今日も損切り!徒然なる列車

損切続きの人生ですが、そんな事は忘れて鉄道旅や鉄道模型とかの話、日常生活での発見や思い浮かんだ話とか書いてみます。

急行電車男 前編17

2020-05-30 19:48:30 | 鉄道旅行

立山黒部旅行 5

 夜行列車での寝不足のせいで室堂からの帰りのバスでは居眠りをしていて弥陀ヶ原辺りしか記憶にありません。

ケーブルカーでは中間付近のトンネルを抜けると高所恐怖症からかホッとした気分になったのを覚えています。

 千寿ケ原からは一旦富山に戻るのかと思ったら宇奈月行きの直通電車に乗り換えました。冬期運休の季節運転とは言え、現在までに多くの地方鉄道が縮小、廃止されてきた中で現在でも引き続き運行されている事にいささかの驚きと運行会社に対して敬意を感じます。

車両は朝乗ったようなシルヘッダーのある旧型車でしたが、座席はロングシートではなく4人掛けのボックス席になっていました。

 この後、また居眠りをしていたようであまり記憶に残っていません。ただ、上市がスイッチバック駅で「なんでこんなところで方向転換するんだろう」と言う疑問はつい最近まで持ち続けていました。複雑な経緯があったのですが、ここでは省略します。それと、これも後年になってわかったのですが、寺田でも方向転換していたようです。

「今昔マップ」より転載

 そんな事もあって上市はその後も記憶に残る駅名の一つになりました。他にも電鉄魚津とか電鉄桜井とか頭に電鉄が付く駅名も関西では馴染みがなく新鮮に聞こえました。

 宇奈月での今夜の宿は河内屋旅館でした。最初に入った時は感じなかったのですが、大浴場とか夕食の宴会場へはエレベーターで上り下りするほどの大きな旅館であることに気が付きました。10階建てのビル位の高さだったのではないでしょうか。黒部川の河原近くから建てられていて川の土手の高さあたりに入り口があったようです。

 翌朝朝食を済ませて旅館を後にして関西電力黒部鉄道の宇奈月駅に向かいました。

 

 参考画像です。当時のシートはもっと薄っぺらな感じだったようですが・・・

 乗り込んだ車両は遊園地で乗ったことのあるようないわゆるトロッコ車両でした。列車はそれほど混んではなく、3~4人が掛けられるシートに1~2人と言ったところでした。最初は物珍しさもあって右側に黒部川の峡谷を見ながらの景色を楽しんでいたのですが、同じような景色の連続で他に興味を引くものもなく、まだ小学5年生には次第に退屈なものになってきました。おまけにシートも硬く、元は工事関係者用に作られた簡素な車両のためレールからの振動がじかに体に響くので乗り心地が悪くて尻も痛くなってきました。

 もうトロッコ列車なんてどうでもええわと思っていたら、「突然降りるぞ」と言われた所が鐘釣温泉でした。私たち一行は、駅から河原へ向かう道を下って行きました。こんなところで下車して何があるのかと思ったら河原の露天風呂が目当てでした。確かに今と違って河原の露天風呂は当時は珍しかったのかもしれません。私はと言うと別に興味もないし昼食も食べないうちから風呂に入るのもいやだったので、駅からの道沿いでカブトムシやクワガタがいないか探して時間をつぶしました。結局成果はありませんでしたが。

 昼食は、露天風呂近くの休憩所で取ったのか昨夜泊まった旅館が握り飯を用意したのかもう記憶に残っていませんが、食事を済ませた後、再び列車に乗り込んで終点の欅平へ向かいました。

 列車は、欅平からさらに先へ進んで行きますが、当時も今も関電及びその工事関係者以外の乗客は欅平が終点になっています。当時は今と違って何にもない所で、降りたらすぐに折り返しの列車に乗って帰ると言うような所でした。

 私たちは、今夜は欅平にある旅館に泊まることになっていました。ところが、まわりを見渡しても旅館どころか一軒の民家すらありません。誰かが駅の人に聞いたのでしょうか、旅館は今来た方向に戻って行けばあるとの事です。ところが、戻ると言っても列車がトンネルで抜けてきた山の尾根を越えたところまで行かねばなりません。一行は細い山道をふうふう言いながら登って行きました。祖父はその頃ちょうど70歳になった頃で、祖父の知人も同年齢の人が多かったと思います。恐らく軽装だったとは思いますが革靴を履いての暫しの山歩きは大変だったと思います。お天気が良かったのは幸いですが、これが雨とかだったらどうしていた事か今でも思いめぐらすことがあります。


