マクロス外伝大本営 新統合軍極東太平洋軍管区司令部

マクロスやロボット大好きなブログです。二次創作などを主にやります。

公式ではなく非公式です。

1VS60 土星沖遭遇戦

2020-07-17 07:25:02 | マクロス短編
【西暦2017年7月4日.月面アポロ基地第5ゲート】

宇宙軍艦艇の入港するゲート群から離れた輸送艦を収容する湾口施設である。
輸送艦だけでなく、地球からのシャトルや警備隊のスペースカッターなども停泊

主に補助艦艇の拠点として機能していた。

第5ゲートには隣接する民間港があり・・・・
民間貨物船の一部や旅客シャトルなども停泊・・・
事実上軍民共用の港となっていた。

「こちらケープカナベラル宇宙軍基地発、輸送シャトル・ホウセンカから管制へ。入港の許可を求める」

「こちらアポロ第5管制からホウセンカへ、入港を許可します。」

「後続のカッター2隻はホウセンカ入港完了まで少し待機せよ!おいマクロスシティーからの便割り込むな!危険だ!止まれ!」

その第5ゲートに地球から輸送シャトル・ホウセンカが入港した。

ホウセンカはSC-27スター・グースの改良型の連絡挺であり・・・
衛星軌道上の警備隊のカッターによる護衛艦隊と合流し・・・
地球からの兵員をアポロ基地に輸送してきた。

無論、補給が済み次第アポロ基地から地球への交換の兵員を送る予定

星村瑞穂「月面アポロ基地も懐かしいわ、僕が地球に行く前とは全然違う」

ロジーナ「本当ですね、瑞穂先輩。」
新統合宇宙軍ロジーナ・ピーベリー少尉

星村瑞穂「一時的に部隊から離れ一年間出向、短くも長かったなぁ。」

輸送シャトル・ホウセンカから宇宙軍士官の星村瑞穂少尉と・・・・
同僚のロビーナ・ピーベリー少尉が降りてきた。

彼女らは地球滞在の一年間の研修から帰ってきた身であり・・・・
ホウセンカから降りて月面の大地の懐かしさと変化を噛み締めていた。
地球防衛の要である月の開発は日々進んでおり・・・・

一年前と今日の風景は全然違う・・・・

星村和也「瑞穂よく帰ってきたな、ピーベリー少尉も久しいな。」

星村瑞穂「兄貴も元気そうで何より」

ロジーナ「まさか星村大尉殿がお迎えとは以外です」

星村和也「まぁね、妹と友達を迎えるのは兄としての役目もあるからね。」

瑞穂たちを迎えたのは特務部隊シーアンタレス隊の隊長で兄の和也
懐かしい兄の顔を見れて瑞穂は少しホッする・・・・・

しかし

誰か足りない気がする。
いつも一緒にいるあの人がいない・・・・
兄和也の大事な人が・・・・

瑞穂は考えていると・・・

星村和也「絵里は土星に出撃して行ったよ。」

星村瑞穂「土星?なんで?」

星村和也「アポロ基地から土星衛星都市への物資輸送の為にね。」

星村瑞穂「まさか大事な妻を一人で行かせ・・・・」

星村和也「人聞きの悪い事を言うな、大事な妹が帰ってくるから兄である和也が出迎えてと絵里から言われたんだ。」

星村瑞穂「へぇなら安心だ。」

和也は絵里が土星に行っている事を言った。

最初は大切な妻を一人仕事押しつけたと瑞穂から疑われるが・・・
当の絵里が自ら望んだ事であり・・・・
その事を聞いた瑞穂は少し安心する。

兄の性格から言ってそんなことするわけがない・・・

そんな会話をしている頃・・・

【同時刻、土星環状衛星都市レッズウッド地区から近い宙域】

この宙域では激しい閃光が光る。
激しい閃光の中、VF-3000クルセイダーとVF-1EJストライクバルキリーが
ヌージャデル・ガーとリガードの編隊を追いかける。

この編隊はボドル基幹艦隊残党のはぐれゼントラーディ部隊。

土星に向けて輸送中の輸送船団を襲撃・・・
護衛部隊にいち早く察知され迎撃されたようだ。

ミアン「頭デッカチ(はぐれゼントラーディ)落ちろ!」

サソリマークのついたVF-3000がガンポッドの銃弾を放つ。
護衛していた部隊はシーアンタレス隊、和也と絵里が指揮する特務部隊である。

シーアンタレス隊は新統合軍宇宙警備隊のスペースカッターの護衛隊と共に
土星への物資輸送の護衛に従事し、不足の事態に備えていた。
いつ敵が現れるか分からないので一個チームずつ船団周囲に交代制で展開

