グローバル・ナビ by 杉山哲夫

海外資産運用コンサルタントのつぶやき

8月第1週 米株価 動向  S&P500 重要な200日移動線(2073)の上で終了

2015年08月09日 | 筆者のひとりごと
通常米国の市場の展開では200日線がチャート上の下値支持線として重視されています、言い換えればこの線をした抜けすれば更なるベアな展開が予測されるのです: ナスダツクは7月初旬以来の100日線(5073)を下回る水準で展開しています: どうやら米株価市場は重要転換点にきているのではないでしょうか:

指数     週初め       週末            変化        年初来

DJIA  17689.86 17373.38  -316.48  -1.8%  -2.5% 

NASD   5128.28  5043.54   -84.74  -1.7%  +6.6%

SP500  2103.84  2077.57   -26.27  -1.2%  +0.9%

R2000  1238.68  1206.90   -31.78  -2.6%  +0.2%

上記の展開の中で重要なことはかろうじて年初来の上昇率をダウを除きポジテブを維持しているのが救いです: 弱気の展開の主要因はFRBが重要視している7月の非農業雇用の数値です、市場予測の229,080に対して215,000と増加していることです、インフレ目標2%はともかく米国経済の堅調な推移を示す非農業部門の雇用の増加は9月の市場公開委員会で政策金利の引き上げに踏み切れるドアを開いたと投資家は観測しているのです: しかしながら雇用数値の発表後に急降下を始めた市場は徐々に債券市場特に10年債の動向を見ながら反転上昇に転じて下降幅を半減しておりナスダツクは70%近い回復をしているのも興味があります:

債券市場の2年債は売られイールドは0.72%、10年債は驚くなかれ2.17%に下降しているのです、高配当が期待できる公共関連セクターの株式は上昇し、金融関連とテクノロジー関連は+0.1%とわずかに上昇しましたがたのP7つのセクターは売り込まれました: ファンドマネジャーのポートフォリオの組成に苦労するところです:

金融関連は政策金利の引き上げが始まれば収益の増加が期待できるために買いが膨らみ始めています、チツプメーカーもテクノロジー関連セクターの中では上昇しています、NVIDIA (NVDI 22.98 +2.53)が典型的な銘柄です: PHLXセミコンダクター指数は0.6%上昇しています: 原油価格の更なる冷え込みによりエネルギー関連はー1.9%となりヘルスケアー関連が特にバイオテクノロジーえTFが100日線を下抜けしたことが心理的に響いています:

この先焦点の当たる経済指数は政策金利引き上げの要因となりそうな1時間の賃金の上昇率、1週間の就労時間、またクレジツトカードの使用量の動向等に雇用と合わせて注目しなければなりません:  

金利の引き上げイコール株価の下降と通常心理的にはベア展開の要因となりますがはたして正しいのでしょうか、金利が引き上げできる経済閑居は経済活動の堅調な活性を示すもであり投資する分野次第では収益に株式の購入は貢献するかもしれません、セクターの選別がカギとなります: ナスダツクの上昇がs&p500等の上昇に貢献してきていますがヘルスケアー関連等下降に転じているいる動向は注目する必要があります: 来週の月曜日には経済指数等の重要な発表はありません、ポートフォリオの見直しの時です:

債券市場と為替市場の展開は微妙であり注意する必要がります: 債券先物市場から観測すればFRBは9月に金利引き上げと75%の確率で読み込み始めているようです、長短金利のイールドのフラツトかです(チャート上の観察による):