〈シャンソンの女王〉エディット・ピアフと、〈モードの女王〉ココ・シャネル。
この二人は似ている、そうかねがね思っていた。
そういえばシャネルの伝記映画も、少し前に続けて上映されたっけ。
同じフランスで生まれ、恵まれぬ少女時代を過ごす。
だが若い頃から自身の才能を自覚し、将来への夢を熱望する。
そしてそれらは実現することとなる。
数多くの男たちが彼女たちを通り過ぎていく中で、名声と富を手に入れる。
得た金は、湯水のごとく派手につかった。
恐ろしく共通した点が二人にはあった。
つくづく運命とは恐ろしいと思わざるを得ない。
ピアフもシャネルも男性遍歴はすさまじかったが、二人とも生涯で、「本当に」愛した男(ひと)がいたのである。
ピアフはボクサーのマルセル・セルダン。
シャネルは、イギリス人のボイ・カペルであった。
愛しすぎたのがいけなかったのか、マルセルは飛行機事故で、ボイは心臓発作で亡くなってしまう。
ピアフは受話器を握りしめて言う。
「すぐに来て。 船なんかでは時間がかかりすぎるわ。 飛行機で来て」
心身ともに疲労していたピアフにとってマルセルは必要だった。
疲れ果て、彼女は不安定だった。
マルセルはやさしく応える。
「今夜の便をとるよ。 明日の晩は一緒に過ごせる」
そして悲劇は起こってしまった・・・
映画では、彼女の波乱万丈の生涯をつづっているが、これほどの名声を得る中、苦しみと孤独感が必ずといっていいほどついてまわってしまうのは、偉人たちにはつきものなのだろう。
ピアフにとって大切だったのは歌と男、そして手放せなくなった薬である。
劇中、「歌」がやはりメインであったが、個人的には彼女のロマンスをもっと見たかった。
イブ・モンタンとの恋愛劇は、特に見てみたかったな。
この二人は似ている、そうかねがね思っていた。
そういえばシャネルの伝記映画も、少し前に続けて上映されたっけ。
同じフランスで生まれ、恵まれぬ少女時代を過ごす。
だが若い頃から自身の才能を自覚し、将来への夢を熱望する。
そしてそれらは実現することとなる。
数多くの男たちが彼女たちを通り過ぎていく中で、名声と富を手に入れる。
得た金は、湯水のごとく派手につかった。
恐ろしく共通した点が二人にはあった。
つくづく運命とは恐ろしいと思わざるを得ない。
ピアフもシャネルも男性遍歴はすさまじかったが、二人とも生涯で、「本当に」愛した男(ひと)がいたのである。
ピアフはボクサーのマルセル・セルダン。
シャネルは、イギリス人のボイ・カペルであった。
愛しすぎたのがいけなかったのか、マルセルは飛行機事故で、ボイは心臓発作で亡くなってしまう。
ピアフは受話器を握りしめて言う。
「すぐに来て。 船なんかでは時間がかかりすぎるわ。 飛行機で来て」
心身ともに疲労していたピアフにとってマルセルは必要だった。
疲れ果て、彼女は不安定だった。
マルセルはやさしく応える。
「今夜の便をとるよ。 明日の晩は一緒に過ごせる」
そして悲劇は起こってしまった・・・
映画では、彼女の波乱万丈の生涯をつづっているが、これほどの名声を得る中、苦しみと孤独感が必ずといっていいほどついてまわってしまうのは、偉人たちにはつきものなのだろう。
ピアフにとって大切だったのは歌と男、そして手放せなくなった薬である。
劇中、「歌」がやはりメインであったが、個人的には彼女のロマンスをもっと見たかった。
イブ・モンタンとの恋愛劇は、特に見てみたかったな。