ON  MY  WAY

60代になっても、迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされながら、生きている日々を綴ります。

懐かしい高校のそばを毎日通勤して通り過ぎながら…

2012-11-26 21:24:27 | 生き方
今の勤務先へ向かう途中、毎朝、自分が卒業した高校の近くを通る。
高校時代から、ざっと40年。
様々な思い出をよみがえらせながら、そのそばを車で通り過ぎていく。
うれしいのは、グラウンドの向こうに、入学した当時の木造校舎が、まだ残っているということだ。
当時は、新校舎建築中。
入学した1年生だけが、木造校舎に押し込められたのだった。
あの頃は、すぐ外は、シロツメクサだらけだった。
女の子たちが、よく休み時間にシロツメクサの花で輪を作り、髪を飾っていたっけ…。
そんな様子に、男子たちは、「子どもっぽい!」なんて言いながら、胸をキュンキュンさせていたことは間違いない。
その木造校舎も、1学期だけで、2学期からは鉄筋の新校舎に移ったことを覚えている。

グラウンドのそばの道を通りながら、時折あの頃の自分を探す。
あのグラウンドで、生涯たった一度の競走で1位を経験したことがあった。
1500m走。
1~3年生の各学級代表が、15人集まり、1500mを走る種目が体育祭にあった。
2年生の時に、学級代表として走った。
当時、部活の体力作りで毎日走っていた自分が1位になれたことは、今までにないうれしさであった。
自分が、走ることで1位になったことは、保育園、小学校、中学校、高校、…今までの人生の中でその時のたった1回だけであった。

1年後、3年生の時も学級代表となって1500mを走ったが、さすがに前年度県内中学生で1500m走№1だったという1年生や、甲子園を目指して毎日10kmを走って足腰を鍛えていたという2年生の野球部のエースにはかなわなかった。
それでも部活を引退して鍛えてなかった自分が3位になったのは、悔しいけど、とてもよい思い出だ。
小さい頃から走ることに劣等感を持っていた自分が、初めて走ることで他者より優越感を抱くことができたのは、あの時の長距離走、1500m走だったのだ。

1500m走は、あの頃は長距離走だったが、今はさほどでもない。
ただ、あの頃のようなスピードでは、もう走れない。

高校時代、そんなことがあったから、今も走ることが好きなのだろう。
懐かしい、高校のグラウンドを横目に、今日も勤務先に向かう私である。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする