川氏の受け答えを見たことがある人ならばわかるかと思うが、やはり望月記者の取材でも、前川氏は〈自分の見聞きした事実と憶測の域を出ない意見とをしっかりと分け隔てながら、理路整然と答えてくれた〉という。しかも、第一次安倍政権が改悪した教育基本法に話が及ぶと、前川氏は「旧法の前文は、21世紀のいまにも十分に通じるすばらしいものなんですよ」と言って、それをすべて諳んじたというのだ。
 前川氏が教育行政の場で違和感や疑問を感じてきた、安倍首相のよる愛国教育教育勅語を暗唱する一方で安倍首相ガンバレ!と声援を送る幼稚園児たちの姿に多くの人がギョッとした森友問題。──望月記者のなかで、問題が繋がっていく

〈私自身も経済部時代、第2次安倍政権のもとで解禁された武器輸出の取材を重ねていくたびに、戦後の日本が守り通してきた民主主義のかたちが変えられていくという危機感を募らせていた今の平和を子どもたちに受け渡すためにも、日本という国が現状のまま進んでいってもいいのかと何度も疑問に思ってきた
 それらが密接につながっていく。インタビュー取材の経過とともに、前川さんが抱く思いに対して感情を移入させていく自分がいた。なにかが自分の中で燃え盛ってくる〉

 そこで望月記者がまず注目したのは、じつは松野博一文科相(当時)だった。しかし、官邸の暗躍が明らかななかで、大臣に決定権があるとは思えない。誰を攻めればいいのか──。望月記者が狙いを定めたのは、官邸の要である菅官房長官だった。
 だが、菅官房長官の定例記者会見の映像をチェックして、望月記者は「えっ、これで終わりなんだ?」と拍子抜けしたという。事件取材では当然突っ込むような部分でも、記者たちは質問を重ねない

〈「菅さんには、なぜかだれも突っ込まないんだよね
 定例会見に何度か出席したことのある他紙の記者からは静かな質疑応答の末に、10分ほどで終わるのが常態化していると教えられた。

   「これはもう、自分が出席したほうがいいんじゃないか」

 こんな思いがいつしか頭をもたげてきていた。こうなるともう止まらないし、止められない。自らの意志でその扉を開けた〉

 旧態依然とした縦割りの大手紙ならば、社会部記者が「官房長官の会見に行きたい」と手を挙げても相手にもされないだろう。しかし、東京新聞は違った。「あっさりOK」が出て、望月記者はついに、もはや伝説となった66日の会見に挑む。


望月記者に追及され総理執務室に逃げ込んだ菅官房長官、そのとき記者クラブは…

 この日の模様については本サイトでも当時、取り上げているので、そちらをあらためて読んでほしいが(http://lite-ra.com/2017/06/post-3226.html)、それはセンセーショナルな出来事だった。望月記者はただ記者として当然の質問をおこなっただけだ。だが、その「当たり前」が、ずっとあの会見場にはなかったからだ。
 しかし、そうやってできあがっていた空気をぶち壊した望月記者の足を引っ張ろうとしたのは、やはり記者たちだった
 2回目に出席した6月8日の会見で、望月記者はじつに23回もの質問をおこなった。この日、菅官房長官は通例としておこなわれている番記者たちのオフレコの囲み取材に応じることなく、しかもいつもの官房長官室ではなく総理執務室に向かったという。そして、夕方に官邸キャップから、こう告げられた。

「一つひとつの質問の時間が長すぎたり、一人で何度も質問することで、定例会見での質問が一人一問に制限されたり、オフレコ取材がなくなる懸念があるって。記者クラブの総意として伝えられたよ

 記者クラブの総意。それは、いつもと違う菅官房長官の対応に慌てふためき、“あの異端児をどうにかしよう”と記者たちが相談した、ということだ。結果としてこの「総意」は「なかったことになった」と先輩記者に言われたというが、その後も望月記者を“排除”するかのような行動が記者のあいだから起こる
 日を追うにつれ、望月記者の質問はどんどん警戒され、広報官が「あと一人」「あと一問」と数を区切るようになった。そんななか、質問を重ねようとする望月記者を制止するように、「以上で終わります」と打ち切りの号令がかけられた。広報官ではない。記者クラブ幹事社の記者によって、だ
 しかも、この会見打ち切りの号令には裏があった。望月記者の取材によって判明したのは、こんな事実だった。

〈8月下旬、菅長官側は幹事社を通じて菅番の担当記者に、会見時間を短縮したいとの趣旨を打診してきたという。番記者側は「時間制限はできないと突っぱね、要求は呑んでいないというが、「あと○人」「あと○問」と官邸の広報官が質問を打ち切っているのを認めているのが現状だ〉

 何度も言うが、望月記者は暴走しているのではない。記者として当然の質問をしているだけだ。それを、当の記者官邸と一体化して立ち塞ごうとする望月記者の怒りと失望はいかばかりだったろうかと想像せずにはいられない

〈これは、メディアの自殺行為ではないか。
 あまりの出来事に呆然とし、愕然とした気持ちで涙があふれそうになった。日本のメディアの限界なのかと足が震えるほどの衝撃を受けた

〈官房長官会見は、政府の公式見解を聞くことが大切である一方で、私たちが抱く疑念や疑問を率直にぶつけ、政権中枢部にその姿勢を問うことができる場でもあるはずだ。その場をメディア自らの判断で、政権の意に添ってしまっていいのか
 ジャーナリズムの精神を引き継ぐ後世の記者たちにとっても、禍根を残すことにはならないだろうか


たった一人で闘う前川さんや詩織さんの勇気を、黙って見ているだけでいいのか

 安倍官邸の卑劣さは言うまでもない。質問には答えず、望月記者の質問を削るために会見の開始を遅らせ時間を短縮させてもきた。さらに官邸は、いいがかりでしかない注意喚起の文書を東京新聞に送りつけた(詳しくは既報参照http://lite-ra.com/2017/09/post-3456.html)。内閣情報調査室や公安を使い、望月記者の身辺調査をおこなっているという情報もある。
 しかし、本来ならこうした権力による報道の自由を押さえつけるやり方に異を唱え、その暴挙を伝えなければならない記者たちが、逆にその手先となっている現実はどうだ。望月記者が言うように、〈メディアの自殺行為〉そのものだろう。
 本書によると、6月6日にはじめて菅官房長官の記者会見に挑んだあと、望月記者は伊藤詩織さんの取材をおこなっていた。このとき、詩織さんの姿に前川氏が重なって見えた、という。


〈図らずも一介の個人がある種の使命感をもって巨大な国家権力を敵に回す図式も、それでも怯むことなく凜としている姿も変わらない
 見えざる敵に怯え、目の前にある問題を見て見ぬふりをすれば、相手の思うつぼだ
 前川さんや詩織さんがたった一人でも闘おうとし、社会的に抹殺されるかもしれないリスクと背中合わせで疑惑を告発している。2人の勇気をだまって見ているだけでいいのか。遠くで応援しているだけでいいのか。私にできることは何なのか──考え続けているなかで、目の前に浮かんできたのは安倍首相であり、菅官房長官だった

 そうして迎えたのが、前述したように23回も質問を繰り出した8日の会見だった。望月記者はこの日、前川氏に出会い系バー通いを注意したという杉田和博官房副長官についてや、詩織さんに対する準強姦罪で山口敬之氏に出ていた逮捕状を逮捕寸前に止めた、菅官房長官の子飼い警察官僚とも呼ばれる中村格刑事部長(当時)について質問を浴びせた。菅官房長官は質問をはぐらかし、ついには「同じ趣旨の質問を繰り返し行うことは、やめていただきたいとお願いします」と言った。それでも、望月記者は食い下がり、こう言葉を発した。

   「きちんとした回答をいただけていると思わないので、繰り返し聞いています

 国家権力に怯むことなく闘っている人がいる。その姿を見て、熱い想いを抱き、記者として何ができるかと考え、できることを実行する。出世したい、官邸に睨まれたくない、和を乱したくない……そんな私利私欲や自己保身で、望月記者は手を挙げつづけているわけではないのだ。
 第4次安倍内閣が発足したなかで、安倍首相は相変わらず森友・加計問題から逃げつづけている野党の質問時間削減や今後の憲法改正など、安倍政権の暴走はさらに加速していくだろう。そして、メディアの圧力も増していくのは間違いない。そんな状況下で、望月記者の存在は大きい。彼女を排除しようと躍起になる者たちこそわたしたちの知る権利を脅かす者たちであるのだと、望月記者の奮闘が可視化してくれるのだから。
 最後に、望月記者のこんな言葉を引用したい。

〈社会派を気取っているわけでも、自分が置かれた状況に舞いあがっているわけでもない。おかしいと思えば、納得できるまで何があろうととことん食い下がる。新聞記者として、警察や権力者が隠したいと思うことを明るみに出すことをテーマとしてきた。そのためには情熱をもって何度も何度も質問をぶつける。そんな当たり前のことをしたいと思う〉

 彼女の「当たり前」は、メディアを覆う暗い闇のなかの、一筋の希望だ

(編集部)
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●偶然は通用しない、アベ様のオトモダチ獣医学部開設…前川喜平さん「規制緩和ではない。特権の付与です」

2017年11月14日 00時00分26秒 | Weblog

[※ 報道特集(2017年7月8日)↑]



AERAの大平誠氏による記事【加計・獣医学部が認可へ 前川前文科次官が叱る】(https://dot.asahi.com/aera/2017111100007.html)。
日刊ゲンダイの記事【加計獣医学部認可へ 前川前文科次官は怒りの反論コメント】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/217482)。

 《「これは規制緩和ではない。特権の付与です」 同獣医学部の国家戦略特区指定について、前文科事務次官の前川喜平氏はそう言い切った》。
 《アベ友の加計孝太郎理事長は早速、〈万感胸に迫る思い〉〈世界に冠たる獣医学部を目指して〉などと書いた声明を発表したが、疑惑については相変わらず何ひとつ答えていない》。


[↑「獣医学部新設の流れ」(東京新聞、2017年11月10日)]
 (http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/images/2017111099135740.jpg)]

   『●疑惑のオトモダチ開学認可…目に見えていた
      「白紙委任状」へと突き進ませた自公お維キト支持者の馬耳東風

 《疑惑については相変わらず何ひとつ答えていない》オトモダチ・加計孝太郎氏。教育に係わる資格なんてあるのだろうか? 「謙虚」「真摯」の欠片も無し…逃げるは恥だし役立たず息吐く様に噓をつく総理」「トンズラ総理」「口先だけ総理」とオトモダチ、その癒着関係を利用するなんて、教育者のやることか。しかも、文科省は見て見ぬふりするなんて、情けない。「教育再生」どころか「教育破壊」行為。アベ様を「白紙委任状」へと暴走せたのは自公お維キト支持者の皆さん。

 前川喜平さんは、《これは規制緩和ではない。特権の付与です》と明言。偶然オトモダチだった、は通用しない。恣意的なオトモダチ大優遇を、文科相は認可していいのか? さらに、前川さんは、《政府は主権者である国民に対して真摯に向き合わず、国民のための政治を行っていない》とも。

   『●「森友、加計、準強姦事件の3つ…
     諸悪の根源である“主犯”は目の前にいるのだ」=アベ様御夫妻
   『●「裸の王様」および「最低の官房長官」の
       「下足番」新聞=読売新聞…落ちぶれたものだ
   『●望月衣塑子東京新聞社会部記者「会見場は
       勝負しなければいけない場所、非常に重要な場所」
   『●アベ様による血税4億円のトンチンカン・
      トンデモ「ミサイル避難CM広告」によるメディア買収!?
   『●「あんな」総理大臣のおかげで、「こんな」国に成り下がり、
                     「そんな」馬鹿なと思っているうちに…
   『●主犯A…『A Few Good Men』のように
      ネイサン・R・ジェセップ大佐を証人台に座らせろ!
   『●ジャーナリズムの劣化、そして、アベ様政権の力の源泉=
            「内閣人事局制度を始めとする「政治主導」改革」
   『●国家戦略特区諮問会議議長・アベ様、そりゃぁ~ないでしょ! 
                         質問主意書による「急な質問」?
    「まず、金平茂紀さんによるインタビューで、前川喜平前文部事務次官は
     「ちょっと耳を疑った。「あれ、今何をおっしゃったのかな」っていう
     感じだった。それはないだろう…今治と言えば加計、加計と言えば今治。
     加計学園が今治以外のところにつくろうなんて話はどこにもなかった。
     どう見ても李下に冠を正しているところまでは間違いない。
     本当に李(すもも)をとっているかもしれない
     (『報道特集』、2017年7月29日)」

