【西暦2021年3月11日 月面クラビウス基地機種転換センター】
ラウラが他の訓練生と共に実務研修を終えて2日経った。
卒業に必要な資格を全て取得し、ラウラは卒業見込みとなり
後は卒業までのんびり過ごしながら、趣味の軍学の本を読んでいた。
ここに来て2ヶ月ちょっと・・・長い期間と思ってはいたが予想より短かった
カゴメ「ラウラ!」
ラウラ「カゴメ、どうかしたの?」
カゴメ「実は配属先の内定が決まったから通知書を・・・」
ラウラ「えっ」
自室で本を読んでいるとカゴメがやってきた。
一体何の用なのかラウラはカゴメに確認すると・・・・
卒業後の内定先の通知書を持ってきたと言った。
部隊配属内定先の通知書と言う単語を聞いたラウラは驚いた。
まさか内定が決まったとは・・・・・
もっと時間がかかると思ってたけど、こんなに早いとは・・・・
グダグダ言いながら通知書を読むラウラだが、ここで驚くべき事を知った
ラウラ「ラウラ・ベルタリア曹長・・・准尉に昇進し、卒業後SVFー64アンサーズに配属を命ずる。まさか?」
カゴメ「まさかよ、吉野大樹大尉のいるアンサーズね」
ラウラ「マジで?」
カゴメ「マジです」
アンサーズ中隊への配属・・・・自身が准尉に昇進する事よりも驚きだった
なんたって大樹が副隊長として所属する可変戦闘機部隊であり・・・・
旧型のVFー1バルキリーを運用する部隊である。
その部隊に自分が配属されるとは・・・・・
カゴメ「良かったじゃない、折角のお話だよ」
ラウラ「でもね・・・・心の準備が・・・・」
カゴメ「安心して!誰だって皆最初は緊張するからさ」
不安そうな表情を浮かべてるとカゴメが励ましてきた。
別に励まされる事ではないんだけどなぁとラウラは呆れるが・・・
カゴメの明るすぎる激励に圧され、考える事をやめてしまった。
内定書通り頑張って見るか・・・・・
アリシア「失礼します。」
新統合軍アリシア・シェダー少尉
カゴメ「あら?シェダー少尉どうしたの?」
アリシア「火急の要件です、バッカニア少尉至急通信室へ」
カゴメ「分かったわ、ラウラとりあえず私はここで」
ラウラ「あ・・・・・はい、どうも」
そうこうしているうちにカゴメは火急の要件でラウラの元から離れた。
一人になったラウラは自室に戻り自己スキルを磨こうと・・・
軍事研究の本を読んだりストレッチなどをやろうと考えた。
【新統合軍第8通信室】
アリシア・シェダー少尉と共に通信室に向かったカゴメは・・・・
一つの通信もにモニターの前の席に座っていた。
今回の要件は重要な話であり今後のカゴメの進退を決めるとの事
アリシア「保留解除します。」
ジェイル『バッカニア少尉お疲れ様、ベレスフォードだ!』
新統合軍ジェイル・ベレスフォード大佐
カゴメ「艦長お久しぶりです」
モニターに移し出されたのはアルタミラ艦長のジェイルであった。
直々に艦長であるジェイルが出てきたとなるといよいよ帰還命令か・・・
会話する前にカゴメはいろいろと悟ってしまった・・・・
カゴメが悟った通りに・・・・
ジェイル「辞令を言い渡す」
カゴメ「・・・・・・」
ジェイル「アームド級アルタミラ.管制官.カゴメ・バッカニア少尉.AD3月13日を持って復隊を命ず」
アルタミラへ復帰する事が決まった。
予想はしていたとは言え卒業までラウラを見てられないとは・・・・
カゴメは平静を装ってはいるが、心の中ではかなり残念がっていた。
出来れば卒業まで一緒にラウラと頑張りたがったが・・・・・
ジェイル「バッカニア少尉どうかしたか?」
カゴメ「いえ何でもありません、命令を受領いたします。」
これも命令とあれば仕方がない
どの道卒業してもラウラとはアルタミラで再会する事になるし・・・
今後も見守り続ける事が出来る・・・・・・
カゴメは静かに目を閉じながらジェイルからの命令を受領した。
ジェイル「ところでバッカニア少尉」
カゴメ「はい、どうかしましたか?」
ジェイル「話は変わるがニューフェイス、ベルタリア准尉はどうしてるか?」
カゴメ「ラウラですか?」
ジェイル「そうだ、少々気になってね」
ラウラはどうしているか?
