アブリコのCinema散策

のんびり映画でも観ませんか

幸福なる種族 ’44 イギリス

2007-03-03 | クラシック
巨匠デヴィッド・リーン監督が描いたファミリードラマ。
1919年から20年間の、ある一家の出来事を時間の流れと共に紡いでいく。
時代背景は違えど、ごく普通の家族の日常は今も昔も変らない。
いつの時代も親は子を心配し、母は家事で忙しく、時折、家庭内でくだらない言い合いをしたり。

子供たちの成長と共に、幸せな時間(とき)はやってくる。
逆に、辛い時期もある。
だが、不幸の波を乗り越えていけるのも家族があってのこと。

個人的に感銘を受けたのが、父親が息子の結婚式当日にしたある忠告。
これがいい話だった。
今でも(いや、時代は関係ない)大黒柱になる息子にこういった話を聞かせたら、身が引き締まるんじゃないかな。
親父に言われれば、男たるもの「そうか」って。

気を揉んでばかりの母親を演じていたシリア・ジョンソン。
何となく狆に似てて、決して器量のいい女優さんではないのだが、彼女が作品を引っ張っていっていたのは間違いない。
翌年の『逢いびき』でも、同監督と組んでいる。
何とも不安げな表情の似合う女性(ひと)である。



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。