   『●大惨事アベ様内閣…「平気で嘘をごり押しする
      安倍政権の代表」は党内で出世する…とんだ「人づくり革命」
   『●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、
               「国民への背信行為」を自分自身で行っている
   『●《推定ウン千万〜1億円弱も払って出した》「ト」な広告…
                出稿側も「ト」なら、掲載側も「報道」の放棄
   『●メディアの仕事を見失い、「自制心と自浄作用を失った
           マスコミ権力」=「下足番」・読売、広報紙・産経
   『●大見得・啖呵「議員辞職」を有言実行しない
       《病的な嘘つき》アベ様…前川喜平氏の人間性と彼我の差

   『●大見得・啖呵「議員辞職」を有言実行しない…
      《病的な嘘つき》アベ様…全てのアベ様の「政」のデタラメさ
   『●自衛隊PKO日報問題…「森友捜査ツブシ」選挙の
      ドサクサに紛れて人治主義国家ニッポンの人事考査が再び

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https://dot.asahi.com/aera/2017111100007.html

加計・獣医学部が認可へ 前川前文科次官が叱る

大平誠 2017.11.11 10:35 AERA #加計学園

     (今年3月には更地だった建設予定地では、加計学園の
      獣医学部の校舎建設が急ピッチで進んでいる (c)朝日新聞社)

 噴出したさまざまな疑惑が払拭されず、火種だけが膨らんでいく加計学園問題。国家のあり方が問われている

 学校法人加計学園(岡山市、加計孝太郎理事長)が申請していた獣医学部新設について、大学設置・学校法人審議会(設置審)が、認可するよう答申した。11月10日にこれを発表した林芳正文部科学大臣は、近く設置を認可する見通し

 安倍晋三首相が「腹心の友」と呼ぶ、加計理事長の悲願である岡山理科大学獣医学部が来春、愛媛県今治市に開学することに大きく近づいた。しかし、「国家戦略特区」で認められた例外的申請を文科相の判断に委ねることが妥当なのか。さらにいえば、申請の前提であるはずの閣議決定4条件をクリアしているのか。原点へとさかのぼるほどに、不自然さが募る。

   「これは規制緩和ではない。特権の付与です」

 同獣医学部の国家戦略特区指定について、前文科事務次官の前川喜平氏はそう言い切った。官邸からの働きかけで、公平公正であるべき行政がゆがめられたと記者会見で告発した前川氏は、国会の閉会中審査でも一貫した主張を繰り返した。追い詰められた安倍首相は「謙虚に丁寧に説明責任を果たす」と低姿勢を装いながら、9月28日の臨時国会冒頭で衆院を解散。不透明な国有地売却疑惑の解明が進まない森友学園問題とともに「疑惑隠しだ」と批判を浴びた。

 しかし総選挙では小池百合子都知事の「排除」発言などで「希望の党」を含めた野党が自民党批判票の受け皿になりえず、自民は単独過半数超えの大勝を収めた。ほとぼりが冷めるころを見計らってか、この答申。国会でも疑惑は何一つ解明されていないのにである。


●これは特権の付与だ

 そもそも今治市に同獣医学部を新設する計画は、加計学園の幹部職員と親しい同市選出の県議が「新しい学部を一つ作りたいと言っている」と2006年ごろに市に持ち込んだことに端を発する。30年以上前に都市開発事業で造成した塩漬けの土地の活用に困っていた市には渡りに船だった。そこで構造改革特区制度に目をつけ、「四国初の獣医学部を誘致する」と07年から愛媛県と共同で特区申請を始めたが、日本獣医師会などの反対もあり、14年11月までに計15回提案して全敗していた。

   「18歳人口が減り続けていく中で、獣医師養成は量より質の充実を
    目指す方向で文科省でもずっと検討を続けてきた。実際に農学部
    獣医学科を持っていた山口大学と鹿児島大学が教員交流や設備の
    共有などによる『共同獣医学部』を12年にスタートさせている。
    最大規模の獣医学部を新設するというのは方向性が正反対です」(前川氏)

 しかも、構造改革特区とは地域限定でやってみてうまくいったらその事業を全国展開するというものだから、これとも趣旨が合致しない。故に、必敗だった。そこで、誰かが知恵をつけたのか、国家戦略特区での申請に切り替えた。「産業の国際競争力の強化及び国際的な経済活動の拠点の形成の推進」が基本方針で、構造改革特区よりもさらに獣医学部の新設とは趣旨が噛み合わないはずだ。大きく異なるのは所管が内閣府であり、認可に文科省の拒否権が及ばないことである。

 15年4月2日に加計学園と愛媛県、今治市の担当者が官邸で顔を合わせ、6月に提案。しかし同月末の閣議で既存の獣医師養成でない構想が具体化されていることや、既存の大学・学部では対応が困難であることなどの4条件を満たさない限り、国家戦略特区での獣医学部新設は認めないとする決定がされたが、結局は官邸が力で押し切った格好になった。

 前川氏は言う。

   「例えば薬学部は新設に規制がないから乱立して定員割れも
    続出している。しかし、志願者数が安定している獣医学部を1校に
    限って新設を認めるのは、特権の付与にほかならない
    4条件の精査だけでなく、あらゆる角度から再検証が必要なのです」

(編集部・大平誠)
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/217482

加計獣医学部認可へ 前川前文科次官は怒りの反論コメント
2017年11月11日

     (加計問題の急先鋒・前川喜平氏(C)日刊ゲンダイ)

 圧倒的多数の国民は納得していないに違いない。文科省の大学設置・学校法人審議会(設置審)が10日、加計学園(岡山理科大)獣医学部の新設を認可するよう林芳正文科相に答申した。アベ友の加計孝太郎理事長は早速、〈万感胸に迫る思い〉〈世界に冠たる獣医学部を目指して〉などと書いた声明を発表したが、疑惑については相変わらず何ひとつ答えていない

 「国家戦略特区で決定する前から今治市の建設予定地ではボーリング工事が開始」「建設費の水増し」「和泉首相補佐官が『総理は言えないから私が代わって』などと発言」「京産大よりも加計学園の方が先端ライフサイエンスが優れていると判断された理由」「2015年4月に愛媛県、今治市の両職員が内閣府を訪問したのに内容不明で来庁記録もナシ」「石破4条件無視」「加計学園理事で内閣官房参与だった木曽功氏が前川喜平前文科次官に『学部新設を早く進めて』と圧力」「定員割れの穴埋めに韓国人大量入学」……。

 加計学園獣医学部をめぐり、いまだに解決されていない疑惑を挙げればキリがない。それなのにアッサリとOKを出した設置審はしょせん安倍暴政を追認する「御用機関」だったということだ。

 今治市の菅良二市長は、「公平公正な審査が行われたことを感謝する」なんて言っているらしいが、この発言もおかしい。市は独自に第三者委を設けて獣医学部建設の是非について審査している最中ではないのか。

   「今治市の第三者機関は設置審以上に御用機関です。BSL対策や
    ライフサイエンスの総合研究について審査する担当は、坪井敬文・
    愛媛大プロテオサイエンスセンター長となっていますが、同センターは
    前身が無細胞生命科学工学研究センターで、今治市の書類では、
    加計学園の獣医学部に対して『積極的な協力体制を築くことを
    内諾していただいている』などの記述が出てきます。積極的に
    協力する、と約束している大学の関係者が果たして公平中立な
    第三者の立場と言えるのか完全に出来レースですよ」
    (愛媛県政担当記者)

 100億円近い血税が投入されるというのに全てが結論ありきやはり加計孝太郎理事長を国会に呼ぶしかない

 一方、前川前文科次官は10日、弁護士事務所を通じて、〈このまま文科大臣が同学部の設置を認可すれば、結局、政府は主権者である国民に対して真摯に向き合わず、国民のための政治を行っていないということになるのではないでしょうか〉などと書いた怒りのコメントを発表した。
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●3人がそろいもそろって「外交音痴も甚だしい」、「3人の発言で日本外交の程度の低さが際立った」

2017年10月17日 00時00分52秒 | Weblog

[※ 報道特集(2017年7月8日)



日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/ヒロミ指摘「強いバック見つけて騒ぐ」政府】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201709250000093.html)。

 《…外交音痴も甚だしい。首相は好戦的で前のめりに「対話ではなく圧力しかない」と言い、副総理は「武装難民の可能性もあるので朝鮮半島の難民を射殺する」と言い、外相が「全世界160カ国に北朝鮮との国交断絶を要求」した。これが日本の北朝鮮外交政策だ》。

   『●「外交音痴、政治音痴、もう政治家とは呼べない領域」な
            失言王・萩生田光一氏…成果無しなアベ様外交
   『●「平和憲法」が風前の灯火: 壊憲の坂道を転げ落ち、
       アベ政権と与党自公は戦争へと火に油を注いでいる
   『●石破茂氏「日本への核拡散」発言と山尾氏「私事」による離党の 
                    事の軽重…マスコミはわきまえているか?
   『●トランプ氏、「私は、日本と韓国に対して、
      アメリカの高性能の軍事装備を大量に購入することを認める…」
   『●「戦死を美化」することではなく、いま必要なことは
            「同じことを二度と繰り返さないという誓い」
   『●「日米の軍事一体化はますますエスカレート」し「兵站」
          =「イージス艦に給油」…「自衛隊は格好の餌食」
    「「挑発」しているのは北朝鮮だけなのか? 頭を冷やすべきは
     米朝だけなのか?」
    「日米朝、《頭を冷やせ》。志位和夫さんの言う通り、
     《平和的努力こそ政府がすべきことだ》」

   『●阿部岳記者「桐生悠々は訓練よりも
     「実戦が、将来決してあってはならない」ことを訴えた…先見の明は…」
   『●確信犯なナチス擁護…ウルトラ差別主義者・
      麻生太郎殿のその体質は野中広務氏による大叱責でも変わらず
   『●Jアラート狂想曲: 「かつて関東上空での防空演習を
              嗤った桐生悠々なら何と評するでしょうか」
   『●「裸の王様」アベ様大好きなニッポン臣民…
      「戦争やりましょうよ! 死の商人へ!」で内閣支持率アップ…

 まず、呆れたのが、確信犯なナチス擁護者・麻生太郎副総理・財務相の相変わらずのヘイト体質。
 長いが、リテラの小杉みすず氏の記事【麻生副総理「武装難民は射殺」発言をネトウヨと産経が擁護!でも紛れもなく難民差別とヘイトクライムの煽動だ】(http://lite-ra.com/2017/09/post-3476.html)から。《控えめに言って、狂っているとしか思えない暴言である。…難民の大量流入が現実的にありうる状況下で、副総理が「射殺」を選択肢として示すのは、明らかに発想が異常としか言いようがない。国際的にも強く非難されて然るべきだ。ところが、安倍政権の応援団であるネット右翼たちは、麻生副総理の武装難民は射殺発言を擁護・絶賛産経も「麻生太郎氏の「武装難民来たら射殺するのか」発言に左派団体や識者ら猛反発」などと、麻生発言批判のほうを揶揄し麻生を擁護する記事を配信している…見ての通り、麻生副総理の「武装難民」なる言葉遣いは、「難民」=「武装したテロリスト」と印象操作し、難民に対する憎悪を煽ることで国民を思考停止させ、難民受け入れ拒否を正当化しようとしているだけでなく、こうした差別主義や民族・国籍ヘイトを政治家として扇動すらしているのである…「難民はテロリストや便衣兵かもしれない」なる発想に至っては実に噴飯モノだ。そんなことを言い出したら、原理的には麻生太郎や安倍晋三も『テロリスト』になる可能性がゼロではないから国外追放すべきというような無茶苦茶な論理もまた通用してしまうだろう。馬鹿げている。結局のところ、安倍政権の重要人物である麻生副総理の「武装難民は射殺」発言からわかるのは、この政権が極めて国際感覚に欠けているというだけでなく、その本質が、救うべき弱者を異質な存在として敵視し、むしろ差別や偏見を助長するものに他ならないということだ。思い起こされるのは1923年、関東大震災での朝鮮人虐殺である。「朝鮮人が暴動を起こした」「井戸に毒を入れた」などといったヘイトデマにより、日本人は無辜の朝鮮人らを大勢殺してまわった。このデマの拡散には、当時の警察や軍など政府当局が関与していた。メディアが「武装難民は射殺」発言に対し、徹底して批判や追及をしないのならば、朝鮮人虐殺のようなヘイトクライムの再現を座して待っているのと同じだ。そのことをゆめゆめ忘れてはならない。(小杉みすず)》。
 「武装難民」って一体何だ? 遥か海を渡ってくる「難民」が「武装」? 「ワンピース」のようにビスケットか何かで武装しているのか? 《ヘイトクライム》を呼び起こしかねない《ヘイトデマ》を平気で垂れ流す「ト」なヒトだ。ナチス発言同様、有耶無耶なんでしょうね、どうせ。《確信犯なナチス擁護…ウルトラ差別主義者・麻生太郎殿のその体質は野中広務氏による大叱責でも変わらず》。アベ様広報紙サンケイや、それを許す自公お維トファ支持者・地元民にも大きな問題。

