スウェーデン生活+その後

2010-2013年スウェーデンに在住し帰国。雑記、鳥・植物の写真
*海外情報はその当時のもの。
*禁無断転載

東京都庭園美術館その9

2015-04-14 23:54:02 | 日本国内旅行(東京都庭園美術館2015)
名残を惜しみつつ帰る。上写真は帰り道に咲いていた花。このあとハイソな人々は白金台の高級店にでも行くのかもしれないが、自分は近くでコーヒーを飲んで帰るのみである。
最後に残った写真を載せておきたい。下写真はいずれも允子妃の居間から。それにしても品のいい食器である。

半日にもならない散歩であったが楽しかった。次は庭園も見れる時に行ってみたいものである。

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東京都庭園美術館その8

2015-04-14 00:29:27 | 日本国内旅行(東京都庭園美術館2015)
邸宅内を一周し終わると、建物から出る渡り廊下に誘導される。その先に恐らくは新しく建て増したと思われる別の建物があり、そこに小さなギャラリーがある。これは良い試みだと思う。ティールスカ・ギャラリーもそうだが、邸宅と小さな美術品のコレクションという取り合わせは良い。別に自分が美術品に造詣が深い訳では全くないのだが、こういう場所をぼんやりフラフラと歩きまわると何となく気分がなごむ。建物にはカフェも併設されていたが、今回は入らなかった。
邸宅を出る。玄関の前では馬酔木の花が満開になっていた。
馬酔木

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東京都庭園美術館その7

2015-04-14 00:06:14 | 日本国内旅行(東京都庭園美術館2015)
さて、前述のごとく撮影禁止だったのであるが、一か所だけ「撮影可」という表示が出ている部屋があったので撮影してみる。記憶が若干あやふやであるが、恐らく妃殿下の居間である。
静かで落ち着いた雰囲気が漂う部屋である。窓際を見ると下写真の様に小さな女性の像が置かれている。恐らくは允子妃の像なのであろう。残念ながら生前にはわずかの期間しか住めなかったこの館であるが、恐らくは允子妃は家を建てられている時、大変な中にも楽しみながら作業されていたものと想像する。妃殿下自らがデザインした換気口のカバーも邸宅内には存在するので、訪れる方はご覧あれ。

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東京都庭園美術館その6

2015-04-12 23:38:24 | 日本国内旅行(東京都庭園美術館2015)
いよいよ正面玄関に入る。玄関の前には下写真の如く獅子像が置かれていたりして、この辺り和洋折衷である。
館内は撮影禁止である。正面玄関を入ると、有名な女性4体のガラスのレリーフがある。うち一つに亀裂が入ってしまっているのが残念であるが。。80年前に作られたとは思えない優美な姿を現わしている。こちらは有名ガラス作家、ルネ・ラリック(René Lalique)の作品である。
Wikipedia「ルネ・ラリック」
日本でも箱根を始め彼の作品を集めた美術館は多い。華麗な装飾、一見の価値ありである。自宅にこんなガラスを飾れたら、贅沢そのものであろう。
どの部屋も落ち着いた中にも贅を尽くしていて、住んでみたら落ち着きそうな雰囲気である。書斎には半円形のデスクがあり、この机は外務大臣となった吉田茂が愛用していた(戦後の1時期、この邸宅は外務大臣公邸として使用されていた)のだそうな。2階に上がったあと、ホールの椅子に腰掛けてしばらくぼんやりしてしまった。

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東京都庭園美術館その5

2015-04-12 22:40:52 | 日本国内旅行(東京都庭園美術館2015)
正門からの道は中々に長い。何と言っても築80年を超える古い邸宅である。周囲の樹木にも年季が行っている感がある。
やがて邸宅が現れる。内装は当時のフランスの有名装飾家であったアンリ・ラパン(Henri Rapin)が関わった。Wikiepediaを当たってみると、残念ながらフランス語のページしかない。
Wikipedia「Henri Rapin」
ページによると、フランスではパリ15区の市庁舎のホールの内装が現在でも残る彼の業績なのだそうな。この邸宅の部屋の多くの設計が彼の手によるものである。
しかし周囲との調和、見事である。広大な敷地の中で静かなたたずまいである。それほど昔に造られたものとはとても思えない。
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東京都庭園美術館その4

2015-04-12 20:21:04 | 日本国内旅行(東京都庭園美術館2015)
正門から中に入る。ちょっとお値段は高めであるが、入る価値は十分あると見た。門から屋敷までは結構歩かなくてはならぬ。周囲には花が咲く。
フランスでアール・デコに魅せられた夫妻にもう一つの偶然が重なる。関東大震災である。夫妻の日本にあった邸宅も破損してしまったのである。帰国した鳩彦王夫妻は新しい家を作ることを思い立つ。どういう家を?アール・デコ調の家以外ない。
「人の一生は、書物を一つ書くか家を一軒建てるかしなくては完結しない」とも言う。夫妻は心血を注いで新しい屋敷を作り上げた。設計の多くをフランスに発注したが、前述のごとく当時は船便で1カ月以上の旅を必要とする時代である。フランス人が手軽に日本に来てくれようはずもない。フランスからはフランス語で書かれた設計図と資材が送られてくるだけ、それを現場で翻訳しては組み立てるという繰り返しである。大変な苦労が伴ったのは想像に難くない。
工事期間は4年。1933年に完成となったが、残念ながら允子妃は完成から1年もしないうちに病気で亡くなられてしまうのである。間もなく戦争が始まる。夫妻の息子2人も軍人となって1人は南方で戦死する。そして終戦。戦後に鳩彦王は皇籍離脱となり熱海で暮らすこととなる。この建物も西武鉄道に払い下げになった。東京都が建物を買い取って庭園美術館として公開したのは1983年の事である。

