「どうしてみんな“パジャマ”を着ているんだろう。 “農場”なのに牛も羊もいない」
ベルリンから郊外へ引っ越してきたブルーノは、遊び友だちもおらず、いつも一人だった。
「あの“農場”まで行ってみよう」
冒険好きなブルーノは、親の目を盗んで走り出す。
有刺鉄線の向こうで、少年がうつむいて座っていた。
名はシュムールという、ブルーノと同じ8才の男の子。
「何してるの? こっちへ来て一緒に遊ぼうよ」
不思議そうにシュムールを見つめるブルーノ。
「その“番号”はなんの遊び?」
「遊びなんかじゃないよ。 みんな番号をつけられてるんだ」
8才のブルーノは、まだ何も知らなかった。
彼はその少年と仲よくなりたかった。
一緒に遊びたかった。
「シュムールのお父さんは何をしているの?」
「前は時計職人だったけど、いまはここで人の靴ばかり直してる」
「僕のうちにいるパヴェルも医者だったって言ってたけど、いまはジャガイモの皮ばかりむいているよ・・・」
ある日、シュムールは悲しそうに言った。
「お父さんがいなくなったんだ! どこにいるのかわからない」
ブルーノはしばらく考えてからシュムールに告げた。
「ぼくも一緒にお父さんを探してあげるよ」
この映画は難しい説明がない。
ナチス党員の幹部を父にもつブルーノと、ユダヤ人として強制収容されているシュムール。
有刺鉄線が張りめぐらされた塀越しで、二人は友情を深めていくが・・・。
歴史の中で痛ましく、悲しい出来事は多い。
ナチスによるホロコーストもそのひとつ。
こうした史実に目を背ける傾向になりつつある中で、我々は、もう一度よく考えなければいけない。
決して風化させてはいけない。
それぞれに悲しい季節はめぐってくる。
忘れ得ぬそのときを胸に刻み、語り継いでいかなくては。
多くの尊い命が奪われていったことを忘れてはいけない。
時に、空を仰いでみる。
ベルリンから郊外へ引っ越してきたブルーノは、遊び友だちもおらず、いつも一人だった。
「あの“農場”まで行ってみよう」
冒険好きなブルーノは、親の目を盗んで走り出す。
有刺鉄線の向こうで、少年がうつむいて座っていた。
名はシュムールという、ブルーノと同じ8才の男の子。
「何してるの? こっちへ来て一緒に遊ぼうよ」
不思議そうにシュムールを見つめるブルーノ。
「その“番号”はなんの遊び?」
「遊びなんかじゃないよ。 みんな番号をつけられてるんだ」
8才のブルーノは、まだ何も知らなかった。
彼はその少年と仲よくなりたかった。
一緒に遊びたかった。
「シュムールのお父さんは何をしているの?」
「前は時計職人だったけど、いまはここで人の靴ばかり直してる」
「僕のうちにいるパヴェルも医者だったって言ってたけど、いまはジャガイモの皮ばかりむいているよ・・・」
ある日、シュムールは悲しそうに言った。
「お父さんがいなくなったんだ! どこにいるのかわからない」
ブルーノはしばらく考えてからシュムールに告げた。
「ぼくも一緒にお父さんを探してあげるよ」
この映画は難しい説明がない。
ナチス党員の幹部を父にもつブルーノと、ユダヤ人として強制収容されているシュムール。
有刺鉄線が張りめぐらされた塀越しで、二人は友情を深めていくが・・・。
歴史の中で痛ましく、悲しい出来事は多い。
ナチスによるホロコーストもそのひとつ。
こうした史実に目を背ける傾向になりつつある中で、我々は、もう一度よく考えなければいけない。
決して風化させてはいけない。
それぞれに悲しい季節はめぐってくる。
忘れ得ぬそのときを胸に刻み、語り継いでいかなくては。
多くの尊い命が奪われていったことを忘れてはいけない。
時に、空を仰いでみる。