偶然、物資を狙ってきたはぐれゼントラーディ軍部隊が襲来し・・・
シーアンタレス隊は宇宙警備隊共に迎撃戦を展開する。

「くそマイクローンの奴等、ただものじゃないぞ」

「奴等はエース部隊なのか?」

迎撃戦はシーアンタレスのカウンターアタックにより・・・・
ワンサイドゲームと言う有り様で、開始5分もしないうちに・・・
88機いたはぐれゼントラーディ部隊は20機損失・・・

迎撃側に損害無と言う結果になっていた。

このままでは勝てないので母艦に戻り再起を図ろうと考えていたが・・

「ぐがぁぁぁぁぁぁぁ」

「ゲムラ!?なんだ今の攻撃は!?」

突然、ヌージャデル・ガーの1機が爆発した。

ゼントラーディ軍部隊の兵士達は突然の出来事に動揺する。
1機だけじゃない、何処からか銃弾が放たれて次々と撃破され・・・

兵士達は何処にいるのか分からない敵に恐怖する。

発砲元に向けて攻撃しても誰もいない。
それが分かっても別の場所に・・・
一体何者なのか・・・

その正体は

星村絵里「ミアン達め、ナイスな仕事してくれる・・・行くわよ」

隕石の影を利用し極秘行動していた絵里であった。

ミアンらは獲物を追い詰める囮であり・・・・
追い詰められたゼントラーディ部隊を絵里が仕留める作戦である。

作戦が順調に進んだので・・・・
隕石の影からバトロイド形態の絵里のVF-3000が出てきた。
白兵戦を仕掛け、ゼントラーディ部隊に一気にケリをつけようと考えていた。

「敵は1機だと!?」

「大した事はない、包囲殲滅して仲間の仇を討て!」

リガード、ジナール、ヌージャデル・ガーの編隊はフォーメーションを組んで・・・
絵里のVF-3000を徹底的に叩き潰そうと考えている。

ゼントラーディ側からすれば

【確かに相手はエースだが、所詮は多勢に無勢。勝つ要因は多い】

と考えており・・・
犠牲はかなり出るだろうが、負ける要素は少ない。
上手くいけば確実に勝てる・・・そう考えていた。

星村絵里「ミアン達は次の段階に移行してる、奴等に気づかれない為にも・・・やるしか」

絵里は既に別の作戦を部下に発動させており・・・
今いるゼントラーディ部隊に悟らせないように孤軍奮闘する構えをとった。

追撃していたミアン達はゼントラーディ部隊の後ろにはいない。

次の作戦に向けて行動中だ!
その作戦が上手く行くためにも敵を引き付けなければならない。

敵の数は約60機。
それに対し自分は味方なし。

厳しい戦いだがやるしかない。

自機の武装は

UUM-8マイクロミサイルポッド(20発×4)
AMM-1対空対地ミサイル・アロー(6発×2)
大口径レーザー砲×1
マウラーROV-22×2
ハワード GU-11ガトリング・ガンポッド

既にミサイル・アローは既に全弾消費済み
使えるのは

UUM-8マイクロミサイルポッド(20発×4)
大口径レーザー砲×1
マウラーROV-22×2
ハワード GU-11ガトリング・ガンポッド

多勢に無勢の中で生き残るには武装を上手く活用するしかない。
今は武装に余裕はあるが、無駄遣いしたら必要な時に致命的になる。

星村絵里「まずは厄介な敵を潰す、落とす!!いや普通にやるのはつまらないか、ゼントラーディ軍時代の技見せてやる!」

絵里はそう呟くとマイクロミサイルポッドのハッチを開け・・・
20発程のマイクロミサイルを発射した。

たくさんのミサイルがゼントラーディ軍部隊に向けて撃つが・・
ガンポッドで掃射し密集陣形で向かってたため大爆発を起こした。

「奴等め馬鹿だな、何処を撃っている。」

「こちらの損害は4だが、対したことがない。」

密集したミサイルの爆発にゼントラーディ軍は笑う。
掃射を逃れたミサイルによる被害は多少遭ったが・・・・
殆ど損害はない・・・・

ゼントラーディ軍部隊は反撃しようとしたその時

「ぐぁぁぁ」

「ミサイルの雨だ、この距離ではがぁぁぁぁ」

爆発の中から後続のマイクロミサイルの集団が至近距離で現れる。

嘲笑ってたゼントラーディ軍部隊の兵士は余裕の表情から驚きと恐怖が混ざった顔になり
ミサイル群を回避しようとするが、避けきれず犠牲になる者が多数出た。
中には小さな岩石にぶって破片が飛び散り、更に被害が拡大。

