3月、「天上のT君がいたずらして、K君に会わせてくれたのだろうか!?」という記事を書いたことがあった。
そのとき会ったK君から、その後連絡があった。
T君やK君と同級生だったKO君が、2年ほど前から現在私が住んでいる街で料理など食べ物を提供する店を経営しているとのこと。
そんなことは、全然知らなかった。
「今度、そこへ一緒に行ってみませんか?」
という誘いだった。
同級生の女性KEさんにも声をかけ、伴って来るという。
先日、それを叶える日がやって来た。
彼らと初めて出会ったときに、私と彼らは、24歳と9歳だった。
当時、この年齢差は、大きなものがあった。
15歳という年齢差、まさに、大人と子ども。
教師と小学生。
24歳で新採用教員となった私と、小学校4年生の彼らであった。
それから3年間、彼らと私は互いにかかわり合う時代を過ごした。
単純に思い出と呼ぶにはあまりにも軽すぎる。
私にとって、人生で非常に濃い時間となったのであった。
その3年間、私と彼らには、やはり大人と子どもの大きな違いがあった。
それが、60代と50代で再会してみると、大した差を感じない。
42年経った今、私は66歳で、彼らは51歳である。
当たり前だ。
同じ大人であるし、同じ「実年世代」という枠でくくれるのである。
彼らだって結婚して子どももいる。
それどころか、会って話してみたら、女性のKEさんは、「おばあちゃん」になっているとか。
私は「おじいちゃん」にはなれていないので、越えられている感じすらする。
40年余りの年月は、互いの立場を大きく変えていた。
K君、KEさんと私の3人で、KO君の店に行って、少し遅いランチをいただいた。
ランチをいただきながら、昔のことを中心にいろいろと話をした。
ランチは、さすがにおいしかった。
この店は、若い女性を中心に人気がある。
K君いわく、予約しないと席が確保できないので、前もって予約したとのこと。
つまり、人気の流行店なのだ。
食事後しばらくして、KO君と会って話すことができた。
40年余り前は、スポーツが大好きで、当時巨人のストッパーだった角三男投手の投球フォームをよく真似ていた少年だったKO君。
彼は、すっかり立派な料理人、職人という雰囲気を醸し出していた。
だが、2年ほど前にこの店を開いたときには、感染症禍だったために、不安でいっぱいだったという。
幸い今はこうして、話しているときも客がひけるときはない人気がある店の経営者である。
彼の成功を心から祝福した。
そう言いながら、何も準備していかなかった私に、帰るときKO君はスイーツの入った箱を持たせてくれた。
この店の共同経営者は、様々な新作スイーツづくりに取り組んでいる。
それがまた、この店の人気を高めている。
お土産までもらって申し訳ない、恐縮至極。
K君、KEさん、そしてKO君。
彼らが現在、自分の人生をしっかり生きていることが確認できた。
いい刺激となった。
近ごろは自分が老年世代に入っているとばかり考えていたが、私も、まだ彼らと同じ実年世代なのだということを意識して、元気で生きていたいと思ったよ。かつては彼らを教える身だったけど、今は彼らに教わるような思いがした。
ありがとう、素敵な再会だったよ。
またいつか、元気で会いましょう!