目にしているものを、本当に欲しているとは限らない。
それが真実かどうか見定めることが、往往にしてできないことがある。
目から伝わるすべてが正しいとはいえない。
見ることができなければ、感性で見極めるしかない。
見えているのに見抜けない。
見えていないのに見通すことができる。
見えていても見過ごしてしまう。
見えていなくても心で見えている。
自然の音を、これほど丁寧に聞いたことがあるだろうか。
目を閉じて、じっと耳を澄ましてみる。
普段聞こえない音まで、そっと耳に入ってくる。
心で見、心で聞く。
先日の国際コンクールで優勝したピアニストの辻井伸行さんに、インタビュアーが「もし一日、目が見えたら何を一番見たいですか?」と訊いていた。
彼は、両親の顔、それから星を見てみたいと、丁寧に答えていた。
その後に、「でも心で見えているから、それで満足です」と付け加えた。
その言葉を聞いて、甚く胸が熱くなった。
音楽を聴く際、無意識に目を閉じるのは感性によるものだろうが、そうすることによって、より音が鮮明に聞こえてくる。
見えなかったものも“見える”ようになる。
不慮の事故により、10才で光を失ってしまったミルコ。
彼はイタリア屈指の音響クリエイターである。
そのずば抜けた才能は少年の頃すでに開花しており、それが優れた感性とともに、確固たる信念を貫かせた。
それが真実かどうか見定めることが、往往にしてできないことがある。
目から伝わるすべてが正しいとはいえない。
見ることができなければ、感性で見極めるしかない。
見えているのに見抜けない。
見えていないのに見通すことができる。
見えていても見過ごしてしまう。
見えていなくても心で見えている。
自然の音を、これほど丁寧に聞いたことがあるだろうか。
目を閉じて、じっと耳を澄ましてみる。
普段聞こえない音まで、そっと耳に入ってくる。
心で見、心で聞く。
先日の国際コンクールで優勝したピアニストの辻井伸行さんに、インタビュアーが「もし一日、目が見えたら何を一番見たいですか?」と訊いていた。
彼は、両親の顔、それから星を見てみたいと、丁寧に答えていた。
その後に、「でも心で見えているから、それで満足です」と付け加えた。
その言葉を聞いて、甚く胸が熱くなった。
音楽を聴く際、無意識に目を閉じるのは感性によるものだろうが、そうすることによって、より音が鮮明に聞こえてくる。
見えなかったものも“見える”ようになる。
不慮の事故により、10才で光を失ってしまったミルコ。
彼はイタリア屈指の音響クリエイターである。
そのずば抜けた才能は少年の頃すでに開花しており、それが優れた感性とともに、確固たる信念を貫かせた。