ジェイルはカゴメのアルタミラ復隊から話を変えて聞いてきた
カゴメは少し戸惑いつつ、ジェイルの問いに応え・・・・
カゴメ「ラウラなら卒業に向け勉学に励んでます」
ジェイル「ほう、それは関心だな。ありがとう」
カゴメ「こちらこそ」
ラウラが勉学に励んでいると報告をした。
ジェイルは関心しラウラに期待したが・・・・・
当のラウラ本人は単に趣味を謳歌しているだけであり・・・
特にスキルアップを目的にしたわけではない
そんな事を知らずかジェイルはラウラに対し過度な期待を抱く事になる
その頃、ラウラは・・・・・
【新統合軍クラビウス基地人事部応接室】
白川優斗「おかけください」
新統合軍白川優斗中尉
ラウラ「はい」
北倉摩耶「では司令部からの命令を通達します。」
新統合軍北倉摩耶中佐
クラビウス基地軍人事部から来た士官らと対面していた。
ラウラは北倉摩耶中佐は階級の割に年齢が若く・・・・
若干年上の白川優斗中尉より歳上である事に驚いていた。
ゼントラーディ軍時代は戦功あれど年功序列だったので・・・
歳の若い摩耶が歳上の白川中尉の上官は新鮮
ましては白川中尉はクラビウス基地のトップ白川提督の子息だ。
そうこうしているうちに次の段階に移った。
北倉摩耶「ラウラ・ベルタリア.准尉に昇進し新統合宇宙軍予備艦隊アームド級アルタミラ.SVFー64アンサーズに配属する事を命ずる。クラビウス基地人事部部長ゴドウィン・ハートレイ大佐。こちらがウィングマークと各種書類となります」
ラウラ「ありがとうございます。」
白川優斗「IDカードは更新して使うように」
ラウラ「ハッ了解であります。」
司令部からの通達と各種書類を受領した。
卒業後ラウラはアンサーズ中隊に配属され可変戦闘機パイロットとなり・・・
空母アルタミラに配属される事になる・・・・
通達と書類を受け取ったラウラはそう考えると手が震え始めた。
白川優斗「ベルタリア准尉?」
ラウラ「あっ・・・・いえ大丈夫です。・・・・はい」
白川優斗「体調が優れなければ遠慮なく医務室に」
震えていたラウラを見て白川中尉が心配してきた。
ラウラ自身特に問題はなく大丈夫と応えるも・・・・・
白川中尉から見れば体調面に問題があるのではと言うぐらいの震えだった。
指摘されたラウラは一旦深呼吸し、摩耶達を見続けた
北倉摩耶「とりあえず、以上です。一応伝えますが・・・・卒業し配属後はいきなりですが惑星エデンでの任務になります。」
ラウラ「惑星エデン?太陽系近辺ではないのですか?」
北倉摩耶「アルタミラの航宙隊の任務の性質上、我々の生活範囲内回る事になります。」
ラウラ「うへぇそうなんだ・・・・・」
卒業後、ラウラは月面クラビウス基地から離れ惑星エデンに向かう事を伝えられた
10.4光年先にあるグロームブリッジ星系にある惑星であり・・・・・
8年前に近距離移民船団により発見され入植し開発が進む惑星だ。
月面や地球などの太陽系で勤務すると思っていたラウラは・・・・
10.4光年離れた惑星エデンで任務に従事する事に驚き・・・・
手が武者震いで震えてしまった。
更に言えば人類の生活圏を回る事になることも・・・・
白川優斗「以上、司令部からの通達を終了とさせてもらいます。」
ラウラ「はい、こちらこそありがとうございました。」
その後、全ての事を終えたラウラは人事部応接室を出た。
卒業したらいろんな所を回る事になり・・・・
何か凄い事をやらされるのかと、戸惑いつつ・・・・
未来ある生活に期待した・・・・
カゴメ「あっラウラ!」
ラウラ「カゴメ?何その荷物?」
カゴメ「一応、復隊する事になったから引っ越しを」
ラウラ「復隊?」
カゴメ「今日づけで機種転換センターを去り、空母アルタミラに戻ります。」
機種転換センターに戻る途中、ラウラはカゴメと遭遇した。