KTMカツミ製キハ82系レストア 6

2020-05-24 15:00:24 | 鉄道模型 キハ82系

自作キハ80の製作 その5

 床板を車体に取り付けます。まず車体に取り付けたアングルにビス止めするために床板の端から2mm弱の位置に2mmネジの下穴と同じΦ1.6のドリルで穴を開けます。

 穴あけ作業には、ずっとピンバイスを使用しています。ボール盤があれば楽なのですが、たまにしか使用しない物に無駄な出費はできませんし占拠する場所の余裕もありません。ただ、1mm厚ともなるとピンバイスでは長時間の作業になって手や指が痛くなるのも経験しています。それで何か良い方法はないかと調べて見つけたのがプロクソンのミニルーター用小径ドリルチャックです。これなら0.5~3.2mmのドリルで穴開けができます。ミニルーターはかなり以前から所持していましたが、回転数が高すぎて穴開けなんか無理だろうと思っていました。使用に当たっては行き成りルーターで穴を開けるのではなく以前ご紹介した方法でポンチ穴を開けてΦ1とΦ1.6ドリルでピンバイスを使って軽くガイド穴を開けてからルーターを使用しました。少し面倒ですが手指への負担は軽減されました。

 

 次に車体に取り付けたアングルの上に床板を置いて、先ほど開けた穴をガイドにしてΦ1.6ドリルでアングルにピンバイスで穴を開けて行きます。使用したドリルの刃がこのキハ80を作り出した頃から折れもせずに使っているためにかなり切れ味が悪くなっていて作業時間も延びてしまいました。EF58の床板取付作業も後に控えていますのでその時までには新しいドリル刃を用意しようと思います。なお、アングルと同様に床板もドアーと給水口部分の欠き取りをしてあります。

 2mmのタップをハンドルに取り付けてアングルに開けた穴にネジ切りをします。使用したタップとハンドルは真鍮板で自作を始めたころに行きつけの模型店で購入したものです。タップは3本セットになっていて1、2番を使用しています。このアングル程度の板厚でしたら2番(中)一本でも事足りますし、今では2番の1本売りがネットで買えます。一方、ハンドルは1mmタップから使用できる物も売られていますが、私が持っているような5×5cmの小さなものが現在では入手困難なようです。そのためでしょうか、模型製作ではピンバイスで代用すると言う記事も見受けられます。

 床板をアングルの上に載せてネジ止めする前に床板側のΦ1.6の穴をΦ2ドリルで広げておきます。アングルに開けたネジ穴とうまく合わない時はヤスリで調整します。床板の穴とアングルのネジ穴が正確に合わさるために、最初に車体中央のアングルに下穴を開けてネジ切り後にネジで床板を固定し、次に前後どちらかの側に同様にネジ穴を開けて固定し、最後に残った側のネジ切りをするようにしますとネジ穴と床板側の穴とのずれが小さくなると思います。

 床板を取り付けて車体全体がしっかりとした状態になったところで最後の修正作業に入ります。前回、帯板を車体裾の折り曲げ位置の裏側にハンダ付けしましたが、この折り曲げ部分の作業が中心になります。実物車両の画像を見ていると、車体の窓下から下端にかけてのカーブがどこから始まっているのか分からないくらいに滑らかな曲線を描いています。また、カツミ製もこの辺りはさすがに上手く表現しています。一方、私のキハ80は、滑らかな曲線ではなく「へ」の字に折り曲がったように見えます。製作当時は実車を見たり実物誌を見る機会も少なかったのと、この辺りのカーブの表現が金属製自作の泣き所で、技術的にも未熟な時でしたので仕方ないところではあります。この問題を解決しようとすればしっかりとした型を作る必要がありますが、現実的には困難な作業になります。簡単な方法としては折り曲げの際に車体を挟む角材にボール紙を挟んで曲線を緩和する方法が考えられます。ただ、t 0.4の板では折り曲げの際に窓下あたりに歪みの膨らみが生じないか不安が残ります。実際にこのキハ80でも膨らみが生じたところがあって、その修正で逆に凹みがでたりしました。その再修正でこの凹み個所にはハンダを薄く盛っています。

