キシ80 その1
自作キハ80の製作も一段落ついたので、これからは本格的にカツミ製のレストアにかかります。まずはキシ80からです。
キシ80はヤフオクで単品で入手したもので、少しジャンク的な物だったので安い価格で落とすことができました。ジャンクと言っても車体は傷もなくきれいな状態でしたが、床板取付用のアングルが4か所の点付けで車体にハンダ付けされていたために、ハンダの経年変化でアングルの一部が車体から外れた状態になっていました。尤もレストアには好都合で、アングルを外す手間がかなり軽減されます。
さて、レストアに当たって各車両の各部寸法を計測してみたところ、窓やドアに関して前後方向と窓の上辺はスケール通りです。ただ、窓の下辺の高さが0.25mmほど微妙に高くなっていますが、この程度なら誤差の範囲内でしょうか。修正するのが面倒と言うのもありますが・・・。
窓に関してはほぼスケール通りで良いのですが、どうしても気になるのがキハ82とキシ80にある通風口(ルーバー)の位置と形です。今回レストアに着手するキシには5か所通風口があります。その内、車体中央にあって目立つ一カ所について今後の試作も兼ねて作り換えてみました。
まずプレスで表現されたルーバーを上半分くり抜いて t0.4真鍮板で埋め直します。枠部分を t0.1真鍮板から切り出して所定の位置にハンダ付けします。この段階では塗分け線をガイドにして通風口の位置決めをするため塗装はまだ完全に剥離していません。
ルーバーにはエコーモデルの 0.5mmスジ目板を使用しましたが、そのままでは山部分の幅が広くて谷部分が狭いアンバランスな形になってしまいます。それで以前ご紹介した目打ちを使って谷部分をスジ彫りして谷部分の幅が広くなるように調整しました。
所定の寸法に切り出したスジ目板を一回り大きいt0.4真鍮板で裏打ちした後車体にはめ込みます。この際、ハンダがスジ目に回らないように注意が必要です。