   『●失われる「メディアの作法、矜持」…
      「権力を監視する機能が失われ」、しかも、アベ様の「思う壺」
   『●東京新聞社会部女性記者…「菅は周章狼狽。
      常に威圧的に…判で押したような答えでごまかすが、彼女は…」
   『●「裸の王様」および「最低の官房長官」の
       「下足番」新聞=読売新聞…落ちぶれたものだ
   『●「自由新聞(フライエ プレッセ)!」と「下足番」新聞: 
                  主犯の「A」(A夫妻)が抜けている
   『●ジャーナリズムの劣化、そして、アベ様政権の力の源泉
         =「内閣人事局制度を始めとする「政治主導」改革」

   『●アベ様に犯罪をもみ消してもらえる「報道」者、
        かたや、「卑劣な報復=身辺調査」を噂される新聞記者…
   『●室井佑月さん、「安倍総理、会食のメンバーを
       代えてみたらいかがでしょうか?」…針のムシロで』 
   『●「紙面や番組ではっきりと「嘘つき」…「最悪の返答」
         と批判を浴びせ」る矜持もなく…民主主義の危機

   『●自民党亜種トファの小池都知事が「震災時に
      朝鮮人が虐殺された史実の否定にもつながりかねない判断」を…

   『●瞬く間にデマを善人が鵜呑みにし…
     上原正三さん「琉球人の俺も、いたらやられていた。人ごとではない」
   『●朝鮮人虐殺…黒澤明監督「何をかくそう、
      その変な記号というのは、私が書いた落書きだったからである」

 3人がそろいもそろって、《もう少し外交を理解していると思ったが外交音痴も甚だしい》《3人の発言で日本外交の程度の低さが際立った》。
 《本来は米国に冷静さを保たせ、国会で朝鮮半島有事の際の対策を議論し、国交がある国々に北朝鮮との外交チャンネルで呼びかけ戦争を回避させることが、今の3人の役目なのではないか》。本当にそうだ。外交努力を放棄し、そんなに戦争したいのか? 戦火で北朝鮮の市民が味わう苦しみや、韓国やニッポンの市民が同様な苦しみを味わうこと、そんなことも想像できない政治家たち。《平和的努力こそ政府がすべきことだ》(志位和夫さん)……自公お維トファ・キトの愚かな政治家達、あなた達が嫌うイデオロギーを持つ政治家の方が遥かにマトモな感覚を持っているが、如何か? 《戦争絶滅受合法案》を作る勇気も無いくせに。

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201709250000093.html

政界地獄耳
2017年9月25日10時43分
ヒロミ指摘「強いバック見つけて騒ぐ」政府

 ★安倍政権は拉致問題に積極的に取り組んだ政権とは言い難いが、同時に北朝鮮政治について真剣に対峙(たいじ)したことがない政権だということもわかる。秘密接触ばかり水面下で行い、正面から外交という手段をとったことがないのではないだろうか。数十年前に拉致問題が発覚したころから外務省は国交がないという理由で問題解決に消極的だった。加えて中国や韓国、米国からの情報も拉致被害者のために必死でつかんできたわけではない

 ★一連の北朝鮮クライシスの中、首相・安倍晋三、副総理兼財務相・麻生太郎、外相・河野太郎の3人は、安倍と河野は父親が外相経験者、麻生は祖父の吉田茂が外相を経験していることを考えれば、もう少し外交を理解していると思ったが外交音痴も甚だしい。首相は好戦的で前のめりに「対話ではなく圧力しかないと言い、副総理は「武装難民の可能性もあるので朝鮮半島の難民を射殺すると言い、外相が「全世界160カ国に北朝鮮との国交断絶を要求した。これが日本の北朝鮮外交政策だ。

 ★タレントのヒロミはテレビで政府の態度を「特に今、アメリカがこう言ったから強めに言うってのは」「後ろに強いバック見つけて、前で騒いでいる兄ちゃんみたいなのがよくいるんだよ。街でもね」と皮肉ってみせた。米朝間の対立に乗じて首相が挑発し、副総理が難民の警戒を叫び外相が国交断絶して北朝鮮の孤立を各国に要請する。本来は米国に冷静さを保たせ、国会で朝鮮半島有事の際の対策を議論し、国交がある国々に北朝鮮との外交チャンネルで呼びかけ、戦争を回避させることが、今の3人の役目なのではないか。3人の発言で日本外交の程度の低さが際立った。(K)※敬称略
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●「紙面や番組ではっきりと「嘘つき」…「最悪の返答」と批判を浴びせ」る矜持もなく…民主主義の危機

2017年09月26日 00時00分02秒 | Weblog

[※ サンデーモーニング(2017年7月2日)↑]



リテラの記事【官邸と産経が煽動する東京新聞・望月記者バッシングがヒドい! 卑劣な報道圧力に、メディアは即刻抗議せよ!】(http://lite-ra.com/2017/09/post-3456.html)。

 《政府が正式発表したことしか質問できないとなれば、報道の自由を著しく侵害するもので、戦時中の大本営発表か、中国や北朝鮮の国営メディアかという話だ…産経は、望月記者の「産経にリークとして記事が出た」という発言を「事実無根であり、社の名誉と信用を著しく毀損するもので看過できない」とし抗議文…よくもまあ恥ずかしげもなく……とあきれ果てるしかない。連日のように露骨な官邸リーク記事を紙面に踊らせている産経が、今さらリークといわれて毀損されるような“名誉や信用”などいったいどこにあるのか。…だが、問題なのは産経は言うまでもないがほかのメディアの対応だろう》。

 ニッポンのメディアのレベルと民主主義の危機。

   『●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、
               「国民への背信行為」を自分自身で行っている

 先日、《東京新聞・望月記者の追及に「ここは質問に答える場所じゃない」》と言い放ったばかりの「最低の官房長官」。記者会見は宣伝・広報・喧伝の場ということで、記者クラブ政治部の記者の皆さんは、そういう認識でOKということになったのでしょうか? 記者・ジャーナリストではなく、アベ様や政権の広報部員なのですね? 少なくとも、「最低の官房長官」の認識はそのようですが、大丈夫でしょうか、ニッポンのジャーナリズム。
 《政府が正式発表したことしか質問》するな!、ということで、今回は、東京新聞に〝抗議〟文=インネン文・イチャモン文が寄せられたそうです。さらに、それに便乗するアベ様広報紙・サンケイ。
 《紙面や番組ではっきりと「嘘つき」「バカ」「大バカ」「最悪の返答」と批判を浴びせ》る矜持もなく…《不誠実な政権担当者へのジャーナリズムの本来のあり方》を示す報道機関・マスコミ記者は皆無、《他社が他人事な態度を取っていることは、この国のメディアのレベルの低さを物語っている。そしてこれこそが、この国の民主主義の危機を示している》。「下足番」新聞の情けなさに加えて、《官邸の意を汲んで、望月バッシングを煽動してきた産経新聞》の最早新聞とは呼べないアベ様広報紙の酷さ、「殺害予告」まで誘起してしまう始末、そして、《官邸に狙い撃ちされた東京新聞・望月記者を見殺しにする、忖度メディア》…情けなき、ニッポンのジャーナリズム。

   『●失われる「メディアの作法、矜持」…
      「権力を監視する機能が失われ」、しかも、アベ様の「思う壺」
   『●東京新聞社会部女性記者…「菅は周章狼狽。
      常に威圧的に…判で押したような答えでごまかすが、彼女は…」
   『●「裸の王様」および「最低の官房長官」の
       「下足番」新聞=読売新聞…落ちぶれたものだ
   『●「自由新聞(フライエ プレッセ)!」と「下足番」新聞: 
                  主犯の「A」(A夫妻)が抜けている
   『●ジャーナリズムの劣化、そして、アベ様政権の力の源泉
         =「内閣人事局制度を始めとする「政治主導」改革」

   『●アベ様に犯罪をもみ消してもらえる「報道」者、
        かたや、「卑劣な報復=身辺調査」を噂される新聞記者…
   『●室井佑月さん、「安倍総理、会食のメンバーを
       代えてみたらいかがでしょうか?」…針のムシロで 

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http://lite-ra.com/2017/09/post-3456.html

官邸と産経が煽動する東京新聞・望月記者バッシングがヒドい! 卑劣な報道圧力に、メディアは即刻抗議せよ!
2017.09.16

     (菅義偉公式サイトより)

 官邸が今月1日、菅義偉官房長官の会見で孤軍奮闘する望月衣塑子記者が所属する東京新聞に対し書面で注意喚起をおこなった件が、さらに醜い事態を招いている。今度は産経新聞が、望月記者の発言をめぐって抗議文を東京新聞に送りつけたのだ。
 そもそも、官邸が望月記者の質問に対して注意喚起の文書を出していたことが公になったのは、翌2日付の産経の記事が発端。その後、民進党議員が問題の文書を手に入れ公開したが、そこには内閣官房総理大臣官邸報道室長の上村秀紀氏の名前で、以下のように綴られていた。

   〈官房長官記者会見において、未確定な事実や単なる推測に基づく
    質疑応答がなされ、国民に誤解を生じさせるような事態は、
    当室としては断じて許容出来ません。貴社には再発防止の徹底を
    強く要請します〉

 ここで官邸が問題にしているのは、望月記者が加計学園の獣医学部設置認可について825の会見で「認可の保留という決定が出ました」と発言したこと。文科省が認可保留を発表する前だったため、「決定」という発言を〈未確定な事実や単なる推測だと攻撃したのだ
 しかし、認可保留の決定については、810日の時点で産経も含むほとんどの新聞・テレビがすでに報じていたことで、また望月記者が質問したわずか数時間後には文科省も正式発表しており、〈未確定な事実や単なる推測〉などではまったくない仮に「未確定な事実」や「単なる推測」だったとしてもそれを質問して何が悪いのか政府が正式発表したことしか質問できないとなれば報道の自由を著しく侵害するもので、戦時中の大本営発表か、中国や北朝鮮の国営メディアかという話だ。
 だが、この官邸による注意喚起の文書について産経が官邸に丸乗りした上、望月記者に対する批判とともに報じると、安倍応援団やネトウヨのあいだで過熱していた望月記者バッシングはさらにヒートアップ。なんと、報道が出て2日後の4日午後9時ごろに東京新聞には、中年男性の声で「ネットニュースに出ている記者は、なぜ政府の言うことに従わないのか」「殺してやる」という旨の電話がかかってきたという。これは望月記者への「殺害予告」だ


