以前、新米の弁護士と組み、僕が書いた内容を弁護士が訴状や準備書面で提出して勝利したことを書いた。良い組み合わせと思った。だから弁護士無しで法廷闘争する難しさは分かっているはずだった。しかし、現実は予想以上の困難さが有った。
まず、裁判の進め方には しきたりが有り、これを十分理解していないと、そもそも裁判そのものが進められない。訴状の形式的な記載内容については、書記官が間違いを直してくれ、受け付けられる。しかし、これで裁判が始まったと思うのは勘違い。
まず、答弁書に準備書面でどう対応するか、僕はまるで分かっていなかった。出来や、裁判長や、ケースによれば、いきなり棄却が決まってしまう。僕は困難な問題の解決力には自信を持っているが、おめでたい性格で些細なミスが多い。記載ミスが有れば、ミスを含む記載全体が無かったに等しいことになる。
また、素人が上場企業を相手に単独で法律事務所と戦うこと自体がただ事ではなく、色々失敗が有り苦戦し、そのたびに反省し学習し、手を変え品を変え、工夫した。振り返ってみると、お金さえあれば、良き弁護士を探し、お任せするのがベストだ。
素人が単独で戦うことの不利な点ばかりで、僕が感じた主なものは
1.判例情報(膨大な具体例:特に法律的な判断や解釈、裁判の結果)を見れないこと、
2.法律事務所が持つ処理システムもノウハウも何もいない事
3.自分が法廷で常に矢面に立たされつつ適切に対応しなければならない
4.裁判長と弁護士が同じ世界の仲間であること・・などである。
特に、1が大きく、弁護士なら必ず〇△法の第X条によりと書くべきところ、具体的な判例を見れないから、仮にこれかなと思う法律条文を見つけても自信を持って書ききれない。間違って記載するとそれだけでアウト。ネットによる判例探しは鳴れない点もあるがさっぱりだった。
素人が戦う場合のメリットは、裁判費用が掛からない事、自分の考えで進められることだが、弁護士に頼む場合に比べて殆どのケースで圧倒的に不利である事は間違いない。
プロは、まだお前は何もわかっていないなと言うだろう。反省します。また、たまたま追い風も有り、それを利用できたことは事実だ。
優秀で親切な弁護士を探すには、有料法律相談がお勧めだ。今はコロナで面談方式が出来ないが(電話相談のみになっており無料)、多少お金はかかっても、出来るだけ多くの弁護士に相談し、その中から、寄り添ってくれる弁護士、有能な弁護士を選ぼう。
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