ウォン・カーウァイ監督の作品は、これまでにも何本か観てきた。
今回の作品を観て改めて確信したことがある。
それは、彼の作品の舞台は、「香港が似合う」ということ。
ニューヨークでもダラスでも、ベガスでもない。
カーウァイ監督の映画は、香港を舞台にして輝けるのだということ。
トラン・アン・ユン監督が、'10に『ノルウェイの森』を撮ったときと同じ感想だが、トラン監督もベトナムを舞台にしてこそ光るのであって、それぞれがその場所で確立し、いわば観ている側もその風景で免疫ができてしまうと、やたらな試みはむしろ残念な結果となってしまう。
偶然知り合った男女のうち、一方が惹かれていき、最終的に二人は結ばれる。
そんな月並みなラブストーリーをカーウァイ監督が撮ってしまったことにも驚く。
粋なやりとりもなく、愛の深みも感じられない。
やるせない感情のぶつけ合いも乏しく、監督が得意とする表現が見当たらないのである。
やたらと目につくのは、おなじみのスローモーション撮影。
今回はちょっと多用しすぎではないのか。
アクセントで使うというより、全編に近かったほどの多用ぶり。
最後のほうではさすがにイラつきました。
ノラ・ジョーンズの演技がどうのこうの言われたり、ジュード・ロウのカフェオーナー役がしっくりこなかったり、なによりこんな安直なラブストーリーでは、作品としてちょっとくやしいかな。
切ない夜には、クリームとバニラアイスをたっぷりと添えたブルーベリー・パイが食べたくなる・・・そんな気持ちになれなかったのはまことに残念。
どうしてもこの流れに共鳴できなかった。
今回の作品を観て改めて確信したことがある。
それは、彼の作品の舞台は、「香港が似合う」ということ。
ニューヨークでもダラスでも、ベガスでもない。
カーウァイ監督の映画は、香港を舞台にして輝けるのだということ。
トラン・アン・ユン監督が、'10に『ノルウェイの森』を撮ったときと同じ感想だが、トラン監督もベトナムを舞台にしてこそ光るのであって、それぞれがその場所で確立し、いわば観ている側もその風景で免疫ができてしまうと、やたらな試みはむしろ残念な結果となってしまう。
偶然知り合った男女のうち、一方が惹かれていき、最終的に二人は結ばれる。
そんな月並みなラブストーリーをカーウァイ監督が撮ってしまったことにも驚く。
粋なやりとりもなく、愛の深みも感じられない。
やるせない感情のぶつけ合いも乏しく、監督が得意とする表現が見当たらないのである。
やたらと目につくのは、おなじみのスローモーション撮影。
今回はちょっと多用しすぎではないのか。
アクセントで使うというより、全編に近かったほどの多用ぶり。
最後のほうではさすがにイラつきました。
ノラ・ジョーンズの演技がどうのこうの言われたり、ジュード・ロウのカフェオーナー役がしっくりこなかったり、なによりこんな安直なラブストーリーでは、作品としてちょっとくやしいかな。
切ない夜には、クリームとバニラアイスをたっぷりと添えたブルーベリー・パイが食べたくなる・・・そんな気持ちになれなかったのはまことに残念。
どうしてもこの流れに共鳴できなかった。