官邸の意を汲んで、望月バッシングを煽動してきた産経新聞

 こうしたネット上の望月記者に対するバッシングを煽ってきたのは、その産経だ。6月に望月記者が官房長官会見で質問をおこなうようになるや否や、「産経ニュース」でっそく批判記事を配信。その後も繰り返し望月記者の質問を批判、「野党議員のような質問」「会見時間の半分を浪費」などと個人攻撃を展開してきた。さらに9月9日には石平氏が「彼女のやってるのは吐き気を催すうぬぼれだ!」などと書き立てた
 この異常な事態を受け、望月記者は14日の会見で、「注意文書のことが産経新聞になぜリークとして出て、記事が出て、またこれまでの官房長官とのやり取りもいくつも記事にされていた」と言及。「言論弾圧を助長するかのようなネット上の誹謗中傷、ネット以外の誹謗中傷等々について、政府としてはいまどのように受け止めていらっしゃるのか」と菅官房長官に質問したのだ。
 会見での質疑応答をもとに記者が殺害予告まで受ける報道の自由を守る責任を負う政府としては、断固としてそうした卑劣な行動にノーという毅然とした態度を示すべきだ。しかし、菅官房長官は「ネットにいろいろ書くというのは、それはいろんな方の自由であるということも事実じゃないでしょうか。政府としてはコメントすることは控えるべき」とお茶を濁すだけだった。
 しかも、このように望月記者への誹謗中傷を煽ってきた産経は、望月記者の「産経にリークとして記事が出た」という発言を「事実無根であり、社の名誉と信用を著しく毀損するもので看過できない」とし抗議文を出したのだ。
 よくもまあ恥ずかしげもなく……とあきれ果てるしかない連日のように露骨な官邸リーク記事を紙面に踊らせている産経が、今さらリークといわれて毀損されるような名誉や信用などいったいどこにあるのか。しかも、この注意喚起の件に限らず、産経が望月バッシングを展開してきたのは、リークの有無にかかわらず官邸の意図と歩調を合わせたものであることは明らかだ。
 菅官房長官に厳しく詰め寄る望月記者の存在が官邸は疎ましく、この間裏で個人攻撃のチャンスを狙っていたといわれる。実際、「週刊新潮」(新潮社)6月22日号によると、菅官房長官は会見で切り込んでくる望月記者に怒り心頭。官邸スタッフに「警察組織を使って彼女の身辺調査をするよう命じた」ということが報じられている。
 官邸リークによる読売新聞前川喜平・前文部科学事務次官の“出会い系バー通い”報道を彷彿とさせる一件だが、官邸が産経と読売を巧みに使い分けリーク記事を書かせていることなどもはや周知の事実だ。
 そんな産経に「報道の自由」やジャーナリズムの使命を説いたところで、八百屋で魚を買うようなことかもしれない。だが、問題なのは産経は言うまでもないがほかのメディアの対応だろう。


官邸に狙い撃ちされた東京新聞・望月記者を見殺しにする、忖度メディア

 繰り返すが、官邸が東京新聞に出した注意文書は、明白に「報道の自由」に対する圧力である。「未確定な事実」や「単なる憶測」と言って質問を封じるということ自体が言語道断で、こうした官邸の言い分がまかり通れば、独自で掴んだ情報も「未確定な事実」や「単なる憶測」とされ、政府が認めていることしか追及できないということになってしまう。これは、望月記者や東京新聞だけの問題ではなく報道の自由を著しく侵害するものとして全メディアが即刻抗議すべき大問題だ。にもかかわらず、ほかのメディアも東京新聞に対する今回の官邸の注意文書に対し、抗議どころか、何のアクションもしていない
 唯一の動きは、IWJの岩上安身氏が8日の会見でおこなった質問だ。ここで岩上氏は「25日のこの時点で、なぜ望月記者が特段に注意されなければならなかったのか。正式の公表の前とはいえあらかた報じられている内容にもとづいての質問であり、望月記者だけが厳しく注意されるというのはダブル・スタンダードのように感じられますが、その点いかがでしょうか?」と質問。だが、この件も翌9日、朝日新聞がベタ記事でほんの少しふれただけ。結局、きょうにいたるまで、どの新聞社・テレビ局ともに、表立って官邸に対して抗議をおこなっていないのである。
 それどころか、望月記者の9月13日のツイートによれば、官邸記者クラブの幹事社であるテレビ朝日の記者が菅官房長官と目配せし、朝日新聞の記者がまだ挙手しているにもかかわらず会見を打ち切るなど、むしろ官邸側の意を汲んでいるくらいだ
 この、国民の知る権利など放り出して「官邸に嫌われたくない」という保身に走る記者クラブ体質、サラリーマン記者たちの「知らんぷり」加減には反吐が出る。これで「権力の監視などできるはずがない
 対して米国のメディアはどうか。トランプ政権のホワイトハウス報道官だったショーン・スパイサー氏が政権に批判的なCNNやニューヨーク・タイムズなどを会見から締め出した際には、AP通信やタイム誌はいっしょになって会見をボイコットホワイトハウス記者会も抗議声明を発表した。もちろん、スパイサー氏が菅官房長官と同様にまともに質問に答えず、批判的なメディアには強権的な姿勢を見せても、記者たちは食い下がって何度も質問を繰り返す。スパイサー氏が詭弁を振りかざした際には露骨にシラけた表情を向け、紙面や番組ではっきりと「嘘つき」「バカ」「大バカ」「最悪の返答」と批判を浴びせている。これこそが不誠実な政権担当者へのジャーナリズムの本来のあり方ではないのか。

 産経は論外としても、官邸が望月記者を露骨にターゲットにするなかで他社が他人事な態度を取っていることは、この国のメディアのレベルの低さを物語っている。そしてこれこそが、この国の民主主義の危機を示しているのだ。

(編集部)
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●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、「国民への背信行為」を自分自身で行っている

2017年08月11日 00時00分46秒 | Weblog

[※ サンデーモーニング(2017年7月2日)↑]



アサヒコムの南彰記者による記事【自著での主張も記憶にない? 菅官房長官「知らない」】(http://www.asahi.com/articles/ASK884VHNK88UTFK00K.html?iref=comtop_8_07)と、
リテラの記事【菅官房長官が壊れ始めた! 会見で「ここは質問に答える場所じゃない」、自分の著書のことを「知らない」】(http://lite-ra.com/2017/08/post-3374.html)。

 《過去には公文書の重要性を訴えていたのに、そのことすら記憶にない――。…菅氏は野党時代の2012年に出版した『政治家の覚悟』(文芸春秋)で、「政府があらゆる記録を克明に残すのは当然で、議事録は最も基本的な資料です。その作成を怠ったことは国民への背信行為」と記していた》。
 《菅官房長官の定例会見…「国会で述べたとおりです。国会で述べたとおりだと。ここは質問に答える場所では私はないと思います」…もはや語るに落ちたというべきだろう…内閣官房長官の定例会見はただ政府側の公式発表を垂れ流すための場所ではない。…菅官房長官「知りません」と一蹴…「これは、官房長官の著作に書かれているのですが」》


 まるでマンガだ。ゴーストライター(だから記憶にない)説とのつぶやきも有り。《下野時の2012年》なんて遠い昔のこと、昨日のことさえ恣意的に忘れるような方が記憶している訳も無し。スガ語的「粛々」と証拠隠蔽、記憶消去…市民が忘れ去ることを待つ。《全く問題ない》し、《指摘はあたらない》訳です。
 「最低の官房長官」に新たな一頁が加わりました。

   『●屁理屈にもなっていない・・・
      菅義偉官房長官「汚染水の『影響』は完全にブロック」
    「あ~アベ様の言う「完全にブロックされている」「状況はコントロール」の
     悲惨な現実……その後、次々に明らかにされる事実や空虚な発言の
     「悲惨さ、無残さ」」
    「さて、最近で最も驚き、呆れ、腹立たしかった発言・戯言…まだ言うか! 
     しかも、『影響』はブロックって……菅氏の脳細胞の神経回路が
     「完全にブロック」されているようです。枝野氏の
     「『ただちには』影響がない」並みの空虚さ。
       常々、うすうす菅官房長官はアホ?、と思っていたのですが、
     今回、確信に。ブログ主の中で、最低の官房長官に認定。」

   『●「恐怖販売機」(©東京新聞『筆洗』)から出てくる「戦争法案」:   
                        国会や憲法学者の存立危機事態
    「「与党が推薦する参考人が、政府提出法案に異論を唱えるのは
     もちろん、違憲と明言するのは極めて異例……
     菅義偉官房長官は・・・「憲法解釈として法的安定性は確保されている。
     違憲との指摘は全く当たらない」と反論」?
       菅官房長官、アタマは大丈夫でしょうか? 常々最低の官房長官では
     ないかと思っておりましたが、決定的ですね。」

   『●首相の座を「全く考えていない」と否定…
       ブログ主のなかでは「最低の官房長官」認定済み
   『●独裁国家・アベ様政権相手に「けんか」できる
      翁長雄志知事の叫び、「うしぇーてぃないびらんどー」
    「独裁王国・人治主義国家の最低・最悪の王様・アベ様、そして、
     ブログ主「最低の官房長官」認定済みの、「上から目線
     「キャラウェイを思い起こ」させるスガ殿、そういったアベ様政権
     相手に「けんか」できる翁長雄志知事、「「うしぇーてぃないびらんどー
     の叫び」、「沖縄人を見くびってはいけない」の叫び。」


 高江や辺野古など沖縄破壊の頃の前後に、ブログ主は「最低の官房長官」を確証し、認定しました。その後、沖縄基地負担軽減相という悪い冗談のような肩書きが付加。《とうとう壊れ始めた》のではなく、最初っから壊れっぱなし
 《東京新聞・望月記者の追及に「ここは質問に答える場所じゃない》と言い放つ「最低の官房長官」。記者会見は宣伝・広報・喧伝の場ということ? 記者クラブ政治部の記者はそういう認識でOK? 記者・ジャーナリストではなく、アベ様や政権の広報部員なのね? 少なくとも、「最低の官房長官」の認識はそのようです。

   『●失われる「メディアの作法、矜持」…
      「権力を監視する機能が失われ」、しかも、アベ様の「思う壺」
   『●東京新聞社会部女性記者…「菅は周章狼狽。
      常に威圧的に…判で押したような答えでごまかすが、彼女は…」
   『●「裸の王様」および「最低の官房長官」の
       「下足番」新聞=読売新聞…落ちぶれたものだ
   『●「自由新聞(フライエ プレッセ)!」と「下足番」新聞: 
                  主犯の「A」(A夫妻)が抜けている
   『●ジャーナリズムの劣化、そして、アベ様政権の力の源泉
         =「内閣人事局制度を始めとする「政治主導」改革」

   『●アベ様に犯罪をもみ消してもらえる「報道」者、
        かたや、「卑劣な報復=身辺調査」を噂される新聞記者…
   『●室井佑月さん、「安倍総理、会食のメンバーを
       代えてみたらいかがでしょうか?」…針のムシロで

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http://www.asahi.com/articles/ASK884VHNK88UTFK00K.html?iref=comtop_8_07

自著での主張も記憶にない? 菅官房長官「知らない」
南彰 2017年8月8日16時05分

     (記者会見する菅義偉官房長官=8日午前、岩下毅撮影)

 過去には公文書の重要性を訴えていたのに、そのことすら記憶にない――。「記録にない」「記憶にない」という政府答弁が相次いでいる学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設問題をめぐり、菅義偉官房長官が8日の記者会見で、公文書の公開のありように関する自著での主張を失念してしまっていることが浮き彫りになる一幕があった。

 菅氏は野党時代の2012年に出版した『政治家の覚悟』(文芸春秋)で、「政府があらゆる記録を克明に残すのは当然で、議事録は最も基本的な資料です。その作成を怠ったことは国民への背信行為」と記していた。

 加計問題で国家戦略特区ワーキンググループ議事録の公開に応じる姿勢を示さない菅氏に対し、朝日新聞記者がこの部分を読み上げ、「これを本に記していた政治家は誰かわかるか」と尋ねたところ、「知らない」と答えた。

 記者が「官房長官だ」と指摘し、「政府の現状と照らし合わせて、じくじたる思いやきちんと記録に残すべきだという気持ちにはならないか」と尋ねると、菅氏は「いや、私は残していると思う」と主張した。(南彰
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http://lite-ra.com/2017/08/post-3374.html

菅官房長官が壊れ始めた! 会見で「ここは質問に答える場所じゃない」、自分の著書のことを「知らない」
2017.08.09


     (菅義偉ホームページより)

