ジョージ・いまさきもり の アンダンテ・カンタービレ

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出口戦略のむずかしさ~6/26 NHKラジオ 金子 勝さんのお話

2013年06月26日 | ラジオ番組

『出口戦略のむずかしさ』  
      6/26 NHKラジオ 金子 勝さんのお話の要約です。

ベン・バーナンキFRB議長の発言で、市場関係者の間には、
『米国の金融緩和策の出口戦略が、早期化するのではないか』というムードが広がった。
日本の株式市場も大きく下げて、不安定になり、
欧州でも、株式が売られて下落し、国債も売られて長期金利が急上昇した。 

米国の株式市場は、最高値を更新している状況にあるので、
FRBが量的金融緩和を縮小するのは、ある意味では当然と言える。 

しかし、米国の経済状況を見ると、
失業率は7.6%と高止まりしているし(FRBの目標値は6.5%)、
もう1つの目標値であるインフレ率(目標値は2%±1)も達成できていない。 

このような状況で、量的金融緩和を縮小して、ダブついたマネーを減らして行くと、
株式や住宅などの資産市場に影響が出て、
まだ全面回復に到っていない経済は、たちまち腰折れをしてしまうだろう。 

このように考えると、米国の出口戦略は、来年以降になるだろう。
何といっても、米国の量的金融緩和政策が、世界の経済も支えていたのである。
今の段階では、そう簡単に、見通せることではない。 

ただ、この先しばらくは、出口戦略を巡って、
株式市場などは、乱高下し、不安定になるに違いない。
当然ながら、日本の株式市場も為替市場も、これに翻弄される事になる。 

日本の異次元の量的金融緩和政策はどうなるか?
アベノミクスで、経済成長力を回復するまでは、出口の話はしないだろう。

しかし、経済力を回復できず、財政赤字と貿易赤字が悪化したままだと、
巨大なリスクを抱え込む事になる。 

日銀の異次元の量的金融緩和政策を続けて行くと、
日銀が国債の最大の買い手、保有者になり、
これで、国債発行の歯止めを失い、財政赤字が膨らんでしまう。 

また、異次元の量的金融緩和政策で、円安が進んで来たが、
輸出企業の当面の利益を押し上げているだけで、
貿易収支がなかなか改善していない。経常収支も悪化している。
経常収支が赤字と言うことは、
外国から借金をしたり、外国資本に国債を買ってもらったりしないといけなくなる。 

財政赤字と貿易赤字を放って置くと、
国債は、外国資本の手で暴落させられ、長期金利が上昇する。
そして、資金の流出によって円が暴落する、という恐いシナリオも想定される。 

 
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