その時カゴメが手荷物などを持ってたため質問すると・・・
アルタミラに復隊し機種転換センターを去ると答えた。
あまりにも突然の復隊にラウラは驚いたが・・・・・
それ以上に驚いたのがカゴメの復隊先が空母アルタミラであり・・・・
卒業後、また同じ環境で勤務する事だった。
ラウラ「アルタミラか・・・・アルタミラだと同じ艦で勤務する事になるんだね。」
カゴメ「そーゆーこと、とりあえず先にアルタミラで待ってるから無事卒業してきてね。そろそろ私は行くから」
ラウラ「分かったわ、カゴメ。アルタミラでまた会おう」
カゴメ「そうねアルタミラでまた」
また同じ職場で働く事になる・・・・・
それが故にカゴメが一足先に戻る事にラウラは悲しい感情はなかった。
卒業すればまた同じ職場で再会し働く事になるのだから・・・・・
まだまだ卒業までに少しの時間があり寂しい気はするが・・・
少し我慢すればまた会うことができる・・・・
ラウラは先に去り行くカゴメを笑顔で見送った。
【同時刻.惑星エデン.新統合宇宙軍.ニューエドワーズ基地】
地球から10.4光年先のグロームブリッジ星系に所在する・・・
惑星エデン乾燥地帯に作られた新統合軍の基地である。
現在、ゼネラル・ギャラクシー社が開発した最新鋭機・・・・
VFーXー10の後にVFー9カットラスと呼ばれる機体のテストが・・・
開発者であるアルガス・セルザーなどにより行われていた。
競合相手の新星インダストリー社のVFーXー8もテスト行われていたが
ゲラム一派の強奪により開発が一時中止されていた。
カットラスのテストパイロットをしていたのは・・・・
ゼントラーディ軍時代にエースのミリアとして恐れられ・・・
マクシミリアン・ジーナスと結婚し統合軍に移籍し・・・
可変戦闘機パイロットに機種転換したエースパイロット
ミリア・ファリーナ・ジーナス中尉だった。
テストのためミリアは所属する特務部隊ダンシング・スカルごと
惑星エデンに向かいニューエドワーズ基地でテストを行っており・・・
来るロールアウトに備え日々試験を行っていた。
ミリア「私の模擬戦をする部隊が月から来る?」
アルガス「月面のクラビウスの予備艦隊の所だそうだ。」
ゼネラル・ギャラクシー社.アルガス・セルザー開発主任
ミリア「へぇ・・・・そう」
ミリアはゼネラル・ギャラクシーのスタッフで開発者のアルガスから
実戦に近い試験のため模擬戦を行う部隊が月から来ると聞かされた。
現地のエデン軍ではなく月から模擬戦のための部隊が送られるとは
それだけ上層部からカットラスの開発を期待されているのか・・・・
そう考えたミリアはより一層気を引き締めて試験完遂のため力を入れ・・・
模擬戦相手の部隊に勝とうと決意した。
アルガス「噂ではエースを集めた精鋭との事、火星の英雄やキル・ドラゴンフライまでいるとか」
ミリア「ふぅん噂の新世代のエースの坊や達ね、どんな腕かどうか気になるわ」
アルガス「ちなみに我々の同胞も3人はいる話だとか」
ミリア「それは期待できそうね、久しぶりに満喫できそうだわ~」
アルガス「満喫ですか、流石エースのミリアだけあって楽しそうですね」
ミリア「まぁね」
模擬戦相手の部隊はアンサーズ中隊の事であり・・・
火星の英雄である大樹やキル・ドラゴンフライの本多義輝などのエースが在籍していた。
アルガスからそれを聞かされたミリアは闘志を燃やし・・・・
試験そっちのけで模擬戦の日を楽しみにした。
その模擬戦でかつての知り合いであるラウラと再会するとは知らずに
ラウラが他の訓練生と共に実務研修を終えて2日経った。
卒業に必要な資格を全て取得し、ラウラは卒業見込みとなり
後は卒業までのんびり過ごしながら、趣味の軍学の本を読んでいた。
ここに来て2ヶ月ちょっと・・・長い期間と思ってはいたが予想より短かった