 安倍首相がなんとか国民の目をごまかそうと行った内閣改造。だが、その後も当然ながら、安倍政権の本質はまったく変わっていなかった。そのことがよくわかったのが、昨日8日の菅義偉官房長官の会見だった。
 この日の会見で質問に出たのが、国家戦略特区のヒアリングに加計学園の幹部が出席していた問題。周知のように、2016年6月、国家戦略特区ワーキンググループが愛媛県と今治市からヒアリングをおこなった際、加計学園の幹部3名が同席していたにもかかわらず、公開されている議事要旨にそのことが伏せられていたのだ。さらには、発言内容を一部削除することで、発言主旨を真逆に書き換えるという議事録の改竄まで行われていたことも明らかになった。
 これまで安倍首相らは「すべてオープンになっているなどとして議事録を根拠に選定過程の透明性を主張し、WGの八田達夫座長も「一点の曇りもない」などと説明してきたが、この政府の前提が改竄の事実により完全に崩れさったわけである。
 8日の菅官房長官の定例会見では、東京新聞の望月衣塑子記者がこの問題を追及。ところが、官房長官は、またぞろ「八田座長の答弁以上でも以下でもない」「ルールに基づいて行なっている」「承知してません」などとはぐらかし続けた。
 しかし、望月記者は引き下がらずにたたみかける。そして、2015年4月2日の今治市職員による官邸訪問時にも、加計学園の幹部が同行しており、その際、当時の下村博文文科相が「加計さん。しっかりやってくれよ」と声をかけたという報道について、望月記者が、調査をして国民にしっかりと説明する気はないのかと質した。
 すると、菅義偉長官はこう吐き捨てたのだ。

   「国会で述べたとおりです。国会で述べたとおりだと。
    ここは質問に答える場所では私はないと思います


東京新聞・望月記者の追及に「ここは質問に答える場所じゃない

 菅官房長官は自分がいったい何を言ったかわかっているのか。2日前に新たに報じられた事実や疑惑について追及されているのに「国会で述べた通り」というのも意味不明すぎて呆れるが、「ここは質問に答える場所ではない」とは、もはや語るに落ちたというべきだろう。
 当たり前だが、内閣官房長官の定例会見は、ただ政府側の公式発表を垂れ流すための場所ではないその時々の国民の疑問を、記者が官房長官に質問することで、政府の考えを国民に知らせ、政府もまた考え方にフィードバックするためにこそある
 にもかかわらず菅官房長官は、「質問に答える場所ではない」などと言って、国民の疑問を完全にシャットダウンしようとしたのだ。「国民に丁寧に説明する」などといいながら、真逆な態度。こんなインチキが許されるのか
 しかも、この日の会見での菅官房長官のトンデモは、これで終わりではなかった。朝日新聞の記者も議事録問題について追及したのだが、そのなかで朝日記者がこんな質問をした。

   「歴代のとくに保守の政治家は、歴史的検証に耐えられるように
    ということで、公文書管理の管理ということはかなり力を入れてこられた
    と思うんですけども。そのなかでですね、ある政治家の本では、
    『政府があらゆる記録を克明に残すのは当然で、議事録は
    最も基本的な資料ですその作成を怠ったことは国民への背信行為』と、
    そういうことをおっしゃっている政治家もいるのですが、
    これを本に記されていたのはどなたか、官房長官はご存知ですか

 これに対して、菅官房長官「知りません」と一蹴。すると、朝日記者がこんな種明かしをしたのだった。

   「これは、官房長官の著作に書かれているのですが

 そう、朝日記者が会見で読み上げた政治家の著作とは、菅氏自身が下野時の2012年に著した『政治家の覚悟』(文藝春秋)という本の一節だったのだ。菅官房長官はかつて、政府にとってすべての記録を残すべきであり、その基本的資料である議事録がないなどというのは国民への背信行為と断じていたのだ。


野党時代、議事録を残さない政府を「背信行為」と批判していた菅氏

 自分が本で書いていたことを「知らない」とは、ゴーストライターにでも書かせていたのか。菅氏はその事実を突きつけられて焦った様子で「いや、私は残していると思いますよ」などと強弁したが、もはや何を言っても後の祭りだった。
 しかし、重要なのは菅氏が自分で書いた本の重要な記述を忘れたということではない。
 朝日記者は続けて、「かつて、2012年の著作で表明されていた見解と、いま政府で起きているところとを照らし合わせて忸怩たる思いや、やはり(議事録を)きちんと残すべきだという、そういう気持ちはないのでしょうか」と質問していたが、最大の問題は、議事録を残さない政府の姿勢を「国民への背信行為」と断じていた菅官房長官のいまの態度だ
 菅氏は森友問題加計問題自衛隊日報問題でも、各省庁の議事録やメモ、記録の廃棄、改ざんについて問題ないと言い切り自らも率先して、都合の悪い情報を徹底的につぶしてきた。まさに「国民への背信行為を自分自身が行っているのだ
 菅官房長官といえば、これまで「政権の要」「安定の菅」「影の宰相」などともてはやされてきたが、最近は見る影もない。加計学園問題では、内部文書を「怪文書」と断言して、撤回に追い込まれたり前川喜平前文科事務次官を個人攻撃したりと、安倍首相と似たり寄ったりのヒステリックさを露呈。質問者の発言を「全く問題ない」「指摘はあたらないなどと全否定してまともに応じないスガ語も、結局、ただ都合の悪い事実を遮断するための語彙にすぎないことが、国民に完全にバレてしまった。
 あげくは、記者会見を「質問する場ではない」などとほざき、かつての自身の本で示した決意も「知らない」とのたまう菅氏。もともと、政治家としての確固たる信念など微塵もなく、政権を守る謀略にだけ長けていた官房長官は、計算違いの連続に、とうとう壊れ始めたのではないか。
 いずれにしても、百害あって一利なし。安倍首相ともども、さっさと退いていただきたい

(編集部)
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●室井佑月さん、「安倍総理、会食のメンバーを代えてみたらいかがでしょうか?」…針のムシロで

2017年08月06日 00時00分42秒 | Weblog

[※ 東京新聞(2017年7月8日)↑]



dot.asahiのコラム【室井佑月「メンバー代え求む」】(https://dot.asahi.com/wa/2017072600014.html)。

 《安倍総理と会食しているのは大手報道のお偉いさん。そろそろ、それぞれの社の人間が、それぞれの社のお偉いさんに、会食でどんな話がなされたのか、詳しく訊いて、報道してくれないか? 国民の多くが知りたいと思っていることだし、取材費もかからないし。まさか、ただの友達として、安倍総理とご飯食べてるってことはないよね?》。


 《これっていうスクープを取ろうとしているんだよね?》…そうなのか、スクープ狙いだったとは! 新聞社やテレビ局の上層部の方々には、そんな深い考えがあったとは…。

   『●「戦没 新聞人の碑」と「対馬丸犠牲者の慰霊碑 小桜の塔」
   『●カラスはやっぱり「黒い」: 「アベ様のNHK」的
      「政府が白というものを黒とは言えない」で良いのか?

   『●アベ様の政権の「暴走」許す、批判精神無き、「牙」無きメディア
   『●「薄っぺらで反知性的なタカ派が増殖している」
                    ・・・・・・アベ様達からして?

   『●失われる「メディアの作法、矜持」…
      「権力を監視する機能が失われ」、しかも、アベ様の「思う壺」
    「青木理さん、「権力と距離を置かなくちゃいけないなんていうのは、
     かつてはごく当たり前の作法としてメディア内で共有されていた」」

   『●詐称『悪魔の証明』が証明…室井佑月さん「さあ、どうする安倍首相。
                           辻元さんは疑惑を払拭できたぞ」!
    「テレビを中心とした情けなきアベ様宣伝・喧伝者達は、森友問題を
     なかったことにして、第二、第三…の問題にフタをしようと躍起なようだ。
     権力の監視、権力への批判が責務のジャーナリストやジャーナリズムを、
     スシ友やテンプラ友、チュウカ友に、詐称されたのでは敵わない」

   『●東京新聞社会部女性記者…「菅は周章狼狽。
      常に威圧的に…判で押したような答えでごまかすが、彼女は…」
   『●「裸の王様」および「最低の官房長官」の
       「下足番」新聞=読売新聞…落ちぶれたものだ
   『●「自由新聞(フライエ プレッセ)!」と「下足番」新聞: 
                  主犯の「A」(A夫妻)が抜けている
   『●ジャーナリズムの劣化、そして、アベ様政権の力の源泉
         =「内閣人事局制度を始めとする「政治主導」改革」

   『●アベ様に犯罪をもみ消してもらえる「報道」者、
        かたや、「卑劣な報復=身辺調査」を噂される新聞記者…


 そして、室井佑月さんの素晴らしい提言。《会食している報道人…安倍総理、会食のメンバーを代えてみたらいかがでしょうか?…たとえば、玉川徹・テレビ朝日コメンテーター、望月衣塑子・東京新聞記者、金平茂紀・TBS「報道特集」キャスター、改憲のことを相談したいなら憲法学者の小林節氏、メディアのあり方を訊きたいなら元経産省官僚の古賀茂明氏、この国の貧困の実態を知りたいならジャーナリストの斎藤貴男氏、ほかにも上杉隆氏、青木理氏、大谷昭宏氏、木村草太氏…》。室井佑月さんご自身や、佐高信さんや魚住昭さん達もお願いします。
 そりゃぁ、針のムシロの上で、お食事も進むことでしょう。

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https://dot.asahi.com/wa/2017072600014.html

室井佑月「メンバー代え求む」
更新 2017/7/27 07:00

      (一体会食でどんな話がなされたのだろう?(※写真はイメージ))

 作家・室井佑月氏は、先日行われた安倍総理と会食に参加したメンバーについて、違和感を覚えると指摘する。

*  *  *

 7月13日、朝日新聞デジタルの首相動静によると、その日の安倍総理は、

<(午後)6時49分、東京・紀尾井町のホテル「ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町」。レストラン「WASHOKU 蒼天」で曽我豪・朝日新聞編集委員、山田孝男・毎日新聞特別編集委員、小田尚・読売新聞グループ本社論説主幹、石川一郎・BSジャパン社長、島田敏男・NHK解説副委員長、粕谷賢之・日本テレビ報道解説委員長、田崎史郎・時事通信特別解説委員と食事。10時10分、東京・富ケ谷の自宅>であった。

 時事通信が7~10日に実施した世論調査で、安倍内閣の支持率が29.9%と、ついに30%を切ってしまったから、そのことについて相談でもしてたんかな?

 相談だったらまだしも、なにかお願いでもあったりして?

 妄想だとか、疑いだとかいわれても、この時期にさんざん批判されているこのメンツでの会食なんて、そう思われても仕方なかろ。

 安倍総理と会食しているのは大手報道のお偉いさん。そろそろ、それぞれの社の人間が、それぞれの社のお偉いさんに会食でどんな話がなされたのか詳しく訊いて報道してくれないか 国民の多くが知りたいと思っていることだし、取材費もかからないし。

 まさか、ただの友達として、安倍総理とご飯食べてるってことはないよね

 総理大臣に誘われたことを光栄に感じ、ボケボケその場にはせ参じたわけじゃないよね?

 会食している報道人は、背広の内ポケットなどにICレコーダーなどを忍ばせ、これっていうスクープを取ろうとしているんだよね?

 今、総理にしゃべらせたいことはいっぱいあるでしょ。2020年までとスケジュールを切った改憲について、加計森友問題について、支持率とご自身の進退について……などなど。

 これまでも会食をつづけてきたけど、ただの広報情報だけで、スクープの一つも取れなかったということは、メンバーが悪かったのかも。なに? 指名制だからメンバーは代えられない?

 安倍総理、会食のメンバーを代えてみたらいかがでしょうか?

