今日も損切り!徒然なる列車

損切続きの人生ですが、そんな事は忘れて鉄道旅や鉄道模型とかの話、日常生活での発見や思い浮かんだ話とか書いてみます。

鉄道模型の酸洗い サビ取り液を使用した微妙な結果

2020-02-29 18:18:45 | 鉄道模型

 レストア予定のキハ82系4両に加える自作キハ80は、途中で製作を中断して以来数十年と経過してサビと汚れとで黒っぽくなっていました。製作再開に当たって綺麗にしてやろうとサビ取り液を買って漬け込んでみました。

 使用したのは鈴木油脂工業が出している液体サビ落とし(S012)で、ネット通販で4リットル入送料込みで2500円ほどでしたので、マッハ模型のブラスクリーンよりずっと安いのに惹かれて、十分に説明書きを確認せずに購入してしまいました。用途は鉄、鋼とありましたが、真鍮は不可とも書いていないので大丈夫だろう位に思っていました。

 

 商品が届いて改めて説明書きを見ると強酸性と書いてあります。一昔前までは酸洗いと称してサンポールを使う人も結構いたし、現在でも使用している人もいるのでこれは問題ないと思います。ところが、その下に「吸入すると有害の恐れ、重篤な目の損傷、遺伝性疾患の恐れ、生殖能または胎児への悪影響のおそれ・・・」と書いてあり、「「何なんだこれは」と訝りながらさらに読み進めると、「鉄以外の金属は変色する可能性があります」とも書いてあるではありませんか。因みにブラスクリーンの説明をネットで見ると中性と書いてあり、銅、真鍮用の表示があります。全く異なるものを買ったかなと思いましたが、要は汚れが落ちれば良いわけなのでとりあえず使用してみる事にしました。

 まず車体がスッポリ入る大きさのポリ容器を用意します。使用したのはamazonで購入したパスタケース(パスタストッカー)です。探せば100均ショップにもあるかもしれません。この容器に800ccになるように原液1:水3の割合で注ぎ車体全体を漬けました。商品説明には1~30倍まで使用できるとありますが、初めてなのでこの割合にしました。使用に当たっては塩化ビニル製の使い捨て手袋を使用し、普段用ですが眼鏡着用で行いました。

30分ほど漬け込んでいたら車体が薄っすらと赤みを帯びてきました。取り出してみると漬ける前よりは綺麗にはなっていますが完全に汚れは取れていないのでもう少し漬けようと思いましたが、車体の赤みが気になるので中止して流水で洗浄しました。

その後、クレンザー(ジフ)を車体に落とし古歯ブラシで磨いたところ、赤みが消えて元の真鍮の地肌が蘇りました。塗装する場合には最後に中性洗剤で洗っておきますが、車体の凹凸の修正で荒っぽい作業をしますので省略しました。

 

 残った溶液は結果が良ければ他の車体も漬け込むつもりでしたが、微妙な結果でしたので代わりに鉄製のヤスリとペンチを漬けました。保管中に水で濡らしてしまって所々に錆を生じたヤスリは、容器からはみ出して十分に漬けられませんでしたので多少サビが残りましたがまずまずの結果でした。父の代からあるペンチは元がどのような状態だったのかわからないので評価できませんでした。ヤスリとペンチは水洗いして乾燥後KURE5-56を軽く吹き付けておきました。

 さて、今回使用したサビおとし液ですが、製品説明の通り鉄、鋼の用途には効果があるように思います。真鍮に使用する場合は赤く変色するのと汚れが完全に落ちないのでクレンザーでの磨きが必要のようです。赤く変色する事についてはサンポールの使用でも起こるようです。かなり以前にサンポールを使用した時もクレンザーで磨いていた記憶がありますので、両者とも同じような結果になるようです。それならコストで勝るサンポールに軍配が上がってしまいます。

 ブラスクリーンについては使用した事はありませんが、ブログで書かれているのを散見すると、私の使用した製品よりは効果があるようですが万能とまでは行かないようで、クレンザーとの併用例も見られます。ブラスクリーン使用のネックとなるのが250ccで1500円以上する価格です。後からわかったのですが、今回使用した商品の製造元である鈴木油脂工業では中性タイプも発売されています。ただ価格がamazonで4リットル入りで8000円~ほどします(amazonは価格変動制です)。恐らくブラスクリーンもこのような製品からの小分けでしょうからその値段にもうなづけます。

 最後に、今回の結果は微妙でしたが、元々汚れがひどかった事もあったので 今後もう少し濃度や漬け込み時間を変えて様子をみる必要があるかもしれません。リピートはないと思いますが・・・。折角買ったので当分は製作途中の汚れた車両には今回購入した液体とクレンザーとの併用で、塗装前の処理にはブラスクリーンまたは同等品の使用でと使い分けするようにしようと考えています。