合計15機が犠牲になるが終わらない

ズガガガガガガガガ

ヌージャデル・ガー編隊の斜め横から銃弾が飛んでくる。
飛んできた銃弾はヌージャデル・ガーとリガードに命中し爆散。

反撃しようと振り向いた時にはレーザーも飛んできて更に3機撃墜される。

星村絵里「単純に私を多勢に無勢を利用して撃墜しようなんぞ、甘いんだよ!」

銃弾とレーザーを放った主は絵里であった。
絵里は操縦桿を握りながら、バトロイド形態のまま高機動で移動し・・・
敵が反撃する前に相手を仕留め、反撃したら素早く回避

絵里の背後をとったヌージャデル・ガーとリガードの一個小隊に対し・・
瞬時に反転し短時間でガンポッドで反撃、全機撃墜した。

絵里の動きにゼントラーディ兵士達は

「まさかあの動きはクァドラン・ローだと!」

「まさか相手は裏切り者の同胞なのか!」

と恐怖を覚える

クァドラン・ロー乗りはゼントラーディ軍の中ではエースパイロットだ!
そのエースパイロットがマイクローンになり自分達の前に立ち塞がってる。

恐怖でしかない

悪夢でしかない。
ゼントラーディ軍の兵士たちは恐怖で怯んでしまう。
その恐怖は更に追い討ちをかけることになる。

「大変だ、母艦が攻撃されている」

「なんだと!?」

「母艦のある方向で爆発だ!」

コーカサス隊と囮の任を終えたスコーピオン隊が護衛として・・・
対大型貫通弾を搭載したVA-3インベーダーで編成された
ウロダクス攻撃打撃支援小隊が彼らの母艦である・・・

スヴァール・サラン級戦艦を強襲した。

更に少数ではあるが、土星からの救援部隊である
土星機動艦隊所属の駆逐艦隊や第15独立戦隊ナイトバードらが来援した。
破壊されたハッチからナイトバードのVF部隊が突入し・・・
シーアンタレス隊の護衛部隊も加わり、ブリッジ含む艦内を制圧して艦を拿捕した。