 たとえば、玉川徹・テレビ朝日コメンテーター、望月衣塑子・東京新聞記者、金平茂紀・TBS「報道特集」キャスター、改憲のことを相談したいなら憲法学者の小林節氏、メディアのあり方を訊きたいなら元経産省官僚の古賀茂明氏、この国の貧困の実態を知りたいならジャーナリストの斎藤貴男氏、ほかにも上杉隆氏、青木理氏、大谷昭宏氏、木村草太氏。

 反対側の質問に答えていくことは、あなた様への国民の理解が深まることになるでしょう。それに、彼らなら、一回食事にいっただけで、あなた様の考えやお言葉を、余すことなく国民に伝えてくれると思います。

 ただ「男たちの悪だくみ」をしたいのであったら、しょうがないですが。

※週刊朝日  2017年8月4日号
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●アベ様に犯罪をもみ消してもらえる「報道」者、かたや、「卑劣な報復=身辺調査」を噂される新聞記者…

2017年07月24日 00時00分04秒 | Weblog

[※ サンデーモーニング(2017年7月2日)↑]



サイゾーウーマンの姫野ケイ氏によるインタビュー記事【東京新聞社会部記者・望月衣塑子さんインタビュー(後編)/「山口敬之レイプ疑惑」に新たな事実も!? 東京新聞・望月衣塑子記者が語る、報道の裏側】(http://www.cyzowoman.com/2017/07/post_145492.html)。

   『●ジャーナリズムの劣化、そして、アベ様政権の力の源泉
         =「内閣人事局制度を始めとする「政治主導」改革」


 《…事件に関し、先日「ニューヨーク・タイムズ」の記者と話したところ、「アメリカだと、このような事件は政権が崩れるほどの超政治問題になるのに日本のマスコミはなぜ騒がないのか」と、何度も何度も繰り返し質問されました》。

 アベ様に犯罪をもみ消してもらえる「報道」者。で、かたや、記者の義務を果たして「最低の官房長官」「沖縄「負担軽減」担当相」に質問しただけで、「卑劣な報復=身辺調査」を噂される新聞記者が居る訳です。

   『●東京新聞社会部女性記者…「菅は周章狼狽。
      常に威圧的に…判で押したような答えでごまかすが、彼女は…」


 《「菅官房長官が警察組織を使って、望月さんの身辺調査をするよう命じた」という報道…疑惑について次々に質問を重ねているので、何か動きがあるのかもしれませんが、目に見える形にはなっていないので、今のところ危険な目には遭っていません。目立つと、やはり危ないことに巻き込まれる可能性は出てくるとは思っていますが、前川さんや詩織さんの話を聞くにつけ、私でなくても結局、誰かが声を上げなければいけなかったのではと思っています。日本の政治や社会を作っていくのは、政治家ではなく私たち国民の意識なのだということを改めて認識していく必要があると思っています》

 コンナ「裸の王様」やその酷い取巻き連中に負けたくない。

   『●斎藤貴男さん「人間が人間であるために、最後まで抗おう」
               と呼びかけ…コンナ「裸の王様」に負けたくない

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http://www.cyzowoman.com/2017/07/post_145492.html

東京新聞社会部記者・望月衣塑子さんインタビュー(後編)
「山口敬之レイプ疑惑」に新たな事実も!? 東京新聞・望月衣塑子記者が語る、報道の裏側
2017.07.13

 現在、女性の新聞記者は増えてきたものの、その割合は全体の2〜3割程度だという。男性ばかりの環境で、積極的に相手に食い込んで取材をしていると話題の東京新聞社会部記者、望月衣塑子さんに、今の政権やメディアの問題点を聞いた。

前編はこちら


■日本のマスコミは、なぜ詩織さん事件について騒がないのか?

――元TBSワシントン支局長の山口敬之氏に「レイプされた」として、ジャーナリストの詩織さんが被害届を出した件についても、裏で安倍政権が山口氏のために動いている疑惑があるとも聞きますが、どうなのでしょうか?

望月衣塑子さん(以下、望月) どういう過程でなぜ、逮捕が取りやめになったのか、その経緯は、まだはっきりわかりません。詩織さんのお話では、2人が出会ったのは、2015年3月末、詩織さんが働いているバーに山口氏がお客として来たことがあったようです。翌日、山口氏は詩織さん、TBSのNY支局員とともに食事をします。詩織さんは当時、フリーランスとなって仕事を始めるかTBSで働くかで悩んでおり、山口氏にTBSのワシントン支局で仕事ができないかという相談をしています。その後、山口氏と詩織さんは東京・恵比寿にある2軒のレストランで会食をした後、詩織さんが意識を失い、気付いた時には、ホテルで「レイプをされていた」と訴えています。詩織さん自身は、非常にお酒が強く、取材時に同席されていた友人の話でも、「ワインを2人で何本空けても、詩織さんが酔いつぶれたのは見たことがない」というのです。詩織さんは、「これで就職が決まるかどうかという面接も含んだような飲食の席で、緊張しているのに、大量にお酒を飲み、吐くまで泥酔するということ自体できない」とも話していました。

 また、関係者に取材したところ、事件が起きた日に山口氏と詩織さんが訪れたレストランは、山口氏のお父さんも愛用している「値段のないレストラン」だったそうです。山口氏のお父さんは、有名な元野球選手の顧問弁護士などもやられている方だと聞いています。

 そして、逮捕状が出て執行される予定だった15年6月8日、詩織さんの担当警察官は成田空港の出口で山口氏が降り立つのを待っていたところ、「逮捕はするな」という指示を受けました。TBSの元ワシントン支局長が逮捕されるということで、高輪署、警視庁の捜査一課、広報課にも根回していたにもかかわらずです。逮捕は見送られ、任意での聴取となりました。任意の聴取になった契機は、当時、警視庁の刑事部長だった中村格氏が「山口氏の身柄を取るな」と指示したとされており、「週刊新潮」(新潮社)の取材に中村氏は「(逮捕の必要がないと)私が判断した」と話しています。


詩織さんの件で、新たな事実が浮き彫りになる可能性も

――そうしたことを、詩織さんが顔や実名を出して訴えたのは、大きなリスクを伴いますし、非常に勇気ある行動だと思いました。

望月 そもそも詩織さんの事件は、山口氏が当時TBSワシントン支局長でありながら、「週刊文春」(文藝春秋)に「ベトナムに韓国軍の慰安所があった」という内容の記事を書いたため、会社から日本に呼び戻された際に起きています。山口氏は4月23日に支局長を解任されて営業に異動、その後、自ら会社を辞めています。警察も初めは「TBSワシントン支局長が相手では難しい」「準強姦(ごうかん)罪は動画がないと起訴は難しい」などと、被害届を受けたがらなかったらしいのですが、山口氏が営業に異動になった後、詩織さんや彼女の友人の供述や、タクシーのドライバーの証言、ホテルの防犯カメラに映っていた詩織さんが山口氏に引きずられているように見える動画などの証拠が集まるようになり、捜査が本格化していったそうです。

 詩織さんは準強姦罪の不起訴不当を訴え続けていますが、ジャーナリストとして活動するために、検察審査会に訴えたわけではないと言います。本来は、フリーランスのジャーナリストとしてやっていきたいのですが、この問題で自分が実名で声を上げずに示談で済ませてしまったら、ほかの性被害者の人がもっともっと声を上げにくいような世の中になってしまうのではないかと思ったそうです。一時期は、性被害者の団体に入って、そこの団体をサポートしようとも考えたそうなのですが、やはり日本の社会や法律を変えるために、自分が実名で出ていくことを選んだのだと思います。彼女は、市井の被害者ですが、戦っている相手のバックには、山口氏がかつて深く食い込んでいた安倍首相はじめ、強力な安倍政権があると感じており、権力を敵に回すのはとても恐ろしいはずです。28歳の女性にその覚悟ができるのは本当にすごいことで、かなりの覚悟と勇気が必要だったでしょう。しかし、話を聞くほど、彼女には自分のこと以上に、社会を変えていきたいという使命感のようなものが強くあると感じました。

 一方、山口氏は、詩織さんの実名告発会見を受けて、フェイスブック上で「私は法に触れる事は一切していません。ですから、一昨年の6月以降当局の調査に誠心誠意対応しました。当該女性が今回会見で主張した論点も含め、1年余りにわたる証拠に基づいた精密な調査が行われ、結果として不起訴という結論が出ました。よって私は容疑者でも被疑者でもありません。もちろん、不起訴処分の当事者は皆、検察審査会に不服申立する権利を有していますから、申立が行われたのであれば、私は今まで通り誠心誠意対応します」と反論しています。

 事件に関し、先日「ニューヨーク・タイムズ」の記者と話したところ、「アメリカだと、このような事件は政権が崩れるほどの超政治問題になるのに日本のマスコミはなぜ騒がないのか」と、何度も何度も繰り返し質問されました。加計学園の疑惑はテレビで扱っていますが、詩織さんの場合は日本テレビ以外のテレビ局では、ほぼ放映されていません。取り上げない大きな理由のひとつには、一度不起訴になった人はたくさんいるので、なぜ、あえてこの件を取り上げるのかという指摘があり、新聞で書くにも壁があるのは確かです。

 しかし、この件に関しては、複数の国会議員が疑問視しており、今後、国会の場なども含めて議題として取り上げられ、新たな事実が浮き彫りになってくる可能性もあります。


女性だからグイグイ質問できる部分がある

――取材対象である政治家には男性が多い中、女性だからやりづらいと感じたことはありますか?

望月 体力勝負になるところやセクハラ的なものがあるなど、大変さもありますが、基本的には女性も男性も「これを取材したい」「報じなければいけないと」いう思いでは同じだと思います。ただ、どちらかというと女性だからグイグイいける、女性の方が単刀直入に聞いていけるのかなと思うことはあります。例えば、菅官房長官の会見だと、普段から菅さんと付き合いのある記者さんたちは「あまりご乱心させてはいけないと気に掛けている面もあると思うのですが、私にはそのような配慮は、付き合いがないからこそ、ありません。毎日取材で顔を見せて会っていたら、私のようには、なかなか追及しづらいのだと思います。人それぞれですが、男性でガンガンストレートに聞く人は少ない印象です。でも稲田朋美防衛相の失言時は、防衛記者クラブでの質問は、男性記者がかなり執拗に追及していたと感じました。官邸の会見でも「ジャパンタイムズ」の男性記者は問題だと感じた場合、「それおかしいでしょ!」とストレートに怒りをぶつけていました。

――「菅官房長官が警察組織を使って、望月さんの身辺調査をするよう命じた」という報道もありましたが、実際に危険な目に遭ったりはしていませんか?

望月 疑惑について次々に質問を重ねているので、何か動きがあるのかもしれませんが、目に見える形にはなっていないので、今のところ危険な目には遭っていません。目立つと、やはり危ないことに巻き込まれる可能性は出てくるとは思っていますが、前川さんや詩織さんの話を聞くにつけ、私でなくても結局、誰かが声を上げなければいけなかったのではと思っています。日本の政治や社会を作っていくのは、政治家ではなく、私たち国民の意識なのだということを改めて認識していく必要があると思っています。

――新聞記者として、今後はどのような報道をしていきたいですか?

