今こそ、積極的平和主義はこういう事だという事を安倍政権に知らしめよう。
米国軍普天間飛行場の辺野古移設計画をめぐり、安倍政権が翁長雄志沖縄県知事を訴えた「代執行訴訟」で政府と県は4日、福岡高裁那覇支部が示した「和解案」を受け入れ和解した。
しかし、安倍首相は同日、首相官邸で記者団に「辺野古への移設が唯一の選択肢であるという国の考え方に何ら変わりはない」と発言した。この発言は翁長知事や沖縄県民だけでなく国民すべてを「愚弄」したものであり、安倍政権の「福岡高裁」に対する「脅し」「圧力」であると見なしてよいとともに、「民主主義」を否定する「傲慢」な体質を持っている事を改めて端的に表したものであるといえる。
安倍政権の沖縄県民に対する姿勢は「国民」すべてに対する姿勢でもある事を改めて確認しなければならない。このような政権をいつまでも存続させておく事は「国民」を「不幸」にこそすれ、「幸福」にはしないであろう。
「和解」は移設問題の解決を意味していない。国民は今まで以上に、安倍政権以上に、「高裁」に圧力をかけて行く事が重要である。国民の声が「裁判官」の意思(判決)に大きな影響を与えるほどに。運動はこれからなのです。安倍政権の狙いはこの「和解」受け入れで国民の政府批判運動が小さくなる事なのである。この和解受け入れは運動を分断する手法なのである。そして、巻き返しを図り「辺野古移設」を達成しようとする「シナリオ」である事を見抜かなければならない。詐欺的手法なのである。その間の沖縄県議選や参院選挙に勝利するための戦略でもある。
こんな話があります。日本の最高裁判所長官がドイツ憲法裁判所長官に憲法裁判所の任務をたずねた事があったそうです。その際に、憲法裁判所長官はこのように語ったそうです。
「国家の人権侵害から市民の権利を守る事が我々の任務だ」
高裁にこのように思わせる事が大切であると思う。
安倍政権も必死である。我々も彼らに勝つためには楽をしていては勝てない。彼ら以上に必死にならなければいけない。これが積極的平和主義だと思う。
(2016年3月5日投稿)