ACC-J [Alpine Climbing Club of Japan]

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リベンジ!谷川岳 一ノ倉沢 衝立岩『中央稜』

2007年09月24日 22時41分51秒 | クライミング
                   
谷川岳 一ノ倉沢 衝立岩『中央稜』リベンジして来ました。
                   
今回はACCJ茨城のS木氏も参加し、N雪艦長、K村氏、荒井S&Iの合計5人
9月22日 午後 現地みなかみ道の駅にて集合する事にして目標に向かいました。

現地7時頃にまず荒井家が到着し道の駅裏にあるスーパーにて買い物中7時半頃名雪艦長が合流。
その間にK村氏から谷川岳登山指導センターのゲートがまだ開いているとの一報を受けていたので、
(この季節そろそろ閉められてしまう可能性がある)
名雪艦長御用達のあずま屋へ先に乗り込み先に宴会を開始
午後11時頃にK村氏S木氏が合流
12時前に就寝
翌3時半起床、が、この3時間ほどの間に雨が降ったらしく車も回りもかなりビショビショ!
空もあやしく全員ヤバイ感じに・・・なるが、
とにかくすぐに出合駐車場へ向かう事に。
途中の道もビショビショであったが登山指導センターで登山届けを出しゲートを過ぎた辺りから、
木陰のせいもあったかもしれないが、少しずつ乾いている感じになって来た。

出合駐車場に到着すると今回は前回と違いかなり登攀パーティーの数が多く、
出発準備を終えているパーティーも何組もいて、
それらに促されるように天気が気になりましたが、僕らもすぐに準備に取り掛かり、
その時点で雨が落ちていなかったので、意を決して出発する事に
ヘッドランプを点け一ノ倉沢出合に差し掛かると思いのほか岩が濡れておらず、
というよりまったく乾いていてコンディションを考えると、
曇っていて、暑くなく、蒸してもいず、アプローチの岩やぬかるみも前回に比べたら、
全然濡れていないと言えるくらいの状態で、
クライミングにとってはベストなコンディションでした。
あとはこのまま雨が降ってこない事を願うだけでしたが、前日の天気予報だとかなり微妙で、
いつ降って来てもおかしくはないと考えられたので、
全員の足も前回以上に回転が速まりテールリッジ取り付きまでの下降ポイントまで、あっという間に到着。

そのあとN雪艦長はちょっとすみませんよという感じで先行パーティーを除け、
さささとフィックスロープを掴みあっという間に降りて行ってしまい、
残りの僕らを唖然とさせましたが、順番にどんどん降りてくるよう指示し、
さりげなくプレッシャーを掛けスタコラサッサーとテールリッジを登って行ってしまうので、
あわててというか後で艦長がこわいのも考えぼくらも軍人のように次々下降を開始。

【ちなみに他のパーティーの方達は物凄く真面目だったのか】
【Myロープをきちんとセットして状態確認を念入りにしてから下降器をセットし、】
【セット状態を確認し、しっかり利き方向にロープを持ち直し・・・
【それからゆっっっくぅり下降し始める感じでしたので、】
【先に行かせて貰いました(一応天気も気にしたスピードでと言っておこうかな)】

テールリッジへ取り付き、見えなくなった艦長を追い全員間髪を入れずガンガン登り始める
テールリッジもまったく濡れておらず最高のコンディションで全員最初のフィックス帯を難無く越え、
ブッシュ帯に入り第一のブッシュ帯を越える辺りで休憩中の名雪艦長に追いつき、
追いついたが、休まず行きなさいのゲキが飛んできたのでそのまま前進を続ける
気が付けば先行のパーティーを何組か追い越し『中央稜』取り付きに一番乗りで到着。
出発時間は前回同様4時半を予定していたが天候不順で少しもたついてしまい、
5時近くの発進になってしまったのですが、
着いてみたら前回よりも早い時間に到着していました。

ここにてやっとひと休みを入れつつロープを出しシューズを履き替えクライミングの準備を・・・


今回はK村氏とS木氏に組んでもらい、 
僕(荒井S)がN雪、I子組みに入れてもらう事にして、
まずは僕らのパーティーからスタートで・・・

1P目(Ⅳ)40m
N雪艦長リード

テールリッジを登り切った正面すぐの取り付きから、
烏帽子沢奥壁へ向け左上方向のラインに沿うようにグイグイ登る。
         

2P目(Ⅱ)25m
N雪艦長リード

烏帽子沢奥壁側へ向け回り込み階段状のルンゼ?を登る
測ったように25mでビレイポイント!