カゴメ「ラウラ!」
ラウラ「カゴメ、どうかしたの?」
カゴメ「実は配属先の内定が決まったから通知書を・・・」
ラウラ「えっ」
自室で本を読んでいるとカゴメがやってきた。
一体何の用なのかラウラはカゴメに確認すると・・・・
卒業後の内定先の通知書を持ってきたと言った。
部隊配属内定先の通知書と言う単語を聞いたラウラは驚いた。
まさか内定が決まったとは・・・・・
もっと時間がかかると思ってたけど、こんなに早いとは・・・・
グダグダ言いながら通知書を読むラウラだが、ここで驚くべき事を知った
ラウラ「ラウラ・ベルタリア曹長・・・准尉に昇進し、卒業後SVFー64アンサーズに配属を命ずる。まさか?」
カゴメ「まさかよ、吉野大樹大尉のいるアンサーズね」
ラウラ「マジで?」
カゴメ「マジです」
アンサーズ中隊への配属・・・・自身が准尉に昇進する事よりも驚きだった
なんたって大樹が副隊長として所属する可変戦闘機部隊であり・・・・
旧型のVFー1バルキリーを運用する部隊である。
その部隊に自分が配属されるとは・・・・・
カゴメ「良かったじゃない、折角のお話だよ」
ラウラ「でもね・・・・心の準備が・・・・」
カゴメ「安心して!誰だって皆最初は緊張するからさ」
不安そうな表情を浮かべてるとカゴメが励ましてきた。
別に励まされる事ではないんだけどなぁとラウラは呆れるが・・・
カゴメの明るすぎる激励に圧され、考える事をやめてしまった。
内定書通り頑張って見るか・・・・・
アリシア「失礼します。」
新統合軍アリシア・シェダー少尉
カゴメ「あら?シェダー少尉どうしたの?」
アリシア「火急の要件です、バッカニア少尉至急通信室へ」
カゴメ「分かったわ、ラウラとりあえず私はここで」
ラウラ「あ・・・・・はい、どうも」
そうこうしているうちにカゴメは火急の要件でラウラの元から離れた。
一人になったラウラは自室に戻り自己スキルを磨こうと・・・
軍事研究の本を読んだりストレッチなどをやろうと考えた。
【新統合軍第8通信室】
アリシア・シェダー少尉と共に通信室に向かったカゴメは・・・・
一つの通信もにモニターの前の席に座っていた。
今回の要件は重要な話であり今後のカゴメの進退を決めるとの事
アリシア「保留解除します。」
ジェイル『バッカニア少尉お疲れ様、ベレスフォードだ!』
新統合軍ジェイル・ベレスフォード大佐
カゴメ「艦長お久しぶりです」
モニターに移し出されたのはアルタミラ艦長のジェイルであった。
直々に艦長であるジェイルが出てきたとなるといよいよ帰還命令か・・・
会話する前にカゴメはいろいろと悟ってしまった・・・・
カゴメが悟った通りに・・・・
ジェイル「辞令を言い渡す」
カゴメ「・・・・・・」
ジェイル「アームド級アルタミラ.管制官.カゴメ・バッカニア少尉.AD3月13日を持って復隊を命ず」
アルタミラへ復帰する事が決まった。
予想はしていたとは言え卒業までラウラを見てられないとは・・・・
カゴメは平静を装ってはいるが、心の中ではかなり残念がっていた。
出来れば卒業まで一緒にラウラと頑張りたがったが・・・・・
ジェイル「バッカニア少尉どうかしたか?」
カゴメ「いえ何でもありません、命令を受領いたします。」
これも命令とあれば仕方がない
どの道卒業してもラウラとはアルタミラで再会する事になるし・・・
今後も見守り続ける事が出来る・・・・・・
カゴメは静かに目を閉じながらジェイルからの命令を受領した。
ジェイル「ところでバッカニア少尉」
カゴメ「はい、どうかしましたか?」
ジェイル「話は変わるがニューフェイス、ベルタリア准尉はどうしてるか?」
カゴメ「ラウラですか?」
ジェイル「そうだ、少々気になってね」
ラウラはどうしているか?
