エアゾールおばさん その１

先週の土曜日、何やら朝から騒がしい。

Ｃ夫人とＤ夫妻が裏庭で野菜の話をしているのは
いつものことなのだが。

この日のＣ夫人の手には、でかくて赤いスプレー缶の
ようなものが。

どうやらハチがいるらしい。
床下のコンクリート壁の一部が壊れていて、
その奥に巣がありそうだと騒いでいる。

「このハチは悪さをする種類ではないから」とＤ氏。

しかしＣ夫人は５００ｍｌはありそうなエアゾール
殺虫剤をハチめがけて連続噴射。
ハエならありうるが、ハチを刺激して大丈夫なの？

とりあえずほっといて、Ａ夫人と一週間分の食料品
買出しに行き、戻って車から降りたら家の玄関前は
刺激臭が充満していた。

もう午後からの草むしりをあきらめ、家にこもり
様子を見ることに。

もっと強い殺虫剤を撒いたのかと思ったが
後で知ったのは、あの赤い缶のエアゾールを
１本使い切り、２本目を持ち歩いていると
いうこと。

Ａ夫人からの話だと月曜に巣の駆除を
市に頼んだらしいから、それまで何もしないで
待てばいいのに・・ということなのだが。
Ｂ夫人の飼い猫もにならないように外出禁止。


夕方、どうやら収まったかな？と思い、外に
出ていたら、Ｃ夫人のほうからやってきて

「ハチがいるの、もう１０匹は殺してやった。
　植え込みに入ったところにスプレーして、
　弱ったところを踏み潰すの」

私「その薬、人間にもかなりきついわ。ハチより
　　人のほうがやられる」

といつも言われる嫌味のお返しをしたつもり
だったが、ふふんとハナで笑うだけでまったく
効果なし

まぁ、とにかく月曜に巣が駆除されるまでの
辛抱と思っていたのだが・・・

　　　　　　　　　　　　　　　　　つ　づ　く