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浜頓別はこのあたりではやや大きな町で工場もある。中湧別からずっと一緒だったグループも浜頓別で泊まるのかと思ったが、稚内行に乗り換えていった。
駅からすぐにハンドブックを頼りにYHに向かう。線路近くの道を一旦北へ。最初の踏切を渡り材木置き場脇のガタガタ道を歩く。最初の南北の道に出たがYHのありそうな気配などしない。周りは民家ばかり。地図ではもう一つ西の通りにYHがあることになっている。今度は南に駅裏方向へ歩く。すぐに西へ行く道があり入ったが、民家へ通じる道で行き止まり。二本目は何とか行けそう。両側に木が並んだ道を行くと急にあたりが開け、野球場に出る。そのそばを歩いていると南へ向かう道に出た。道の東側は白樺林の名残りだろうか、りっぱな大きさの白樺の木が何本か立っていて、そこにカラスの大群が休んでいる。写真を撮ろうとカメラを向けると一斉に飛び立った。この道を行くと東西方向の舗装道路に出る。西方向に目をやれば斜め右手に鉄筋の国民宿舎北オホーツク荘が見える。Sが列車内でも言っていたが「北オホーツク荘の方がよいのになぁ」とまた言っている。浜頓別YHはとあたりを見回す。YHは北オホーツク荘の位置からすると、この通りの南側にあるはずである。北側はグラウンドがあり開けているが南は雑木林。その中に赤い屋根がポツンと見え、そこから人の歓声が聞こえる。この赤屋根がYHらしい。北オホーツク荘の前を通る南北道に出て南の方向に歩く。100mも歩くと左手の雑木林が切れ、広い草地が広がる。その草地でホステラーがソフトボールをしている。ホームベースのすぐ後ろがYHの入口だ。
このあたりはゆるやかな起伏のある地形で、YHの南を眺めると畑が多く、その向こうには雑木林が見える。西に目をやれば近くにクッチャロ湖があるのだが、起伏のある土地と低木の林にさえぎられてわずかにかいま見えるだけだ。