ジェイルはカゴメのアルタミラ復隊から話を変えて聞いてきた
カゴメは少し戸惑いつつ、ジェイルの問いに応え・・・・
カゴメ「ラウラなら卒業に向け勉学に励んでます」
ジェイル「ほう、それは関心だな。ありがとう」
カゴメ「こちらこそ」
ラウラが勉学に励んでいると報告をした。
ジェイルは関心しラウラに期待したが・・・・・
当のラウラ本人は単に趣味を謳歌しているだけであり・・・
特にスキルアップを目的にしたわけではない
そんな事を知らずかジェイルはラウラに対し過度な期待を抱く事になる
その頃、ラウラは・・・・・
【新統合軍クラビウス基地人事部応接室】
白川優斗「おかけください」
新統合軍白川優斗中尉
ラウラ「はい」
北倉摩耶「では司令部からの命令を通達します。」
新統合軍北倉摩耶中佐
クラビウス基地軍人事部から来た士官らと対面していた。
ラウラは北倉摩耶中佐は階級の割に年齢が若く・・・・
若干年上の白川優斗中尉より歳上である事に驚いていた。
ゼントラーディ軍時代は戦功あれど年功序列だったので・・・
歳の若い摩耶が歳上の白川中尉の上官は新鮮
ましては白川中尉はクラビウス基地のトップ白川提督の子息だ。
そうこうしているうちに次の段階に移った。
北倉摩耶「ラウラ・ベルタリア.准尉に昇進し新統合宇宙軍予備艦隊アームド級アルタミラ.SVFー64アンサーズに配属する事を命ずる。クラビウス基地人事部部長ゴドウィン・ハートレイ大佐。こちらがウィングマークと各種書類となります」
ラウラ「ありがとうございます。」
白川優斗「IDカードは更新して使うように」
ラウラ「ハッ了解であります。」
司令部からの通達と各種書類を受領した。
卒業後ラウラはアンサーズ中隊に配属され可変戦闘機パイロットとなり・・・
空母アルタミラに配属される事になる・・・・
通達と書類を受け取ったラウラはそう考えると手が震え始めた。
白川優斗「ベルタリア准尉?」
ラウラ「あっ・・・・いえ大丈夫です。・・・・はい」
白川優斗「体調が優れなければ遠慮なく医務室に」
震えていたラウラを見て白川中尉が心配してきた。
ラウラ自身特に問題はなく大丈夫と応えるも・・・・・
白川中尉から見れば体調面に問題があるのではと言うぐらいの震えだった。
指摘されたラウラは一旦深呼吸し、摩耶達を見続けた
北倉摩耶「とりあえず、以上です。一応伝えますが・・・・卒業し配属後はいきなりですが惑星エデンでの任務になります。」
ラウラ「惑星エデン?太陽系近辺ではないのですか?」
北倉摩耶「アルタミラの航宙隊の任務の性質上、我々の生活範囲内回る事になります。」
ラウラ「うへぇそうなんだ・・・・・」
卒業後、ラウラは月面クラビウス基地から離れ惑星エデンに向かう事を伝えられた
10.4光年先にあるグロームブリッジ星系にある惑星であり・・・・・
8年前に近距離移民船団により発見され入植し開発が進む惑星だ。
月面や地球などの太陽系で勤務すると思っていたラウラは・・・・
10.4光年離れた惑星エデンで任務に従事する事に驚き・・・・
手が武者震いで震えてしまった。
更に言えば人類の生活圏を回る事になることも・・・・
白川優斗「以上、司令部からの通達を終了とさせてもらいます。」
ラウラ「はい、こちらこそありがとうございました。」
その後、全ての事を終えたラウラは人事部応接室を出た。
卒業したらいろんな所を回る事になり・・・・
何か凄い事をやらされるのかと、戸惑いつつ・・・・
未来ある生活に期待した・・・・
カゴメ「あっラウラ!」
ラウラ「カゴメ?何その荷物?」
カゴメ「一応、復隊する事になったから引っ越しを」
ラウラ「復隊?」