望月 加計疑惑をみると、現状は、官邸・内閣府と文科省の双方が「言った」「言わない」の議論に陥っているかのように見えますが、現時点で「加計ありきで進んでいたのではないか」という国民の疑念に対し、政府は納得のいく説明や客観的な資料をまったく示せていません。報道によって、政府がどのように何を説明でき、何を説明できていないのか、これを繰り返し繰り返し紙面やSNSなどを通じて、有権者である国民に伝えないといけないと感じています。

 06年の第一次安倍政権時に教育基本法が改正され、「愛国心」や「伝統」「公共の精神」が盛り込まれ、ナショナリズムが喚起される方向に変わったように思います。私が取材している武器輸出の問題でも、第二次安倍政権の閣議決定により、武器を他国に売らない国から、武器を売って稼ぐ国づくりへ大きく転換させようとしていることが見えてきます。

 2年前に筑波大学の学生新聞が行ったアンケート調査では、軍事研究賛成派の学生が反対派を上回ったという結果が出ています。筑波大はどちらかというと政府系の研究所やシンクタンクが多いということもありますが、そのような結果が出たのは衝撃的でした。今年になって、日本の科学者を代表する団体である「日本学術会議」で、軍事研究を禁止する1950年・67年の声明を継承していくとする決定が出たことを受け、同大の永田恭介学長は「軍事研究を禁止するルールを作っていく。学生とは一から議論していきたい」と会見で発表しました。NHKで一部報道されていましたが、名古屋大の大学院生らの中には「(実際の)戦争が起こらないのであれば、助成金をもらっていてもよいのではないか」「国防のためには軍事研究は必要だ」と言う学生もいたそうです。

 私が子どもの頃は、戦争の悲惨さを訴える番組がよく放送されていた記憶があります。でも、戦争を経験した世代が亡くなり、戦争の記憶が生々しく語り継がれていく機会が減っているという現状があります。今の若い学生さんほど、戦争に対するリアリティを持てないのでしょう。世代間の差が見えます。ここをどう埋めていけるか、戦争の記憶を引き継いだ私たち大人に課された課題だとも感じています。

 国民は身の回りの生活が干上がってくると政治に怒りを持つけれど、自分たちの周りが豊かなうちは、ちょっとくらい国の方向性が右や左にそれようが、実感としてはよくわからないのかもしれません。日本経済団体連合会(経団連)に属する大手企業の幹部たちも、話を聞くと、みんながみんな安倍首相の国家観がよいと思っているわけではないことがわかります。ただ、経済効果を数字で出し、株価を維持することが大切だと考える経営者は多く、富の格差が広がっていることは明らかですが、今は有効求人倍率の数字などは良く、経済成長が大きく後退しているようには見えないので、今の政権に対して経済界も妥協しているのかなと、取材していて実感します。でも、この国の形をつくるのは、私たちの民意です。今の政権の抱えている問題点について、一人でも多くの人たちに考える契機を持ってもらえるよう願っています。

(姫野ケイ)

望月衣塑子 (もちづき・いそこ)
1975年、東京都生まれ。東京新聞社会部記者。慶應義塾大学法学部卒業後、東京・中日新聞に入社。千葉、神奈川、埼玉の各県警、東京地検特捜部などで事件を中心に取材する。2004年、日本歯科医師連盟のヤミ献金疑惑の一連の事実をスクープし、自民党と医療業界の利権構造を暴く。また09年には足利事件の再審開始決定をスクープする。東京地裁・高裁での裁判担当、経済部記者などを経て、現在は社会部遊軍記者。防衛省の武器輸出、軍学共同などをテーマに取材している。二児の母。趣味は子どもと遊ぶこと。
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●ジャーナリズムの劣化、そして、アベ様政権の力の源泉=「内閣人事局制度を始めとする「政治主導」改革」

2017年07月23日 00時00分53秒 | Weblog

[※ サンデーモーニング(2017年7月2日)↑]



サイゾーウーマンの姫野ケイ氏によるインタビュー記事(前編)【東京新聞・望月衣塑子記者が語る、安倍政権の裏側――記者がスパイのように……】(http://www.cyzowoman.com/2017/07/post_145472_1.html)。

   『●ユルユルの原発ゼロ目標さへ、
       しかも、閣議決定さへも出来ないムダ内閣
   『●「九電本店前ひろば」「経産省前テントひろば」の継続した抗議行動
   『●経団連は、「プルトニウムをつくる装置」再稼働を後押し。 
            そして、国家戦略としての「武器輸出」を推進!
   『●「積極的平和主義」なアベ様には少女の声は聞こえない
             ~子どもの「未来」の破壊、「悪夢」への投資~
   『●望月衣塑子東京新聞記者、議論無く
     「「欧米列強に倣え、進め」と武器輸出推進の道に歩みを進めている」
   『●「国策の名の下に研究者が軍事研究に加担させられた
              歴史を繰り返そうとしている…亡国の施策だ」
   『●「本当の権力の恣意的運用というルビコン川を
        渡った」自公お維…「平成の治安維持法」参議院突破
   『●東京新聞社会部女性記者…「菅は周章狼狽。
      常に威圧的に…判で押したような答えでごまかすが、彼女は…」
   『●「裸の王様」および「最低の官房長官」の
       「下足番」新聞=読売新聞…落ちぶれたものだ
   『●望月衣塑子東京新聞社会部記者
     「会見場は勝負しなければいけない場所、非常に重要な場所」

   『●斎藤貴男さん「人間が人間であるために、
      最後まで抗おう」と呼びかけ…コンナ「裸の王様」に負けたくない

 《権力側に気に入られ、権力に食い込もうとするがために、記者が自ら進んでメモを権力に差し出していると推測…こういう状況は、かなり危機的…。どんな立場にいようと、最後はメディア、そして記者は権力の監視・チェックをし、権力の暴走を防ぐために存在するということを肝に銘じる必要がある》

 ジャーナリズムの劣化が著しい。「アベ様のNHK」や「下足番」新聞。新聞とさえ呼べない『産経』


 《内閣人事局を掌握し、2014年以降、霞が関の部長級以上の官僚5,600人の人事権を握るようになったことは、今の政権の力の源泉…ものを言えない空気が霞が関官僚の中に漂っていて、官僚の間に不満もたまっていると思います》。


 アベ様「政権の力の源泉」=「内閣人事局制度を始めとする「政治主導」改革」。そこを考え直す必要があるようだ。

   『●アベ様の秋と『官僚たちの夏』: 「「総理のご意向」を
         理由に行政が歪められたことは紛れもない事実」
    《先週、ビデオニュース・ドットコムでは、一橋大学大学院の
     中北浩爾教授と、なぜ安倍政権にこれだけの権力が
     一極集中するようになったのか
について議論した。小選挙区制
     政党助成金の導入など一連の「政治改革」が個々の議員の権限を
     党に移行させ、内閣人事局制度を始めとする「政治主導改革
     各省庁の権限を首相官邸に集中させた結果、官邸の権力が
     極度に強大化
している現状が指摘された》

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http://www.cyzowoman.com/2017/07/post_145472_1.html

東京新聞・望月衣塑子記者が語る、安倍政権の裏側――記者がスパイのように……
2017.07.12

 安倍晋三首相のスポークスパーソンである菅義偉官房長官の記者会見で、何度も食い下がって質問を続けるひとりの女性記者が注目を集めている。その取材の様子が話題となり、最近はテレビや雑誌にもたびたび登場している東京新聞社会部の記者、望月衣塑子さんだ。なぜ菅官房長官にしつこく質問するのか、政治取材の現場はどういうところなのか、そして安倍政権の裏側について、望月さんに聞いた。


■記者クラブの会見では、指名される人が決まっている

――菅官房長官への記者会見で毎回食いついていますが、望月さん以外の記者は、あまり切り込んだ質問をしていないように見受けられます。安倍政権に批判的な質問をしてはいけない“暗黙の了解”のような雰囲気が記者クラブにはあるのでしょうか? また、そもそも記者クラブとは、どういう集まりなのでしょうか?

望月衣塑子さん(以下、望月) 記者クラブとは、総理大臣をはじめ各官庁、政党を担当している(大手メディアのテレビや新聞などの)政治部記者が入っている記者会で、そのうちの大きなひとつが「内閣記者会」(官邸クラブ)です。最初は私も「批判的な質問をしないのが普通なのかな?」と思っていたのですが、菅官房長官の会見では、手を挙げている記者の質問には、批判的な内容でも全部きちんと答えています。一方、安倍首相の記者会見では、司会者は絶対に安倍首相のお気に入りの記者しか指名せず、NHKなどは手を挙げてもいないのに指されると聞きました。菅官房長官の会見に関しては、官邸クラブが中心ではありますが、フリーの記者でも金曜午後は入れるようになっており、ある程度開かれてはいます。

 かつては政権に批判的な記者の質問も多かったと聞きましたが、最近は、あまり官邸に抵抗できないという空気感がクラブにあると思いますね。加計学園疑惑の話は、マイルドな聞き方をされていますし。

――望月さんは政治部ではなく、社会部の記者ですよね。ほかの部の記者でも入れるんですか?

望月 明確に記者会所属の記者しか出てはいけないという規定はないので、内閣記者会に会社が登録し、国会記者証を持っているなどいくつか条件をクリアしていれば、フリーの記者も含めて会見には入れます。官邸は週刊誌などのマスコミも、どんどん来ていいというスタンスとも聞きますが、内閣記者会側が既得権にこだわっており、フリーの記者が金曜日の午後会見以外に出ることには否定的だと聞いています。

――官邸クラブの記者は、政府の「御用記者」のような感じなのでしょうか?

望月 政治部と社会部では、目指している方向が、そもそも違うのだと思うので、批判的な質問をしない政治部記者が問題だとは思いません。政治部記者の中では、社会部的な疑惑の追及より、北朝鮮や中国との関係をはじめとする国際情勢や、経済政策などの政治情勢がどんどん動いていくから、それを日々追って、菅長官のコメントを取ることの方が重要なのだとも思います。

 だから、稲田朋美防衛相など、選挙での政治情勢に影響する失言などには、とても敏感だし、ツッコミも入るのですが、加計疑惑や下村疑惑(下村博文議員が加計学園から闇献金を受けたといわれる疑惑)などの社会部的な疑惑をいちいち掘り下げていくという雰囲気ではないのだと思います。政治部記者としては、日々目まぐるしく回っていく政治をどうフォローしていくかが主眼で、疑惑の追及が重要ではないというスタンスなのかもしれません。そのため、疑惑を掘り下げている社会部の記者こそが、怒りをもって追及していけるのだと思います。


同じ回答しかしない政治家を、国民に見せることが大事

――望月さんは、会見時に菅官房長官に何度も質問をされていますが、それに対し、菅官房長官は質問の答えになっていないような回答ばかりされていますよね。

望月 今では、その様子を国民に見せることが必要だと思っています。国民は、何を質問しても、菅官房長官がうろたえて同じ答弁を繰り返すのを見て、「さすがに『加計ありきでない』という言い訳は苦しいよな」と思い始めているのではないでしょうか。

――NHKや民放をはじめとしたテレビには、すべてをきちんと放送できない事情があるのでしょうか?

望月 これは、私がテレビ関係者から聞いた話ですが、例えば、国会が開いている間は加計学園疑惑がこぞって放送されていました。しかし、国会が閉じてしまうと加計疑惑について報道するかどうかは各局の判断になるそうで、そこから、各局の政権に対する忖度のスタンスがよくわかるというのです。ある番組ではトップで扱っているものが、別の番組では三番手扱いのニュースになっているとか。また、ある民放局では、コメンテーターに官邸の見解を話す人を入れるよう、上から指示が来たという話があるとも聞きました。

 テレビと比較すると新聞は、そのようにあからさまな圧力は受けていません。数年前、衆議院議員選挙を前に、萩生田光一官房副長官が民放各局の番組担当者や編集局長などに宛てて、「公平中立、公正な選挙報道をという内容の文書を送りつけています。このように政権が選挙報道側に規制を前提とするような圧力をかけることはありませんでしたから、極めて衝撃的な文書であり、安倍一強の下での政権のテレビメディアへの関与、圧力があからさまになった出来事でした。しかし、そのときも、すぐに騒ぎにはなりませんでした。やはり、テレビは電波を総務省に握られている(電波法に基づいて放送免許を与えられている)ことも関係あるのかもしれません。

 本来は、このような圧力があったら、テレビメディアは断固として闘うべきでしょうが、それはなかった。逆に、あの萩生田文書を契機に、テレビメディアの忖度が急速に進展していったのではないかという気がしています。これは民主主義や言論の自由にとって大きな危機だったと感じています。


官邸が記者をスパイのように使っている!?

――なんだか独裁国家のような感じですね。

望月 恐怖政治のようにも見えるかもしれませんが、問題とされるべきは、政権だけでなく、メディア側の姿勢にもあると思います。関係者を取材すると、官邸側は反政権的な官僚や政治家、マスコミ関係者などについて、出身官庁からの情報など、あらゆるチャンネルを使って調べているとも聞きます。韓国・釜山の総領事の森本康敬氏が異例の交代となった背景には、マスコミ関係者と森本氏が会食した際、政権に批判的な発言をしたことが、官邸に伝わったためとも聞きます。ある元自民党議員は、取材に対し「政治部記者に官邸批判をしていたら、その話がすべて官邸に筒抜けになっていて恐ろしかった」とも言っていました。前川喜平・前文科省事務次官は、一部メディアで報道が出る前に、新宿のバー通いについて官邸の杉田和博副長官から指摘を受けていました。

 どこのメディアでもそうですが、その部署に50人の記者がいれば50人分、取材対象から聞き取った内容のメモができます。マスコミのある社では、かつてはそのメモを記者全員で共有していたそうですが、今は「反政権的なことを言っている官僚や政治家がいます」と、官邸サイドにその話が筒抜けになるのを防ぐため、キャップやサブキャップ以外にメモをシェアしない形を取るようになったとも聞きました。これは、政権が怖いということ以上に、権力側に気に入られ、権力に食い込もうとするがために、記者が自ら進んでメモを権力に差し出していると推測させることを示しています。こういう状況は、かなり危機的ではないかとも感じます。どんな立場にいようと、最後はメディア、そして記者は権力の監視・チェックをし、権力の暴走を防ぐために存在するということを肝に銘じる必要があると思っています。

――権力を監視するはずの記者が、その役割を果たしていないということでしょうか?