これらの修正のためにヤスリがけを行いますが、作業が完了して次の作業に移るまで少し時間がかかりそうです。

 


KTMカツミ製キハ82系レストア 5

2020-05-18 20:09:25 | 鉄道模型 キハ82系

自作キハ80の製作 5

 アングルの入手に時間が掛かると思っていましたが、意外なところから早く入手できました。

 鉄道模型の製作を再開して1年になりますが、この間パーツ類の入手は主にModels Imonとエコーモデルの通販を利用してきました。注文は先になりますが、今回もそのつもりでYahoo Japanでアングルの検索をすると、KSモデルのアングルが並んでいるヤフーショッピングの画像が目に入りました。詳しく見ると少量ならネコポスで発送となっています。必要なKSの帯板もあったのでさっそく合わせて注文しました。鉄道模型も少し扱う規模の小さな雑貨店と言ったところですが、何でこんなちょっとマニアックと言っても良いような商品を取り扱っているのか興味を引くところです。

 アングルの取り付け前に車体裾のカーブの折り曲げ位置にアングルと一緒に買った帯板を補強としてハンダ付けしました。別になくても良いのですが気休めに取り付けました。詳しい理由については次回にしたいと思います。

 今回使用したた床板取付用のアングルは3×4×250mmの物です。本当は3×5mmがあれば良いのですが発売されていません。手持ちの物はありますが240mmの長さでちょっと足りません。エコーモデルから4×5mmがでていて、車体側板にピッタリ取り付けるならそれでも良いのですが、この車両は車体裾がカーブしていますのでそれだと車体断面で見ると「ハ」の字になって床板との間に斜めの隙間ができてしまいます。スペーサーを取り付ければ良いのですが、今回は床板との間に隙間ができない方法を選びました。そうするとアングルの角の部分しか車体と接着しない事になります。多少強度的には不安があるものの完全に密着しないなら3×4でも良いかというわけです。

 アングルを車体に取り付ける前に下ごしらえをしておきます。既にこれまでの作業で客用ドアと給水口を車体に取り付けてありますので、それらが出っ張りとなってアングルを取り付ける事ができません。そのための対策として支障個所のアングルの一部をヤスリで削っておきました。レストアでは一旦アングルを車体から外してからの作業になります。

 アングルの取り付けには今回初めてカツミのアングル取付治具を使用しました。ただ、付属するアングルの板厚に対応するスペーサーが0.6、0.8、1.0mmになっていて「こんな分厚いアングルを使っているキットてあるんかい」と思わずツッコミを入れたくなります。KSモデル製や私の手持ちのアングルとキット付属の物も全て0.5mm厚です。そのため0.5mm厚真鍮板でスペーサーを作りました。

 治具の説明書には、「治具の位置をずらして4~5か所を仮止めし、全体にハンダを流して固定します」と書いてあります。しかしながら、技術的に未熟な時期の自作車体のために側板が多少波打ちしていますので、この方法ではアングルと車体側板の間に隙間が生じる可能性があります。また、アングルの角の一点で車体に取り付けますので最後にハンダを流す際にアングルが動く事も考えられます。そのため、治具の位置をずらしながら一発目で固定するようにしました。


KTMカツミ製キハ82系レストア 4

2020-05-12 19:54:27 | 鉄道模型 キハ82系

自作キハ80の製作 その4  ー 床板の切り出し -

 アングル入手までの間に t1.0mm真鍮定尺板から床板を切り出しました。今では1mm刻みの幅でエコーモデルから真鍮の床板が発売されていますので、手間と暇を考えればそれを使用したいところですが、まだ定尺の5分の4も残っていますので面倒でも切り出すことになりました。定尺板を買った頃は模型店で5cmとか10cm幅単位の切り売りを利用するしかなかったのですが、編成物を作ろうとすれば結構な値段になってしまいます。それと、定尺板なら20m級車両で50両分近く取れますが、当時はそれでも足らないくらいの制作意欲と夢を持っていました。

