ジョブスのスピーチから

先のスティーブ・ジョブスのスピーチから。
スティーブ・ジョブスのスピーチ
何度か書いて来たが、自分も故あって、必ずしも自分自身が留学を希望してスウェーデンにやって来た訳ではない。
不慣れ
色々な事情の末、「冷静に考えると留学以外に選択肢がない」という状況になって留学をしたのである。今でも--一緒に働いている人達には申し訳ないが--留学前の方が余程充実していたと思ってしまう事が少なくない。ミーティングの際、皆が興味深そうに見ているスライドも、自分だけは何の興味も感じられない、という経験を何度もした。一体何のために自分は日本から8000kmも離れ、こんな場所で専門分野でも何でもない仕事をしているのか、時々分からなくなってしまう。
ジョブスは説く、「点を将来を見越して繋ぐ事はできない。繋がると信じるしかない」「(アップルを一回解雇されて)成功している事の重圧は、再び新参者となったことによる軽快さで置き換えられ、何事にも確信の度合いが減った。私は人生で最も創造性豊かな時期へと解き放たれた」----確信の度合いが減った、なのである。将来に不安を感じながら働いた時期に創造性が増して行った、と言っているのだ。「(死を意識することについて)他の人からの期待や、あらゆる種類のプライド、恥や失敗に対するいろいろな恐れ、これらのことは死を前にしては消えてしまい、真に重要なことだけが残る」「教条主義とは他の人々の思考の結果に従って生きることだ。他の人の意見という雑音に自分自身の内なる声をかき消されないようにしよう。そして最も重要なことは、自分の心と直感に従う勇気を持つことだ」どの一節を取っても珠玉の輝きを持っている。
必ずしも望んだ留学ではなかったけれど、それでも人生は人生である。ここで本当に興味深いと思える事をしたい。それが仕事でも、プライベートでも良い。それが将来に繋がると信じなくてはならない。考えてみるとこうしてブログを書いていることも興味深いと思える事の一つかもしれない。拙い文章を読んで頂いている皆様に改めて感謝申し上げる。