東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

4次式の因数分解(3)

2016-05-16 12:49:23 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

晴れ間が覗いたり曇ったりですが、天気は下り坂で明日は雨になるようです。しかし、直ぐに回復し、明後日からはしばらく晴れの日が続きます。

さて、今回も4次式の因数分解の問題を取り上げます。

問題は、
「次の式を因数分解せよ。

です。

与式はxについては4次式ですが、aについては2次式なので、定石通りに次数の低いaについて降べきの順に並べ替えましょう。

すると、

のように因数1-x^2 が見つかり簡単に因数分解できます。

他の手としては次のようなものもあります。

与式を展開すると同じような項が並んでいて、それらをまとめてみると、

のように、因数1-x^2 が現れ、これも簡単に因数分解できます。

もちろん因数定理を利用してもOKです。

与式をf(x)とします。



ここで、f(x)の定数項に着目すると、その約数は、±1、±a、±a^2 で、これらをf(x)に代入すると、

からx-1がf(x)の因数であることが判ります。

さらに、



から、x+1、x+aもf(x)の因数で、結局、(x-1)(x+1)(x+a)がf(x)の因数になります。

あとはf(x)を(x-1)(x+1)(x+a)で割り算するなり、残りの因数をpx+qとして展開しその係数と比較すれば、残りの因数を見つけることができます。(2つの因数が見つかったところで、残りの2次式を因数分解するのが早いです)

また、与式をg(a)として因数定理を利用してもよいでしょう。


(この時点で、1-x^2 が因数であることが判るので、わざわざ因数定理を使う必要もないのですが)

g(a)の定数項に着目すると、その約数は、±1、±2、±x、±2x、・・・などいろいろありますが、a=-x、2xを計算してみると、


と、a+x、a-2xが因数であることが判り、残りの2次式を因数分解すればお仕舞いです。


2元4次式で何通りかの方法を紹介しましたが、次数の低い文字について降べきの順に整理するのが基本です。基本を踏まえていろいろな方法を試してみて下さい。

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