3P目(Ⅲ、A0)25m
荒井Sリード

ここからが前回ヘンテコリンになった鬼門始まりのピッチ

予想(計画)ではスタート直後から衝立側へ烏帽子側のリッジを乗っ越す感じでトラバース

で、陵(リッジ)周辺を見回すと上方に一つハーケンを発見!やっぱりと思い、
ちょっと悪めのリッジを乗っ越しそのハーケンにランナーを取る、

そのあと見回すとランナーが余り見当たらなくちょっと急めなフェースだが、
ランナウトする気で一気に直上してみる。
しばらくすると次のハーケンを見つけ、ここが正規の『中央稜』ルートと確信し、
やったと安堵&歓喜
すぐにクリップしN雪さんに正規ルートに抜けましたと報告しグイグイ登りビレイポイントへ。
  

4P目(Ⅳ、A0)(Ⅴ-)25m
荒井Sリード

正規の核心ピッチ

やや雰囲気外傾気味のフェースを右へ左へという感じで右上して行き、
チムニー状を越える。
フェースはピトンが結構有り快適、でもここでギアを使いすぎないように!
チムニーでたらなくなったりします(やってしまいました
チムニー、僕はバック&フットで越えてみましたが、フェース登りでも、
カンテ登りでもそれぞれいろいろ楽しめる感じ
  

5P目(Ⅲ)25m
荒井Sリード

ふただび烏帽子沢奥壁方向の凹角状に入る感じにルートを取りピナクル(一本目?)基部を目指す。

6P目(Ⅲ+)40m
荒井Sリード

しっかりしたフェース(ややカンテっぽい!?)をぐんぐん登って行く。
40mのピッチなので登り過ぎないように
またやっちゃいましたクライムダウンはちょっちこわい

本来はこのあともう数ピッチ100mⅡ~Ⅲがあるのですが、
この日はこのあと2パーティーほどが後に来ていて、
最後まで登って下降するのに手間が増えたり(掛かったり)、
天候の事も考えると時間をかけると危険な状態におちいる可能性も考え
今回はここで終了にして下降する事にしました。
    

下降
登って来たルートをロープ回収をしくじらないようこまめに懸垂。
途中核心ピッチあたりで別パーティーと遭遇、
後発だった木村氏鈴木氏の話だと、
3P目あたりですでに追いつかれそうだったらしいのですが、なぜかまだこのあたりに・・・
登攀が大変そうだったので脇に避け登るのを優先してもらい、
落ち着くのを待って再び下降再開。
下降中完全に落石になる状態の岩がかなりありましたが、僕らのパーティーは一切落とさず無事終了

ちなみにこの日、中央カンテを登っているパーティーがガンガン落石を起こし、
しまいには10~15mくらいの墜落&ラクも起こしていました。
遠目では何とか無事に見えましたが、果たしてどうだったかは不明
それにペースもかなりゆっくりだったので、その方が心配でした・・・
なぜかって言うとその後予想していたが・・・

『中央稜』取り付きに戻り下山の準備をしながら小休止しようとしていると、
案の定というか・・・後からのパーティがドンガラゴゥとラクを起こし、
またまた危い目に合うところだったので、皆びくりと立ち上がりこりゃだめだと
一目散にテールリッジ中間部まで逃げる事に

テールリッジ中間部まで来てやっと小休止&エネルギー補給が出来、
この日の話を少しして、またさっさと下山に入る。

あっという間に出合まで降りきりほんとの終了
この時すごいタイミング(?)でかなり強く雨が降り始めて来
今回の自分たちが本当についていた事に全員で安堵しましたが、
残りのパーティー(特に中央カンテの)が大丈夫なのか気掛かりでしたが、
ま、みんな山やだから大丈夫だろうと思う事にして、帰路へつきました。

最後はやっぱり湯テルメにてひとっ風呂浴びてそれぞれ帰る事に・・・


PS
『中央稜』はうわさどおりすごく快適で楽しいルートだという事が確認できました

この日の画像こちら



いじょ

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おつかれさまでした。 (Dai@茨城)
2007-10-05 18:06:58
どーも、お世話になりました。
海金剛のSUPER RAINやりたいですねー。
まずは城ヶ崎でクラックトレーニングしましょう。
返信する
海金剛 (あらい)
2007-10-06 15:56:34
すずきさんも海金剛計画したら
付き合ってくれますか!

最近、簡単でもなんでも、高いというか
とにかく総ピッチ距離の長いとこに行きたくて行きたくて
もんもんとしてます。

海金剛実現にはまだまだトレーニングの必要性がある事を感じているので
いろいろどないするか考え中です。


あとこうゆうルートの為に
ネットやお店で良い(価格が)ナッツ類ないかなぁと
目移りしている毎日でもあります。
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