ミアン『敵母艦制圧完了しました、私たちはまだ抵抗続ける敵の残敵処理します』

星村絵里「任せたわ、私はここにいる残り制圧するから。ミアン、スコーピオン隊連れてきて」

ミアン『ハッ』

部下で副隊長格のミアンから敵艦を拿捕した報を受ける。

敵の本陣は沈黙、大方の戦闘は終結した。
後は目の前にいる敵兵士を降伏させなければならない・・・

できる限りこれ以上の人命を奪わない為にも降伏さねなければ・・・
もしくは・・・・・

星村絵里「さて、貴方といきますか・・・・私は新統合宇宙軍星村絵里.中尉、既に勝敗は決している。ただちに降伏せよ!これ以上の戦闘は無意味である。」

「降伏だとふざけんな!裏切り者のメルトラン(女)が!!」

星村絵里「最後のチャンスだ!今すぐ降伏しろ、勝ち目はない!」

絵里は通信をゼントラーディの周波数に切り替え・・・
残存したゼントラーディ部隊の兵士に降伏をゼントラーディ語学で勧告する。

これ以上の戦闘は無意味であると言いながら・・・



ゼントラーディ残存部隊の兵士は降伏勧告に反発する。
絵里がメルトラン(女性)だと知ると、罵声を浴びせてくる・・・

星村絵里「最後に言う降伏せよ、これ以上の戦闘継続は無意味である。」

「くたばれ!裏切り者!」

星村絵里「それが答えか!ならばやらせてもらう!」

最後の降伏勧告するも答えは徹底抗戦。

言うへまが省けたと判断した絵里は、VF-3000を駆り戦闘を再開。
自機の武装を限界まで使い、次々と敵を撃破
シーアンタレス隊本隊が到着した頃には全ての弾薬使用

事実上の副官ミアンに促され、一人母艦へ戻る

母艦に到着した頃
ミアンから戦闘終了報告を受ける

敵は全機撃破、我が方の損害はミスで1機左腕損失のみとの事

絵里は着艦体勢の中、一人安堵感覚える。

「輸送船団の護衛は我々土星駐留軍が引き継ぐ、シーアンタレスは母港へ帰還されたし。道中の無事を祈る」

護衛対象の輸送船団は土星艦隊と合流。
シーアンタレス隊と警備隊の護衛艦隊は反転し母港の月面アポロ基地へ向かった。

しばらく通常航行した後に、ある程度の地点になったら一気に月面付近までフォールドし
月面アポロ基地に入港し、輸送船団護衛艦隊は解散になる。

道中アポロ基地への輸送船団と護衛部隊と一緒になり・・・
そのまま月面付近にデフォールドし、アポロ基地への帰路についた。

【月面アポロ基地軍港施設】

シーアンタレスの制服ではなく士官用コートを着ながら制帽を被り・・・
宇宙軍港の控え室でシーアンタレスの母艦サドワラの帰還を和也は待っていた。

いつ帰ってくるか分からない妻.絵里と部下たち

新統合軍の軍艦が入港したり出港したりしているが・・・
絵里達が帰ってくる気配がない

星村和也「心配しすぎかな・・おっ・・・帰ってきたか」

心配しすぎかなと思ったが、その直後に絵里達が帰ってきた。

和也は直ぐ様、サドワラが停泊したであろう埠頭に向かい・・・
戻ってきたシーアンタレス隊の隊員を出迎える。

着いた時にはまだ降りてきてないようだ。

星村和也「少し待つか」

まだ降りてきてないようなので、和也は暫く待つ・・・

すると暫くして・・・・
サドワラと基地を接続しているボーディング・ブリッジから絵里達が降りてきた
疲れた様子で降りてきたが、和也の姿を見ると直ぐ様一列に並びはじめる。

当然、絵里は和也の正面に立ち、少し緊張してたが深呼吸して落ち着き・・・

星村絵里「気をつけ!敬礼!シーアンタレス隊隊長星村和也.大尉殿、私星村絵里.中尉以下隊員戦死者無く帰還いたしました。」

星村和也「ご苦労様、星村絵里中尉以下各隊員もご苦労様です。任務の疲れを癒し次の作戦に備えるように」

『ハッ』

星村和也「解散」

整列した絵里たちに和也は労った。

学校の校長先生の無駄話の如く長期間するのが嫌いな和也は・・・・
軽く話して、任務に参加した部隊隊員にしっかり休むように伝え・・・
その場で解散した。

和也と絵里は隊員達と離れ二人出歩く。

星村絵里「娘たちは元気?」

星村和也「元気さ、今は僕と瑞穂が世話をしているんだ。まぁ今頃は三人の娘たちに手を焼いていると思うけど。」

絵里は和也に子供達が元気かどうか確認した。

既に志保美と真理と言う娘がおり・・・
更に今年は三人目の娘有理が産まれたばかりである

産まれた三人娘を均等に愛情を注ぎ可愛がるなど・・・
絵里は娘たちとの関係を物凄く大切にしており・・・
仕事中も育児士官たちに預けている娘たちの様子をかなり心配し・・・

いつも迎えに行く際は毎回数年ぶりに会って喜ぶような事ばかりで・・・
親バカなゼントラーディ人として有名になっていた。

今は和也曰く義妹の瑞穂に預けられており安心する反面
早く帰りたいとそわそわしているようだ。
さっきまで戦場にいたのに・・・

星村和也「早くうちに帰ろうか、娘たちもママの顔早く見たいだろうし。」

星村絵里「そうそう、更に言えばパパである和也と一緒にいたら更に最高よ」

星村和也「最高かなぁ、まぁ両方いたら喜ぶだろうね」

星村絵里「うん♪そうそう♪」

二人は子供の事を語り合いながら帰る。
二人でいる時の方が、それぞれ一人でいるよりも最高に幸せ
娘たちもいれば更に幸せ

戦場であればどんな事態でも生き残れる
どんな事態でも戦い抜ける

今回は離ればなれになったが明日からは二人で部下を率いて戦場に立つ。
明日も戦場に赴くかも知れない。

二人はジープ(和也運転)に乗り自宅へ帰っていった。

その頃

星村瑞穂「そろそろ深夜0時、兄貴ったらこんな時間でも絵里義姉貴を迎えに行くのね。羨ましいな」

瑞穂は自宅で二人の帰りを待っていた。

二人の娘たちは既に眠っており、瑞穂は二人がいつでも帰ってこれるよう。
官舎の自室には戻らず、帰ってくるまで待っている。

その一方で二人が羨ましく見える
瑞穂はいつかいい出会いに巡りあえたらいいなと思ってしまった。
コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 土用の丑の日 | トップ | 長田の保存日記 ドグマオンラ... »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (chaki_saku)
2020-07-26 14:45:35
感情の移り変わりや場面が丁寧に書かれていると感じました。
戦闘場面の描写がとても分かりやすくて、頭に浮かびやすかったです。
読んでてとても面白かったです!
返信する

コメントを投稿