今日も損切り!徒然なる列車

損切続きの人生ですが、そんな事は忘れて鉄道旅や鉄道模型とかの話、日常生活での発見や思い浮かんだ話とか書いてみます。

31年前の北海道旅行18

2008-07-30 21:45:04 | 鉄道旅行
一階の風呂場の向いが私の部屋。食事の時間が6時から始まっている。私は、荷物を適当な空きベッドに置き、さっそく夕食をとりに行く。みそ汁と茶わんは食堂の渡し口で受け取ったが、おかずがない。渡し口の女に聞くと、すでにテーブルに置いてあるという。ちょっと恥をかいた。おかずは今まで泊まったYHの中では一番バラエティに富んでいる。トンカツ、エビ2匹、イカさし、野菜、きゅうりの酢のもの、漬物もあったかな。メシは食い放題らしい。さっきまでの腹痛はどこへやら。YHでは今までで初めておかわりした。何しろ出発以来まともなメシは食ってないのだから。食べ終わると例によって食器を洗いに行かねばならない。が、奇特な人がいて洗ってくれた。礼を言って自室に戻る。
 フロに入る用意をし風呂場が空いているかのぞく。定員4人という小さな風呂だ。今、2~3人入っているらしい。洗い場は2つでふさがっているので、先客とともに湯ぶねの中で空くのを待つ。茹で上がりそう。ほぼ同時くらいに2つの洗い場が空く。3日間のアカを落とす。
 フロを出た後、退屈な時間を過ごす。8時からミーティングのうわさがあったので、7時半頃食堂へ行き、ジュースを飲みマンガを見ながら、時々かかっているテレビの方に目をやったりしていたが、8時を過ぎてもミーティングが行われる気配がない。玄関の受付カウンターにある赤電話で、次に泊まる釧路まきばYHに昨日と同じ理由から連絡をとる。補助ベッドになるかもしれぬという返事だったが、まずOK。
 一人旅と言うのは気楽なものだが、話し相手のない夜はさみしい。同室者でもいると少しは気がまぎれるのだが、どういうわけか私のいるこの部屋は空っぽ。食堂でくつろいでいる女の子に声をかけられたら最高なのだが、相手がグループだと気後れしてしまう。
 時おり思いにふけりながら、ベッドの上で時刻表を見ながら明日の計画の確認をしていると、私の部屋の同室者が続々到来、又は戻ってきた。7月中旬から一ヶ月えりもで昆布干しをしてきたという2人組。奈良出身で大阪の大学に通っていると言う一人旅の男。関西弁をしゃべるヤツがなつかしい。この男、利尻のYHでは夜間登山を、羅臼YHでは羅臼岳に登ってきたという。私も話を聞いているうちに登りたくなってきた。この時の彼の話によって、私の後の行動が大きく影響されることになったのである。他の同室者には摩周湖に行って来て、明日は尾岱沼へ行くと言う二人組もいた。二人に摩周湖の話を聞くと、今日は良く晴れていて、はっきり湖面が見えたと言う。やっぱり「八甲田」に乗るべきだったと悔やむ。
 同室者同士で話をしたりしているうちに時は過ぎ、消灯の10時。みんな騒ぐことなく消灯。奈良の男によると、国後のソ連監視塔からよくサーチライトが照らされるということだが、今晩は見えない。二夜行の疲れからかすぐに寝入る。根室標津707発に翌朝乗らねばならない。6時過ぎには起きなければならないのだが起きられるだろうか?