〈口は禍のもと〉と念頭において喋る人は、まずいないだろう。
本人は意識せずに言ったことでも、聞く人によっては心を傷つけられるほどの痛手を受けることだってある。
「失言だった、撤回する」と言ったって、すでに出てしまった言葉を消すことはできない。
時に「言葉」は、凶器となることだってある。
人気DJだったジャック・ルーカスの発した言葉によって、不幸にも大惨事が起きてしまう。
ラジオと“お友だち”だったあるリスナーは、過激なジャックのトークを鵜呑みにし、行きつけのバーで猟銃を放ち、7人もの犠牲者を出すほどの暴虐事件を起こす。
3年後、仕事も辞め、名誉も失ったジャックは、妙なホームレス、バリーと出会う。
その後ジャックは、バリーの妻が、3年前のあの事件で犠牲となったことを知り、彼のために力を貸そうと奔走する。
“オレ様”だったジャックが、人の力になろうと、人間らしさと真の男らしさを取り戻していく。
そのひねくれ者ジャックを支える、肝っ玉恋人アンとの関係がいい。
恋することにためらう大人たちに、勇気を与えてくれそうだ。
一方で、海の向こうの話と考えられていた事件が、21世紀となった日本でも起こってしまっているという現実が、恐ろしく残念であるとともに、言葉を発信するメディアは一層、言葉選びの慎重さを持さなければならないのかもしれないなどと、この作品を観ながら考えてしまった。
本人は意識せずに言ったことでも、聞く人によっては心を傷つけられるほどの痛手を受けることだってある。
「失言だった、撤回する」と言ったって、すでに出てしまった言葉を消すことはできない。
時に「言葉」は、凶器となることだってある。
人気DJだったジャック・ルーカスの発した言葉によって、不幸にも大惨事が起きてしまう。
ラジオと“お友だち”だったあるリスナーは、過激なジャックのトークを鵜呑みにし、行きつけのバーで猟銃を放ち、7人もの犠牲者を出すほどの暴虐事件を起こす。
3年後、仕事も辞め、名誉も失ったジャックは、妙なホームレス、バリーと出会う。
その後ジャックは、バリーの妻が、3年前のあの事件で犠牲となったことを知り、彼のために力を貸そうと奔走する。
“オレ様”だったジャックが、人の力になろうと、人間らしさと真の男らしさを取り戻していく。
そのひねくれ者ジャックを支える、肝っ玉恋人アンとの関係がいい。
恋することにためらう大人たちに、勇気を与えてくれそうだ。
一方で、海の向こうの話と考えられていた事件が、21世紀となった日本でも起こってしまっているという現実が、恐ろしく残念であるとともに、言葉を発信するメディアは一層、言葉選びの慎重さを持さなければならないのかもしれないなどと、この作品を観ながら考えてしまった。