 切断機のような高価な道具は持ち合わせていませんので糸ノコを使ってのんびりと切り出します。以前に切り出した24.5cm長の物ならあるのですが、キハ80はそれより1cmほど長いのでその長さでまず切り出します。定尺板の幅は365mmあり、両端から10cm強づつ切り込みを入れて行きます。中央の残り15cmはケガキ線に定規を当ててPカッターで両面から繰り返して筋彫りし、最後は真鍮板を折り曲げて切り離しました。無理に折り曲げると真鍮板がたわんでしまいますので注意が必要です。今回初めてpカッターを使用しましたが、以前は10cm余り板に切り込みを入れた後、無理やり糸ノコのフレームを切り込みの隙間に入れて切り出していましたので、刃も折れやすかったように記憶しています。

 このような長い物を切り出すにはもう少しふところの深い糸ノコがあった方が良いように思います。Pカッターは以前にアクリル板を切るために購入したものですが、こんな物にも使えるとは思いませんでした。ネット検索で糸ノコ以外の方法で真鍮板を切り出せないか調べたら出てきたものです。使用したPカッターはオルファP-800(現在のL型)を使用しました。

 先ほどと同じく両端から糸ノコで10cmほど切り込み、残りはpカッターを使用して切り出しました。後は切り口をヤスリで成形して出来上がりです。

 労力と時間を考えればあまりお勧めしませんが、これから多くの車両を自作しようとする方は試してみられてはと思います。近くに定尺物の販売店があればそれに越した事はありませんが、ネット通販でも1枚送料込みで6000円位からでています。重量がありますので、自転車で手にぶら下げてと言うのは止めた方が良いですよ。

 


Youtubeで海外鉄道旅 東欧編 続編

2020-05-07 20:22:59 | ネットで鉄道旅行

 前回Bar鉄道の前面展望動画を見て以来、東欧諸国のYoutube前面展望ビデオの視聴に凝ってしまいました。特に、良質の画像が投稿されているブルガリア、チェコ、スロバキア、ポーランドの4か国を主に見ています。何しろ路線も多いし投稿画像もたくさんあってまだほんの一部しか視聴できていないのですが、それらの国々の車窓風景の美しさだけでなく、日本では考えられないような列車の運行方法に驚いたり、かつては社会主義共同体であった国々もそれぞれ鉄道を取り巻く事情が異なったりしていて時間の経つのも忘れてついつい見入ってしまいます。

 

 少し見辛いのですが一例としてチェコの鉄道路線図を貼っておきます。面積は日本の5分の1強、人口は10分の1弱の国ですが、その規模の割にものすごく多くの鉄道が走っています。これ以外にも路線の分岐点にはデルタ線やループ線、貨物用の引込線等も多数あって、分岐して行く線をグーグルマップと航空写真で追って見て、その規模の大きさにまた興奮してしまう事も度々です。最高時速160kmで走る近代化された路線があるかと思えば、760mm軌間のナローゲージの路線が有ったり、丸太を積んだ貨車が停まっていたり、高速化のための付け替え工事をしていたり、主要都市には路面電車が走っていたりと日本の鉄道からはほとんど消えてしまった光景がここでは見られます。他の3か国もほぼ同様です。とは言え、どこの国も同じで高速道路が鉄道路線のすぐ近くに建設されているのが目に入りますし、一般道路も改良されてバスやマイカーの利用や貨物のトラック化が進んでいるようです。そのため、ローカル線の廃止も徐々に行われているようです。ただ、日本では待ってましたとばかりに廃止された翌日から線路の撤去作業が行われますが、これらの国々では廃線になっても線路を撤去せずにそのままの状態にしてあることも多いようです。驚いたことに、そんな廃線区間に重量のある機関車牽引の貸し切り列車を乗り入れて前面展望動画を撮ったりしているのを見ると、廃止後もメンテナンスは行われているのかもしれません。

 

複線区間ではこれらの国々は列車も道路と同じ右側通行です。ところが、日本と違って左右の線に同方向の信号機が設置してあります。このビデオでは、メンテナンスの作業が行われていたため左側を走行しています。軌道改良のため片側を引き剥がしての作業もあります。

 

日本だったら考えられません! 複線区間で同方向に走る列車を追い抜きます。電柱の向こうに信号機が見えますが単線並列ではありません。運用的にはそうかもしれませんが・・・。右側の電柱に160の数字が表示されています。最高速度の表示ではないかもしれませんがかなりのスピードを出しています。