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日本男道記

ある日本男子の生き様

紫草の・・・巻一・二一 天武天皇

2011年04月29日 | 万葉集
紫草の・・・巻一・二一 天武天皇
紫草の・・・巻一・二一 天武天皇
「紫草の にほへる妹を 憎くあらば 人妻ゆゑに われ恋ひめやも」

校訂原点(漢字)
「紫草能 尒保敝類妹乎 尒苦久有者 人嬬故尒 吾戀目八方」

現代語訳と解説
「紫草のように美しいあなたが憎かったら、あなたは人妻だのに、どうして恋いしたうことがあろう」

額田王への想いを歌ったのは、天武天皇です。
巻一の二〇「あかねさす 紫野行き 標野行き 野守は見ずや 君が袖振る」。額田王のこの歌に応えて詠んだのです。
袖を振るのは、愛している証拠。だから、どうしても振りたかった。例え、とがめられたとしても。
人妻であるあなたが憎かったら、私は恋に苦しむことなどない。私があなたを憎んでいると思っているだろうか。それは違う。憎くない、しかしあなたが人妻だからこそ私は恋に苦しんでいるのだ。
人妻を想う歌は数多くあります。しかし、人妻に恋をするのは、万葉時代のタブーでした。越えてはいけない境界線。抑えようとすればするほど、あふれてしまう想いはひそかに、共感されていたのかもしれません。


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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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今にも通じる (地理佐渡..)
2011-04-29 06:38:24
おはようございます。

万葉の頃はタブーとされていた。
とありましたが、今も同じです
よね。

ただ、天武さんの気持ちがわか
りますね。人間は悩める生き物
です。時代を超えてその人間的
心情がわかります。

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Re:今にも通じる (日本男道記)
2011-04-29 07:42:12
おはようございます。

仏教でいう十善戒のひとつ不邪淫ですね。この種の悩み(煩悩)があるゆえあるのでしょう。

さて、今日から連休で青天の穏やかな朝です。
私はこれから庭の草取りです。
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