ON  MY  WAY

60代になっても、迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされながら、生きている日々を綴ります。

少子化…地域から学校がなくなっていく

2024-06-25 22:01:08 | 草木花

子どもがどんどん減っている。

数日前には、かつて保育園関係者だった方と会って聞いた話だが、数年前には学年に30人はいた子どもが、今は5,6人になってしまったのだそうだ。

急激な子どもの減少のために、その保育園も今春閉園になってしまったのだと。

子どもが減るということは、人間が減るということ。

大人になって、社会を支える人が減る。

少子化は深刻だ。

 

少子化が進むせいで、学校統合が進み、どんどん学校が減っていっている。

このたび、学校が開学してから100数十年たつ学校なのに、来年3月で閉校となる、ある小学校の校長先生と会って話を聞く機会があった。

 

今年で最後だから、何をやっても「〇〇小学校最後の……」になる。

先月は、「〇〇小学校最後の運動会」が行われた。

最近は、感染症禍もあったから、運動会を短縮して午前だけの実施で終わる学校が多い。

でも、ここの小学校では最後の運動会だから、盛大にやりたいと考えて、地域の方々と相談し、午前だけでなく1日日程でやる運動会にした。

出場するのも、小学生だけでなく、卒業生である中学生や、50歳代の方々も出場し、地域総出で1日運動会を楽しむことができた。

午後の部をやるためには、昼食時間が必要になる。

最近の小学校では、昼食は教室に戻って、学級の子どもたち同士で食べるのが一般的だ。

なぜ昔のように家の人と一緒に食べないのかというと、休みの日でも働いている親がいて、運動会だからといって休めない親もいる。

そういう親の子どもたちは、ほかの子たちと違ってさびしく昼食を食べることになってしまう。

だから、家族と離れて教室に戻って子どもたちだけで食べるようにしている。

 

だが、今回、保護者や地域の方々の意見は違っていた。

その願いは、

「ここの小学校最後の運動会だ。だから、思い出に残るように、昼食は教室には戻らずに校庭などで家族で一緒に食べるようにしたい。」

ということ。そして、きっぱりと言われた。

「確かに親が参加できない子もいる。だけど、そういう子は地域で面倒を見る。決してさびしい思いはさせないよ。」

その意見に同調する方が多くて、昼食は家族で一緒にした。

運動会当日、昼食に関して、特に困る子も出ず、保護者から不満の声が上がることもなく、みんな笑顔で昼を過ごせてよかった。

 

地域と学校とが一緒になって盛り上がって終わった運動会。

最後には、地域の方々が慰労会をやっているところに、職員も呼ばれて、一緒に祝杯(?)をあげた。

 

1日日程、地域総出、昼食は家族一緒、地域・職員一緒の慰労会、…。

これらの話には、地域あっての学校、学校あっての地域だなあということを実感する。

地域にはまだ教育力が残っている。

それなのに、そういう地域から学校がなくなっていく。

 

少子化はゆゆしき問題だと思うのだが、手の打ちようがないのが現実だ。

日本はどうなってしまうのだろう?

今日は、あらためてそんなことを思った日だった。

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2 コメント

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Unknown (りゅーと)
2024-06-26 00:59:21
 この前、高校、予備校の仲間の一人が新潟島の校長先生になったと言う事で、4人でお祝い会したんですけど、生徒さんの数を聞いて「一学年一クラス、それもなんとか維持しているって感じゃん!」ってびっくり。

 新潟島の下町方面の小学校は合併、合併で「通う生徒さん大変だろうなぁ〜」って感じですし、カミサンがこの四月に赴任した西蒲区の小学校も来年合併でなくなるみたいですし…。

 「パラサイト・シングルの時代」などの著作で知られる山田昌弘さんも言っていましたけど、少子化対策は完全にゲームオーバーなんじゃないでしょうかね〜。

 結婚した女性の産む子供の数は減ってはいるものの、微減と言う感じなので、少子化の主因は結婚数の減少なんですよね〜。
 ここあたり、博報堂ソロ活動系男子研究プロジェクトリーダーだった荒川和久さんが色々な本を書いていますけど、「わかる、わかる〜」って感じで読ませてもらいました。

 ウチは夫婦正規雇用のダブルインカムで経済的にはある程度余裕がありましたけど、子供が小さい頃は生活の方はメチャクチャきつかったですね〜。だいたい私が子供の保育園の送り迎え、洗濯などをやってましたけど、子育てを楽しむってモードじゃなかったなぁ〜。

 自分が若かったら、結婚しないで、ソロ男して自由に楽しんでいると思うんですよね〜。シルバーデモクラシーと言う感じで若い方への支援してこなかったのも原因なんでしょうね〜。子供育てるのはメチャクチャお金掛かりますから。
(だいたいなんで大学の授業ってなんであんなに高いんだろ?自分的には謎です。)
 自分たちの時代の大学進学率は25%ぐらいだったですけど、今は50%超。奨学金借りているのも50%超。なんか日本詰んでるって気がしますね〜。

 少子化には前から興味があって、その関係の本を色々読んできたんですけど、結局、如何に出来るだけ損害を少なく撤退するか…って感じになっているんじゃないですかね〜。戦術的には撤退が一番難しいんですけど…。

 雑文すいませんでした。これからもよろしくお願いします。
 
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Unknown (50fox)
2024-06-26 07:25:19
>りゅーと様
たくさんのコメントありがとうございました。
「少子化対策は完全にゲームオーバー」
「少子化の主因は結婚数の減少」
「なんか日本詰んでるって気がします」
前から興味があるとのことで、一つ一つうなずくものがありました。
人は誰でも、苦よりも楽を求めるもの。まして様々なことでストレス多き毎日。世間の価値観も多様化して、個人の自由が認められるようになっていますからね。かつてのように、大人になって結婚し、そして子どもができて親になるのが当然の人の生き方、というような考え方が揺らいでいますよね。
「結局、如何に出来るだけ損害を少なく撤退するか…って感じになっているんじゃないか」という少子化。撤退していったら、滅びるだけなのだけど、世の中にその危機感がもっと高まるまで、なんともならないのかもしれませんね。まあ、そうなってからでは遅いのですけど…。
ありがとうございました。
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