望月 記者としては政権の内部に食い込みたいから、そのメモを官邸サイドに渡すのでしょうが、結局それは、官邸が記者をスパイのように使う材料にもなっているわけです。前川前次官に聞きましたが、文科省の文化功労者選考分科会の委員の人選で、閣議決定が必要なものがあったため、事前に官邸にお伺いを立て、人事のリストを見せた時、杉田副長官から「この学者は安保法制反対の学者の会にいるよね」とか「この人は政権にあまり賛成していないね」と指摘を受けたと話していました(杉田副長官は否定)。前川氏は、「要は、委員のメンバーからは外せと言いたかったのでは」と話していました。この話を菅官房長官にぶつけると、「それはない」と激しく否定し指摘されたことをとても嫌がっていました。内閣人事局を掌握し、2014年以降、霞が関の部長級以上の官僚5,600人の人事権を握るようになったことは、今の政権の力の源泉です。その内幕のような話は、最も触れてほしくない部分なのでしょう。

 前川氏によると、安倍政権前のかつての自民党でも似たようなことはあったが、審議会の人事に少しくらい反政府側の知識人がいても、官邸がそこまで口出しをすることはなかったそうです。民主主義的な議論をするには、ある程度、さまざまな立場の意見がある方が、議論に多様性があっていいじゃないですか。でも今、安倍首相の作り出す会議は、みんな安倍首相の色に染まった人ばかり。加計学園の民間の諮問会議のメンバーしかり、「NO」と言う人は周りに絶対寄せ付けたくないという感じがあります。メディアの使い方にしてもそうです。本来は国会の場など誰に対しても開かれている公平な場でこそ、自らの狙いや心情を打ち出してしかるべきなのに、読売新聞の一面で憲法改正議論を5月3日に出して、国会で「読売新聞を読んでください」と言い放ったり、改憲案を秋の臨時国会で提出することを「正論」懇話会が主催したイベントで言ったりとか、そういうのは非常におかしな話だなと思います。


今、政治がどうなっているのか知ること

――おかしなところが多い今の政権に対して、国民はただ見守ることしかできないのでしょうか?

望月 まずは知ることです。今、政治がどうなっているのか知ることで、選挙の際の一票につなげてください。支持率の低下は、政権にとって大打撃なんです。加計疑惑の中身をきっちりと知れば、今の政権がなんでもありのおかしな政権になりつつあるのではないか、という疑念が解消されるか、逆に疑念が深まるかということが、少しずつ見えてくると思うんです。人事権を握られた現在、霞が関の官僚はひたすら忖度に動いてしまい、「総理が言っているんだから」で済まされ、本来は司司であるべき官僚の姿勢さえもゆがみかねないという、政治の現状を理解することができてくると思います。官僚側に立てば、反対意見を述べて自分たちが左遷されるのが一番怖いということなのでしょう。

 かつて、小泉政権下で打ち出した教育政策が、当時文科省の一課長だった前川氏の考える教育理念・政策の在り方に合わないと、ご本人がブログを書いて反論していたことがあったようですが、小泉改革の中でも、彼が左遷されることはありませんでした。今は、そういうことがあるとすぐに、課長は飛ばされてしまいます。ものを言えない空気が霞が関官僚の中に漂っていて、官僚の間に不満もたまっていると思います。
(姫野ケイ)

後編へつづく
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●アベ様の秋と『官僚たちの夏』: 「「総理のご意向」を理由に行政が歪められたことは紛れもない事実」

2017年06月11日 00時00分12秒 | Weblog

[※ 日刊ゲンダイ(2017年3月4日)↑]



videonews.comの記事【マル激トーク・オン・ディマンド 第842回(2017年5月27日) ゲスト 前川喜平氏(前文部科学事務次官)/官僚は政治に一方的に押し切られてはダメだ】(http://www.videonews.com/marugeki-talk/842/)。

 《一人の元官僚が、権力の頂点に君臨する首相官邸に公然と歯向かっている。そして問題は、なぜ彼がそのようなことをしなければならないかにある…前川氏は自分が強大な権力に歯向かうヒーローのように描かれることには抵抗を感じるという》。

 デンデン王国「裸の王様」アベ様、大見得・啖呵の実行の秋。でも、「裸の王様」の耳はロバ耳東風…。寝首を掻く家来は無し。自民党に自浄能力など無し。最低の官房長官や読売新聞は、前川氏を必死で潰そうとしているようだ。「怪文書だ」デンデンと言うのなら、ビンセン供与など無かったと「レンメン」と言うのなら、前川氏を証人喚問して、それらを立証すればいい。何を怖れているのか?

   『●アベ様、「総理大臣も国会議員も辞める」という
       大見得・たんかを実行すべき秋、その責任を果たすべき秋
   『●アベ様のオトモダチのオトモダチを最高裁判事に任命?  
               「政治判断」乱発の最「低」裁からも忖度?
    「どこまでオトモダチに便宜図ってんだか…。第2の森友事件
     =加計学園事件に絡んで、アベ様のオトモダチのオトモダチ
     最高裁判事にゴリ押ししたのではないかとの疑惑。あるいは、
     内閣がアベ様のお気持ちを「忖度」した最高裁判事の人事を
     ごり押し? となると、三権分立権力分立は完全に崩壊し、
     「政治判断」乱発の最「低」裁からもアベ様の「政」忖度して
     もらっているのではないか、と疑いたくもなる。
      壊され行くニッポン。「人治主義国家」「独裁国家」である
     デンデン王国「裸の王様」のアベ様には、大見得たんか
     実行してもらい、《間違いなく総理大臣も国会議員も辞め
     て頂くしかありません」

 アベ様の大見得・啖呵の秋、そして、『官僚たちの夏』。《首相自身が直接これを命じたかどうかはわからないが少なくとも「総理のご意向」を理由に行政が歪められたことは紛れもない事実》…。

   『●「ミスター通産省」と「ミスター文科省」:
     「総理のご意向」に沿う形で、「行政が歪められた」

    《高度経済成長を支えた官僚らの姿を活写した城山三郎さんの小説
     『官僚たちの夏』の主人公・風越信吾は、巧みに天下り先まで
     見つけて人心を握り、「ミスター通産省」と呼ばれた男だ。
     …「ミスター文科省」…「総理のご意向」に沿う形で、「行政が
     (ゆが)められた」と衝撃の告白ぜひ、国会で真相を
     語っていただきたいが、自民党は国会への参考人招致を
     拒んでいるという。それが「まっとうな政治なのか》。

   『●『官僚たちの夏』読了
    「「ミスター通産省」こと、風越信吾佐橋滋さんがモデル)。
     …《…風越は自分からは決して主計局に出向かなかったし、
     もちろん頭を下げることもしない。「予算は国の金だ。
     主計局の連中の金じゃない。…」》」

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http://www.videonews.com/marugeki-talk/842/

2017年5月27日
官僚は政治に一方的に押し切られてはダメだ
ゲスト 前川喜平氏(前文部科学事務次官)
番 組 マル激トーク・オン・ディマンド 第842回(2017年5月27日)


 一人の元官僚が、権力の頂点に君臨する首相官邸に公然と歯向かっている。そして問題は、なぜ彼がそのようなことをしなければならないかにある。

 先週、ビデオニュース・ドットコムでは、一橋大学大学院の中北浩爾教授と、なぜ安倍政権にこれだけの権力が一極集中するようになったのかについて議論した。小選挙区制政党助成金の導入など一連の「政治改革」が個々の議員の権限を党に移行させ、内閣人事局制度を始めとする「政治主導改革が各省庁の権限を首相官邸に集中させた結果、官邸の権力が極度に強大化している現状が指摘された。

 今、まさにそれを象徴するような出来事が、現在進行形で起きている。

 ある大学の獣医学部新設を巡り、首相官邸が各省庁に対して、首相の権限を盾に取りごり押しを行っていた疑惑が表面化している。

 安倍首相の「腹心の友」が代表を務める加計学園が愛媛県今治市で計画している新たな獣医学部の許認可を巡っては、学校の認可権限を持つ文科省のみならず、獣医を管轄する農水省や厚労省までもが、問題が多く許認可基準を満たしていないことを懸念していながら、計画だけは着々と進むという異常な状態が続いていた。

 しかし、そうした中、内閣府が「官邸の最高レベルが言っていること」、「これは総理のご意向」などの文言を使い、許認可権を持つ文科省に認可を急ぐよう催促する働きかけを行っていたことを裏付ける内部文書が流出し、獣医学部の許認可への首相官邸の関与の有無が政局の焦点となる事態にまで発展していた。

 もしこの文書が本物でその中身が事実であれば、「総理のご意向」によって、本来であれば認可されるべきではない獣医学部の新設が、政治の力を背景にごり押しされたことになる。しかも、許認可を申請している運営者側のトップは首相自らが「腹心の友」と呼んで憚らない大親友だ首相自身が直接これを命じたかどうかはわからないが少なくとも「総理のご意向」を理由に行政が歪められたことは紛れもない事実となる。特に今回は、土地の取得や助成金などで愛媛県や今治市から133億円の公金が拠出されることが決まっている。しかも、大学は一度認可されれば毎年、私学助成金の名目で多額の税金が投入されることになる。不要の獣医学部が作られたために将来的に獣医の数がだぶつくだけの話では済まされない。詳細な事実関係の解明は必至だ。

 そして、何よりもこれは、一旦「総理のご意向」なるものが示されれば、各省庁が長い歴史の中で蓄積してきた知識や公共的な判断基準が簡単に歪められてしまうほどまでに首相官邸の権限が肥大化ていることの反映に他ならない。

 今年1月に天下り問題の責任を取る形で文科次官を辞任している前川氏は、古巣の文科省が文書の存在を調査した結果、「存在は確認できなかった」と回答したことが、今回、資料の真正を証言しようと決心した直接のきっかけだったと語る。省内の関係者は誰もが件の文書の存在を知っていながら官邸の意を汲んで虚偽の報告をしていることが明らかだからだ。「あるものをないことにはできない」と言う前川氏は、露骨に行政が歪められているのを黙視することができなかったと言う。

 しかし、前川氏は自分が強大な権力に歯向かうヒーローのように描かれることには抵抗を感じるという。行政官僚というものは表では政治を立てつつ、自分たちに与えられた権限の範囲内で、できる限り国民のためになる政策を実行する「面従腹背」の精神が必要だというのが前川氏の持論だ。後輩官僚たちには、官僚は国民から選挙で選ばれた政治家は尊重しなければならないが魂までは明け渡してはならないと言いたいと語る。

 元々日本は規制が多く、それが経済や社会の停滞を招いているとして、規制緩和や政治主導が叫ばれてきた。確かに、とかく官僚は過去の事例に捉われやすく、現状を維持しようとする傾向が強い。また、国民よりも業界の方を向いていることが多いとも言われる。国民から選ばれた政治家の権限を強化して、国民のためになる政策をより実行しやすくすることが、政治主導の主眼だったはずだ。しかし、果たして先の森友学園や今回の加計学園に見られるような形の政治の関与が、国民が望んできた真の「政治主導」だったのだろうか。ここは一度立ち止まって考える必要がありそうだ。

 なぜ、官僚のトップに登りつめた前川氏は、ここであえて出る杭となる決心をしたのか。既に始まっている、そしてこれからも予想される官邸からの報復をどう受け止めているのか。後輩の官僚たちに何を残し、何を伝えたいのか。渦中の前川氏と、ジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。


PROFILE
前川喜平 (まえかわ きへい)
前文部科学事務次官
1955年奈良県生まれ。79年東京大学法学部卒業。同年文部省入省。文部大臣秘書官、大臣官房長、初等中等教育局長、文部科学審議官などを経て、2016年文部科学事務次官。17年1月退官。
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