安倍首相が2016年9月26日の衆院本会議の所信表明演説で「現場では夜を徹し、今この瞬間も海保、警察、自衛隊の諸君が任務に当たっている」と強調し、「今この場所から、心からの敬意を表そうではありませんか」と呼びかけたという。そして、指示に従って自民議員が起立し拍手した。首相も壇上で拍手したという。
この事については、色々な角度から批判ができるけれども、この様を知って私が絶対に許せないと思ったのは、この行為が、
現在、安倍政権が沖縄県高江村で、米軍のヘリパッドを建設する事に対して、住民はもちろん、県民や、他府県の人々が体を張って反対運動を続けている。それに対して、安倍政権は、みずから法律を無視して本土の多くの警察機動隊（大阪府警も含まれている）を派遣している事や、その力により暴力的に排除し、けが人をも出している事態に対して、安倍首相が警察機動隊に敬意を表する事によって、批判を抑え込み、その政策を「正当」とみなす世論が醸成される効果を狙ったとともに、警察機動隊に対しては、その職務を「賞賛され誇るべきもの」であると思い込ませ、迷いを持たせず邁進させよう、とする効果を狙ったものだからである。
安倍政権は今回の件で、「お金で言う事をきかないやつは、暴力をふるってでも言う事をきかすのは当然だ」「政府の言う事をきかないものは暴力をふるってでも言う事をきかすのは当たり前だ」という手法を、全国民が「正当な行為」であるとみなすよう、国民に対してアピールしたという事である。こんな事を許せるだろうか。沖縄担当相と同類で、これこそ、安倍首相の沖縄に対する、さらにいえば全国民に対する真の姿なのである。
皆さんは、どう思いますか。