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東京都庭園美術館その3

2015-04-12 20:12:52 | 日本国内旅行(東京都庭園美術館2015)
駅から延々と歩いてくると、下写真の様に高速道路の向こうに広大な敷地が見えてくる。これが東京都庭園美術館である。直進していくと正門に着いた。昨年まで改装していたのであるが、昨年末にリニューアルオープンしたのである。まだ庭園は入れないのが残念であるが。。
朝香宮鳩彦王の話の続き。何故この方がアール・デコに?と言うと、思わぬアクシデントが原因なのである。前述の様にこの方は軍人であった訳で、フランスに軍事留学をしたのである。第一次世界大戦後のフランスは軍事先進国であり、日本陸軍も戦車・機関銃・野戦砲など多くの装備をフランスから購入していたのだ。ところがこの留学中の1923年、鳩彦王は交通事故にあって大怪我を負ってしまう。夫人の允子(のぶこ)妃もパリに駆け付けるが、そのまま現地で長期にわたる療養生活を余儀なくされてしまうのである。当時は交通手段は船便のみ、日本とパリの間は片道一カ月以上の旅行日程が必要であった。言葉も完全にフランス語のみ、インターネットも国際電話もない時代である。病気療養中の孤独と寂しさはいかばかりであっただろう。
Wikipedia「鳩彦王妃允子内親王」
が、病気というのは往々にして人生の思わぬ転機となるものである。夫妻はフランスで当時流行していたアール・デコに魅せられていく。元々允子妃も絵を得意とするなど、芸術面の才能を持っておられた様である。1925年にパリ万国博覧会が開催され、ここでルネ・ラリックなどの多くの芸術家が出品した。夫妻もこれを見学し大きな感銘を受けたという。
Wikipedia「パリ万国博覧会(1925年)」

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東京都庭園美術館その2

2015-04-12 20:00:49 | 日本国内旅行(東京都庭園美術館2015)
表示を見ると駅から400mとなっている。しばらく歩く事になりそうだ。高級住宅地という先入観があるが、歩くと意外と?普通の街である。
庭園美術館について。こちら朝香宮鳩彦王(あさかのみややすひこおう)という皇族が建てた個人の邸宅を東京都が買い取って美術館にしているものである。
Wikipedia「東京都庭園美術館」
Wikiepedia「朝香宮鳩彦王」
鳩彦王がお生まれになったのは明治時代。この時代の皇族は多くが軍人になるのが普通であった様で、この方も最後は陸軍大将になられている。運動神経抜群であったそうで、特にゴルフは晩年になってもずっと好まれた。このため多くのゴルフクラブの名誉会長を務められたが、そのうち一つ「東京ゴルフ倶楽部」なるクラブが埼玉県に移転した時、地元の村が鳩彦王にちなんで名前を変えた話は有名である。そう、現在の埼玉県朝霞市である。「朝霞」は朝香宮鳩彦王にちなんで名づけられたのである。(旧称は膝折村)
Wikipedia「朝霞市」

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東京都庭園美術館その1

2015-04-12 19:26:38 | 日本国内旅行(東京都庭園美術館2015)
あまりに多忙に過ぎる日が続くが、馬車馬のように仕事オンリーで日々が過ぎてしまうというのも考えものである。気分転換というのも必要ではあるまいか。とはいえこのスケジュールの中、「手軽に出かけられる」という訳にもいかぬ。でもたまにはどこかに外出できないか?
海外で行って見て良かったところ。。と思い返してみて、思い出したのが「昔の大富豪が建てた家」というもの。ニースのロスチャイルド邸しかり、スウェーデンのティールスカ・ギャラリーしかり。大体において「個人が徹底して好きなように、やりたいように作った建物」というのは居心地がよく贅沢な空間を提供してくれるものである。
南仏旅行その18 ロスチャイルド邸
南仏旅行その19 ロスチャイルド邸
ティールスカ・ギャラリー再訪その1
日本ではこう言う大富豪の邸宅と言うのはどこかにないのだろうか?と思って調べているうちに辿りついたのが東京・目黒にある「東京都庭園美術館」である。かつて皇族がフランスのアール・デコ調を取り入れて作り上げた邸宅だとか。アール・デコが何たるかも碌に知らないのであるが、疲れた頭をぼんやりさせに行くには良いのではなかろうか。
JR目黒駅に着く。駅ビルは「アトレ目黒」といい、何と無くハイソな雰囲気が漂う。考えてみれば、この美術館があるのは港区白金台。誰もが知る高級住宅街である。

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