 

 

 


KTMカツミ製キハ82系レストア 1

2020-02-22 17:53:01 | 鉄道模型 キハ82系

客用ドアの製作

 EF58の方はショックがまだ尾を引いていて作業はスローペースのままです。ブログをご覧いただいている皆様も毎度同じような記事ではつまらないと思いますので気分転換に他の車両の工作を少し行おうと思います。

 半年ほど前にご覧いただいたキハ82系ですが、その後キシが加わりモーターやギアを調整して4両編成の臨時特急として走らせています。レストア完了後には自作のキハ80と合わせて5両編成になる予定です。

 本格的な作業はまだ先ですが、レストアに必要なパーツ類を少しずつ買い集めたり、自作で賄うパーツも事前に作り置きしておきます。

上の画像でお分かりのように客用ドアのプレスが甘いので切り抜いて裏から別パーツを貼り付ける予定ですが、市販のパーツに適当な物がないので自作することになります。

t 0.3mm真鍮板を使用し、窓部分を切り抜きます。(10.5×6.5mm) 次にくり抜いた周囲を斜めに軽くヤスリ掛けしてテーパーをつけます。

真鍮板を裏返して平らな板の上に置きます。(ベニヤ板でOKです) 切り抜いた窓に合わせてHゴムとしてΦ0.5mm真鍮線をハンダ付けします。まず一辺の途中から始めて角で折り曲げたら次の一辺をハンダ付けして行き、元の一端まで戻ったらニッパで切って真鍮線の端同士をハンダでくっ付けます。コーナーの曲げは先のしっかりとしたピンセットで線材を挟み、現物合わせでじわじわと行う方が治具を作るよりもやりやすいように思います。以前の作例ではマッハ模型で購入したピンセットを使用しましたが、紛失したため手元にあったダイソーで買ったものを使いました。

最後にドアの外板とHゴムがツライチになるようにハンダごてで真鍮線を押さえます。

ハンダ付けが終わったらHゴムの周囲の不要なハンダを除去します。

 

手間のかかる作業ですが、完成したら下の画像のような感じになります。窓ガラスは透明プラ板のはめ込みです。

 上の作例は若い頃に全力投球で自作した153系電車です。また機会があれば公開したいと思いますが、これだけは今でもTOMIXに負けていないと自負しています。


鉄道模型社 EF58 レストア 車体は自作 5

2020-02-16 17:39:24 | 鉄道模型EF58

また出直しです

 1月は過密な勤務、2月に入って廃業寸前の自営業の確定申告書類作成とかの合間に少しづつ作業を進めてやっとの事でおでこの整形が完了しました。前回前頭部の段差が1mmと書きましたが、部分的にはそれ以上になっていました。まずハンダを盛って整形してその上に t0.1mmの真鍮板を貼ってその上からまたハンダを盛って真鍮板を貼ると言う繰り返しでした。製作に当たっては鉄道模型趣味誌(TMS)とスタイルブックの図面を参考にしましたが、前頭部の曲線に関しては車体の長手方向の中心線上のカーブしか参考になりません。ただ、有難い事にインターネットから多数のEF58の画像を見る事ができますので画像も見ながらヤスリで少しづつ曲線を付けて行きました。実車は製造メーカーや製造時期により多少のカーブの違いがあるようですので最後はある程度妥協しての完成としました。

 サーフェーサースプレーを吹き付けて仕上がりの確認を行っています。曲線の確認だけでなくハンダを盛って整形した所にどう言う訳か小さな穴ができていたり凹みがあったりしますのでチェックします。ハンダ盛りした後、盛ったハンダをヤスリなどで削っていると小穴が現れる事があります。フラックスが蒸発した際にできるのかもしれません。また、ハンダを盛ると今度はその周囲が凹んだりと、あちらを立てればこちらが立たずと言った気の長い作業になってしまいました。

 ヘッドライトを取り付けました。まず少量の瞬間接着剤でヘッドライトを仮固定します。ライトが上下左右に傾いていないか確認した上で異常がなければハンダで固定します。ハンダ付けには年末に買った白光プレストと言うこてを主に使用しました。こて先はマイナスドライバータイプの物に取り換えています。これまで使用していた80Wごてに比べてハンダの量も少なくて済みますし余計なところに熱が回ってしまう事もほとんどありません。通常でしたら・・・。