カゴメ「今日づけで機種転換センターを去り、空母アルタミラに戻ります。」
機種転換センターに戻る途中、ラウラはカゴメと遭遇した。
その時カゴメが手荷物などを持ってたため質問すると・・・
アルタミラに復隊し機種転換センターを去ると答えた。
あまりにも突然の復隊にラウラは驚いたが・・・・・
それ以上に驚いたのがカゴメの復隊先が空母アルタミラであり・・・・
卒業後、また同じ環境で勤務する事だった。
ラウラ「アルタミラか・・・・アルタミラだと同じ艦で勤務する事になるんだね。」
カゴメ「そーゆーこと、とりあえず先にアルタミラで待ってるから無事卒業してきてね。そろそろ私は行くから」
ラウラ「分かったわ、カゴメ。アルタミラでまた会おう」
カゴメ「そうねアルタミラでまた」
また同じ職場で働く事になる・・・・・
それが故にカゴメが一足先に戻る事にラウラは悲しい感情はなかった。
卒業すればまた同じ職場で再会し働く事になるのだから・・・・・
まだまだ卒業までに少しの時間があり寂しい気はするが・・・
少し我慢すればまた会うことができる・・・・
ラウラは先に去り行くカゴメを笑顔で見送った。
【同時刻.惑星エデン.新統合宇宙軍.ニューエドワーズ基地】
地球から10.4光年先のグロームブリッジ星系に所在する・・・
惑星エデン乾燥地帯に作られた新統合軍の基地である。
現在、ゼネラル・ギャラクシー社が開発した最新鋭機・・・・
VFーXー10の後にVFー9カットラスと呼ばれる機体のテストが・・・
開発者であるアルガス・セルザーなどにより行われていた。
競合相手の新星インダストリー社のVFーXー8もテスト行われていたが
ゲラム一派の強奪により開発が一時中止されていた。
カットラスのテストパイロットをしていたのは・・・・
ゼントラーディ軍時代にエースのミリアとして恐れられ・・・
マクシミリアン・ジーナスと結婚し統合軍に移籍し・・・
可変戦闘機パイロットに機種転換したエースパイロット
ミリア・ファリーナ・ジーナス中尉だった。
テストのためミリアは所属する特務部隊ダンシング・スカルごと
惑星エデンに向かいニューエドワーズ基地でテストを行っており・・・
来るロールアウトに備え日々試験を行っていた。
ミリア「私の模擬戦をする部隊が月から来る?」
アルガス「月面のクラビウスの予備艦隊の所だそうだ。」
ゼネラル・ギャラクシー社.アルガス・セルザー開発主任
ミリア「へぇ・・・・そう」
ミリアはゼネラル・ギャラクシーのスタッフで開発者のアルガスから
実戦に近い試験のため模擬戦を行う部隊が月から来ると聞かされた。
現地のエデン軍ではなく月から模擬戦のための部隊が送られるとは
それだけ上層部からカットラスの開発を期待されているのか・・・・
そう考えたミリアはより一層気を引き締めて試験完遂のため力を入れ・・・
模擬戦相手の部隊に勝とうと決意した。
アルガス「噂ではエースを集めた精鋭との事、火星の英雄やキル・ドラゴンフライまでいるとか」
ミリア「ふぅん噂の新世代のエースの坊や達ね、どんな腕かどうか気になるわ」
アルガス「ちなみに我々の同胞も3人はいる話だとか」
ミリア「それは期待できそうね、久しぶりに満喫できそうだわ~」
アルガス「満喫ですか、流石エースのミリアだけあって楽しそうですね」
ミリア「まぁね」
模擬戦相手の部隊はアンサーズ中隊の事であり・・・
火星の英雄である大樹やキル・ドラゴンフライの本多義輝などのエースが在籍していた。
アルガスからそれを聞かされたミリアは闘志を燃やし・・・・
試験そっちのけで模擬戦の日を楽しみにした。
その模擬戦でかつての知り合いであるラウラと再会するとは知らずに