人脈って？

またまたスウェーデンとは何にも関係のない話。
有名ブロガーの「ちきりん(Chikirin)」さんであったと思うのであるが、「人脈が仕事上役に立つことがあるのか。殆どないんじゃないのか」という様な指摘をされており、果たしてそうなのか？と思った。少し考えてみた。どうなのだろう。本当に人脈って必要ないのか？そこで思い当たったのが今回の原発の報道騒ぎである。一時期、中々報道が真実を伝えていないのではないのか？と批判されていた。これである。恐らく、これこそが「人脈なるもの」の真のパワーなのであろう。簡単に言えば「足を引っ張られる確率が少なくなる」のである。イメージ的には江戸時代の保守的な農村であろうか。新参者、異端者などは何かにつけ(時には些細な問題で)陰口を言われたり、足を引っ張られたりするのに対し、古くから続く有力者の子供などは、たとえ多少妙な行動をとっても、誰も表立って逆らう事が出来ない。これを避けるためには、新参者も恐るべき努力と屈辱を耐えしのびつつ、有力者への挨拶周り、村人への盆暮れのあいさつ、村人の汚れ仕事を一手に引き受け、最終的には利害関係を持って足を引っ張られない環境を作りだす必要がある。こうなると村人の側としても、お世話になっている事も多いだけに、なかなか彼の悪口を表だって言うのは難しくなって行く。これこそが「人脈なるもの」であり、基本的な原理は現在でも変わっていないのではないか。
ただ、こういう社会の中で革新的な発想や発明が生み出されるかとなると、これは全く別の問題である。