 ここまでは順調で片方の前面は完了しました。もう片方もヘッドライト周りの余分なハンダを取り除きました。後は窓上の真鍮板が少し盛り上がった状態になっていましたのでその修正だけでした。この盛り上がりが生じた原因は、ヘッドライトの仮止めに使用した瞬間接着剤が車体との隙間に浸み込んでしまい、それを完全に除去できないままハンダ付けを強行したためと、車体とライトの隙間が大きい所は80Wのこてを使用したために余計な所に熱が回ってしまったためでした。

 この盛り上がりの修正のためのヤスリ掛けを行った際に窓下の鼻筋を通した所をうっかりとキズをつけてしまいました。こちらの方もヤスリで整形していたら山型の頂点に穴が開いてしまいました。プレスパーツの厚みが0.3mm以下ですから心配はしていたのですが、まさか最後の最後に空いてしまうとは思いませんでした。それでも裏からハンダを流して補強してから再度ヤスリ掛けを行ったのですが、今度は左右の窓の中間部が歪を生じて来たのです。さらにこのヤスリ掛けの際にヘッドライトまでキズ付けてしまい踏んだり蹴ったりの状態に陥ってしまいました。裏から補強を入れるのが良いのでしょうが、車体を組んだ状態では作業もやりにくいので表からほぼ前面全体に t 0.1mm真鍮板を貼り付けました。その姿たるや無残でこんな事なら前面も自作すれば良かったと悔やんでも後の祭りです。ショックで車体を投げ飛ばしたい気持ちになってしまいました。本来、模型作りは癒しであるはずがストレスの原因にもなりそうです。とは言え、すでに必要なパーツ類はほとんど全て揃えていて今更中断と言う訳にも行かないので、気を取り直して作業を再開することにします。

 


急行電車男 前編16

2020-02-02 20:15:21 | 鉄道旅行

立山、黒部旅行4

 この旅行前に叔父の付き添いでハーフサイズカメラを買いに行きました。費用は両親持ちです。この旅行で撮った写真があるはずなので探したものの見つからずで、このブログの投稿も延び延びになってしまいました。また写真が出てきたら追加で投稿します。

 電車は終点千寿ケ原に到着しました。「千寿ケ原」は後に「立山」に改称されましたが、私としては今でも「立山」でなく「千寿ケ原」の駅名の方が好きです。

 千寿ケ原でケーブルカーに乗り換えます。車内は結構乗っていて座れませんでした。意外にも途中にトンネルが有り、それを抜けたあたりから木々の間から垣間見る景色は、先ほどまで乗ってきた電車が走っていたと思われる谷間が下方に見渡せて、いささか高所恐怖症を覚えました。それまで2度ほど叡山ケーブルに乗りましたが、これほどの雄大な景色を見た事もなかったし軽い恐怖心を覚えるような事もありませんでした。もっとも後年知ったのですが、叡山ケーブルの方が最大勾配ではやや劣るものの高低差や距離では勝っていたのです。恐らく叡山ケーブルの線路周辺はすっかり木々に覆われていたため周囲の視界が遮られていたためだと思います。とは言え叡山ケーブルが開通した当初ははげ山で見通しも良かったようです。

開業当初の叡山ケーブルカーです。

 

 終点の美女平からバスに乗り継ぎました。ここまでほとんど事前に詳細なスケジュールを聞いていなかったのでどこへ連れて行かれるのかわからないままに皆に付いて行くだけでした。

 もうバスの車窓からの景色もほとんど忘れてしまいましたが、道中カーブの連続で弥陀ヶ原からは未舗装の道路に変わりました。このあたりまで来ると高い木々もなく草原の中を行く高原バスと言った感じです。

 終点室堂まで1時間以上掛かったように思います。その間天気が少しずつ悪くなって行き、室堂に到着したころには霧がかかって周囲の山々が全く見渡せません。おまけにしぐれ模様となって家から持参したのか売店で借りたのか忘れましたが合羽を羽織ることになってしまいました。 晴れていたらさぞかし素晴らしい景色が見渡せたのだろうと参加者の誰しもがそう言っているのを耳にしました。

 それでもせっかく来たのだからと近くの地獄谷とかみくりが池とかを叔父らと散策しました。地面から煙が出て硫黄のにおいを嗅ぐのも初めての体験でした。みくりが池の方はこんな天候でしたのでただの池と言ったところであまり感動はありませんでした。

 室堂のバス停に戻り近くにあるプレハブ造りの食堂で昼食に立山そばを食べました。その後、参加者全員で記念撮影を撮ってから再びバスで来た道を引き返しました。当時はまだ黒部ダムに出て長野県側に至るルートが完成していなかったために室堂で行きどまりだったのです。